JPH0558219A - 障害物警告装置 - Google Patents

障害物警告装置

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JPH0558219A
JPH0558219A JP24462391A JP24462391A JPH0558219A JP H0558219 A JPH0558219 A JP H0558219A JP 24462391 A JP24462391 A JP 24462391A JP 24462391 A JP24462391 A JP 24462391A JP H0558219 A JPH0558219 A JP H0558219A
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博之 紙谷
Masayuki Arai
雅之 新井
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康弘 宮地
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潤 小泉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】乗員が障害物警告装置に注意を向けていなくと
も確実に障害物の存在とその位置を知覚できる障害物警
告装置を提供すること。 【構成】障害物検知手段(1)で車両周囲の所定の範囲
内にある障害物を検知し、該障害物の存在方向に対応し
て、音響制御手段(3)により、音響装置(2)の発生
する音響を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、障害物警告装置に係
り、特に車両周囲の所定の範囲内の障害物の存在を警告
する障害物警告装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両周囲の所定の範囲に人や
物等の障害物が存在する場合に該障害物の存在を警告す
る障害物警告装置として、主に車両後方に超音波センサ
等の障害物検知手段を設け、該障害物検知手段が障害物
を検知したとき、ブザー等の音響装置で警告を発する装
置が従来から用いられている。この装置によれば、車両
後方の所定の距離内の障害物の存在自体については警告
することができるが、車両前方や側方の障害物について
はその存在を検知することができず、また、障害物の存
在する位置を表示できないという欠点があった。
【0003】そこで、本出願人は、車両の前方や側方に
存在する障害物を検知し、車室内のシート前方から側方
に亘って設けられた表示部の1部を他の部分とは異なる
態様にて視覚的変化をなすことによって車両周囲におけ
る障害物存在表示をなすようにした車両障害物表示装置
を提案した(実開昭61−138643号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この本出願人自身の提
案になる障害物表示装置は、障害物の存在位置を視覚に
より極めて容易に確認できる点で優れた効果を有するも
のであるが、乗員が障害物表示装置の視覚表示部に注意
を向けていない場合には障害物の存在を確認しがたいと
いう欠点があった。
【0005】本発明は、従来の障害物警告装置のこのよ
うな欠点を解消するためになされたものであり、乗員が
障害物警告装置に注意を向けていない場合でも素早く確
実に障害物の存在とその位置を知覚できる障害物警告装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の障害物警告装置
は、図1に示すように、車両周囲の所定の範囲内にある
障害物を検知し、該障害物の存在方向に対応する信号を
出力する障害物検知手段(1)と、音響信号を発生する
音響信号発生手段(2a)及び該音響信号発生手段(2
a)の発生した音響信号を音響に変換する複数個のスピ
ーカ(2b)を有する音響装置(2)と、該音響装置
(2)から発生する音響を前記障害物検知手段(1)の
出力信号に応じて制御する音響制御手段(3)とを備え
たことを特徴とする。
【0007】また、前記音響制御手段(3)は、前記障
害物検知手段(1)の検知した前記障害物の存在位置に
対応して、前記音響装置(2)が発生する音響の位相関
係若しくは音圧レベル若しくは周波数特性又は音響パタ
