JPH0557235B2 - - Google Patents
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- JPH0557235B2 JPH0557235B2 JP30649986A JP30649986A JPH0557235B2 JP H0557235 B2 JPH0557235 B2 JP H0557235B2 JP 30649986 A JP30649986 A JP 30649986A JP 30649986 A JP30649986 A JP 30649986A JP H0557235 B2 JPH0557235 B2 JP H0557235B2
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Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は原料を供給しながらるつぼ内の原料融
液から単結晶を引き上げる単結晶製造装置の改良
に関する。
液から単結晶を引き上げる単結晶製造装置の改良
に関する。
(従来の技術)
従来のこの種の装置には種々の方法を採用した
単結晶製造装置がある。
単結晶製造装置がある。
その1つは第9図に示すようなチヨクラルス
キー法(CZ法)による単結晶製造装置が挙げ
られる。すなわち、この装置は、結晶引き上げ
用炉体1内に多結晶の原料融液2を充填したる
つぼ3が配置され、このるつぼ3の外側にるつ
ぼ3内の原料融液2を常に溶融状態に保持する
ためにヒーター4および保温材5が設けられて
いる。6は昇降・回転軸、7はヒーター電極、
8は原料融液2から得られた単結晶、9は種結
晶、10は種結晶ホルダーである。従つて、こ
の装置は昇降・回転軸6または種結晶ホルダー
10を回転することにより、種結晶9につづい
て、るつぼ3内の原料融液2から引き上げて単
結晶8を製造している。しかし、上記装置は原
料融液2内で熱対流による流動が生じ、これに
よつて単結晶の固液界面の不規則な温度変動が
生じて単結晶中に欠陥を発生させる原因となつ
ている。
キー法(CZ法)による単結晶製造装置が挙げ
られる。すなわち、この装置は、結晶引き上げ
用炉体1内に多結晶の原料融液2を充填したる
つぼ3が配置され、このるつぼ3の外側にるつ
ぼ3内の原料融液2を常に溶融状態に保持する
ためにヒーター4および保温材5が設けられて
いる。6は昇降・回転軸、7はヒーター電極、
8は原料融液2から得られた単結晶、9は種結
晶、10は種結晶ホルダーである。従つて、こ
の装置は昇降・回転軸6または種結晶ホルダー
10を回転することにより、種結晶9につづい
て、るつぼ3内の原料融液2から引き上げて単
結晶8を製造している。しかし、上記装置は原
料融液2内で熱対流による流動が生じ、これに
よつて単結晶の固液界面の不規則な温度変動が
生じて単結晶中に欠陥を発生させる原因となつ
ている。
そこで、かかる熱対流を抑えて健全な単結晶
を製造する手段として、第10図および第11
図に示すような装置が開発されている。この装
置は炉体1の外側にN極側水平磁場発生装置1
1NおよびS極側水平磁場発生装置11Sが配置
され、これらの磁場発生装置11N,11Sから
原料融液2に磁場を印加しつつ単結晶8を引き
上げる構成である。
を製造する手段として、第10図および第11
図に示すような装置が開発されている。この装
置は炉体1の外側にN極側水平磁場発生装置1
1NおよびS極側水平磁場発生装置11Sが配置
され、これらの磁場発生装置11N,11Sから
原料融液2に磁場を印加しつつ単結晶8を引き
上げる構成である。
その他、次の理由から幾つかの単結晶製造装
置が考えられている。つまり、一般に単結晶8
の引き上げが進むにつれて原料融液2の量が減
少するが、この原料融液2からの単結晶8に移
行する凝固の際に原料融液中から排出される不
純物が原料融液量の減少に伴なつて次第に濃化
し、ひいては原料融液2から凝固する単結晶中
の不純物濃度も連続的に著しく変化する。この
結果、単結晶8の品質例えば抵抗率等の均一性
がなくなり歩留り低下を招く。また、るつぼ3
内の原料融液2が少なくなると、単結晶8の引
き上げを一時的に打ち切つてるつぼ3内に原料
を追加したり、あるいは新しいるつぼと3と交
換して新たに原料を入れて溶かす等の工程を行
つており、生産性の面で非常に非能率的なもの
であつた。そこで、以上のような不具合を解決
する手段として、原料融液2から単結晶8のふ
き上げを行いつつ、新たにるつぼ3内に原料を
供給する方法が考えられている。この方法によ
れば、単結晶8の引き上げによるるつぼ3内の
原料融液2の減少を補充するように原料を供給
するので、不純物の濃化を抑えることができ
る。また、通常の引き上げ法よりも長い単結晶
を安定して製造することができ、大幅な歩留、
生産性の向上が期待できるものであり、以下、
この種の装置について挙げてみる。
置が考えられている。つまり、一般に単結晶8
の引き上げが進むにつれて原料融液2の量が減
少するが、この原料融液2からの単結晶8に移
行する凝固の際に原料融液中から排出される不
純物が原料融液量の減少に伴なつて次第に濃化
し、ひいては原料融液2から凝固する単結晶中
の不純物濃度も連続的に著しく変化する。この
結果、単結晶8の品質例えば抵抗率等の均一性
がなくなり歩留り低下を招く。また、るつぼ3
内の原料融液2が少なくなると、単結晶8の引
き上げを一時的に打ち切つてるつぼ3内に原料
を追加したり、あるいは新しいるつぼと3と交
換して新たに原料を入れて溶かす等の工程を行
つており、生産性の面で非常に非能率的なもの
であつた。そこで、以上のような不具合を解決
する手段として、原料融液2から単結晶8のふ
き上げを行いつつ、新たにるつぼ3内に原料を
