JPH055923Y2 - - Google Patents

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JPH055923Y2
JPH055923Y2 JP11456586U JP11456586U JPH055923Y2 JP H055923 Y2 JPH055923 Y2 JP H055923Y2 JP 11456586 U JP11456586 U JP 11456586U JP 11456586 U JP11456586 U JP 11456586U JP H055923 Y2 JPH055923 Y2 JP H055923Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、上・下水、用水、産業廃水などに含
有される懸濁物質(以下「SS」と略す)を分離
除去し、清澄化する清澄ろ過装置に関するもので
ある。
〔従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点〕 清澄ろ過技術は、水処理技術のなかで最も古
く、現在に至つても広く利用されている。古く
は、上水道や用水などの比較的清澄な水に対して
主として利用されてきたが、近年においては下水
道や産業廃水などの汚水に対してもごく普通に用
いられるようになつている。
清澄ろ過における除去機構は、 ろ材粒子間のふるい分け ろ材粒子への沈殿 ろ材粒子との凝集 などで説明されており、当然のことながら、ろ材
が重要な働きを示している。一般にろ材として
は、砂やアンスラサイトを用いることが多く、適
切な使用条件下では大きな問題になることも少な
く、高い評価を得ている。
しかしながら、前記従来の清澄ろ過において、
適切な使用条件を超えると、例えば原水SSが50
mg/を超えるような場合では、すぐにろ材層に
目詰まりが生じ、頻繁に逆洗しなければならず、
極端な場合には処理水量より逆洗水量の多いこと
が生ずることもあつた。また、高速処理を行う場
合では、ろ過速度(以下「LV」と略す)の増加
と共にろ過抵抗が増大したり、処理水中にSSが
リークするため、LV20m/h以上の高速処理は
困難とされていた。
これらの欠点を補う目的で、ろ材を連続的に移
動させること(特公昭59−38006号公報)や、ろ
材の粒径を大きくすること、更にはろ材の材質を
変更するなど、様々な方式が試みられている。し
かし、抜本的な解決策が見出されなかつたのが現
状であり、たまたま原水SSが高く、高速処理が
可能であつたとしても、十分な洗浄が行えなかつ
たり、洗浄のために複雑な操作や膨大な設備を要
するなど、重大な問題点が残されている。
また、下向流、上向流ろ過においては設備の設
置スペースはろ過面積により決定され、処理水量
が大きくなるにつれて広い設置スペースが要求さ
れる。これに対して水平流ろ過は、下向流、上向
流ろ過のような垂直流ろ過に比べてろ過面積が縦
方向に大きくとれるため、同一処理水量の場合設
置面積が小さくてすむ利点がある。
しかし、水平流ろ過においても、ろ材としては
従来通り砂、アンスラサイト等を使用するため、
高濁度原水に対する対応が十分でなく、汚濁した
ろ材の一部をエアリフト作用で上昇させつつ攪拌
し、汚濁物を分離する洗浄方式を採つた連続ろ過
方式も採用されてきた。このような連続ろ過の場
合には、ろ材の一部を流動化させる必要があるた
め、ろ材は完全な固定床ではなく若干浮遊状態に
ある。そのため、濁度の除去に関して原水濁度の
制限(最大50〜60ppm)、ろ過速度の制限(最大
250m/d前後)などがあつた。
更に、従来の清澄ろ過におけるろ材の洗浄は定
期的に行うことが不可欠であり、原水のSSが極
めて低い場合を別として、洗浄水には、清澄な水
を使用するため、洗浄水槽、洗浄ポンプなどが必
要であつた。なお、ろ過池を複数並設し、その1
池を洗浄する時に他池のろ過水を使用する方式の
ろ過装置では、洗浄水槽、洗浄ポンプなとを不要
にすることができたが、ろ材として従来の砂、ア
ンスラサイト等の粒状ろ材を使用しているため、
高濁度原水に対しては対応ができなかつた。
本考案は、従来のろ過技術を抜本的に見直して
前記問題点を解決し、高濁度原水をも高速に安定
して容易に処理し、かつ設置スペースを大巾に縮
少することを可能にし、更に洗浄水槽、洗浄ポン
プなどを不要にし効果的な洗浄を容易にした清澄
