JPH0557362A - プレス機械 - Google Patents

プレス機械

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JPH0557362A
JPH0557362A JP3254822A JP25482291A JPH0557362A JP H0557362 A JPH0557362 A JP H0557362A JP 3254822 A JP3254822 A JP 3254822A JP 25482291 A JP25482291 A JP 25482291A JP H0557362 A JPH0557362 A JP H0557362A
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hydraulic pressure
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pressure
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一成 桐井
Masahiro Shinabe
政弘 品部
Tsutomu Ono
勤 小野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス機械においてプレス成形品の不良発生
を減少させる。 【構成】 プレス機械のしわ押さえ6を支える複数のク
ッションピン7は、複数の油圧シリンダ8を介在させた
状態で、クッションパッド10上に支持されている。こ
の油圧シリンダ8に加わる油圧が油圧センサー30によ
って検出される。また、プレス素材Iがしわ押さえ6に
よって押さえられている状態で、全てのクッションピン
7に均等な荷重が加わっている時の油圧シリンダ8内の
理論油圧を演算する手段がある。さらに、油圧センサー
30によって検出された検出油圧と前記理論油圧とを比
較する手段がある。そして、検出油圧が理論油圧にほぼ
等しければ、実際に各クッションピンには均等な荷重が
加わっていると判断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、しわ押さえを支える複
数のクッションピンとクッションパッドとの間に油圧シ
リンダを介在させることにより、この油圧シリンダでク
ッションピン長さ誤差等を吸収させ、複数のクッション
ピンに均等な荷重が加わるようにしたプレス機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】絞り加工を行う従来のプレス機械におい
て、しわ押さえを支える複数のクッションピンは、油圧
シリンダを介在させた状態でクッションパッド上に支持
されている。そして、各クッションピンを保持している
油圧シリンダは各々の給油口が連通しており、給油手段
からチェック弁を介して所定圧力の油が供給される。こ
の構造によって、しわ押さえの加工精度不良による傾き
やクッションピンの長さのバラツキおよびクッションピ
ンを支持するクッションパッドの平行度誤差等が前記油
圧シリンダである程度吸収できるようになっている。こ
の結果、複数のクッションピンにほぼ均等な荷重が加わ
り、前記しわ押さえの面圧分布をほぼ一定にすることが
可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記油
圧シリンダのストロークや供給油圧の設定如何によって
は前記クッションピンの長さのバラツキ等を前記シリン
ダで吸収しきれないことがある。このため、荷重が加わ
らないクッションピンが存在したり、あるいは油圧シリ
ンダのストローク限界にまで油を圧縮して変位するクッ
ションピンが存在したりして、荷重がクッションピンに
均等に分担されないことがある。この結果、前記しわ押
さえの面圧分布が不均一となって絞りプレス品の品質が
低下する。さらに、従来のプレス機械の場合、クッショ
ンピンに対して均等に荷重が加わっているか否かを検出
する手段がないために、絞りプレス品の不良を発見した
段階で始めてクッションピンに均等に荷重が分担されて
いないことが分かるのが一般的である。
【0004】本発明の技術的課題は、プレス素材がしわ
押さえによって押さえられている状態で、荷重がクッシ
ョンピンに均等に分担されているときの油圧シリンダ内
の理論油圧と、実際の油圧シリンダ内の油圧とを比較で
きるようにすることにより、荷重がクッションピンに均
等に分担されているか否かを常時チェックして、絞りプ
レス成形品の不良発生を減少させようとするものであ
る。
