JPH0559420U - メガネフレームのレンズ着脱機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リムの切口端にロウ付けしたブロッチにビス
を用いないでレンズの着脱を可能とし、、又一旦嵌着し
たレンズが外れることのないメガネフレームのレンズ着
脱機構の提供。 【構成】 リムの切口端にロウ付けしたブロッチに、連
結片から平行に伸びた２本のバネ線を固定し、連結片と
ツルが連結する軸にカバーを開閉可能に軸着し、該カバ
ーは両バネ線に嵌着してバネ線の開きを阻止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はメガネフレーム、特にレンズの着脱機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

金属製メガネフレームにおいては、レンズを止着するためにフロントフレーム のリムにはブロッチが形成されている。すなわち、リムはブロッチに螺合したビ スを緩めることによりその周長が拡大し、レンズをリムの内周溝に嵌着して再び ビス締めする。ところが、一旦締付けしたビスがメガネの着脱を繰返しているう ちに次第に緩んでしまい、ついには止着したレンズがガタ付き、リムから外れ落 ちてしまうケースは多い。

【０００３】 近年の金属製メガネフレームは軽くてバネ性の高い材質が用いられ、その結果 、非常に細い線材が使われ、細い線材で加工したリム線は勿論細く、該リムの切 口端にロウ付けするブロッチは小さくなる。このような小さいブロッチに螺合し てリムを締付けするビスはさらに小さくなってしまい、該ビスを用いての締付け 作業は困難さを増す。又、ビスが小さくなることは作業上の問題だけでなく、緩 み易く、時には切断することもある。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように従来の金属製メガネフレームのブロッチには上記のごとき問題があ る。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、ビスを用いないで レンズをリムに止着し、又簡単に取外しすることの出来るメガネフレームのレン ズ着脱機構を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のメガネフレームのレンズ着脱機構はリムの切口端にブロッチをロウ付 けしているが、該ブロッチにビスを螺合することなく、平行を成してバネ線を各 々のブロッチから伸ばし、両バネ線の端は連結片にロウ付けされている。したが って、上記バネ線は連結片側で固定され、ブロッチ側が多少開口することが出来 るため、該ブロッチを開いてレンズをリムに嵌着することが出来る。

【０００６】 しかし、２本のバネ線のバネ力のみではレンズを止着するに十分な締付け力が 得られないために、両バネ線及び両ブロッチが開かないようにカバーを嵌着する 。該カバーは概略断面コ型を成して両バネ線を拘束し、上記連結片に開閉可能に 連結されるツルの開閉軸に軸着される。そして、ツルが開いている状態、すなわ ち、メガネフレームを着用している場合には、上記カバーが開いてブロッチやバ ネ線から外れない構造となっている。

【０００７】

【作用】

本考案のメガネフレームのレンズ着脱機構はこのように構成したもので、カバ ーが閉じてブロッチ及び両バネ線に嵌着している状態ではリムへレンズを嵌める ことも出来ず、又止着しているレンズをリムから外すことも出来ない。そこで、 レンズの着脱を行なう際には、上記ツルを折曲げ（閉じる）てカバーを開く。そ こで、両ブロッチはバネ線が変形して、多少開くことが出来るため、リムの周長 は拡大されてレンズの着脱を可能とする。以下、本考案に係る実施例を図面に基 づいて詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案のメガネフレームの側端部を表わしたもので、１はリム、２はツ ル、３ａ、３ｂはブロッチ、４ａ、４ｂはバネ線、５は連結片、６はカバーをそ れぞれ示す。リム１の切口端にはブロッチ３ａ、３ｂがロウ付けされ、該ブロッ チ３ａ、３ｂは上記連結片５にロウ付け・固定されて互いに平行を成して伸びる バネ線４ａ、４ｂの先端にロウ付けされている。バネ線は一般のバネ材を用いて もよいが、好ましくは超弾性を有す材質が適している。

