JPH0559512A - 溶融めつき線の製造方法 - Google Patents

溶融めつき線の製造方法

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JPH0559512A
JPH0559512A JP22275191A JP22275191A JPH0559512A JP H0559512 A JPH0559512 A JP H0559512A JP 22275191 A JP22275191 A JP 22275191A JP 22275191 A JP22275191 A JP 22275191A JP H0559512 A JPH0559512 A JP H0559512A
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JP
Japan
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flux
hot
wire
coated
dip
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Pending
Application number
JP22275191A
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English (en)
Inventor
Ryozo Yamagishi
良三 山岸
Hikari Ueda
光 植田
Makoto Doi
誠 土井
Masatake Ono
正剛 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYOUSAN DENSEN KK
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
KIYOUSAN DENSEN KK
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性度の低い有機酸系フラックスを用いた溶
融めっき法であっても、めっき層の欠陥やフラックス残
渣がなく、平滑なめっき線を得る。 【構成】 送り出しリール2から送り出された被めっき
銅線1は、フラックスの塗布前に電解脱脂槽3に導入さ
れる。電解脱脂槽3には水酸化ナトリウム、炭酸ナトリ
ウムなどのアルカリ脱脂液4が満たされていて、被めっ
き銅線1を陰極として電解脱脂する。このとき、電解で
発生する水素により銅の酸化膜の除去も行われる。被め
っき銅線1は、水洗槽7により洗浄され、有機酸系のフ
ラックス9を満たしたフラックス槽8に導入される。過
剰のフラックス9をワイパ10で拭った後、溶融めっき
槽11に導入され、溶融めっき金属12を被覆されて導
出される。過剰な溶融めっき金属12はワイパ13によ
り拭われ、めっき銅線は引き取られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路部品や電子部品の
リード線として使用する溶融めっき線の製造方法に係
り、特に有機酸系のフラックスを用いた溶融浸漬法によ
り銅線に錫またはハンダめっきを施す製造方法を改善し
たものに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器回路の配線や電子部品材料のリ
ード線として使用する銅線には、ハンダ接続を容易にす
るため、錫またはハンダめっきが行われている。銅線を
錫またはハンダめっきする方法には電気めっき法と溶融
めっき法(溶融浸漬法)がある。
【0003】電気めっき法は、厚さが均一で円周方向・
長さ方向共に偏肉がなく、表面も平滑であるが、めっき
設備、排水処理装置など設備が高額になる。これに対し
て、溶融めっき法は、比較的設備費が安価で、また必要
に応じて錫・鉛以外の元素を添加するのも容易である。
これは図2に示すように、送り出しリール2から送り出
した被めっき線1に、フラックス槽8内のフラックス9
を塗布した後、フラックスワイパ10を経て溶融めっき
槽11内の溶融めっき金属12に浸漬し、これをワイパ
13で拭いつつ引き上げることによりめっきする方法で
ある。これにはフラックス9に無機系を使う方法と有機
系を使う方法とがある。
【0004】無機系のフラックスは非常に活性であるた
め良好なめっきを得ることができ、現に工業用として広
く用いられている(例えば、特開昭62−7841号公
報など)。この場合、生産効率を上げるためラインスピ
ードを40〜100m/minの高速で行なった上で、
さらに良好なめっきを得るためには、強力な無機酸、無
機塩等のフラックスを使用しなければならなかった。し
かし、これらの無機系フラックスはめっき時に酸性の腐
食性ガスを発生し環境を汚染するとともに、めっき銅線
に分解残渣が残留し、電子部品材料の接続部分の腐食を
もたらすことがあった。さらに高密度実装で配線が狭ピ
