JPH0559506A - 棒状部材の製造方法 - Google Patents
棒状部材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0559506A JPH0559506A JP5922891A JP5922891A JPH0559506A JP H0559506 A JPH0559506 A JP H0559506A JP 5922891 A JP5922891 A JP 5922891A JP 5922891 A JP5922891 A JP 5922891A JP H0559506 A JPH0559506 A JP H0559506A
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- Japan
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- rod
- vacuum
- intermediate material
- manufacturing
- shaped member
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鍛造工程を省略して、材料歩留りを大幅に向
上させると共に、低コスト及び高品質の製品を得る。 【構成】 真空中で溶解・精錬したNi基合金を、真空
中で筒状の鋳型内に供給して、棒状の中間材を鋳造した
後、該棒状の中間材にソーキング処理を施し、次いで、
熱間圧延によって所定断面形状に加工し、さらに熱処理
を施して、所定形状の棒状部材を製造する。
上させると共に、低コスト及び高品質の製品を得る。 【構成】 真空中で溶解・精錬したNi基合金を、真空
中で筒状の鋳型内に供給して、棒状の中間材を鋳造した
後、該棒状の中間材にソーキング処理を施し、次いで、
熱間圧延によって所定断面形状に加工し、さらに熱処理
を施して、所定形状の棒状部材を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、Ni基合金の
ような超合金から形成され、かつバルブ素材,ボルト素
材等の棒状部材の製造方法に関する。
ような超合金から形成され、かつバルブ素材,ボルト素
材等の棒状部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超合金製の棒状部材の製
造方法としては、不純物の混入を防止するために、真空
中で溶解・精錬を行い、インゴットケースによって鋳塊
を鋳造した後に、分塊鍛造等の鍛造工程によって棒状の
中間材を製造し、次いで、この中間材を熱間圧延して所
定の断面形状に加工し、さらに切断加工により所定寸法
の棒状部材を得ているものが知られている。
造方法としては、不純物の混入を防止するために、真空
中で溶解・精錬を行い、インゴットケースによって鋳塊
を鋳造した後に、分塊鍛造等の鍛造工程によって棒状の
中間材を製造し、次いで、この中間材を熱間圧延して所
定の断面形状に加工し、さらに切断加工により所定寸法
の棒状部材を得ているものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の棒状部材の製造方法にあっては、鋳塊の製造及び鍛
造による棒状の中間材の製造工程があるために、工程数
が増加すると共に、鍛造工程時の不純物(ガス,酸化物
等)の混入により材料歩留りが低下し易く、従って、製
造コストが嵩むという問題がある。
来の棒状部材の製造方法にあっては、鋳塊の製造及び鍛
造による棒状の中間材の製造工程があるために、工程数
が増加すると共に、鍛造工程時の不純物(ガス,酸化物
等)の混入により材料歩留りが低下し易く、従って、製
造コストが嵩むという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、鋳造により直接棒状の中
間材を形成することによって、鍛造工程を省略でき、か
つ材料歩留りを大幅に向上させることができる上に、低
コスト及び高品質の製品を円滑にかつ確実に得ることが
できる棒状部材の製造方法を提供することにある。
で、その目的とするところは、鋳造により直接棒状の中
間材を形成することによって、鍛造工程を省略でき、か
つ材料歩留りを大幅に向上させることができる上に、低
コスト及び高品質の製品を円滑にかつ確実に得ることが
できる棒状部材の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の棒状部材の製造方法は、真空中で溶解・精
錬した超合金を、真空中で筒状の鋳型内に供給して、棒
状の中間材を鋳造した後、該棒状の中間材にソーキング
処理を施し、次いで、熱間圧延によって所定断面形状に
加工し、さらに熱処理を施して、所定形状の棒状部材を
製造するものである。
に、本発明の棒状部材の製造方法は、真空中で溶解・精
錬した超合金を、真空中で筒状の鋳型内に供給して、棒
状の中間材を鋳造した後、該棒状の中間材にソーキング
処理を施し、次いで、熱間圧延によって所定断面形状に
加工し、さらに熱処理を施して、所定形状の棒状部材を
製造するものである。
【0006】
【作用】本発明の棒状部材の製造方法にあっては、真空
中で筒状の鋳型内に超合金の溶湯を供給して冷却固化
し、棒状の中間材を得た後、この棒状の中間材にソーキ
ング処理,熱間圧延加工及び熱処理を順次施して所定形
状の棒状部材を製造する。
中で筒状の鋳型内に超合金の溶湯を供給して冷却固化
し、棒状の中間材を得た後、この棒状の中間材にソーキ