【０００９】 この状態で両ブロッチ３ａ、３ｂは上記両バネ線４ａ、４ｂによって互いに当 接状態に保たれ、リム１はレンズ７を保持することは出来るが、ブロッチ３ａ、 ３ｂは外力の作用で簡単に開くため、レンズ７がリム１から外れないように、カ バー６を嵌着する。カバー６は同図に示すごとく、ツル２を連結している連結片 ５の軸８に軸着されていて、開閉可能な状態にある。同図は開いた状態を示して いるが、該カバー６を閉じるならば、両バネ線４ａ、４ｂはカバー６によって拘 束されてしまい、バネ線４ａ、４ｂ並びにブロッチ３ａ、３ｂは開くことが出来 ず、ひいてはリム１の周長は拡大しない。ここで、バネ線４ａ、４ｂは一直線を 成してブロッチ３ａ、３ｂにロウ付けされているが、Ｌ型に曲げた場合でもよい 。

【００１０】 図２は上記カバー６が開いた状態での平面図を示しているが、カバー６は軸８ に軸着されて開閉可能であるが、ツル２を折曲げ（閉じる）ない限り開くことが 出来ない。すなわち、カバー６の縁９はツル２の角部１０に当接するため、該カ バー６だけが単独で開くことはなく、メガネを着用している状態では上記ツル２ はバネ線４ａ、４ｂと一直線状に伸びて開いているため、カバー６が開いてレン ズ７がリム１から外れることはない。

【００１１】 図３はカバー６を閉じてバネ線４ａ、４ｂに嵌着している状態での断面図であ る。カバー６はコ型断面を成し、側片１１の上・下には上片１２と下片１３を垂 直に形成し、これら上・下片１２、１３はバネ線４ａ、４ｂに当接していて、該 バネ線４ａ、４ｂの開きを阻止する。又、上記カバー６は閉じることで両バネ線 ４ａ、４ｂに嵌着するとともに、両ブロッチ３ａ、３ｂをカバーし、独りでに外 れない形状となっている。そして、カバー６は金属製のみならず強化樹脂を用い て製作される。以上述べたように、本考案のメガネフレームはリム切口端にロウ 付けしているブロッチはツルを連結する連結片から平行に伸びた２本のバネ線先 端に固定され、又、両バネ線はカバーによってその開きが阻止されるもので、次 のような効果を得ることが出来る。

【００１２】

【考案の効果】 このように本考案のメガネフレームはブロッチをビス締することなしにリムに 嵌着したレンズを止着することが出来る。すなわち、ブロッチは連結片から伸び た２本のバネ線先端に固定されているため、両バネ線を開くことによりリム周長 は拡大して、レンズの着脱は簡単に行ない得る。そして、両バネ線が独りでに開 いてレンズがリムから外れないように、バネ線にはカバーが嵌着され、ツルを連 結する軸に軸着した上記カバーはツルが閉じない限り開くことが出来ないように なっており、メガネ着用時でのレンズの外れ現象は発生しない。更に、本考案の メガネフレームは小さいビスを用いないため、レンズの着脱が簡単に行なわれ、 又レンズを一旦嵌着して止着したリムに緩みは生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のメガネフレームのレンズ着脱機構を示
す実施例。

【図２】レンズ着脱機構の平面図。

【図３】カバーがバネ線に嵌着した状態での断面図。

【符号の説明】

１ リム ２ ツル ３ ブロッチ ４ バネ線 ５ 連結片 ６ カバー ７ レンズ ８ 軸 ９ 縁 10 角部 11 側片 12 上片 13 下片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メガネフレームのリム切口端にロウ付け
   したブロッチを開いてリム周長を拡大することでレンズ
   を着脱する機構において、上記ブロッチはツルを開閉自
   在に連結する連結片から伸びた２本の平行なバネ線の先
   端に固定され、又ツルの開閉軸にはコ型断面を成すカバ
   ーを軸着し、該カバーの上・下片はバネ線に当接して嵌
   着し、ツルが開いた状態ではカバーの縁がツルに当接し
   て該カバーが開くことが出来ないように構成したことを
   特徴とするメガネフレームのレンズ着脱機構。