供給する方法が考えられている。この方法によ
れば、単結晶8の引き上げによるるつぼ3内の
原料融液2の減少を補充するように原料を供給
するので、不純物の濃化を抑えることができ
る。また、通常の引き上げ法よりも長い単結晶
を安定して製造することができ、大幅な歩留、
生産性の向上が期待できるものであり、以下、
この種の装置について挙げてみる。
その1つは、特開昭52−58080号公報にみる
ように、単結晶引き上げ用るつぼと連続的に原
料を供給して溶解保持する原料保持用るつぼと
を用意し、この原料保持用るつぼ中の原料溶液
を導管を用いて単結晶引き上げ用るつぼ内に供
給するものである。
ように、単結晶引き上げ用るつぼと連続的に原
料を供給して溶解保持する原料保持用るつぼと
を用意し、この原料保持用るつぼ中の原料溶液
を導管を用いて単結晶引き上げ用るつぼ内に供
給するものである。
他の1つは、特開昭56−164097号公報に示す
ように、るつぼの上方に粉末状原料供給筒を配
置し、ここで一旦粉末状原料を貯溜して供給筒
先端側で溶解させた後、るつぼ内に供給する様
にした構成である。
ように、るつぼの上方に粉末状原料供給筒を配
置し、ここで一旦粉末状原料を貯溜して供給筒
先端側で溶解させた後、るつぼ内に供給する様
にした構成である。
さらに、他の1つは、特開昭59−79000号公
報に示すように、るつぼの上方に反射板を配置
して原料融液中に温度勾配を形成し、この原料
溶液中の低温部側から単結晶を引き上げ、一
方、高温部側に上方から原料を供給して溶解さ
せる様にしたものである。
報に示すように、るつぼの上方に反射板を配置
して原料融液中に温度勾配を形成し、この原料
溶液中の低温部側から単結晶を引き上げ、一
方、高温部側に上方から原料を供給して溶解さ
せる様にしたものである。
その他、るつぼの上方に高周波誘導コイルを
配置し、この高周波誘導コイルで棒状の原料を
連続的に溶解してるつぼ内に滴下する構成のも
のがある。
配置し、この高周波誘導コイルで棒状の原料を
連続的に溶解してるつぼ内に滴下する構成のも
のがある。
(発明が解決しようとする問題点)
しかし、上記の装置は、単結晶中の欠陥を引
き起こす原料溶融液中の熱対流を抑えるために、
原料融液に磁場を印加しつつ単結晶を引き上げる
ものであるが、この場合の磁場(磁力線)の方向
は第11図の破線12に示す方向となるので、単
結晶半径方向に直交する方向の成分が多くなり、
この結果、磁場方向12と直交する方向つまりる
つぼ3の上下方向のみならず、半径方向に対して
も電磁気的ブレーキ力が働く。その結果、半径方
向の成分混合が抑制され、単結晶半径方向の成分
偏析が生じやすい。また、この装置は原料融液2
中の対策を抑制するために必要な磁場を与えてい
るが、この磁場を所要とする強さにする場合には
超電導マグネツトなどを使用する必要があり、装
置全体が大規模、かつ、高価なものとなる。この
結果、設備費が非常に高くなり、しかも単結晶引
き上げ炉操業時の作業性が悪くなる。また、この
装置は、原料融液に磁場を印加しつつ単結晶を引
き上げる場合、原料融液を溶解・保持するヒータ
ー4(通常、黒鉛を用いて通電加熱)が磁場中に
存在するため、次のような問題が生じる。すなわ
ち、磁界方向とヒーター4の電流方向が一致して
いる場合には問題はないが、一致していない場合
にはフレミングの左手の法則により磁界と電流と
の相互作用で電磁力が磁界および電流と直角な方
向に働く。この力がヒーター4に加わることによ
り、ヒーター4の波形、ずれ、あるいは折損等を
引き起こすことになる。このヒーター4の変形及
びずれはるつぼ2内の原料融液中に温度分布の不
均一を生じさせる問題がある。このようにヒータ
ー4の変形、ずれ及び折損を防ぐにはヒーター4
自体の強度を増す方法があるが、強度を上げるに
はヒーター4を厚くする必要がある。しかし、ヒ
ーター4を厚くすれば電気抵抗値が減少して発熱
量の低下に結びつくことになり、適切、かつ、充
分な対策が立て難い。さらに、原料融液に磁場を
印加しつつ単結晶を引き上げる方法でヒーター4
に交流電流を供給する形式のものは、磁場中で交
流電流の供給されるヒーター4が振動する。この
ヒーター4の振動がるつぼ3に伝達すると、るつ
ぼ3内の原料融液の液面が振動する。特に、同装
置はヒーター4がるつぼ3の外周近傍を囲んでい
るので、その影響は非常に大きい。このような問
題を解決するために、ヒーター4に直流電流を与
える方法が考えられるが(特公昭58−50951号公
報)、交流電流を直流に変換するための設備費が
高価である。また、直流電流を用いても前述した
ヒーター4の変形の問題は避けられない。
き起こす原料溶融液中の熱対流を抑えるために、
原料融液に磁場を印加しつつ単結晶を引き上げる
ものであるが、この場合の磁場(磁力線)の方向
は第11図の破線12に示す方向となるので、単
結晶半径方向に直交する方向の成分が多くなり、
この結果、磁場方向12と直交する方向つまりる
つぼ3の上下方向のみならず、半径方向に対して
も電磁気的ブレーキ力が働く。その結果、半径方
向の成分混合が抑制され、単結晶半径方向の成分
偏析が生じやすい。また、この装置は原料融液2
中の対策を抑制するために必要な磁場を与えてい
るが、この磁場を所要とする強さにする場合には
超電導マグネツトなどを使用する必要があり、装
置全体が大規模、かつ、高価なものとなる。この
結果、設備費が非常に高くなり、しかも単結晶引
き上げ炉操業時の作業性が悪くなる。また、この
装置は、原料融液に磁場を印加しつつ単結晶を引
き上げる場合、原料融液を溶解・保持するヒータ
ー4(通常、黒鉛を用いて通電加熱)が磁場中に
存在するため、次のような問題が生じる。すなわ
ち、磁界方向とヒーター4の電流方向が一致して
