JPH055937Y2 - - Google Patents

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JPH055937Y2
JPH055937Y2 JP1987165930U JP16593087U JPH055937Y2 JP H055937 Y2 JPH055937 Y2 JP H055937Y2 JP 1987165930 U JP1987165930 U JP 1987165930U JP 16593087 U JP16593087 U JP 16593087U JP H055937 Y2 JPH055937 Y2 JP H055937Y2
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honeycomb rotor
housing
gas
hot air
honeycomb
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、たとえばシンナなどの有機溶剤を回
収する装置に関する。
従来技術 たとえば印刷工場や塗装工場ではインキ用シン
ナや塗装用シンナなどを大量に使用しており、こ
のような有機溶剤を含む混合ガスが高濃度で発生
している。このような工場では作業環境の改善
や、作業員の健康、工場内での防爆また公害発生
防止などの観点から、このような有機溶剤を含ん
だ混合ガス中から有機溶剤を回収する必要があ
る。
このように有機溶剤を回収する技術として従来
から固定床式回収装置や、流動床式回収装置など
が用いられている。固定床式回収装置は、吸着剤
としてたとえば活性炭を充填した複数の吸着塔を
用い、各吸着塔を吸着段階と脱着段階とに切換え
て使用する装置である。また流動床式回収装置
は、吸着塔に下部から前記混合ガスを供給し、吸
着塔内の鉛直方向に沿つて複数の段を設け、各段
を活性炭などの吸着剤が上方から下方に流動しつ
つ溶剤を吸着する構成となつている。
考案が解決しようとする問題点 上述したような従来技術の固定床式溶剤回収装
置や流動床式溶剤回収装置では構成が大形になる
などの問題点があり、このため第3の従来技術と
して、ハウジング内に回転駆動される回転吸着体
を設けるようにした技術が提案されている。この
ような第3の従来技術では、回転吸着体の周方向
の或る位置において被処理ガスを供給して溶剤を
吸着させ、この吸着位置に関して回転吸着体の回
転方向下流側で、吸着された溶剤を脱着するよう
にしている。
このような従来技術の溶剤回収装置では、前記
回転吸着体とこれが収納されるハウジングとの間
の気密性を確保するために、ゴムシールが用いら
れている。すなわち前記回転吸着体またはハウジ
ングの少なくともいずれか一方にゴムシールを設
け、これがハウジングまたは回転吸着体と気密に
接触することにより前記気密性を確保しようとす
るものである。
このような従来技術のシール構造では、ゴムシ
ールの変形や溶剤などによる材質の経年変化など
によりシール構造が容易に破損しやすいという問
題点があつた。
本考案の目的は、シールを確実にし、しかも有
機溶剤を含む被処理ガスから、効率よく、連続的
に、その有機溶剤を分離して回収することができ
るようにした溶剤回収装置を提供することであ
る。
問題点を解決するための手段 本考案は、(a)ハウジング32と、 (b) ハウジング32内に収納され、ほぼ鉛直の回
転軸線3まわりに回転自在に設けられ、有機溶
剤を吸着および脱着するハニカムロータ2とを
含み、 (c) ハウジング32内で、ハニカムロータ2より
も下と上の各部屋には、供給口53と排気口5
4とがそれぞれ設けられ、供給口53には、分
離回収されるべき有機溶剤を含む被処理ガスが
供給され、さらに、 (d) ハニカムロータ2を回転駆動する手段7と、 (e) シール手段5であつて、 (e1) ハニカムロータ2の外周部に上端部が
固定され、下方に延びる環状仕切板57と、 (e2) ハウジング32の内周面に固定され、
水が貯留され、環状仕切板57が部分的に水
に浸漬される環状槽56とを有し、 (e3) ハウジング32内のハニカムロータ2