ーンを変化させる制御信号を該音響装置(2)の前記音
響信号発生手段(2a)に出力する制御信号出力手段を
有することを特徴とする。
【0008】さらに、前記音響制御手段(3)は、前記
障害物検知手段(1)の検知した前記障害物の存在位置
に、前記音響装置(2)が発生する音響の音像を定位さ
せる制御信号を該音響装置(2)の音響信号発生手段
(2a)に出力する制御信号出力手段を有することを特
徴とする。
【0009】
【作用】本発明の障害物警告装置においては、障害物検
知手段(1)が車両周囲の所定の範囲内に障害物の存在
を検知すると、該障害物の存在方向に対応する信号を出
力し、該信号に応じて音響を制御する信号を音響制御手
段(3)が音響装置(2)の音響信号発生手段(2a)
に入力し、音響信号発生手段(2a)はスピーカ(2
b)を介して前記障害物の存在方向に対応する音響を発
生する。したがって、乗員は耳から障害物の存在方向に
対応する音響を聞くことができるので、乗員の視線方向
にかかわらず素早く確実に障害物の存在とその方向を知
覚できる。
【0010】また、音響制御手段(3)が、障害物の存
在位置に対応して、音響の位相関係若しくは音圧レベル
若しくは周波数特性又は音響パターンを変化させる制御
信号を音響信号発生手段(2a)に出力するので、乗員
は聞こえてくる音響の音量若しくはパターン又はその双
方から障害物の存在位置を容易にかつ確実に知覚でき
る。
【0011】さらに、音響制御手段(3)が、障害物の
存在位置に音響の音像を定位させる制御信号を音響信号
発生手段(2a)に出力すれば、乗員は聞こえてくる音
響の音像位置から障害物の存在位置を確実容易に知覚で
きる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
を説明する。
【0013】図2は、本発明の障害物警告装置の1実施
例の構成を示すブロック図であり、図3は、図2の実施
例の障害物センサ11a〜11d及びスピーカ12s〜
12xの配置位置を示す平面図である。
【0014】図2及び図3において、障害物センサ11
a〜11dは、車両10の前端部及び後端部の4隅に設
けられ、超音波を発信し、障害物14からの反射信号を
受信して、該超音波の発信から受信までの時間差に比例
した信号を出力する。障害物センサ11a〜11dの出
力端子は、該障害物センサ11a〜11dの出力信号に
所定の演算を施して障害物の位置に対応した信号を出力
する障害物位置検出回路11eの入力側に接続されてい
る。障害物センサ11a〜11d及び障害物位置検出回
路11eは障害物検知手段11を構成する。
【0015】障害物位置検出回路11eの出力側は、音
響装置12の発生する音響を障害物検知手段11の出力
信号に応じて制御する音響制御回路13の入力側に接続
されている。音響制御回路13の出力側は、警告用音響
信号を発生する音響信号発生手段を構成する中央制御回
路12e及び該音響信号発生手段の発生した音響信号を
音響に変換する複数個のスピーカ12s〜12xを有す
る音響装置12の前記中央制御回路12eの入力側に接
続されている。
【0016】磁気テープ,CD,ラジオ等の音響ソース
からの音響信号が入力する音響装置12の入力端子12
aには、増幅器12bの入力側が接続されている。増幅
器12bの出力側には、音響信号の高音域及び低音域の
周波数特性を調整する音質調整回路12cの入力側が接
続されている。音質調整回路12cの出力側は、アナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器12dの
入力側に接続されている。A/D変換器12dの出力側
は中央制御回路12eの入力側に接続されている。
【0017】中央制御回路12eには、入力された信号
を遅延用データメモリ12fに一時的に記憶させ、音響
制御回路13の出力信号により指定される時間後読み出
すことにより相当時間遅延させる遅延プログラムが組み
込まれている。
【0018】中央制御回路12eの出力側にはデジタル
信号をアナログ信号に変換するD/A変換器12gの入
力側が接続されている。D/A変換器12gの出力側は
音量調整用のボリューム12hの入力端子に接続されて
おり、ボリューム12hの出力端子は、音像を左右に移
動させる摺動抵抗器からなるバランサ12iの入力端子
に接続されている。バランサ12iの出力端子は、音像