ろ過装置を提供することを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、前記問題点を解決するための手段と
して、槽内を鉛直方向の多孔体によつて5室に仕
切り、両外側の2室を原水分配室、中央室を処理
水集水室とし、これらの間の2室をろ過室として
スポンシろ材を充填し、前記各原水分配室に原水
流入管を流入弁を介して連結すると共に洗浄排水
管を排水弁を介して連結し、前記各ろ過室の下部
に散気装置を配備したことを特徴とする清澄ろ過
装置を提供するものである。
〔実施例〕
本考案の一実施例を図面を参照しながら説明す
れば、第1図及び第2図において、1は槽本体で
あつて、槽内は鉛直方向の多孔板2によつて5室
に仕切られている。これら5室のうち両外側の2
室を原水分配室3−1,3−2とし、中央室を処
理水集水室4とし、これらの原水分配室3−1,
3−2と処理水集水室4の間の2室をろ過室5−
1,5−2としてある。
各ろ過室5−1,5−2にはスポンシろ材6が
充填され、上部多孔板7−1,7−2と下部多孔
板8−1,8−2によつて保持されている。各ろ
過室5−1,5−2にスポンジろ材6を保持する
多孔板2,7,8は、網等の通水性のものも使用
することができ、スポンジろ材6の保持を目的と
するために、開口率を大きくしても良いが小さく
分断されたスポンジろ材より小さい開口とし、ス
ポンジろ材6が流出しないようにする必要があ
る。
スポンジろ材としては、ろ過体積に相当するス
ポンジのブロツク、複層に分割したマツト状のス
ポンジ、多孔板の開口部より大きめに切断した定
形又は不定形のスポンジ、薄いシート状のスポン
ジをロール状に巻いたものなどが使用される。
各原水分配室3−1,3−2の上下は平板9−
1,9−2にて閉塞され、原水分配室3−1の槽
壁には流入弁V1-1を介して原水流入管10に連
結された流入ノズル11−1が均等流入を目的と
して上下に複数個配設され、他方の原水分配室3
−2の槽壁にも流入弁V1-2を介して原水流入管
10に連結された流入ノズル11−2が上下に複
数個配設されている。原水分配室3−1の各流入
ノズル11−1は、更に洗浄排水弁V2-1を介し
て洗浄排水管12−1に連結され、他方の原水分
配室3−2の各流入ノズル11−2は洗浄排水弁
V2-2を介して洗浄排水管12−2に連結されて
いる。また、原水分配室3−1の上部は上部排水
弁V3-1を介して洗浄排水管12−1に連なり、
原水分配室3−2の上部も上部排水弁V3-2を介
して洗浄排水管12−2に連なつている。
中央の処理水集水室4の上下も平板13にて閉
塞されて内部に流出多孔管14が植設され、流出
多孔管14は処理水弁V4を介して処理水流出管
15に連結されている。
更にまた、各ろ過室5−1,5−2の下部多孔
板8−1,8−2の下側には、空気洗浄用の散気
管、散気盤等の散気装置16−1,16−2が配
備され、空気流入弁V5-1,V5-2を介して図示し
ない空気源に連結されている。
図中、V6は原水流入管10を流れる原水の一
部(約1/2)を原水取水点に戻すための逃がし弁
である。
しかして、ろ過時には第3図のように、原水は
原水流入管10から流入弁V1-1,V1-2及び流入
ノズル11−1,11−2を経て各原水分配室3
−1,3−2に均等に流入し、水平流にてろ過室
5−1,5−2を通過してろ過され、処理水集水
室4に集水されたのち流出多孔管14から処理水
弁V4を経て流出する。
また、スポンジろ材6の洗浄は、次のように各
ろ過室5−1,5−2を交互に行う。
例えば、ろ過室5−1の洗浄は、第4図のよう
に、流入弁V1-1、処理水弁V4を閉じ洗浄排水弁
V2-1を開くと、原水は原水分配室3−2からろ
過室5−2等を経て原水分配室5−1に流れ、流
入ノズル11−1及び洗浄排水弁V2-1を経て排
出される。この時、逃がし弁V6を開いて原水の
約半量を原水取水点に戻すようにすれば、ろ過室
5−2のろ過速度は変らない。この状態で上部排
水弁V3-1及び空気流入弁V5-1を開くと、散気装
置16−1から空気が噴出し、ろ材間の微細空気
の通過とそれによる振動によつてろ過室5ー1内
のスポンジろ材内に捕捉されているSS分をろ材
から剥離し、流出ノズル11−1から流し出す
が、この空気洗浄によつてSS分はスポンジろ材
6の上部からも排出される。このろ材上部から排
出されたSS分は上部排水弁V3-1から流出する。
このような洗浄時の洗浄水は、常にろ過室5−2