ング処理,熱間圧延加工及び熱処理を順次施して所定形
状の棒状部材を製造する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0008】まず、一般的な真空溶解炉によって超合金
(例えば、インコネル751相当)を溶解・精錬した
後、この超合金の溶湯を、真空中で、立設された円筒状
の鋳型内にその上方から供給する。ここで、上記出鋼前
の溶湯より汲み出したサンプルの化学成分分析結果は、
C 0.04(重量%、以下同じ),Si 0.01以
下,Mn 0.01,P 0.001以下,S 0.0
01以下,Cr 15.40,Cu 0.01以下,A
l 1.20,Ti 2.34,Nb+Ta 0.9
1,Fe 8.09,Ni残量であった。
(例えば、インコネル751相当)を溶解・精錬した
後、この超合金の溶湯を、真空中で、立設された円筒状
の鋳型内にその上方から供給する。ここで、上記出鋼前
の溶湯より汲み出したサンプルの化学成分分析結果は、
C 0.04(重量%、以下同じ),Si 0.01以
下,Mn 0.01,P 0.001以下,S 0.0
01以下,Cr 15.40,Cu 0.01以下,A
l 1.20,Ti 2.34,Nb+Ta 0.9
1,Fe 8.09,Ni残量であった。
【0009】そして、鋳型内に供給された溶湯が冷却固
化すると、鋳型内から鋳造品を取り出す。この場合、鋳
型内の鋳造品は、冷却により収縮しているから、円滑に
抜き出すことができる。
化すると、鋳型内から鋳造品を取り出す。この場合、鋳
型内の鋳造品は、冷却により収縮しているから、円滑に
抜き出すことができる。
【0010】次いで、上述のようにして得られた鋳造品
(棒状の中間材,例えば、φ98mm×1000mm)
にソーキング処理を施す。このソーキング処理は、大気
中において、1225℃×5時間後空冷するものであ
る。続いて、ソーキング処理が終了した丸棒について熱
間圧延加工を行う。この熱間圧延加工は、大気中におい
て、1150℃に保持したまま、上記丸棒の直径(φ9
8mm)をφ19mmまでに縮径するものである。
(棒状の中間材,例えば、φ98mm×1000mm)
にソーキング処理を施す。このソーキング処理は、大気
中において、1225℃×5時間後空冷するものであ
る。続いて、ソーキング処理が終了した丸棒について熱
間圧延加工を行う。この熱間圧延加工は、大気中におい
て、1150℃に保持したまま、上記丸棒の直径(φ9
8mm)をφ19mmまでに縮径するものである。
【0011】さらに、φ19mmに縮径した丸棒に熱処
理を施す。この熱処理条件は、大気中において、105
0℃×30分後水冷するものである。
理を施す。この熱処理条件は、大気中において、105
0℃×30分後水冷するものである。
【0012】上記のようにして製造された丸棒(製品,
バルブ素材)について種々の試験を行った。すなわち、
機械的性質を確認するために、製品の端部について熱処
理(固溶化熱処理1150℃×30分,水冷,時効熱処
理845℃×24時間,空冷+705℃×20時間,空
冷)を施したものについて、機械加工した試験片(形状
はASTM E8 Fig.8 small siz
e)の常温引張試験を行った。その結果は、0.2%耐
力75kgf/mm2,拡張力125kgf/mm2,伸
び20%,絞り34%であった。また、同時に行った硬
さ試験結果は34HRCであった。
バルブ素材)について種々の試験を行った。すなわち、
機械的性質を確認するために、製品の端部について熱処
理(固溶化熱処理1150℃×30分,水冷,時効熱処
理845℃×24時間,空冷+705℃×20時間,空
冷)を施したものについて、機械加工した試験片(形状
はASTM E8 Fig.8 small siz
e)の常温引張試験を行った。その結果は、0.2%耐
力75kgf/mm2,拡張力125kgf/mm2,伸
び20%,絞り34%であった。また、同時に行った硬
さ試験結果は34HRCであった。
【0013】さらに、非金属介在物については、JIS
G0555,図5に基づき、製品熱処理された後の材
料の端部より試験片を採取し検査した(ただし、Ti,
Al,Nb,Taの窒化物,炭化物は計算せず)。その
結果、dA60×400=0%,dB60×400=0
%,dC60×400=0.03%,dA+dB+dC
=0.03%であった。
G0555,図5に基づき、製品熱処理された後の材
料の端部より試験片を採取し検査した(ただし、Ti,
Al,Nb,Taの窒化物,炭化物は計算せず)。その
結果、dA60×400=0%,dB60×400=0
%,dC60×400=0.03%,dA+dB+dC
=0.03%であった。
【0014】さらにまた、結晶粒度については、JIS
G0551に基づき、製品熱処理された材料の端部よ
り試験片を採取した結果、結晶粒度番号は6.5であっ
た。また、マクロ組織(内部欠陥)については、JIS
G0553に基づき、製品熱処理された材料の端部よ
り試験片を採取した結果、偏析,パイプ及び気泡等の欠
陥は認められなかった。
G0551に基づき、製品熱処理された材料の端部よ
り試験片を採取した結果、結晶粒度番号は6.5であっ
た。また、マクロ組織(内部欠陥)については、JIS
G0553に基づき、製品熱処理された材料の端部よ
り試験片を採取した結果、偏析,パイプ及び気泡等の欠
陥は認められなかった。
【0015】このようにして、品質の良好な製品を得る
ことができた。ここで、上記製造工程において、ソーキ
ング処理の条件は、温度1175℃〜1250℃,時間