いる場合には問題はないが、一致していない場合
にはフレミングの左手の法則により磁界と電流と
の相互作用で電磁力が磁界および電流と直角な方
向に働く。この力がヒーター4に加わることによ
り、ヒーター4の波形、ずれ、あるいは折損等を
引き起こすことになる。このヒーター4の変形及
びずれはるつぼ2内の原料融液中に温度分布の不
均一を生じさせる問題がある。このようにヒータ
ー4の変形、ずれ及び折損を防ぐにはヒーター4
自体の強度を増す方法があるが、強度を上げるに
はヒーター4を厚くする必要がある。しかし、ヒ
ーター4を厚くすれば電気抵抗値が減少して発熱
量の低下に結びつくことになり、適切、かつ、充
分な対策が立て難い。さらに、原料融液に磁場を
印加しつつ単結晶を引き上げる方法でヒーター4
に交流電流を供給する形式のものは、磁場中で交
流電流の供給されるヒーター4が振動する。この
ヒーター4の振動がるつぼ3に伝達すると、るつ
ぼ3内の原料融液の液面が振動する。特に、同装
置はヒーター4がるつぼ3の外周近傍を囲んでい
るので、その影響は非常に大きい。このような問
題を解決するために、ヒーター4に直流電流を与
える方法が考えられるが(特公昭58−50951号公
報)、交流電流を直流に変換するための設備費が
高価である。また、直流電流を用いても前述した
ヒーター4の変形の問題は避けられない。
また、上記〜の装置はるつぼ3に原料を供
給しつつ原料融液2から単結晶8を引き上げるも
のであるが、この場合単結晶8の安定な引き上げ
が必要である。しかし、そのためには単結晶引き
上げ位置からある程度以上離れた位置で原料を供
給する必要がある。このことは、原料を供給しな
い通常の引き上げ法のるつぼ3よりも内径を大き
くしなければならない。また、原料を応急しつつ
単結晶を引き上げる方法は、単結晶の引き上げ可
能な長さについての装置上の制約やるつぼ3等の
寿命などの観点から適当な時点で単結晶の引き上
げを打ち切る必要が生じるが、そのときの原料融
液の残量を権力少なくすることが歩留を向上させ
る上で必要である。そのためには単結晶引き上げ
時の原料融液の量を引き上げに支障のない範囲で
出来るだけ少なくする。つまり、るつぼ3内の原
料融液を深さを出来る限り浅くする必要がある。
給しつつ原料融液2から単結晶8を引き上げるも
のであるが、この場合単結晶8の安定な引き上げ
が必要である。しかし、そのためには単結晶引き
上げ位置からある程度以上離れた位置で原料を供
給する必要がある。このことは、原料を供給しな
い通常の引き上げ法のるつぼ3よりも内径を大き
くしなければならない。また、原料を応急しつつ
単結晶を引き上げる方法は、単結晶の引き上げ可
能な長さについての装置上の制約やるつぼ3等の
寿命などの観点から適当な時点で単結晶の引き上
げを打ち切る必要が生じるが、そのときの原料融
液の残量を権力少なくすることが歩留を向上させ
る上で必要である。そのためには単結晶引き上げ
時の原料融液の量を引き上げに支障のない範囲で
出来るだけ少なくする。つまり、るつぼ3内の原
料融液を深さを出来る限り浅くする必要がある。
このように当該装置においては、大径のるつぼ
3を使用し、かつ、その深さを浅くする必要があ
るが、るつぼ3の外周にヒーター4を設置したも
のは、るつぼ3中央部まで熱がなかなか伝達しな
い。この結果、るつぼ3内にチヤージされた最初
の原料の溶解効率が非常に悪く、かつ、時間がか
かるだけでなく、溶解後の原料融液を加熱保持す
る際もるつぼ3中央部の原料融液の温度が上がら
ず、単結晶の引き上げに適する温度にするために
ヒーター温度を過剰に上昇させなければならな
い。このことはヒーター4の寿命を縮めるほか、
ヒーター4が黒鉛等の場合に引き上げられる単結
晶に混入する炭素の濃度を高めることになり品質
上好ましくない。また、かかる問題は原料融液に
磁場を印加しつつ単結晶を引き上げる場合には更
に顕著となる。つまり、磁場の印加により原料融
液中の熱対流等が抑制されるためにるつぼ3外周
に設置されたヒーター4から熱がるつぼ3中央部
の原料融液まで伝わりにくくなれ問題がある。
3を使用し、かつ、その深さを浅くする必要があ
るが、るつぼ3の外周にヒーター4を設置したも
のは、るつぼ3中央部まで熱がなかなか伝達しな
い。この結果、るつぼ3内にチヤージされた最初
の原料の溶解効率が非常に悪く、かつ、時間がか
かるだけでなく、溶解後の原料融液を加熱保持す
る際もるつぼ3中央部の原料融液の温度が上がら
ず、単結晶の引き上げに適する温度にするために
ヒーター温度を過剰に上昇させなければならな
い。このことはヒーター4の寿命を縮めるほか、
ヒーター4が黒鉛等の場合に引き上げられる単結
晶に混入する炭素の濃度を高めることになり品質
上好ましくない。また、かかる問題は原料融液に
磁場を印加しつつ単結晶を引き上げる場合には更
に顕著となる。つまり、磁場の印加により原料融
液中の熱対流等が抑制されるためにるつぼ3外周
に設置されたヒーター4から熱がるつぼ3中央部
の原料融液まで伝わりにくくなれ問題がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、る
つぼの径を大きく、かつ、浅く形成してもヒータ
ー温度を過剰に上昇させることなくるつぼ中央部
へ熱を効率的に伝達でき、またるつぼ内の原料融
液に適宜な温度勾配を形成させることにより単結
晶の成長を促すとともにるつぼから引き上げられ
た単結晶の抜熱を迅速に行い得る単結晶製造装置
を提供することを目的とする。
つぼの径を大きく、かつ、浅く形成してもヒータ
ー温度を過剰に上昇させることなくるつぼ中央部
へ熱を効率的に伝達でき、またるつぼ内の原料融
液に適宜な温度勾配を形成させることにより単結
晶の成長を促すとともにるつぼから引き上げられ