よりも下方の前記部屋と、ハニカムロータ2
よりも上方の部屋とをシールする、そのよう
なシール手段5と、 (f) ハウジング32内で、ハニカムロータ2の上
下には、対を成すカバー部材35,43が周方
向に部分的に延びて、かつハニカムロータ2と
気密に、設けられ、このカバー部材35,43
内には、ハニカムロータ2の上下に対応してハ
ニカムロータ2の回転方向上流側から下流側に
向つて順に、水蒸気室13,16、熱風室2
1,27、および冷風室22,28が形成され
る、そのような仕切り手段13,16,21,
22,27,28,35〜38,42,43
と、 (g) ハニカムロータ2よりも上方から水蒸気室1
3,16に水蒸気を圧送する水蒸気源14,1
5と、 (h) ハニカムロータ2よりも上方から熱風室2
1,27に熱風を圧送する熱風源23〜25
と、 (i) ハニカムロータ2よりも上方から冷風室2
2,28に冷風を圧送する冷風源23,26
と、 (j) ハニカムロータ2の下方の水蒸気室13,1
6からの有機溶剤が混入した水蒸気が導かれ、
有機溶剤を分離回収する有機溶剤分離回収手段
17〜20と、 (k) 有機溶剤分離回収手段17〜20からの有機
溶剤を分離回収した後の気体と、ハニカムロー
タ2の下方の熱風室21,27からの気体と、
ハニカムロータ2の下方の冷風室22,28か
らの気体とを、供給口53に被処理ガスととも
に供給する手段29〜31,45,46とを含
むことを特徴とする溶剤回収装置である。
作 用 本考案に従えば、ほぼ鉛直の回転軸線3を有す
るハニカムロータ2のハウジング32内における
上下の各部屋は、ハニカムロータ2に固定される
環状仕切板57と、その環状仕切板が部分的に水
に浸漬される環状槽56とによつて気密に仕切ら
れるので、ハニカムロータ2が回転するとき、気
密性が達成され、しかもこのような構成では、経
年変化によつて気密性が劣ることが防がれる。
本考案に従えば、ハウジング内のハニカムロー
タ2よりも下の部屋に設けられた供給口53から
被処理ガスが供給され、ハニカムロータ2によつ
て有機溶剤が吸着され、その後、ハニカムロータ
2を通過した気体は外部に排出される。このハニ
カムロータ2の再生のために、ハニカムロータ2
の回転方向上流側から下流側に向つて順に、水蒸
気室13,16、熱風室21,27および冷風室
22,28が形成され、まず水蒸気室13,16
では、水蒸気源14,15からの水蒸気によつて
ハニカムロータ2が加熱され、有機溶剤がハニカ
ムロータ2から脱着される。その後、ハニカムロ
ータ2は水蒸気室13,16から熱風室21,2
7に至り、この熱風室21,27で、水滴で濡れ
たハニカムロータ2が乾燥される。さらにハニカ
ムロータ2は熱風室22,28に至り、ここで乾
燥され、また有機溶剤の脱着も行われる。このよ
うにしてハニカムロータ2は、その回転軸線3ま
わりに回転駆動されることによつて、連続的に有
機溶剤の分離回収を行うことができる。
しかも本考案に従えば、有機溶剤分離回収手段
17〜20からの有機溶剤を分離回収した後の気
体と、ハニカムロータ2の下方の熱風室21,2
7からの気体と、ハニカムロータ2の下方の冷風
室22,28からの気体とが、供給口53に被処
理ガスとともに供給されるので、供給口53に供
給される分離回収すべき有機溶剤の濃度を高くす
ることができ、したがつてハニカムロータ2によ
る有機溶剤の吸着の効率を向上することができる
という優れた効果が達成される。
さらに本考案に従えば、水蒸気源14,15か
らの水蒸気と熱風源23〜25からの熱風および
冷風源23,26からの冷風は、ハニカムロータ
2よりも上方からそれぞれ供給され、したがつて
水蒸気室13,16において生じた水がハニカム
ロータ2の下方に貯留してそのハニカムロータ2
が水によつて汚損されたたまになるということが
確実に防がれる。
実施例 第4図は、本考案の一実施例の溶剤回収装置
(以下、回収装置と略す)1の構成を示す系統図
である。第4図を参照して、回収装置1について
説明する。本実施例の回収装置1は、たとえば自
動車などの塗装工場や印刷工場などにおいて好適