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
構造を有するプレス機械によって解決される。即ち、本
発明に係るプレス機械は、しわ押さえを支える複数のク
ッションピンと、各々のクッションピンとクッションパ
ッドとの間に介在している複数の油圧シリンダと、前記
油圧シリンダの各給油口を連通させるように形成された
油圧回路と、前記油圧回路にチェック弁を介して所定圧
力の油を給油する給油手段とを備えるプレス機械におい
て、前記油圧シリンダに加わる油圧を検出する油圧検出
手段と、プレス素材が前記しわ押さえによって押さえら
れている状態で、全ての前記クッションピンに均等な荷
重が加わっている時の前記油圧シリンダ内の理論油圧を
演算する理論油圧演算手段と、前記油圧検出手段により
検出された検出油圧と、前記理論油圧とを比較する比較
手段とを有している。
【0005】
【作用】本発明によると、検出油圧と理論油圧とが比較
手段によって比較され、その結果、検出油圧が理論油圧
にほぼ等しければ実際に各クッションピンに均等な荷重
が加わっていると判断される。ここで、一部に荷重の加
わらないクッションピンが存在する場合には、他のクッ
ションピンに加わる荷重が増加するため検出油圧が増加
して、検出油圧が理論油圧よりも大きくなる。また一部
に油圧シリンダのストローク限界まで油を圧縮して変位
したクッションピンが存在する場合には、他のクッショ
ンピンに加わる荷重が減少するために検出油圧が減少し
て、検出油圧が理論油圧よりも小さくなる。このよう
に、検出油圧と理論油圧とを比較することによって、常
時、各クッションピンの荷重付加状況を監視することが
できる。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の第1実施例を
説明する。図1は本実施例に係るプレス機械の全体図を
表している。プレススライド2に固定された上型1には
中央にプレス成形面1aが形成されており、このプレス
成形面1aと係合する位置に下型3のポンチ3aが設け
られている。この下型3は、プレスキャリア5に支持さ
れたボルスタ4の上に載置されている。前記下型3のポ
ンチ3aの周囲にはリング状しわ押さえ6が設置されて
いる。このリング状しわ押さえ6は、下型貫通孔3cお
よびボルスタ貫通孔4cを挿通して設けられた複数のク
ッションピン7によって下方から支持されている。
【0007】これらのクッションピン7は、油圧シリン
ダ8を介してクッションパッド10上に設置されてい
る。この油圧シリンダ8の油圧回路が図2に示されてい
る。複数の油圧シリンダ8の給油口8aは配管15によ
って全て連通されており、この油圧シリンダ8にクッシ
ョンピン7の端部(ピストン部)が収納されている。そ
してこれらの油圧シリンダ8には、給油手段17からチ
ェック弁24を介して所定圧力の油が供給される。油圧
回路の前記チェック弁24の二次側(油圧シリンダ8
側)には油圧シリンダ8に加わる油圧を検出するための
油圧センサー30が設置されている。この油圧センサー
30によって検出された油圧信号は、増幅器32で増幅
された後にA/D変換器34でディジタル変換されてC
PU50に入力される。CPU50の出力信号は表示器
60に入力される。
【0008】図1に示されるように、前記油圧シリンダ
8を介してクッションピン7を支えるクッションパッド
10は、前記プレスキャリア5の内部を上下方向に摺動
できる構造になっており、下方からエアーシリンダ11
によって押圧支持されている。このエアーシリンダ11
には空気源12からエアーレギュレータ13、エアータ
ンク14を介して所定圧力の空気が供給される。
【0009】リング状しわ押さえ6の上にプレス素材I
がセットされた状態で、上型1が下降して上型1の下面
1bがプレス素材Iに衝突すると、プレス素材Iの縁部
はリング状しわ押さえ6と上型1とに挟まれて固定され
る。この状態が図1に示されている。この位置からさら
に上型1が下降すると、上型1によって押圧されたリン
グ状しわ押さえ6、クッションピン7、油圧シリンダ8
およびクッションパッド10がエアーシリンダ11の力
に抗して下降し、この過程でプレス素材Iの中央部が上
型1の成形面1aと下型3のポンチ3aとによって絞り
成形される。
【0010】次に、各クッションピン7に均等に荷重が
加わっているか否かを監視する手段を図3のフローチャ
ートを使用して説明する。なお、このフローチャートに
示す処理はCPU50のROMに記憶されたプログラム
に基づいて所定時間間隔で繰り返し実行される。先ず、
ステップ101で生産条件であるリング状しわ押さえ6