た単結晶の抜熱を迅速に行い得る単結晶製造装置
を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段)
本発明による単結晶製造装置は、るつぼに原料
を供給しながらるつぼ内の原料融液から単結晶を
引き上げる単結晶製造装置において、少なくとも
るつぼの下側のるつぼ内の原料融液を加熱溶融す
るヒーターを設置するとともに、結晶引き上げ炉
体の側部に前記炉体中心軸方向と平行な回路部分
をもつ磁場印加用電流回路を配置したものであ
る。
を供給しながらるつぼ内の原料融液から単結晶を
引き上げる単結晶製造装置において、少なくとも
るつぼの下側のるつぼ内の原料融液を加熱溶融す
るヒーターを設置するとともに、結晶引き上げ炉
体の側部に前記炉体中心軸方向と平行な回路部分
をもつ磁場印加用電流回路を配置したものであ
る。
(作用)
従つて、以上のような手段とすることにより、
るつぼの下側にヒーターを設置したので、るつぼ
自体の径を大きくかつ浅く形成して単結晶の引き
上げに影響を与えることなくるつぼ内に原料を供
給することが可能であり、かつ、るつぼ内にチヤ
ージされた原料をヒーターにより効率よく加熱し
て溶解されることができる。また、原料の溶融後
でも種結晶を原料融液の液面に接触させた後単結
晶を引き上げる、いわゆるネツキング以降の過程
で原料融液の温度を適温に保持する場合でも効率
良く加熱・保温でき、ヒーター温度を過剰に上昇
させる必要がなくなる。しかも、原料融液はるつ
ぼの下側から熱せられるので、底部側が高温、上
部側が低温となれ温度勾配が形成されて単結晶の
成長に有利となるばかりか、原料融液から引き上
げられた単結晶の抜熱が迅速に行われるので単結
晶を比較的高速で効率良く引き上げることができ
る。
るつぼの下側にヒーターを設置したので、るつぼ
自体の径を大きくかつ浅く形成して単結晶の引き
上げに影響を与えることなくるつぼ内に原料を供
給することが可能であり、かつ、るつぼ内にチヤ
ージされた原料をヒーターにより効率よく加熱し
て溶解されることができる。また、原料の溶融後
でも種結晶を原料融液の液面に接触させた後単結
晶を引き上げる、いわゆるネツキング以降の過程
で原料融液の温度を適温に保持する場合でも効率
良く加熱・保温でき、ヒーター温度を過剰に上昇
させる必要がなくなる。しかも、原料融液はるつ
ぼの下側から熱せられるので、底部側が高温、上
部側が低温となれ温度勾配が形成されて単結晶の
成長に有利となるばかりか、原料融液から引き上
げられた単結晶の抜熱が迅速に行われるので単結
晶を比較的高速で効率良く引き上げることができ
る。
しかるに、上述したように原料融液中に温度勾
配を形成した場合には原料融液中の熱対流を促進
することになるが、原料融液に水平方向の磁場を
印加することにより、熱対流を抑制できる。その
際、炉体中心軸と平行な方向に磁場印加用電流回
路を配置し原料融液に磁場を印加する様にすれ
ば、単結晶半径方向に直交する方向の電磁気的ブ
レーキ力の成分が少なくなり、単結晶半径方向の
成分偏析を低減することができる。
配を形成した場合には原料融液中の熱対流を促進
することになるが、原料融液に水平方向の磁場を
印加することにより、熱対流を抑制できる。その
際、炉体中心軸と平行な方向に磁場印加用電流回
路を配置し原料融液に磁場を印加する様にすれ
ば、単結晶半径方向に直交する方向の電磁気的ブ
レーキ力の成分が少なくなり、単結晶半径方向の
成分偏析を低減することができる。
(実施例)
以下、本発明の一実施例について第1図ないし
第4図を参照して説明する。第1図は本装置の正
面断面図、第2図は平面断面図、第3図は装置の
外観図、第4図は磁場印加用電流回路による磁場
方向を示す図である。これらの図において21は
所定の内径を有する筒体の単結晶引き上げ用炉体
であつて、その炉体上部は炉体胴部の内径よりも
小なる内径の結晶引き上げ筒部21aが設けら
れ、一方、炉体中央部には昇降・回転軸22が貫
通されている。この炉体内部において昇降・回転
軸22の上部には原料融液23を充填したるつぼ
24が載置固定されている。このるつぼ24は単
結晶引き上げに影響を与えない様にその内径を大
きくし、かつ、原料融液23の残量を少なくして
単結晶の引き上げを行うためにその深さを浅く形
成している。また、るつぼ24の下側にはるつぼ
24内の原料を加熱溶解して原料融液23を得る
ためのヒーター25が設置されている。このよう
にるつぼ24の下側にヒーター25を設置すれ
ば、るつぼ14の径を大きく、かつ、その深さを
浅くして操業することが可能となり、るつぼ内の
チヤージ原料を迅速に加熱溶解させて効率的に原
料融液23を得ることができるばかりでなく、ヒ
ーター温度を過剰に上昇させることなく原料融液
23の温度を適温に加熱でき、かつ、適宜な温度
で原料融液23から単結晶26を引き上げること
ができる。27は種結晶ホルダー、28は種結
晶、29はるつぼ24およびヒーター25を覆う
様に設けられた保温材である。しかも、るつぼ2
4の下側にヒーター25を設置し、るつぼ24の
径を大きくし、その深さを浅く形成すれば、単結
晶26の引き上げに影響を与えることなく原料3
0を供給でき、かつ、原料融液内の不純物の濃化
を抑えて通常の引き上げ法よりも長い単結晶を安
定して製造でき、歩留及び生産性を大幅に向上さ
せ得る。そして、本装置は、原料融液23の上下
部に温度勾配を形成し、多結晶原料融液23から
の単結晶26の成長を促し、ひいては高速で効率
的に単結晶26を引き上げるものである。
第4図を参照して説明する。第1図は本装置の正
面断面図、第2図は平面断面図、第3図は装置の
外観図、第4図は磁場印加用電流回路による磁場
方向を示す図である。これらの図において21は
所定の内径を有する筒体の単結晶引き上げ用炉体