を前後に移動させるフェーダ12jの入力端子に接続さ
れている。フェーダ12jの出力端子は、増幅器12
m,12n,12q,12r及び帯域通過濾波器(BP
F)12k,12lの各入力側に接続されている。帯域
通過濾波器12kの出力側は増幅器12oの入力側に、
帯域通過濾波器12lの出力側は増幅器12pの入力側
にそれぞれ接続されている。増幅器12mの出力側はス
ピーカ12sの入力端子に、増幅器12nの出力側はス
ピーカ12tの入力端子に、増幅器12oの出力側はス
ピーカ12uの入力端子に、増幅器12pの出力側はス
ピーカ12vの入力端子に、増幅器12qの出力側はス
ピーカ12wの入力端子に、増幅器12rの出力側はス
ピーカ12xの入力端子にそれぞれ接続されている。
【0019】図3に示すように、スピーカ12sは車両
10の左ドア前方の内部に、スピーカ12tは車両10
の右ドア前方の内部に設けられ、スピーカ12u,vは
ダッシュボードに、スピーカ12w,xはそれぞれリア
トレイの左右部に取り付けられている。スピーカ12
u,vは、これらのスピーカがないと、スピーカ12
s,tが左右のドアの低い位置に取り付けられているた
め、前方の音像が低い位置に定位してしまうことから、
中帯域の音響のみを再生して、該音響を定位信号として
利用し、音像を高い位置に移動させる作用を果たす。
【0020】次に、本実施例の動作について説明する。
【0021】障害物14が、例えば図3に示すように車
両10の左前方方向で車両10から所定の範囲内に存在
するとする。
【0022】障害物センサ11aがこの障害物14から
の反射波を受信し、受信した反射波に比例する電圧を障
害物位置検出回路11eに入力すると、該障害物位置検
出回路11eは、該障害物センサ11aから入力される
反射波から、障害物14の位置を示す信号と、受信した
反射波を発信した時刻及び該反射波を受信した時刻の時
間差に比例した信号を音響制御回路13に入力する。音
響制御回路13では、障害物位置検出回路11eから入
力される信号により、障害物14の位置にスピーカ12
s〜12xにより再生される音像を定位させるような制
御信号を音響発生装置12の中央制御回路12eに入力
する。中央制御回路12eでは、入力端子12aから入
力される楽音をいったん遅延用データメモリ12fに書
き込んで、各スピーカ12s〜12xからの再生音によ
って作られる音像が障害物14の存在方向に定位するよ
うに各スピーカ12s〜12xに出力する楽音データを
遅延用データメモリから読み出すタイミングを制御す
る。すなわち、障害物14に近い位置にあるスピーカ1
2sを除く他のスピーカ12t〜12xで再生する楽音
をスピーカ12sから再生する楽音より相対的に遅延さ
せて再生し、全スピーカ12s〜12xの作る音像が障
害物14の存在位置に一致するようにする。中央制御回
路12eで遅延用データメモリ12fから読み出された
楽音データは、D/A変換器12gでアナログ信号に変
換され、ボリューム12h,バランサ12i,フェーダ
12j,帯域濾波器12k,12l及び各増幅器12m
〜12rを介して各スピーカ12s〜12xで再生され
る。
【0023】なお、本実施例においては、入力端子12
aから入力される通常の楽音信号の定位を変更すること
により障害物14の存在方向を警告するようにしたが、
磁気テープやCD等のミュージックソースを用いること
なく、中央制御回路12eの一部として発信回路を設
け、該発信回路により警告音を発生させ、該警告音の方
向により障害物14の存在方向を知覚せしめるようにし
てもよい。また、該警告音の音響パターンを障害物14
の距離により変化させることにより、障害物14の車両
10からの距離も知覚できるようにしても良い。さら
に、該発信回路からの発信音に初期反射音を付加するこ
とにより、障害物14の車両10からの距離も知覚でき
るようにしても良い。
【0024】また、中央制御回路12eに遅延プログラ
ムを設ける代わりに再生音の音圧レベルを変化させるこ
とにより音像を定位させるようにしても良い。このよう
にすれば、遅延用データメモリ12fを省略することが
できる。
【0025】さらに、発信回路で発信される警告音の周
波数を人間の聴覚が敏感な1kHz〜4kHzとして、
ミュージックソースから入力される楽音に重畳して障害
物位置付近のスピーカから再生するようにしても良い