を水平流に通過した清澄な処理水で行なわれ、系
外から洗浄水を導くことなく、洗浄水槽や洗浄ポ
ンプ等も必要ない。
かくて、ろ過室5−1の洗浄が終了した時に
は、弁の切替えにより、上記と逆の手順でろ過室
5−2の洗浄を行う。
このように、本考案では原水中のSSの捕捉量
が従来法に比べてはるかに優れたスポンジをろ材
として使用し、ろ過時に表面ろ過ではなく体積ろ
過になるためにろ材を有効に利用し、水平ろ過を
採用することによつて設置スペースは大巾に削減
される。また、ろ材の洗浄を水、空気併用洗浄と
し、空気をろ材下部から流入させてろ材内に捕捉
されたSS分をろ材間の微細空気の通過及びそれ
による振動によつてろ材から容易に剥離し、洗浄
水にてろ材から排出する。
更に、通常、洗浄水は空気と同一方向(上向
流)にて通水してSS分をろ材内から流出させる
もので、下部に位置するろ材から剥離されたSS
分がろ材上部より流出するまでの時間が洗浄時間
として必要となるが、本考案の水平流ろ過の場合
には、ろ材層の水平断面積より垂直断面積が大き
くとれ、洗浄水をろ材層に対して水平方向に通水
するために、洗浄時間も短縮される。また、必要
洗浄空気量についても、従来法の垂直流と本考案
の水平流とを比較すれば、 従来ろ過機 本考案ろ過機 ろ過面積 5m×5m=25m2 同 左 ろ過層厚 600mm 同 左 洗浄必要面積
5m×5m=25m2 5m×0.6m=3m2 必要空気量比 25/3=8.3:1 となり、本考案による必要空気量は従来法に比べ
て大巾に軽減される。
〔考案の効果〕
以上述べたように本考案によれば、次に列挙す
るような極めて有益なる効果を有するものであ
る。
スポンジろ材により高濁度原水に対応できる
ばかりでなく、水平流ろ過を採用することによ
り、設置スペースも極めて削減される。
洗浄水を水平に流すことにより、ろ材内の
SS分が短時間で排出され、洗浄時間が短くて
済む。
洗浄水量については、従来の砂ろ過では砂層
を膨脹させるのに必要な水量が必要であつた
が、本考案ではスポンジをろ材としてあるから
空気洗浄を主として洗浄水はSS分の排出のみ
に使用されるため、従来法より少なくて済み、
たとえ洗浄水通過面積が垂直流方式に比べて増
大しても洗浄水量としては大巾な増加にはなら
ない。
ろ材層の水平断面積を垂直断面積より小さく
することができるから、空気洗浄に要する空気
量が大巾に軽減され、付属するコンプレツサ
ー、ブロアー類の容量が小さくて済み、省エネ
ルギーとなる。
洗浄水は常に処理水を使用するために効果的
な洗浄が行われる。
洗浄水槽、洗浄ポンプ等が不要になるばかり
でなく、弁の切替えだけで洗浄を可能とし、原
水ポンプ等の起動、停止も必要なく制御が非常
に容易になる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は縦断
面図、第2図は第1図のA−A線断面図、第3図
はろ過時の状態説明図、第4図は洗浄時の状態説
明図である。 1……槽本体、2……多孔板、3−1,3−2
……原水分配室、4……処理水集水室、5−1,
5−2……ろ過室、6……スポンジろ材、7−
1,7−2……上部多孔板、8−1,8−2……
下部多孔板、9−1,9−2……平板、10……
原水流入管、11−1,11−2……流入ノズ
ル、12−1,12−2……洗浄排水管、13…
…平板、14……流出多孔管、15……処理水流
出管、16−1,16−2……散気装置、V1-1
V1-2……流入弁、V2-1,V2-2……洗浄排水弁、
V3-1,V3-2……上部排水弁、V4……処理水弁、
V5-1,V5-2……空気流入弁、V6……逃がし弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 槽内を鉛直方向の多孔体によつて5室に仕切
    り、両外側の2室を原水分配室、中央室を処理水
    集水室とし、これらの間の2室をろ過室としてス
    ポンシろ材を充填し、前記各原水分配室に原水流
    入管を流入弁を介して連続すると共に洗浄排水管
    を排水弁を介して連結し、前記各ろ過室の下部に
    散気装置を配備したことを特徴とする清澄ろ過装
    置。
JP11456586U 1986-07-28 1986-07-28 Expired - Lifetime JPH055923Y2 (ja)

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