であつて、その炉体上部は炉体胴部の内径よりも
小なる内径の結晶引き上げ筒部21aが設けら
れ、一方、炉体中央部には昇降・回転軸22が貫
通されている。この炉体内部において昇降・回転
軸22の上部には原料融液23を充填したるつぼ
24が載置固定されている。このるつぼ24は単
結晶引き上げに影響を与えない様にその内径を大
きくし、かつ、原料融液23の残量を少なくして
単結晶の引き上げを行うためにその深さを浅く形
成している。また、るつぼ24の下側にはるつぼ
24内の原料を加熱溶解して原料融液23を得る
ためのヒーター25が設置されている。このよう
にるつぼ24の下側にヒーター25を設置すれ
ば、るつぼ14の径を大きく、かつ、その深さを
浅くして操業することが可能となり、るつぼ内の
チヤージ原料を迅速に加熱溶解させて効率的に原
料融液23を得ることができるばかりでなく、ヒ
ーター温度を過剰に上昇させることなく原料融液
23の温度を適温に加熱でき、かつ、適宜な温度
で原料融液23から単結晶26を引き上げること
ができる。27は種結晶ホルダー、28は種結
晶、29はるつぼ24およびヒーター25を覆う
様に設けられた保温材である。しかも、るつぼ2
4の下側にヒーター25を設置し、るつぼ24の
径を大きくし、その深さを浅く形成すれば、単結
晶26の引き上げに影響を与えることなく原料3
0を供給でき、かつ、原料融液内の不純物の濃化
を抑えて通常の引き上げ法よりも長い単結晶を安
定して製造でき、歩留及び生産性を大幅に向上さ
せ得る。そして、本装置は、原料融液23の上下
部に温度勾配を形成し、多結晶原料融液23から
の単結晶26の成長を促し、ひいては高速で効率
的に単結晶26を引き上げるものである。
ところで、以上のように原料融液23に温度勾
配を形成すれば、原料融液中の熱対流を促進する
ことになるが、この熱対流を抑制するために第2
図および第3図に示すように磁場印加用電流回路
31を配置して原料融液23に水平方向の磁場を
印加するものである。この磁場印加用電流回路3
1は、具体的には炉体21の側部において炉体2
1の中心軸に対しほぼ正反対の位置関係で中心軸
と平行に排配線されている。従つて、第3図に示
すような電流暴行32で電流を流すと、磁場方向
33は第4図の破線で示すような分布となる。こ
の結果、従来と比較して単結晶半径方向に直交す
る成分が少なくなり、半径方向の成分混合に対す
る電磁気的ブレーキ力は働きにくい。このことに
より従来方法よりも半径方向の成分偏析は低減さ
れ、単結晶26中の不純物等の面内分布は著しく
改善される。但し、単結晶の成長に有害な熱対流
は従来と同様に抑制できる。
配を形成すれば、原料融液中の熱対流を促進する
ことになるが、この熱対流を抑制するために第2
図および第3図に示すように磁場印加用電流回路
31を配置して原料融液23に水平方向の磁場を
印加するものである。この磁場印加用電流回路3
1は、具体的には炉体21の側部において炉体2
1の中心軸に対しほぼ正反対の位置関係で中心軸
と平行に排配線されている。従つて、第3図に示
すような電流暴行32で電流を流すと、磁場方向
33は第4図の破線で示すような分布となる。こ
の結果、従来と比較して単結晶半径方向に直交す
る成分が少なくなり、半径方向の成分混合に対す
る電磁気的ブレーキ力は働きにくい。このことに
より従来方法よりも半径方向の成分偏析は低減さ
れ、単結晶26中の不純物等の面内分布は著しく
改善される。但し、単結晶の成長に有害な熱対流
は従来と同様に抑制できる。
次に、第5図ないし第6図は特にヒーター25
の形状等についての実施例を示す図である。
の形状等についての実施例を示す図である。
その1つは、例えばヒーター25に電流を供給
するヒーター電極の位置関係として、第5図に示
すようにヒーター電流の流入電極34aと流出電
極34bとを炉体21の中心軸に対して正反対の
位置関係で、かつ、両電極34a、34bを結ぶ
線が磁場方向33と一致するように設けたもので
ある。このような電極配置とすれば、ヒーター2
5に流れる電流と磁場との相互作用で生じる電磁
力の総和をヒーター25全体で打ち消し合つて零
にすることができる。すなわち、ヒーター25の
一部分をとると、電流の向きが磁場の方向と一致
しているとは限らないために、ほぼ水平に設置さ
れたヒーター25に対して垂直方向(上下方向)
への電磁力(ローレンツカ)が働くことになる。
しかし、電流は結局電流流入電極34aから電流
流出電極34bへ向かつて流れるので、その方向
と磁場の方向とが一致していれば、ヒーター25
各部に働く電磁力はヒーター全体で打ち消い合つ
て固定された電極34a,34bとの間に力がか
からないことになる。
するヒーター電極の位置関係として、第5図に示
すようにヒーター電流の流入電極34aと流出電
極34bとを炉体21の中心軸に対して正反対の
位置関係で、かつ、両電極34a、34bを結ぶ
線が磁場方向33と一致するように設けたもので
ある。このような電極配置とすれば、ヒーター2
5に流れる電流と磁場との相互作用で生じる電磁
力の総和をヒーター25全体で打ち消し合つて零
にすることができる。すなわち、ヒーター25の
一部分をとると、電流の向きが磁場の方向と一致
しているとは限らないために、ほぼ水平に設置さ
れたヒーター25に対して垂直方向(上下方向)
への電磁力(ローレンツカ)が働くことになる。
しかし、電流は結局電流流入電極34aから電流
流出電極34bへ向かつて流れるので、その方向
と磁場の方向とが一致していれば、ヒーター25
各部に働く電磁力はヒーター全体で打ち消い合つ
て固定された電極34a,34bとの間に力がか
からないことになる。
これに対し、仮に両方のヘーター電極34a,
34bを結ぶ線と磁場の方向とが一致していない