し、ミュージックソースを遮断して発信回路からの警告
音だけを再生するようにしてもよい。
【0026】また、中央制御回路12eで遅延操作又は
音圧レベルの操作により障害物14の存在方向に警告音
の音像を定位させる代わりに、例えば右前方に障害物が
存在する場合には、「ビー」という警告音を発し、左後
方に障害物が存在する場合には「ピッ」という警告音を
発するように、障害物の存在方向と警告音の音響パター
ンとを相関づけてメモリに記憶させておき、障害物の存
在方向に対応させて該メモリから警告音の音響パターン
を読み出して警告するようにしてもよい。
【0027】また、例えば図4に示すようにオートバイ
等の障害物14が車両10の左後方に存在するとき、車
両10が所定速以上の速度で走行しているときには、運
転者が後方を左のサイドミラーSで確認できるように、
警告音の音像を障害物14の存在位置に定位させるので
はなく、サイドミラーS方向に定位させるようにしても
良い。さらに、図5に示すように、このときサイドミラ
ーSの上部に発光表示器Slを設け、視覚的にもサイド
ミラーSに注意を喚起するようにしても良い。
【0028】なお、本発明のスピーカ配置は上述の実施
例の位置及び個数に限定されるものではなく、警告音の
音像の方向を示し得る配置及び個数でありさえすれば良
い。
【0029】また、上記の各警告方法を複数組み合わせ
て用いても良い。
【0030】
【効果】本発明の障害物警告装置においては、車両から
所定の範囲内に存在する障害物の方向に対応する信号を
警告音として音響装置から出力するようにしたので、聴
覚的に障害物の存在を警告でき、乗員が障害物及び視覚
的警告装置の方向に視線を向けていなくとも容易かつ確
実に障害物の存在を確認できる。また、障害物の存在位
置に警告音の音像を定位させるようにすれば、あたかも
障害物が警告音を発しているのごとく聞こえ、より人間
の感覚に適合した障害物の知覚が可能となる。さらに、
従来の車載用音響装置を利用することができ、簡単な構
成で低コストでの装備が可能となる。また、視覚的表示
装置と組み合わせることにより、より確実かつ容易に障
害物の存在を認知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例の回路構成を示すブロック図
である。
【図3】図1の実施例の障害物センサとスピーカの配置
を示す平面図である。
【図4】本発明の他の実施例の音像定位の状態を示す平
面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を搭載した車両の前部を
示す正面図である。
【符号の説明】
1,11 障害物検知手段 2,12 音響装置 3,13 音響制御手段 10 車両 12e 中央制御回路 12s〜12x スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 潤 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両周囲の所定の範囲内にある障害物を
    検知し、該障害物の存在方向に対応する信号を出力する
    障害物検知手段と、音響信号を発生する音響信号発生手
    段及び該音響信号発生手段の発生した音響信号を音響に
    変換する複数個のスピーカを有する音響装置と、該音響
    装置から発生する音響を前記障害物検知手段の出力信号
    に応じて制御する音響制御手段とを備えたことを特徴と
    する障害物警告装置。
  2. 【請求項2】 前記音響制御手段は、前記障害物検知手
    段の検知した前記障害物の存在位置に対応して、前記音
    響装置が発生する音響の位相関係若しくは音圧レベル若
    しくは周波数特性又は音響パターンを変化させる制御信
    号を該音響装置の前記音響信号発生手段に出力する制御
    信号出力手段を有する請求項1記載の障害物警告装置。
  3. 【請求項3】 前記音響制御手段は、前記障害物検知手
    段の検知した前記障害物の存在位置に、前記音響装置が
    発生する音響の音像を定位させる制御信号を該音響装置
    の音響信号発生手段に出力する制御信号出力手段を有す
    る請求項1記載の障害物警告装置。
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