に用いられ、印刷インキ用シンナや塗料用シンナ
などの有機溶剤を回収しようとするものである。
回収装置1は、回転吸着部材であるハニカムロー
タ2を含む。ハニカムロータ2はたとえばセラミ
ツクス紙などの耐水蒸気性を有する材料に、活性
炭を含浸し、軸線方向の壁面に形成された多数の
並行な通気孔がハニカムロータ2を貫通するハニ
カム形状に形成される。ハニカムロータ2の軸線
3は、後述するように略鉛直方向に延びる態様に
設けられる。
このハニカムロータ2を含む溶剤の吸着装置4
のハウジング(図示せず)と前記ハニカムロータ
2との間には、後述するシール機構5が設けら
れ、吸着装置4内においてハニカムロータ2の軸
線方向一方側(第4図下方側)と他方側(第4図
上方側)とを気密に分離している。またハニカム
ロータ2を回転駆動するためのギヤドモータ6を
含む駆動機構7が設けられる。
この吸着装置4には、前述したようなたとえば
シンナなどの有機溶剤を含む被処理ガスがダンパ
8、ブロア9およびダンパ10を介して供給され
る。この被処理ガス中の溶剤成分はハニカムロー
タ2に吸着され、後述するように脱着され浄化さ
れた空気が、ブロア11およびダンパ12を介し
て、たとえば大気中へ放出される。
前記ハニカムロータ2に関して、前述した被処
理ガスの供給位置とは異なる位置にハニカムロー
タ2の再生用の水蒸気を供給する水蒸気供給手段
である第1供給部材13が設けられる。第1供給
部材13には水蒸気が流量制御弁14および加熱
装置15を介して供給される。
第1供給部材13の軸線方向反対側にはハニカ
ムロータ2中の活性炭に吸着された溶剤を脱着し
て、溶剤が混入した水蒸気を漏出させることなく
回収する第1回収部材16が設けられる。第1回
収部材16で回収された溶剤が混入した水蒸気
(以下、混合水蒸気と称する)は、冷却水が供給
される凝縮器17,18に導かれ、凝縮されて分
離装置19に導かれる。この分離装置19には溢
水堰20が設けられ、前記水蒸気が凝縮して得ら
れた水よりも比重の軽いたとえばシンナなどの有
機溶剤のみを分離回収できる構成となつている。
前記第1供給部材13の近傍には、後述するよ
うに熱風および冷風をそれぞれ供給する第2供給
部材21および第3供給部材22が設けられる。
第2供給部材21にはブロア23の流量制御弁2
4および加熱装置25を介する熱風が供給され、
第3供給部材22にはブロア23から圧送される
空気が流量制御弁26を介して冷風として供給さ
れる。
前記供給部材21,22のハニカムロータ2の
軸線方向反対側には、第2回収部材27および第
3回収部材28が設けられている。これら回収部
材27,28からの熱風および冷風は、ダンパ2
9,30を介して前記ブロア9に誘引され、凝縮
器17から排出される水蒸気が凝縮した残りの乾
燥空気はダンパ31を介して、やはりブロア9に
誘引される。
第1図は第4図示の回収装置1における吸着装
置4の縦断面図であり、第2図は吸着装置4の平
面図であり、第3図は第1図の簡略化した右側面
図である。第1図〜第3図を参照して、吸着装置
4について説明する。吸着装置4のハウジング3
2内には、軸線3をほぼ鉛直方向とするハニカム
ロータ2が設けられる。このハニカムロータ2に
は同軸に回転軸33が固定され、回転軸33は軸
受34で回転自在に支持される。
ハニカムロータ2の軸線方向一方側(第1図上
方側)には、第2図に示されるように平面視が扇
形であつて、無底箱状のカバー部材35が設けら
れる。カバー部材35には半径方向に延びる仕切
板36,37が設けられ、内部が3つの区画に区
分され、それぞれ第1供給部材13、第2供給部
材21および第3供給部材22を構成する。この
カバー部材35とハニカムロータ2との間にはゴ
ムシール38が設けられる。
前記各供給部材13,21,22には水蒸気、
熱風および冷風を供給する供給管路39,40,
41がそれぞれ設けられる。
ハニカムロータ2の軸線方向他方側(第1図の
下方側)にはゴムシール42を介して、ハニカム
ロータ2と密着しカバー部材35とほぼ対称な形
状であるカバー部材43が設けられる。このカバ