場合にはそのずれの方向に対応してヒーター25
に上向きあるいは下向きの力が働くことになる。
ヒーター25は電流の流入電極34a・流出電極
34bとの間で動かないように固定されているの
で、ヒーター25に上向きあるいは下向きの力が
働くとヒーター25の折損等を引き起こすことに
なる。この実施例の構成によれば、ヒーター25
の折損等を防ぎ、安全で安定した単結晶26の引
き上げ実現することができる。
34bを結ぶ線と磁場の方向とが一致していない
場合にはそのずれの方向に対応してヒーター25
に上向きあるいは下向きの力が働くことになる。
ヒーター25は電流の流入電極34a・流出電極
34bとの間で動かないように固定されているの
で、ヒーター25に上向きあるいは下向きの力が
働くとヒーター25の折損等を引き起こすことに
なる。この実施例の構成によれば、ヒーター25
の折損等を防ぎ、安全で安定した単結晶26の引
き上げ実現することができる。
また、ヒーター25の形状を第5図に示すよう
にヒーター電流の流入電極34aからヒータ中心
部に向つて電流経路とヒーター中心部からヒータ
ー電流の流出電極34bに向かう電流経路とを交
互でかつ渦巻状に形成するようにすれば、温度の
付均一や構造上・強度上つまりヒーター折25の
析損等の問題を解決できる。
にヒーター電流の流入電極34aからヒータ中心
部に向つて電流経路とヒーター中心部からヒータ
ー電流の流出電極34bに向かう電流経路とを交
互でかつ渦巻状に形成するようにすれば、温度の
付均一や構造上・強度上つまりヒーター折25の
析損等の問題を解決できる。
そこで、第1図に示す装置を用いてかかる実施
例のヒーター25(第5図参照)を適用した場合
の具体例について述べる。すなわち、るつぼ24
の下側にヒーター25を設置し、原料30を供給
しつつ原料融液23から単結晶26の引き上げを
実施した。この引き上げの際にはるつぼ24の上
方より原料30(シリコン多結晶)棒を高周波誘
導加熱して溶解してるつぼ内に連続的に供給し
た。るつぼ内には30Kgシリコンをチヤージし、る
つぼ24の下方に設けた黒鉛製ヒーター25に直
流電流を与えて通電加熱することにより、シリコ
ン融液23を加熱保温しつつ単結晶26の引き上
げを行つた。さらに、炉体21の周囲には磁場印
加用電流回路31を配置して通電することによ
り、シリコン融液23中に水平方向の磁場(磁束
密度2800ガウス)を印加した。その結果、融液中
の主に熱対流による撹拌流動は抑えられ、シリコ
ン融液23の液面は鏡面の如く静止した。引き上
げられた単結晶の品質もきわめて良好であつて欠
陥生成は大幅に低減され、不純物の偏析程度もご
く軽微であつた。また、ヒーター25は使用後に
折損・劣化等が全く身られず、引き上げ操業中も
ヒーター25の電流値に異常が見られなかつた。
例のヒーター25(第5図参照)を適用した場合
の具体例について述べる。すなわち、るつぼ24
の下側にヒーター25を設置し、原料30を供給
しつつ原料融液23から単結晶26の引き上げを
実施した。この引き上げの際にはるつぼ24の上
方より原料30(シリコン多結晶)棒を高周波誘
導加熱して溶解してるつぼ内に連続的に供給し
た。るつぼ内には30Kgシリコンをチヤージし、る
つぼ24の下方に設けた黒鉛製ヒーター25に直
流電流を与えて通電加熱することにより、シリコ
ン融液23を加熱保温しつつ単結晶26の引き上
げを行つた。さらに、炉体21の周囲には磁場印
加用電流回路31を配置して通電することによ
り、シリコン融液23中に水平方向の磁場(磁束
密度2800ガウス)を印加した。その結果、融液中
の主に熱対流による撹拌流動は抑えられ、シリコ
ン融液23の液面は鏡面の如く静止した。引き上
げられた単結晶の品質もきわめて良好であつて欠
陥生成は大幅に低減され、不純物の偏析程度もご
く軽微であつた。また、ヒーター25は使用後に
折損・劣化等が全く身られず、引き上げ操業中も
ヒーター25の電流値に異常が見られなかつた。
さらに、ヒーター形状としては、例えば第6図
に示すように両電極34a,34b間において半
円弧状の方向にそつて蛇行状に配置させたもので
あつてもよい。このような構成にすれば、第5図
のヒーター25と同様に温度の均一化が図れ、ひ
いては単結晶を安定した状態で引き上げることが
できる。
に示すように両電極34a,34b間において半
円弧状の方向にそつて蛇行状に配置させたもので
あつてもよい。このような構成にすれば、第5図
のヒーター25と同様に温度の均一化が図れ、ひ
いては単結晶を安定した状態で引き上げることが
できる。
また、ヒーター25はるつぼ24の下側にのみ
配置したが、例えば第7図に示すようにるつぼ2
4の下側および外側の両方に配置したものであつ
てもよい。この場合には、下側のみに配置した場
合よりもさらに自由に原料融液中の温度分布を制
御できる。
配置したが、例えば第7図に示すようにるつぼ2
4の下側および外側の両方に配置したものであつ
てもよい。この場合には、下側のみに配置した場
合よりもさらに自由に原料融液中の温度分布を制
御できる。
次に、磁場印加用電流回路31の他の実施例と
しては、例えば第8図に示すような形態で配設し
てもよい。つまり、磁場印加用電流回路31を2
つの電流回路で構成し、炉体21の側部に前記両
電流回路を炉体中心軸に対し平行な航路部分と炉
対中心軸とを含む面に対して対称の位置関係で配
置する様にしたものである。
しては、例えば第8図に示すような形態で配設し
てもよい。つまり、磁場印加用電流回路31を2
つの電流回路で構成し、炉体21の側部に前記両
電流回路を炉体中心軸に対し平行な航路部分と炉
対中心軸とを含む面に対して対称の位置関係で配
置する様にしたものである。
従つて、この図に示すような実施例の構成によ
