JPH0559634U - カセットテープレコーダに於けるカセット装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カセットの押し込み操作に連動してイジェク
トレバーが回動によってリッドから離れると共にリッド
オープナがカセットのリッドを開くようにし、これによ
り機構の簡素化と装置の小型化を図った。 【構成】 ベースと、該ベースに沿って前後に移動する
スライダと、カセットを保持するカセットホルダと、カ
セットの排出を行う為にスライダに枢支されたイジェク
トレバーと、カセットのリッドを開閉するためのリッド
オープナとを含み、前記イジェクトレバーはカセットの
リッドに当接するころを備え、前記リッドオープナはス
ライダの側面に形成された垂直溝並びにベースに形成さ
れた溝に挿通されるピンと前記カセットのリッドの先端
を受止める受板とを備え、前記カセットの押し込み操作
に連動してイジェクトレバーのころがリッドから離れる
と共にリッドオープナがカセットのリッドを開くように
形成されている構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カセットテープレコーダにおけるカセットの装着装置に関するもの で、特にカセットの排出を行うイジェクトレバーとカセットのリッドを開閉する リッドオープナ部分の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にカセットテープレコーダでは、イジェクトレバーをカセットのリッドか ら離したあと、リッドオープナでリッドを開閉するようになっている。そして従 来では、このイジェクトレバーをカセットのリッドから離す手段として、カセッ トテープレコーダのベースに長いテーパ溝を設けてこれに沿ってイジェクトレバ ーを移動させることにより行っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしこのような手段では、イジェクトレバーの移動距離が長くなって装置が 大型化すると共に運動部分が多くなって機構が複雑化する等の欠点がある。

【０００４】 そこで本考案の主たる目的は、前記した長いテーパ溝を省略して、カセットの 押し込み操作に連動してイジェクトレバーが回動によってリッドから離れると共 にリッドオープナがカセットのリッドを開くようにし、これにより機構の簡素化 と装置の小型化を図ったものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係るカセット装着装置にあっては、ベー ス(10)と、該ベースに沿って前後に移動するスライダ(20)と、カセット(90)を保 持するカセットホルダ(30)と、カセットの排出を行う為にスライダ(20)に枢支さ れたイジェクトレバー(40)と、カセットのリッド(91)を開閉するためのリッドオ ープナ(50)とを含み、前記イジェクトレバー(40)はカセット(90)のリッド(91)に 当接するころ(40c)を備え、前記リッドオープナ(50)はスライダ(20)の側面に形 成された垂直溝(20b),(20b)並びにベース(10)に形成された溝(10d),(10d)に挿通 されるピン(51),(51)と前記カセットのリッド(91)の先端を受止める受板(52)と を備え、前記カセット(90)の押し込み操作に連動してイジェクトレバー(40)のテ ーパ部(40b)がリッド(91)から離れると共にリッドオープナ(50)がカセット(90) のリッド(91)を開くように形成されている構造としたものである。

【０００６】

【作用】

上記のごとく構成されたカセット装着装置では、後述の動作によってカセット (90)の押し込み操作に連動してイジェクトレバー(40)が回動して、これのころ(4 0c)がカセットのリッド(91)から離れると共にリッドオープナ(50)がカセットの リッド(91)を開くことができ、これにより、従来のようにイジェクトレバーを移 動させる長いテーパ溝を設けるようなことを省略することができてイジェクトレ バーの移動距離並びに運動量を少なくすることができ、機構の簡素化と装置の小 型化が達成できるものである。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係るカセット装着装置を組み込んだカセットテープレコーダの 分解斜視図で、図２でその正面図、図３は組立図を示す。以下、その構成を作動 と共に図１〜図１４に基いて順を追って説明する。

【０００８】 ベース(10)にモータ(70)並びに一連のギヤー列(71)が設けられていて、該モー タ(70)の駆動力が前記ギヤー列(71)並びに駆動アーム(72)を介して駆動ピン(21) に伝達されるように形成されている。該駆動ピン(21)は前後方向に摺動するスラ イダ(20)の天面に設けられていて前記ベース(10)の天面に形成されたガイド溝(1 0a)から突出されている。

【０００９】 本装置の一側面部分に図１４に示すカセット(90)のリッド(91)を開閉するため のリッドオープナ(50)が設けられている。該リッドオープナ（50)には横向きの ２つのピン(51),(51)が設けられていて、スライダ(20)の側面に形成された垂直 溝(20b),(20b)並びにベース(10)に形成された略への字状の溝(10d),(10d)に挿通 されている。又、リッドオープナ(50)の受板(52)にリッド(91)の先端を受止める ように形成されている。

【００１０】 前記スライダ(20)の裏面にカセット(90)の排出を行う左右一対のイジェクトレ バー(40),(40)が枢支ピン(41),(41)を介して揺動可能に取り付けられている。該 イジェクトレバー(40)には摺動ピン(42)が設けられていて、スライダ天面の溝(2 0c)を貫通してベース(10)の天面に設けられた溝(10b)に摺動自在に挿通されてい る。前記イジェクトレバー(40)には円弧部(40a)が形成されていて、ベース(10) の天面に設けたボス(11)によって無用の動きが規制されている。該イジェクトレ バー(40)の円弧部(40a)の先端部分はカセット(90)のリッド(91)に当接するころ( 40c)を形成している。

【００１１】 更に、前記イジェクトレバー(40)の一端部分にはカセット(90)の排出を行うた めのピン(43)が設けられている。該ピン(43)はスライダ(20)に装着されたコイル スプリング(22)によってカセット排出方向に付勢された板厚部材(60)のスリット (60a)に挿通されており、この板厚部材(60a)が前記ピン(43)を介してイジェクト レバー(40)を回動させることによりカセット(90)の排出を行うように形成されて いる。

