JPH0559583U - 硬貨収納ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬貨収納箱毎に集積された種類別の硬貨を別
の容器に容易にかつ確実に移すことができる硬貨収納ユ
ニットを提供する。 【構成】 収納ユニット２は収納受部１７に上方から収
納箱１１を嵌め込まれる。マグネットキャッチ１０によ
り収納箱１１の底部に保持されている底板１５は収納ユ
ニット２の長手方向に対して直角な方向に引き出すこと
により収納箱１１の底部が開口し、収納箱１１中に集積
された種類別の硬貨は底部から別容器に取り出される。 【効果】 収納ユニットの交換時に底板の横擦れや脱落
を防止し、簡単に収納箱底部から硬貨を種類別に容易に
かつ確実に別容器に移すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は乗車券等を販売する嵌め込み型の自動券売機や物品の自動販売機等に 投入された硬貨を種類別に収納する硬貨収納ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、鉄道利用者の急激な増加に伴って自動改札システムが各駅で実施されて 来ているが、乗車券の発売は略完璧に自動券売機に移行されている。この種の装 置においてはコンパクトな装置が汎用されて来ており、設置場所を要さない嵌め 込み型のものが広く採用されている。通常、利用者が投入した硬貨は種類別に選 別して釣り銭用に確保される。しかし、釣り銭用に確保される硬貨の量は限られ ているので、定量を超えて投入された硬貨は装置下部に設けた金庫（以下、硬貨 収納箱と呼ぶ。）に収納されている。しかし、収納箱に収納できる量にも限度が あるから、一杯になった硬貨収納箱を別の空の収納箱と交換するか、又は硬貨を 他の容器に移す必要がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

硬貨収納ユニットから別の硬貨保存用容器に硬貨を種類ごとに分別して移すの は手作業で行っており、労力と手間を要している。 本考案の目的は、簡単に装置本体から硬貨収納ユニットを引き出し、種類別の 硬貨収納箱毎に別の硬貨保存用容器に容易に移すことができる硬貨収納ユニット を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係わる上記目的は、硬貨を種類別毎に収納可能な硬貨収納ユニットに おいて、硬貨の種類別に各々独立した複数の硬貨収納箱が収納受部に着脱自在に 並設され、前記硬貨収納箱毎にユニットの引き出し方向に対して直角な方向に引 出し可能な底板が設けられ、該底板を前記収納箱に固定するための磁力による係 止手段を設けたことを特徴とする硬貨収納ユニットにより達成される。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、種類別毎の硬貨収納箱の底部に磁力による係止手段によって 支持された底板を有する硬貨収納ユニットは、オーバーフローした硬貨が硬貨収 納箱中に所定量貯まった段階で装置後部側より引き出される。引き出された硬貨 収納ユニットに嵌込まれた種類別毎の硬貨収納箱の底部には引き出し可能な底板 が設けられており、収納箱がユニットに嵌込まれたままの状態で所定量貯まった 収納箱下方に他の容器を置き、その収納箱の底板をユニットの引出し方向に対し て直角な方向に引出すことにより、収納箱の底部が開口して収納箱中の硬貨を一 挙に別容器に労力を必要とせず、しかも容易に落下させて収納することができる 。また別に、ユニット上端部から硬貨が所定量貯まり交換必要な収納箱のみを取 り出して、その底板を引出すことにより収納箱底部から一挙に別容器に移すこと も可能である。ユニットごと又は収納箱単体を移動させているとき、底板は磁力 による係止手段によって収納箱の底部に固定されているため横擦れして脱落する ようなことはない。

【０００６】

【実施態様】

以下、添付図面を参照しながら本考案の実施態様を詳細に説明する。なお、本 考案は、本実施態様に限定されるものではないことは言うまでもない。 図１は本考案の硬貨収納ユニットの一実施態様を示す平面図であり、図２は図 １で示した硬貨収納ユニットの側面図であり、図３は本考案が適用された自動券 売機の外観図である。