の重量W1、エアーシリンダ11の空気圧(クッション
空気圧)Paおよびクッションピン7の本数nを入力す
る。ステップ102ではプレス諸元であるクッションパ
ッド10の重量W0、エアーシリンダ11の断面積Aお
よび油圧シリンダ8の断面積S(クッションピン7のピ
ストン部の断面積)を入力する。ステップ103では、
油圧センサー30によって検出された油圧シリンダ8内
の油圧信号Ps(検出油圧Ps)を読み込む。
【0011】次にステップ104でしわ押さえ荷重F、
即ち、プレス素材Iの縁部をリング状しわ押さえ6と上
型1とによって挟む荷重を計算する。しわ押さえ荷重F
は、エアーシリンダ11がクッションパッド10を上方
に押し上げようとする力(Pa×A)からリング状しわ
押さえ6の重量W1とクッションパッド10の重量W0
とを除いた値に等しい。即ち、 F=Pa×A−W1−W0 となる。 なお、クッションピン7の重量は、クッションパッド1
0の重量W0に含まれる値とする。ステップ105で
は、しわ押さえ荷重Fから理論油圧P1を計算する。こ
こで全てのクッションピン7(n本)に均等な荷重が加
わっているとすると、一本のクッションピン7に加わる
荷重F1は、F÷nである。前述にようにクッションピ
ン7は油圧シリンダ8によって支持されているために、
力学的にバランスするためには前記クッションピン7は
油圧シリンダ8から荷重F1=F÷nに等しい逆方向の
力を受ける必要がある。このために必要とされる油圧P
1は、油圧シリンダ8の断面積Sとすると F÷(n×
S)となる。即ち、プレス素材Iがしわ押さえ6で押さ
えられている状態で、全てのクッションピン7に均等な
荷重が加わっている時の油圧シリンダ8内の理論油圧P
1は、 P1= F÷(n×S) となる。
【0012】ステップ106では、理論油圧P1と検出
油圧Psとを比較する。そして理論油圧P1と検出油圧
Psとが等しければ、全てのクッションピン7に均等な
荷重が加わっていると判断して、ステップ107に進
み、表示器60に均圧表示をして処理をスタート位置に
戻す。理論油圧P1と検出油圧Psとが等しくない場合
はステップ108に進み、ここで理論油圧P1と検出油
圧Psとの大きさを比較する。検出油圧Psが理論油圧
P1よりも大きいときは、一部のクッションピン7に荷
重が加わっていないことが考えられる。例えば、2本の
クッションピン7に荷重が加わっていないとすると、他
の(n−2)本のクッションピン7でしわ押さえ荷重F
を分担することになる。即ち、一本のクッションピン7
に加わる荷重F1は、F÷(n−2)である。このた
め、検出油圧PsはPs=F÷〔S×(n−2)〕とな
り、理論油圧P1=F÷(n×S)より大きくなる。こ
の場合、ステップ109で表示器60に不均圧表示をし
て、処理をスタート位置に戻す。
【0013】検出油圧Psが理論油圧P1よりも小さい
ときは、一部のクッションピン7が油圧シリンダのスト
ローク限界まで油を圧縮して変位していることが考えら
れる。例えば、2本のクッションピン7が油圧シリンダ
のストローク限界まで変位している場合、その2本のク
ッションピン7には他の(n−2)本のクッションピン
7より大きな力が加わる。この力をfとすると、しわ押
さえ荷重Fと検出油圧Psとの間には次の関係式が成り
立つ。 F−2f=Ps×S×(n−2) したがって、検出油圧Ps=(F−2f)÷〔S×(n
−2)〕となり、検出油圧Psは理論油圧P1よりも小
さくなる。この場合、ステップ110で表示器60に不
均圧表示をして、処理をスタート位置に戻す。このよう
に、常時、クッションピン7に均等に荷重が付加されて
いるか否かを監視することができるようになっている。
【0014】次に、クッションピン7に均等に荷重が付
加されるための諸条件について述べる。図2において、
油圧回路内の初期油圧、即ち、しわ押さえ荷重Fがクッ
ションピン7に加わっていないときの油圧をP0とし、
油量をV0とする。次にしわ押さえ荷重Fが各クッショ
ンピン7に均等に分担されて、各油圧シリンダ8がX
1,X2,X3,X4 … Xnだけ動作したとする。
この動作量の平均値をXaとすると、Xa=(X1+X
2+X3+X4+…+Xn)÷nとなる。また、この時
の油圧(理論油圧)をP1とすると、発生差圧ΔPは、
ΔP=P0−P1 …1式 となる。なお、理論油圧P
1は前述のように P1=F÷(n×S) …2式 である。次に、油の圧
縮量ΔVは、各油圧シリンダ8の平均作動量Xa、油圧
シリンダ8の断面積Sおよび油圧シリンダ8の数nから
ΔV=S×n×Xa … 3式と表すことができる。さ