ー部材43にはハニカムロータ2の活性炭に吸着
されていた溶剤を脱着して、溶剤が混入した混合
水蒸気および乾燥用の熱風ならびに冷風を個別的
に回収する区画が設けられ、それぞれ前記第1回
収部材16、第2回収部材27および第3回収部
材28を構成する。
これら各回収部材16,27,28には水蒸
気、熱風および冷風を吸着装置4外に排出するた
めの排出管路44,45,46が設けられる。
吸着装置4のハウジング32内上部には、ハニ
カムロータ2を軸線3まわりに回転駆動するため
のギヤドモータ6が配置される。ギヤドモータ6
の回転軸には、スプロケツトホイール47が取付
けられる。一方、ハニカムロータ2の周側部には
外歯が形成されたベルト49が巻回され、このベ
ルト49と噛合う駆動歯車50が同軸に設けられ
た回転軸51の前記駆動歯車50と反対側端部に
は、スプロケツトホイール52が設けられる。ス
プロケツトホイール47,52間にはチエン48
が張架され、ギヤドモータ6の駆動力が伝達さ
れ、ハニカムロータ2がたとえば第2図矢符A1
方向に回転駆動される。
吸着装置4のハウジング32下部には、前記被
処理ガスが供給される供給口53が設けられ、ま
た上部には被処理ガスが浄化されて得られた浄化
空気を排出する排気口54が設けられる。前記供
給口53とハニカムロータ2との間にはフイルタ
55が設けられる。フイルタ55は活性炭を含ん
だ多孔質材料から構成され、ハニカムロータ2の
活性炭の溶剤吸着性能を劣化させる成分を、予め
除去する機能を果たす。
ハウジング32とハニカムロータ2との間には
シール機構5が設けられる。このシール機構5は
いわゆるウオータシールであり円環状の環状槽5
6と、やはり円環状の環状仕切板57とを含んで
構成される。
第5図はシール機構5に関する分解斜視図であ
る。第5図を併せて参照して、環状槽56は軸線
方向長さH1の外筒58と、半径方向長さH2の内
筒59とを含む。前記外筒58と内筒59とは円
板状の底板60で連結され、これらは一体的に形
成される。なお、前記長さH1,H2には、 H1>H2 …(1) の関係が定められる。また環状仕切板57は環状
槽56の外筒58と、内筒59との間に挿入され
る程度の内径の仕切筒61と、仕切筒61の上端
部に一体に形成され、半径方向内方に延びる連結
部62と、連結部62の半径方向内方端部から軸
線方向に延びる筒状の取付部63とを含んで構成
される。取付部63はハニカムロータ2の周側部
に固定される。また、前記外筒58には排水口6
4が設けられる。
前記環状槽56中に水を注入し、その中に環状
仕切板57を挿入すると、ハウジング32の内部
はハニカムロータ2およびシール機構5によつて
上方部分と下方部分とに気密に区分される。上述
したように、供給口53から被処理ガスが供給さ
れ、排気口54から浄化空気が排出される。した
がつてハウジング32内では、下方部分が上方部
分より高圧となる。このとき第3図に示すように
内筒59と仕切筒61との間の部分の水位H3と、
外筒58と仕切筒61との間の部分の水位H4と
の間に、水位差ΔH ΔH=H4−H3 …(2) が生じることになる。この水位差ΔHが、前記気
圧差に対応することになる。
また前記外筒58の軸線方向長さH1は吸着装
置4を運転するにあたつて、想定される最大気圧
差であつても、水が漏出してウオータシールが阻
害されない程度に選ばれる。
以下、上記各図面を参照して、本実施例の回収
装置1の動作について説明する。たとえばシンナ
などを含んだ被処理ガスは、ダンパ8を介して取
入れられ、ブロア9およびダンパ10を介して吸
着装置4の供給口53から吸着装置4のハウジン
グ32内に供給される。吸着装置4のギヤドモー
タ6を回転駆動すると、駆動機構7を介してハニ
カムロータ2が第2図矢符A1方向に回転駆動さ
れる。
供給口53から供給された被処理ガスは、フイ
ルタ55によつて塵埃やハニカムロータ2の溶剤
吸着特性を劣化させる成分が除去された後、ハニ
カムロータ2のカバー部材43で被覆された部分
以外の部分から、ハニカムロータ2へ供給され
る。ハニカムロータ2内では、活性炭に溶剤成分
