JP2759105B2 - 単結晶製造方法 - Google Patents
単結晶製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はチョクラルスキー法(CZ法)により製造され
る単結晶の結晶成長方向における酸素濃度の均一化を可
能とした単結晶の製造方法に関する。
る単結晶の結晶成長方向における酸素濃度の均一化を可
能とした単結晶の製造方法に関する。
一般にチョクラルスキー法(CZ法)による単結晶の製
造は、例えばチャンバ内に配した坩堝内に結晶用原料を
投入し、これをヒータにて加熱溶融せしめた後、この溶
融液中に種結晶を浸し、これを回転させつつ上方に引上
げて種結晶下端に単結晶を成長せしめることによって行
われている。
造は、例えばチャンバ内に配した坩堝内に結晶用原料を
投入し、これをヒータにて加熱溶融せしめた後、この溶
融液中に種結晶を浸し、これを回転させつつ上方に引上
げて種結晶下端に単結晶を成長せしめることによって行
われている。
ところで、例えばシリコン単結晶基板を用いて半導体
集積回路を製造する場合、製造過程で極微量の重金属の
汚れを浄化する、所謂IG(Intrinsic Gettering)効果
を得るために、また基板に所定の導電性を付与するため
にシリコン単結晶基板には適度の酸素,不純物(ドーパ
ント)含有量が必要とされる。
集積回路を製造する場合、製造過程で極微量の重金属の
汚れを浄化する、所謂IG(Intrinsic Gettering)効果
を得るために、また基板に所定の導電性を付与するため
にシリコン単結晶基板には適度の酸素,不純物(ドーパ
ント)含有量が必要とされる。
従ってシリコン単結晶を製造する過程ではその結晶成
長方向及び単結晶の径方向に適正な濃度で均一に酸素,
不純物を含有させる必要があり、このためには坩堝内に
おける結晶原料の溶融液中、特に単結晶成長領域中の酸
素,不純物濃度を一定に維持することが必要とされる。
長方向及び単結晶の径方向に適正な濃度で均一に酸素,
不純物を含有させる必要があり、このためには坩堝内に
おける結晶原料の溶融液中、特に単結晶成長領域中の酸
素,不純物濃度を一定に維持することが必要とされる。
ところで例えば坩堝内における酸素の殆どは結晶原料
である多結晶シリコンを石英坩堝内で溶融する過程でシ
リコン溶融液中へ供給される。
である多結晶シリコンを石英坩堝内で溶融する過程でシ
リコン溶融液中へ供給される。
従って坩堝内における溶融液量が多く、石英坩堝との
接触面積が大きい結晶成長開始の初期においては溶融液
中の酸素濃度が高く、単結晶の成長が進み坩堝内の溶融
液量が減少するに従って低下してゆく傾向があり、単結
晶中の酸素濃度も結晶成長開始の初期には概ね高く、単
結晶の成長が進むに従って低下することとなる。
接触面積が大きい結晶成長開始の初期においては溶融液
中の酸素濃度が高く、単結晶の成長が進み坩堝内の溶融
液量が減少するに従って低下してゆく傾向があり、単結
晶中の酸素濃度も結晶成長開始の初期には概ね高く、単
結晶の成長が進むに従って低下することとなる。
しかし、このような関係は必ずしも一元的ではなく、
坩堝内の溶融液量の外に石英溶解量、溶出酸素を運ぶ溶
融液の流れ、一酸化ケイ素の形で蒸発する酸素の蒸発量
等と関連し、しかも石英溶解量は反応温度、換言すれば
ヒータから坩堝に対する加熱分布によって、また溶融液
の対流は単結晶の直径,溶融液温度分布、或いは坩堝,
単結晶の回転速度によって、更に酸素の蒸発量はチャン
バ内の圧力、Ar流速等の影響を受けることが知られてお
り、これらの要因が複雑に交錯して単結晶の酸素濃度が
決まるため結晶成長開始時から終了時までこれを一定に
維持することは極めて難しいのが現状である。
坩堝内の溶融液量の外に石英溶解量、溶出酸素を運ぶ溶