れば、炉体21の上方あるいは下方に電流回路3
1が出現しないので、炉操業時の作業性を妨げる
ことがない。また、炉体21のるつぼ24位置の
周囲を電流回路31が取り囲む形になるので、磁
場の集中による磁束密度の増加が期待できる。さ
らに、従来の水平磁場印加装置よりも場所をとら
ずにコンパクトに実現でき、設備費も安価ですむ
などの経済的な利点がある。
れば、炉体21の上方あるいは下方に電流回路3
1が出現しないので、炉操業時の作業性を妨げる
ことがない。また、炉体21のるつぼ24位置の
周囲を電流回路31が取り囲む形になるので、磁
場の集中による磁束密度の増加が期待できる。さ
らに、従来の水平磁場印加装置よりも場所をとら
ずにコンパクトに実現でき、設備費も安価ですむ
などの経済的な利点がある。
また、本装置は以上のようなヒーター25の形
状および配置を採用し、かつ、これらのヒーター
25に交流電流を流す構成としてもよい。このよ
うな構成にすれば、装置の設備費および電力費を
安価にでき、かつ、安定した状態で単結晶を引き
上げることができる。すなわち、敢えて直流に変
換することなく交流電流を供給する場合、ヒータ
ー25の振動による原料融液23の液面の振動あ
るいはヒーター25自体の折損の危険性に対して
ヒーター25がるつぼ24の下部に配置され、か
つ、ヒーター電極を結ぶ線が磁場方向と一致させ
ること等により解決することができる。その他、
本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施できる。
状および配置を採用し、かつ、これらのヒーター
25に交流電流を流す構成としてもよい。このよ
うな構成にすれば、装置の設備費および電力費を
安価にでき、かつ、安定した状態で単結晶を引き
上げることができる。すなわち、敢えて直流に変
換することなく交流電流を供給する場合、ヒータ
ー25の振動による原料融液23の液面の振動あ
るいはヒーター25自体の折損の危険性に対して
ヒーター25がるつぼ24の下部に配置され、か
つ、ヒーター電極を結ぶ線が磁場方向と一致させ
ること等により解決することができる。その他、
本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施できる。
(発明の効果)
以上詳記したように本発明によれば、次のよう
な効果を得ることができる。
な効果を得ることができる。
イ 大径るつぼのチヤージ原料をるつぼ株のヒー
ターで加熱することにより、ヒーター温度を過
剰に上昇させることなく、効率的、かつ、迅速
に溶解・保温することができる。
ターで加熱することにより、ヒーター温度を過
剰に上昇させることなく、効率的、かつ、迅速
に溶解・保温することができる。
ロ るつぼの半径方向の温度勾配がほとんどない
ので、従来のようにるつぼ中央部の原料融液の
温度低下により液面での凝固膜の発生等を防ぐ
ことができる。従つて、原料融液の温度コント
ロールが非常に容易となる。
ので、従来のようにるつぼ中央部の原料融液の
温度低下により液面での凝固膜の発生等を防ぐ
ことができる。従つて、原料融液の温度コント
ロールが非常に容易となる。
ハ 原料融液中において底部が高温、上部が低温
となる温度勾配としたので、結晶成長にとつて
有利になり、欠陥の少ない高品質の単結晶を効
率良く製造できる。
となる温度勾配としたので、結晶成長にとつて
有利になり、欠陥の少ない高品質の単結晶を効
率良く製造できる。
ニ また、磁場印加用電流回路によつて原料融液
中に水平方向の磁場を印加することにより、原
料融液中の結晶成長に対して有害な熱対流によ
る撹拌流動が制御される一方、結晶半径方向の
成分混合は制御されないので、半径方向の成分
偏析を低減化することができる。
中に水平方向の磁場を印加することにより、原
料融液中の結晶成長に対して有害な熱対流によ
る撹拌流動が制御される一方、結晶半径方向の
成分混合は制御されないので、半径方向の成分
偏析を低減化することができる。
ホ 従来の水平磁場印加装置と比べて装置自体が
コンパクトになり、設備費が安価に実現でき
る。
コンパクトになり、設備費が安価に実現でき
る。
ヘ ヒーター電流と磁場との相互作用で生じる電
磁力の総和はヒーター全体で打ち消し合つて零
となり、ヒーターの折損等を防止でき、安全で
安定した単結晶の引き上げができる。
磁力の総和はヒーター全体で打ち消し合つて零
となり、ヒーターの折損等を防止でき、安全で
安定した単結晶の引き上げができる。
ト 磁場中での単結晶引き上げにおいて交流電流
をヒーター用電流として使用できる。
をヒーター用電流として使用できる。
第1図ないし第4図は本発明に係わる単結晶製
造装置の一実施例を説明するためのもので、第1
図は正面断面図、第2図は第1図の平面断面図、
第3図は磁場印加用電流回路の一実施例を示す装
置外観図、第4図は磁場印加用電流回路による磁
場方向を示す図、第5図および第6図はそれぞれ
ヒーターの他の実施例を示す平面図、第7図は単
結晶製造装置の他の実施例を示すための装置正面
断面図、第8図は磁場印加用電流回路の他の実施
例を示す装置外観図、第9図は従来装置の正面
図、第10図a,bは従来の水平磁場印加装置を
説明するための正面断面図および平面図、第11
図は水平磁場印加装置による磁場方向を示す図で
ある。 21……炉体、22……昇降・回転軸、23…
…原料融液、24……るつぼ、25……ヒータ
ー、26……単結晶、27……種結晶ホルダー、
28……種結晶、29……保温材、31……磁場
印加用電流回路、32……電流方向、33……磁
場方向、34a,34b……ヒーター電極。
造装置の一実施例を説明するためのもので、第1
図は正面断面図、第2図は第1図の平面断面図、
第3図は磁場印加用電流回路の一実施例を示す装