【０００７】 図１は複数の収納箱を備えた硬貨収納ユニットを示す。硬貨の種類別に独立し た収納箱１１乃至１４は収納受部１７の上方より所定の位置に嵌め込まれている 。収納ユニット２は自動券売機本体の所定の位置に設けられたスライドレール１ ６に沿って収納箱１４側から押し込まれてセッティングされる。このとき、収納 ユニット手前部に設けられたシリンダ付ラッチ錠９と図示されていないロック機 構によって自動券売機本体に固定される。また、同種の硬貨で満たされた収納箱 を空の収納箱に取り替える時は、ラッチ錠９を解除して引き出すことにより収納 ユニット２を取り出すことができる。

【０００８】 次に、収納箱１１乃至１４が収納受部に嵌め込まれたままの状態で各々収納箱 の底部に配置された底板１５を収納ユニット２の長手方向に直角な方向に引き出 すことにより収納箱の底部が開口され、各々収納箱から種類別の硬貨を一挙に別 容器に移すことができる。または、硬貨が入ったままの収納箱１１乃至１４を箱 の上端部に設けた把手２２を持って収納受部１７から取り出して硬貨の種類別に 所定の容器に移すことも可能である。この底板１５は各収納箱毎の底部に嵌挿さ れており、この底板本体表面の所定の位置に設置されたマグネットキャッチ１０ によって収納箱の底部から横擦れして脱落しないように支持されている。このマ グネットキャッチ１０は底板１５を引き出す側に１ヵ所設けられているのみで、 引き出すための力はそれほど必要としない。

【０００９】 図２は硬貨収納ユニットの側面図である。収納ユニット２は収納受部１７に上 方から収納箱１１を嵌め込み、スライドレール１６に沿って自動券売機本体に装 填される。硬貨は硬貨収納ガイド２０から投下され、収納口２１より収納箱中に 集積される。収納箱１１内部の長手方向の両端部には投下された硬貨を収納箱の 中心部に集積させ、底板１５を引き出し易くするための傾斜部１８，１９が設け られている。特に、傾斜部１９はマグネットキャッチ１０や底板１５の引き出し 端部等を保護する役目も兼ね備えている。マグネットキャッチ１０により収納箱 １１の底部に保持されている底板１５は、収納ユニット２の長手方向に対して直 角な方向（図２中、右方向）に引き出すことにより収納箱１１の底部が開口され 、収納箱１１中に集積された硬貨は収納箱中の底部から別容器に容易にかつ確実 に取り出すことができる。これによって、今まで労力と手間を要していた硬貨の 取り出し作業は短時間の内に労力を必要とせず容易に行うことができる。

【００１０】 図３は本考案に係わる自動券売機の外観図である。自動券売機本体１の利用者 側の主要部は金額や名称等を表示する表示部６と、所望の乗車券を選択するセレ クトボタン３と、硬貨（又は紙幣）及びカード挿入口４と、乗車券及び釣り銭用 の投下口５等であり、管理者側の主要部は装置上部に装置全体をコントロールす る制御部７と、装置下部に電源８と、本考案に係わる硬貨収納ユニット２等を備 えている。管理者は裏面側から乗車券や釣り銭の補給、硬貨収納箱の交換及び点 検等を行う。特に、鉄道車両の乗車券等を販売する自動券売機は使用頻度が高く 、硬貨収納箱の交換も要求性が高いので、本考案の硬貨収納ユニットは有効であ る。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の硬貨収納ユニットにより、収納ユニットの交換時に底板の横擦れや脱 落を防止し、しかも種類別に分かれている各々硬貨収納箱中の硬貨を底部から別 容器に種類別に容易にかつ確実に移すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の硬貨収納ユニットの一実施態様を示す
概略平面図である。

【図２】図１で示した硬貨収納ユニットの側面図であ
る。

【図３】本考案が適用された自動券売機の外観図であ
る。

【符号の説明】

１ 自動券売機 ２ 硬貨収納ユニット １０ マグネットキャッチ １１，１２，１３，１４ 硬貨収納箱 １５ 底板 １７ 収納受部 １８，１９ 傾斜部 ２１ 硬貨収納口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬貨を種類別毎に収納可能な硬貨収納ユ
   ニットにおいて、硬貨の種類別に各々独立した複数の硬
   貨収納箱が収納受部に着脱自在に並設され、前記硬貨収
   納箱毎にユニットの引き出し方向に対して直角な方向に
   引出し可能な底板が設けられ、該底板を前記収納箱に固
   定するための磁力による係止手段を設けたことを特徴と
   する硬貨収納ユニット。