が吸着され、浄化された空気は排気口54から排
出され、ブロア11およびダンパ12を介して大
気中へ放出される。
一方、前述したように溶剤が吸着されたハニカ
ムロータ2は矢符A1方向への回転駆動によつ
て、カバー部材35,43で軸線方向両端部が被
覆される領域に進入する。このカバー部材34,
43内では、第1供給部材13から水蒸気が供給
され、ハニカムロータ2の活性炭から溶剤を脱着
する。溶剤が混在した混合水蒸気は、排出管路4
4を介して凝縮器17,18に導かれ凝縮され
る。凝縮された液体は分離装置19で水と溶剤と
が分離される。
前述したようにハニカムロータ2から溶剤の脱
着を行うには水蒸気で行うので、ハニカムロータ
2は濡れることになる。このとき矢符A1方向の
回転駆動により溶剤が脱着されて濡れたハニカム
ロータ2の部分には、第2供給部材21によつて
熱風が供給され、乾燥処理が行われる。乾燥処理
に用いられた熱風は、排出管路45、ダンパ29
を介してブロア9に誘引される。このとき被処理
ガスは濃縮される。
熱風で乾燥されたハニカムロータ2の部分に
は、さらに第3供給部材22によつて冷風が供給
され充分に乾燥されるとともに、冷却される。こ
の処理に用いられた冷風は、排出管路46、ダン
パ30を介してブロア9に誘引される。これによ
つても被処理ガスは濃縮される。
このように吸着装置4に供給される以前に被処
理ガスを予め濃縮することにより、吸着装置4に
おける吸着効率が向上される。
以上のように本実施例の溶剤回収装置1では、
ハニカムロータ2を用いて溶剤の吸着過程と脱着
過程と平行して実行し、かつこれを連続で実行で
きるようにした。これにより溶剤回収作業の作業
効率が格段に向上する。さらにこのような回収作
業を行うにあたつて、単一のハニカムロータ2を
用いれば足りるので、従来技術の固定床式回収装
置や流動床式回収装置と比較して、構成を格段に
小形化できる。
また、本件考案者の実験によれば、回収装置1
の吸着装置4における通風速度は1.5〜2.0m/s
と従来技術に比較して2〜10倍程度に増速するこ
とができることが確認された。
また本実施例の吸着装置4では、ハニカムロー
タ2の軸線3を略鉛直方向に沿うようにした。す
なわちハニカムロータ2をいわゆる横置きにした
ので、これに軸線方向上方から供給される水蒸気
によつて溶剤の脱着操作を行つても、ハニカムロ
ータ2内で発生する水が、ハニカムロータ2を縦
置きにした場合のように、ハニカムロータ2の下
部に集合してしまい、ハニカムロータ2の再生処
理や乾燥処理を阻害する事態が防がれる。
また吸着装置4の圧力損失は、本件考案者の実
験によれば30mmAg程度に低減され、従来技術
と比較すると1/5〜1/17程度に低減できることに
なる。これにより本実施例で用いられたブロア
9,11,23などの構成と送風力とを小形化で
き、構成の小形化に寄与するとともに、ランニン
グコストの低減をも図ることができる。
また従来技術の項目で述べた固定床式回収装置
や流動床式回収装置では、活性炭を充填した吸着
塔または脱着塔が必要であり、溶剤の脱着用に水
蒸気を用いる場合、脱着すべき活性炭のみなら
ず、活性炭を収納した吸着塔または脱着塔を構成
する容器をも所定の温度に加熱する必要があつ
た。一方、本実施例では水蒸気でハニカムロータ
2を脱着するにあたり、ハニカムロータ2のみを
水蒸気による脱着および加熱の対象とすればよい
ので、脱着操作に必要な水蒸気量は、本件考案者
の計算によればほぼ半減することができる。
また回収すべき溶剤がハロゲン系溶剤である場
合、腐食対策が必要であるけれども、本実施例の
回収装置1の場合、吸着装置4に関連する構成の
みでよく、操業費用を格段に削減することができ
る。
また本実施例の回収装置1では、第4図に示し
たように凝縮器17から排出される溶剤を含んだ
水蒸気が凝縮して除去された後の一部水蒸気を含
む空気を、再び吸着装置4に供給して循環処理す
るようにした。これにより未回収の溶剤が残留す
る可能性の高い凝縮器17から排出される空気を
大気中に放出する事態が防がれ、溶剤の回収効率
を格段に向上することができる。