らに油の体積弾性係数Kは、 K=−ΔP÷(ΔV÷V0) … 4式 と表せる。上
記の1〜4式を整理して Xa=(F−P0×S×n)×V0÷(S2 ×n2 ×
K) … 5式 が得られる。この5式において、しわ
押さえ荷重F、クッションピン7の本数nを変数とし、
油圧シリンダ8の平均作動量Xaをパラメータとして特
性線図を描くと図4のようになる。
【0015】ここでクッションピン7の長さのバラツキ
は経験的にdミリ程度あり、またクッションパッド10
の傾き誤差は経験的にeミリ程度があり、さらにプレス
スライド2の傾き誤差は経験的にfミリ程度がある。こ
のため、これらの誤差を油圧シリンダ8で吸収しようと
すれば、油圧シリンダ8の平均作動量Xaは (d+e
+f)ミリ 以上必要となる。また、シングル絞りで
は、上型1がしわ押さえ6に高速で衝突してプレス素材
Iの縁部を押さえるために、衝突時の衝撃によって定常
時の油圧シリンダ8の作動量Xaをhミリ程度行き過ぎ
てしまう。この行き過ぎ量(hミリ)を考慮して、通
常、ストロークがkミリの油圧シリンダでは作動量Xa
を(k−h)ミリ 以下に抑えている。これによって、
クッションピン7が油圧シリンダ8のストローク限界ま
で変位することはなくなる。このように、クッションピ
ン7に均等に荷重が付加されるためには、油圧シリンダ
8の平均作動量Xaが (d+e+f)ミリ<Xa<
(k−h)ミリ の範囲に入るようにする必要がある。
したがって図4において(d+e+f)ミリ<Xa<
(k−h)ミリ の範囲(斜線部分)内で、しわ押さえ
荷重Fおよびクッションピン本数nを設定すれば、クッ
ションピン7には均等な荷重が加わることになる。この
ようにして、しわ押さえ荷重Fおよびクッションピン本
数nを設定しても、操業を継続する過程でクッションピ
ン7の磨耗やクッションパッド10の平行度誤差等によ
りクッションピン7に均等に荷重が分担されなくなるこ
とがある。しかしながら、本実施例に係るプレス機械で
は、前述のように検出油圧Psと理論油圧P1を比較す
ることによって、常時、各クッションピン7の荷重付加
状況を監視することができるために、クッションピン7
の不均等荷重をいち早く検知することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によると、クッションピンに均等
に荷重が付加されているか否かを、常時、監視できるた
めに、クッションピンに均等に荷重が付加されている状
態で操業を行うことにより絞りプレス成形品の不良発生
を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るプレス機械の全体図である。
【図2】油圧シリンダの油圧回路の詳細図である。
【図3】クッションピンに均等に荷重が付加されている
か否かを監視するフローチャートである。
【図4】しわ押さえ荷重F、クッションピン本数nおよ
び油圧シリンダの平均作動量Xaの関係を表す特性線図
である。
【符号の説明】
6 リング状しわ押さえ 7 クッションピン 8 油圧シリンダ 10 クッションパッド 17 給油手段 24 チェック弁 30 油圧センサー(油圧検出手段) 32 増幅器(油圧検出手段) 34 A/D変換器(油圧検出手段) 50 CPU(理論油圧演算手段、比較手段) 〔理論油圧演算手段〕ステップ101〜ステップ105 〔比較手段〕ステップ106

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 しわ押さえを支える複数のクッションピ
    ンと、各々のクッションピンとクッションパッドとの間
    に介在している複数の油圧シリンダと、前記油圧シリン
    ダの各給油口を連通させるように形成された油圧回路
    と、前記油圧回路にチェック弁を介して所定圧力の油を
    給油する給油手段とを備えるプレス機械において、 前記油圧シリンダに加わる油圧を検出する油圧検出手段
    と、 プレス素材が前記しわ押さえによって押さえられている
    状態で、全ての前記クッションピンに均等な荷重が加わ
    っている時の前記油圧シリンダ内の理論油圧を演算する
    理論油圧演算手段と、 前記油圧検出手段により検出された検出油圧と、前記理
    論油圧とを比較する比較手段と、 を有することを特徴とするプレス機械。
JP3254822A 1991-09-04 1991-09-04 プレス機械 Expired - Lifetime JP2819889B2 (ja)

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