【００１２】 図４〜図１３は本考案の装置の動作を示すものであって、図４並びに図８はカ セット(90)が最前方にある状態を示す。この状態から、カセット(90)が押し込ま れると、カセット(90)に押されてイジェクトレバー(40)が回動し、それに伴い板 厚部材(60)がピン(43)により左から右に移動して図５並びに図９の状態になる。

【００１３】 この状態においてカセット(90)の左右にある保護スライダ(92)は開放されてい る。イジェクトレバー(40)に形成された円弧部(40a)はボス(11)の規制から解放 されてスライダ(20)が移動可能な状態となり、カセット(90)を更に押し込むとカ セットホルダ(30)に設けられたピン(31)がスライダ(20)の斜溝(20a)を右方向に 押すことになり、これによりスライダ(20)に設けられた駆動ピン(21)が右に移動 する。駆動ピン(21)は駆動アーム(72)に形成された溝(72a)に挿通されているか ら、前記駆動ピン(21)の移動によって駆動アーム(72)は反時計方向に回転する。 これにより駆動アーム近傍位置に設けられた検知スイッチ(81)がＯＮになり、モ ータ(70)が駆動して駆動アーム(72)の回動によりスライダ(20)が左から右へ移動 していく。この時、イジェクトレバー(40)は前記円弧部(40a)の先端部分に形成 されたテーパ部(40b)がボス(11)に沿って動き、当接しているカセット(90)のリ ッド(91)から離れて行く。それに付随して装置の片側面に設けられたリッドオー プナ(50)がベース側面の溝(10d)に沿って動き始め、カセット(90)のリッド(91) を開いていき、図６及び図１０の状態となる。

【００１４】 この状態から更に運動が続行してスライダ(20)が左から右へ移動する。この際 、カセットホルダ(30)はスライダ(20)の側面に形成された斜溝(20a)とベース(10 )に形成された逆Ｌ字溝(10c)によって、水平移動から垂直移動に変わり（図１１ 及び図１２参照）、カセット(90)がベース(10)に設置された再生録音メカ部(100 )に装着されて、検知スイッチ(82)によりモータ(70)が停止し、図７及び図１３ の状態となる。

【００１５】 このようにしてカセット(90)をイジェクトするレバー(40)とカセットのリッド (91)を開閉するリッドオープナ(50)とが連動してリッド(91)を開閉するものであ る。

【００１６】 以上本考案の代表的な実施例について説明したが、本考案は必ずしも上記の実 施例構造のみに限定されるものでなく、本考案の構成要件を備え、且つ効果を有 する範囲内で適宜変更して実施出来ることは勿論である。

【００１７】

【考案の効果】

以上のごとく本考案では、カセットの押し込み操作に連動してイジェクトレバ ーが回動して、 これのころがカセットリッドから離れると共にリッドオープナが カセットのリッドを開くように形成されているものであるから、従来のようにイ ジェクトレバーを移動させる長いテーパ溝を設けるようなことを省略することが できてイジェクトレバーの移動距離並びに運動量を少なくすることができ、機構 の簡素化と装置の小型化が達成出来るという顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る装置の分解斜視図である。

【図２】上記装置の組立図である。

【図３】上記装置の動作の第１の過程を示す平面からみ
た説明図である。

【図４】上記装置の正面図である。

【図５】上記装置の動作の第２の過程を示す平面かたみ
た説明図である。

【図６】上記装置の動作の第３の過程を示す平面から見
た説明図である。

【図７】上記装置の動作の第４の過程を示す平面からみ
た説明図である。

【図８】上記装置の動作の第１の過程を示す側面からみ
た説明図である。

【図９】上記装置の動作の第２の過程を示す側面からみ
た説明図である。

【図１０】上記装置の動作の第３の過程を示す側面から
みた説明図である。

【図１１】上記装置の動作の第３過程から第４過程まで
の途中の状態を示す側面からみた説明図である。

【図１２】上記装置の動作の第３過程から第４過程まで
の途中の状態を示す側面からみた説明図である。

【図１３】上記装置の動作の第４の過程を示す側面から
みた説明図である。

【図１４】本考案におけるカセットを示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

(10) ベース (10d) ベースの溝 (20) スライダ (30) カセットホルダ (40) イジェクトレバー (40b) イジェクトレバーのテーパ部 (50) リッドオープナ (51) リッドオープナのピン (90) カセット (91) カセットのリッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベース(10)と、該ベースに沿って前後に
   移動するスライダ(20)と、カセット(90)を保持するカセ
   ットホルダ(30)と、カセットの排出を行う為にスライダ
   (20)に枢支されたイジェクトレバー(40)と、カセットの
   リッド(91)を開閉するためのリッドオープナ(50)とを含
   み、前記イジェクトレバー(40)はカセット(90)のリッド
   (91)に当接するころ(40c)を備え、前記リッドオープナ
   (50)はスライダ(20)の側面に形成された垂直溝(20b),(2
   0b)並びにベース(10)に形成された溝(10d),(10d)に挿通
   されるピン(51),(51)と前記カセットのリッド(91)の先
   端を受止める受板(52)とを備え、前記カセット(90)の押
   し込み操作に連動してイジェクトレバー(40)のテーパ部
   (40b)がリッド(91)から離れると共にリッドオープナ(5
   0)がカセット(90)のリッド(91)を開くように形成されて
   いるカセットテープレコーダに於けるカセット装着装
   置。