置外観図、第4図は磁場印加用電流回路による磁
場方向を示す図、第5図および第6図はそれぞれ
ヒーターの他の実施例を示す平面図、第7図は単
結晶製造装置の他の実施例を示すための装置正面
断面図、第8図は磁場印加用電流回路の他の実施
例を示す装置外観図、第9図は従来装置の正面
図、第10図a,bは従来の水平磁場印加装置を
説明するための正面断面図および平面図、第11
図は水平磁場印加装置による磁場方向を示す図で
ある。 21……炉体、22……昇降・回転軸、23…
…原料融液、24……るつぼ、25……ヒータ
ー、26……単結晶、27……種結晶ホルダー、
28……種結晶、29……保温材、31……磁場
印加用電流回路、32……電流方向、33……磁
場方向、34a,34b……ヒーター電極。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 るつぼに原料を供給しながらるつぼ内の原料
融液から単結晶を引き上げる単結晶製造装置にお
いて、少なくとも前記るつぼの下側にるつぼ内の
原料融液を加熱溶解・保持するヒーターを設置す
るとともに、結晶引き上げ用炉体の側部に、2ケ
所の炉体中心軸と平行な回路部分をもち、その両
回路部分と炉体中心軸とがほぼ同一平面上にあ
り、かつ、該平行回路部分が炉体中心軸に対し、
あるいは炉体中心軸を含み、前記平面と直交する
面に対し対称な位置関係になる磁場印加用電流回
路を配置したことを特徴とする単結晶製造装置。 2 ヒーターは、ヒーター電流の流入側からヒー
ター中心部に向かう電流路とヒーター中心部から
ヒーター電流の流出側に向かう電流路とをそれぞ
れ渦巻き状で交互に位置する様に配置したもので
ある特許請求の範囲第1項記載の単結晶製造装
置。 3 ヒーターは、両ヒーター電極間に、両ヒータ
ー電極を結ぶ直線に対し対称な位置関係で半円弧
方向にそつて蛇行状に配置したものである特許請
求の範囲第1項記載の単結晶製造装置。 4 磁場印加用電流回路は、結晶引き上げ用炉体
の側部において、前記炉体中心軸に対し平行な回
路部分と炉体中心軸とを含む面に対して、対称に
配置されている2つの電流回路で構成されている
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の単
結晶製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30649986A JPS63159285A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 単結晶製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30649986A JPS63159285A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 単結晶製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63159285A JPS63159285A (ja) | 1988-07-02 |
JPH0557235B2 true JPH0557235B2 (ja) | 1993-08-23 |
Family
ID=17957759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30649986A Granted JPS63159285A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 単結晶製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63159285A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0248492A (ja) * | 1988-08-08 | 1990-02-19 | Osaka Titanium Co Ltd | 単結晶成長装置 |
JPH02221184A (ja) * | 1989-02-20 | 1990-09-04 | Osaka Titanium Co Ltd | 単結晶製造方法及びその装置 |
JP2759105B2 (ja) * | 1989-03-03 | 1998-05-28 | 住友シチックス株式会社 | 単結晶製造方法 |
JP2631045B2 (ja) * | 1991-06-03 | 1997-07-16 | コマツ電子金属株式会社 | 単結晶製造装置 |
DE10349339A1 (de) * | 2003-10-23 | 2005-06-16 | Crystal Growing Systems Gmbh | Kristallzüchtungsanlage |
JP6488649B2 (ja) * | 2014-11-04 | 2019-03-27 | 住友電気工業株式会社 | 炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法 |
JP6784302B2 (ja) * | 2019-02-20 | 2020-11-11 | 住友電気工業株式会社 | 炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法 |
-
1986
- 1986-12-24 JP JP30649986A patent/JPS63159285A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63159285A (ja) | 1988-07-02 |
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