また本実施例の回収装置1で用いられたシール
機構5は、一般に用いられているゴムシールなど
の場合に想定されるゴムシールの腐食による被処
理ガスの漏洩や、ハニカムロータや他の構成部分
と該ゴムシールとの摺動による摩擦抵抗の増大な
どの現象を防止することができ、使用性を格段に
向上できる。
効 果 上述の実施例において、仕切り手段13,1
6,21,22,27,28,35〜38,4
2,43は、ハウジング32内で、ハニカムロー
タ2の上下に対を成して設けられたカバー部材3
5,43を含み、これらのカバー部材35,43
は、周方向に部分的に延びて、かつハニカムロー
タ2と気密に、設けられ、このカバー部材35,
43内にはハニカムロータ2の上下に対応して、
ハニカムロータ2の回転方向上流側から下流側に
向つて順に、水蒸気室13,16、熱風室21,
27、および冷風室22,28を形成する。ハニ
カムロータ2よりも上方から水蒸気室13,16
に水蒸気を圧送する水蒸気源は、水蒸気の流量制
御弁14と加熱装置15とを含む。ハニカムロー
タ2よりも上方から熱風室21,27に熱風を圧
送する熱風源23〜25は、ブロア23、流量制
御弁24および加熱装置25を含む。ハニカムロ
ータ2よりも上方から冷風室22,28に冷風を
圧送する冷風源は、前記ブロア23と流量制御弁
26とを含む。
効 果 以上のように本考案に従えば、ハウジング32
内でハニカムロータ2の上下は、シール手段5に
よつて水封され、このシール手段5は、ハニカム
ロータ2に固定された環状仕切板57と、その環
状仕切板57が部分的に水に浸漬される水を貯留
する環状槽56とを含むので、そのハウジング3
2のハニカムロータ2よりも下の部屋から供給さ
れる分離回収されるべき有機溶剤を含む被処理ガ
スがハニカムロータ2よりも上の部屋に漏れるこ
とはなく、気密性が達成され、しかも経年変化に
よる気密性の劣化がない。
また本考案によれば、仕切り手段13,16,
21,22,27,28,35〜38,42,4
3によつて、ハニカムロータ2の回転方向上流側
から下流側に向つて順に、水蒸気室13,16、
熱風室21,27、および冷風室22,28が形
成され、水蒸気室13,16には水蒸気源14,
15から水蒸気が圧送され、熱風室21,27に
は熱風源23〜25から熱風が圧送され、その後
さらに冷風室22,28には冷風源23,26か
ら冷風が圧送されるので、ハニカムロータ2が連
続的に回転したままで、有機溶剤の吸着と脱着と
が連続的に行われ、ハニカムロータ2が再生され
つつ、有機溶剤の吸着を行うことができ、連続運
転が可能になる。
さらに本考案によれば、水蒸気源14,15か
らの水蒸気によつて、ハニカムロータを加熱し、
有機溶剤の脱着を行い、その後熱風室21,27
で熱風によつてハニカムロータ2に付着している
水を取除いてハニカムロータ2を乾燥するととも
に、有機溶剤の脱着を引続き行い、その後、冷風
源23,26からの冷風室22,28における冷
風によつてハニカムロータ2を乾燥し、こうして
ハニカムロータ2からの有機溶剤の脱着再生を連
続して行うことができる。
さらに本考案によれば、有機溶剤分離回収手段
17〜20からの有機溶剤を分離回収した後の気
体と、ハニカムロータ2の下方の熱風室21,2
7からの気体と、ハニカムロータ2の下方の冷風
室22,28からの気体とを、供給口53に被処
理ガスとともに供給するようにしたので、供給口
53に供給されるガス中の有機溶剤の濃度が向上
されることになり、これによつて効率よく有機溶
剤がハニカムロータ2に吸着されることができる
という優れた効果が達成される。
さらに水蒸気、熱風および冷風は、ハニカムロ
ータ2よりも上方から下方に供給され、したがつ
て水蒸気室13,16において発生した水によつ
てハニカムロータ2が濡れたままにされることが
防がれ、ハニカムロータ2の円滑な再生を可能に
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は回収装置1の縦断面図、第2図は回収
装置1の平面図、第3図は第1図の右側面図、第
4図は回収装置1の構成を示す系統図、第5図は