ッチ化すると、フラックス残渣の表面汚染により、金属
のマイグレーションを起こし回路故障の原因となった。
【0005】これに対して、有機酸系のフラックスは、
めっき時に酸性の分解ガスを発生せず、100℃以下の
温度では腐食性のないめっきが得られる。しかし、フラ
ックス濃度が高い場合には有機物の分解が不十分で、炭
化物が残留して黒点を発生する。逆に、フラックス濃度
が低い場合には、そのような黒点の発生はないものの、
活性度が低いため十分な清浄力が得られず、銅線上に酸
化被膜が残留して、溶融めっき金属の濡れ不良(nonwet
ting、 dewetting )によるピンホール、くぼみ、肌荒れ
などめっき欠陥が発生し、平滑なめっきが得られなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
溶融めっき法には次のような欠点があった。
【0007】(1)フラックスが無機系の場合には、め
っき時に有害な酸性ガスを発生して環境を汚染し、また
製品に腐食性のフラックス分解物が残留して、電子部品
材料と印刷回路板とのハンダ接合部を腐食するという欠
点があった。
【0008】(2)フラックスが有機系の場合には、被
めっき線の表面清浄力が弱く、酸化膜の除去が不十分の
ため、non wetting 、 dewetting などによる、ピンホー
ル、肌荒れ、凹凸などめっき欠陥が発生して外観不良と
なる。
【0009】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
を解消し、活性度の低い有機酸系フラックスを用いた溶
融めっき法でも十分な清浄作用を示し、めっき層の欠陥
やフラックス残渣がなく、平滑なめっき線を得ることが
可能な溶融めっき線の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、被めっき線を
所定の組成の溶融めっき浴に浸漬して引き上げる溶融め
っき線の製造方法において、前処理として被めっき線に
電解脱脂を行うことにより、線表面の脱脂をするととも
に、酸化被膜を還元してから有機酸系のフラックスを塗
布し、溶融めっき浴に浸漬するようにしたものである。
これによりピンホール、肌荒れがなく、平滑なめっきを
得ることをできる。
【0011】
【作用】既述したように有機酸系のフラックスは、酸性
ガスの発生や腐食の心配がなく、分解しやすく低残渣で
あるが、清浄作用が弱く線表面の酸化膜の除去が不完全
であり、良好なめっきが得られない。また、フラックス
は酸性系のため被めっき線表面に油脂状の物質が存在す
るとフラックスははじかれてしまう。しかし、完全脱脂
すればフラックスは被めっき線表面に容易に濡れる。ま
た電解脱脂は0.1〜10秒以下の短時間で効率良く脱
脂できる上に、電解で発生する水素により線表面の酸化
皮膜が還元され、酸化膜の除去にも効果ある。
【0012】電解脱脂液は通常アルカリ液を使用し、こ
れに必要に応じて界面活性剤を添加する。温度は室温か
ら60℃位までが適当で高温ほど効率はよいが、蒸発に
よる濃度変化が大きい。電解は陰極または陽極+陰極処
理が適用でき、電流密度は被めっき線の表面積当たり
1.0〜20A/dm2 の範囲が適当である。電流密度
が低すぎると脱脂、還元が不十分で、逆に高すぎると電
解電流の給電法が困難となる。フラックスは低残渣フラ
ックスR.M.A.(Rosin Mild Activator)などの有
機物、有機アミン系が適当である。しかし、有機ハロゲ
ン化物は安定性、腐食性などに難点があり、好ましくな
い。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を用いて説明
する。被めっき銅線1は送り出しリール2から送り出さ
れ、電解脱脂槽3に導入される。電解脱脂槽3には水酸
化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ脱脂液4
が満たされていて、被めっき銅線1が陰極となり、鉄板
やsus板などの対極5が陽極となり、整流器6によっ
て電解脱脂される。被めっき銅線1表面に付着していた
動物質脂肪はアルカリ水溶液によってけん化除去され
る。鉱物油が付着している場合には、さらにせっけんな
どを加えて乳濁液として除去する。短時間の電解で脱脂
は速やかに行われる。また、電解で発生する水素により
銅の酸化皮膜が還元され、酸化膜の除去も同時に行われ
る。
【0014】被めっき銅線1は、次に水洗槽7により洗
浄された後、有機酸系のフラックス9を満たしたフラッ
クス槽8に導入される。過剰のフラックス9をワイパ1
0で拭った後、溶融めっき槽11に導入され、錫または
ハンダめっき用の溶融めっき金属12を被覆されて垂直
に当該槽11から導出される。このとき過剰な溶融めっ
き金属12はダイアモンドダイス等からなるワイパ13
により拭われる。
【0015】次に効果を確認するために、上述した本実