3時間以上が望ましい。その理由は、1175℃未満
であると、析出物の固溶,拡散が不充分であり、125
0℃を超えると、局部的に溶融する可能性があるからで
あり、かつ3時間未満であると、析出物の固溶,拡散が
不充分であるからである。
ことができた。ここで、上記製造工程において、ソーキ
ング処理の条件は、温度1175℃〜1250℃,時間
3時間以上が望ましい。その理由は、1175℃未満
であると、析出物の固溶,拡散が不充分であり、125
0℃を超えると、局部的に溶融する可能性があるからで
あり、かつ3時間未満であると、析出物の固溶,拡散が
不充分であるからである。
【0016】また、熱間圧延加工の条件は、温度110
0℃〜1200℃,断面減少率50%以上が好ましい。
その理由は、1100℃未満であると、熱間加工性が良
くなく割れ等の発生が見られるためであり、1200℃
を超えると、結晶粒度のふぞろい(混粒)の可能性があ
るためであり、かつ50%未満であると、再結晶をする
には不充分であり、混粒となる可能性があるからであ
る。
0℃〜1200℃,断面減少率50%以上が好ましい。
その理由は、1100℃未満であると、熱間加工性が良
くなく割れ等の発生が見られるためであり、1200℃
を超えると、結晶粒度のふぞろい(混粒)の可能性があ
るためであり、かつ50%未満であると、再結晶をする
には不充分であり、混粒となる可能性があるからであ
る。
【0017】さらに、熱処理の条件は、温度1000℃
〜1100℃,時間 30分以上が望ましい。その理由
は、1000℃未満であると、充分に軟化せず再鍛造が
困難であり、1100℃を超えると、結晶粒度が大きく
なり機械的性質が劣化するからであり、かつ時間 30
分未満であると、充分均熱されないからである。
〜1100℃,時間 30分以上が望ましい。その理由
は、1000℃未満であると、充分に軟化せず再鍛造が
困難であり、1100℃を超えると、結晶粒度が大きく
なり機械的性質が劣化するからであり、かつ時間 30
分未満であると、充分均熱されないからである。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の棒状部材
の製造方法は、真空中で溶解・精錬した超合金を、真空
中で筒状の鋳型内に供給して、棒状の中間材を鋳造した
後、該棒状の中間材にソーキング処理を施し、次いで、
熱間圧延によって所定断面形状に加工し、さらに熱処理
を施すものであるから、真空中で筒状の鋳型内に超合金
の溶湯を供給して冷却固化し、棒状の中間材を得た後、
この棒状の中間材にソーキング処理,熱間圧延加工及び
熱処理を順次施して所定形状の棒状部材を製造すること
により、鍛造工程を省略でき、かつ材料歩留りを大幅に
向上させることができる上に、低コスト及び高品質の製
品を円滑にかつ確実に得ることができる。
の製造方法は、真空中で溶解・精錬した超合金を、真空
中で筒状の鋳型内に供給して、棒状の中間材を鋳造した
後、該棒状の中間材にソーキング処理を施し、次いで、
熱間圧延によって所定断面形状に加工し、さらに熱処理
を施すものであるから、真空中で筒状の鋳型内に超合金
の溶湯を供給して冷却固化し、棒状の中間材を得た後、
この棒状の中間材にソーキング処理,熱間圧延加工及び
熱処理を順次施して所定形状の棒状部材を製造すること
により、鍛造工程を省略でき、かつ材料歩留りを大幅に
向上させることができる上に、低コスト及び高品質の製
品を円滑にかつ確実に得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 真空中で溶解・精錬した超合金を、真空
中で筒状の鋳型内に供給して、棒状の中間材を鋳造した
後、該棒状の中間材にソーキング処理を施し、次いで、
熱間圧延によって所定断面形状に加工し、さらに熱処理
を施して、所定形状の棒状部材を製造することを特徴と
する棒状部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5922891A JPH0559506A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 棒状部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5922891A JPH0559506A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 棒状部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559506A true JPH0559506A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=13107312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5922891A Withdrawn JPH0559506A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 棒状部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0559506A (ja) |
-
1991
- 1991-03-22 JP JP5922891A patent/JPH0559506A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980514 |