シール機構5に関連する分解斜視図である。 1……回収装置、2……ハニカムロータ、3…
…軸線、4……吸着装置、5……シール機構、
9,11,23……ブロア、13……第1供給部
材、16……第1回収部材、17,18……凝縮
器、21……第2供給部材、22……第3供給部
材、27……第2回収部材、28……第3回収部
材、32……ハウジング、35,43……カバー
部材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (a) ハウジング32と、 (b) ハウジング32内に収納され、ほぼ鉛直の回
    転軸線3まわりに回転自在に設けられ、有機溶
    剤を吸着および脱着するハニカムロータ2とを
    含み、 (c) ハウジング32内で、ハニカムロータ2より
    も下と上の各部屋には、供給口53と排気口5
    4とがそれぞれ設けられ、供給口53には、分
    離回収されるべき有機溶剤を含む被処理ガスが
    供給され、さらに、 (d) ハニカムロータ2を回転駆動する手段7と、 (e) シール手段5であつて、 (e1) ハニカムロータ2の外周部に上端部が
    固定され、下方に延びる環状仕切板57と、 (e2) ハウジング32の内周面に固定され、
    水が貯留され、環状仕切板57が部分的に水
    に浸漬される環状槽56とを有し、 (e3) ハウジング32内のハニカムロータ2
    よりも下方の前記部屋と、ハニカムロータ2
    よりも上方の部屋とをシールする、そのよう
    なシール手段5と、 (f) ハウジング32内で、ハニカムロータ2の上
    下には、対を成すカバー部材35,43が周方
    向に部分的に延びて、かつハニカムロータ2と
    気密に、設けられ、このカバー部材35,43
    内には、ハニカムロータ2の上下に対応してハ
    ニカムロータ2の回転方向上流側から下流側に
    向つて順に、水蒸気室13,16、熱風室2
    1,27、および冷風室22,28が形成され
    る、そのような仕切り手段13,16,21,
    22,27,28,35〜38,42,43
    と、 (g) ハニカムロータ2よりも上方から水蒸気室1
    3,16に水蒸気を圧送する水蒸気源14,1
    5と、 (h) ハニカムロータ2よりも上方から熱風室2
    1,27に熱風を圧送する熱風源23〜25
    と、 (i) ハニカムロータ2よりも上方から冷風室2
    2,28に冷風を圧送する冷風源23,26
    と、 (j) ハニカムロータ2の下方の水蒸気室13,1
    6からの有機溶剤が混入した水蒸気が導かれ、
    有機溶剤を分離回収する有機溶剤分離回収手段
    17〜20と、 (k) 有機溶剤分離回収手段17〜20からの有機
    溶剤を分離回収した後の気体と、ハニカムロー
    タ2の下方の熱風室21,27からの気体と、
    ハニカムロータ2の下方の冷風室22,28か
    らの気体とを、供給口53に被処理ガスととも
    に供給する手段29〜31,45,46とを含
    むことを特徴とする溶剤回収装置。
JP1987165930U 1987-10-28 1987-10-28 Expired - Lifetime JPH055937Y2 (ja)

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JP1987165930U JPH055937Y2 (ja) 1987-10-28 1987-10-28
DE3836856A DE3836856A1 (de) 1987-10-28 1988-10-28 Loesungsmittelrueckgewinnungseinrichtung, diese verwendendes loesungsmittelrueckgewinnungs-kreislaufsystem und dichtungskonstruktion
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