施例の溶融めっき法と図2に示す従来の溶融めっき法
(電解脱脂および水洗が除外されている)とによる比較
実験を、次の条件で行った。それぞれ線径が0.4mm
φの銅線表面に錫・鉛合金(Sn/Pb=95/5)を
溶融温度260℃で、40〜70m/minの線速でめ
っきした。各種めっき条件で得られた溶融めっき銅線
の、めっき表面状態、外観、塩素イオン残留状態を測定
した。その結果を表1に示す。
【0016】なお、フラックスは有機酸系水溶性フラッ
クス(商品名NS−91(株)日本スペリア社製)を使
用し、電解脱脂の有効槽長は1mである。電解脱脂液は
NaOH20g/l、Na2 CO3 20g/lのアルカ
リ液を使用した。
【0017】
【表1】
【0018】電解脱脂による銅の酸化膜の除去は、次の
反応式により銅の酸化物(Cu2 O,CuO)が還元さ
れることにより行われる。
【0019】陰極反応 2H+ +2e→2H Cu2 O+2H→2Cu+H2 O CuO+2H→Cu+H2 O 表1から明らかなように、本実施例1〜4の溶融めっき
法は被めっき銅線の脱脂が完全で、かつ酸化膜も除去さ
れるので、活性度の低い低残渣有機酸系フラックスでも
十分な清浄作用を示し、ピンホール、dewettin
g、nonwettingなどめっき欠陥を発生せず、
良好なめっき外観が得られることがわかる。
【0020】これに対して比較例1〜4はフラックスの
清浄効果が低いので、種々なめっき欠陥を発生し、良好
なめっき欠陥が得られないことがわかる。
【0021】なお、被めっき銅線の電解脱脂後の水洗時
に、水洗槽内で超音波を付加して洗浄すると表面異物が
完全に除去され、さらに良好な表面状態が得られる。ま
た、本発明は、被めっき線として銅線の他に、銅系金属
線、銅被鋼線等の複合金属線にも適用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、フラックスを塗布する
前に電解脱脂を行うようにしたので、活性度の低い有機
酸系フラックスでも十分な洗浄作用を示し、めっき層の
欠陥やフラックス残渣を発生せず、平滑で良好な溶融め
っき線を得ることができる。また、電解脱脂と同時に酸
化物除去が行われるので、品質をより高めることがで
き、酸化膜除去工程をもともと必要とする場合には、工
程を増やす必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融めっき法の実施例を説明するため
の溶融めっき線製造装置例の概略断面図。
【図2】従来の溶融めっき法を説明するための溶融めっ
き線製造装置の概略断面図。
【符号の説明】
1 被めっき銅線 3 電解脱脂槽 4 アルカリ脱脂液 7 水洗槽 8 フラックス槽 9 フラックス 11 溶融めっき槽 12 溶融めっき金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 誠 茨城県北相馬郡藤代町椚木825番地 京三 電線株式会社藤代工場内 (72)発明者 小野 正剛 茨城県北相馬郡藤代町椚木825番地 京三 電線株式会社藤代工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被めっき線を所定の組成の溶融めっき浴に
    浸漬して引き上げる溶融めっき線の製造方法において、
    前処理として被めっき線に電解脱脂を行ってから有機酸
    系のフラックスを塗布し、溶融めっき浴に浸漬すること
    を特徴とする溶融めっき線の製造方法。
JP22275191A 1991-09-03 1991-09-03 溶融めつき線の製造方法 Pending JPH0559512A (ja)

Priority Applications (1)

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JP22275191A JPH0559512A (ja) 1991-09-03 1991-09-03 溶融めつき線の製造方法

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JPH0559512A true JPH0559512A (ja) 1993-03-09

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008024971A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Hitachi Cable Ltd 線材の溶融めっき装置
JP2009248184A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Mitsubishi Electric Corp 溶接継手及びその製造方法

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