融液の流れ、一酸化ケイ素の形で蒸発する酸素の蒸発量
等と関連し、しかも石英溶解量は反応温度、換言すれば
ヒータから坩堝に対する加熱分布によって、また溶融液
の対流は単結晶の直径,溶融液温度分布、或いは坩堝,
単結晶の回転速度によって、更に酸素の蒸発量はチャン
バ内の圧力、Ar流速等の影響を受けることが知られてお
り、これらの要因が複雑に交錯して単結晶の酸素濃度が
決まるため結晶成長開始時から終了時までこれを一定に
維持することは極めて難しいのが現状である。
一方、単結晶中に取り込まれる不純物量はその偏析係
数で決まるが、この偏析係数は結晶成長速度によって変
化する。結晶成長速度は坩堝内の溶融液の熱対流によっ
て変化するから、単結晶の成長方向と直交する平面内で
不純物濃度を均一化するのも同様に難しい。
数で決まるが、この偏析係数は結晶成長速度によって変
化する。結晶成長速度は坩堝内の溶融液の熱対流によっ
て変化するから、単結晶の成長方向と直交する平面内で
不純物濃度を均一化するのも同様に難しい。
この対策として坩堝の回転速度と単結晶中の酸素濃度
との関係に着目し、坩堝の回転数を原料溶融液量の減少
に応じて変化させる方法(特開昭57−27996号,特開昭5
7−135796号)、或いは溶融液を磁場内に位置させる方
法(1980th Ecs Meeting)が提案されている。
との関係に着目し、坩堝の回転数を原料溶融液量の減少
に応じて変化させる方法(特開昭57−27996号,特開昭5
7−135796号)、或いは溶融液を磁場内に位置させる方
法(1980th Ecs Meeting)が提案されている。
しかし前者の方法は単結晶中の酸素濃度の均一性が若
干向上することは認められるものの本発明者の実験によ
っても結晶中酸素濃度変動幅を±0.5×1017内とするこ
とが出来ず、また坩堝内における溶融液の対流を助長す
る結果、結晶成長速度が一定せず不純物の濃度むらが大
きくなる。一方後者の方法は溶融液の熱対流が抑制さ
れ、結晶成長速度が安定する結果不純物の濃度むらが改
善される反面、酸素濃度についてみると坩堝に接した溶
融液温度が下降して単結晶に取り込まれる酸素を低濃度
(5×1017以下)において均一化し得る効果が得られる
ものの単結晶中の酸素をIG効果を得るに十分な高濃度
(15×1017以上)にすることが難しいという欠点がああ
った。
干向上することは認められるものの本発明者の実験によ
っても結晶中酸素濃度変動幅を±0.5×1017内とするこ
とが出来ず、また坩堝内における溶融液の対流を助長す
る結果、結晶成長速度が一定せず不純物の濃度むらが大
きくなる。一方後者の方法は溶融液の熱対流が抑制さ
れ、結晶成長速度が安定する結果不純物の濃度むらが改
善される反面、酸素濃度についてみると坩堝に接した溶
融液温度が下降して単結晶に取り込まれる酸素を低濃度
(5×1017以下)において均一化し得る効果が得られる
ものの単結晶中の酸素をIG効果を得るに十分な高濃度
(15×1017以上)にすることが難しいという欠点がああ
った。
第5図は本発明者が行った実験結果である酸素濃度の
磁場依存性を示すグラフであり、単結晶の引上率0.5の
位置での酸素濃度と磁場の強度との関係を示してあり、
横軸に磁界の強度(Gauss)を、また縦軸に酸素濃度
(×1017atom/cc)をとって示してある。このグラフか
ら明らかなように溶融液の対流を抑制すべく磁場強度を
大きくするとこれに伴って酸素濃度が低下することが解
る。
磁場依存性を示すグラフであり、単結晶の引上率0.5の
位置での酸素濃度と磁場の強度との関係を示してあり、
横軸に磁界の強度(Gauss)を、また縦軸に酸素濃度
(×1017atom/cc)をとって示してある。このグラフか
ら明らかなように溶融液の対流を抑制すべく磁場強度を
大きくするとこれに伴って酸素濃度が低下することが解
る。
本発明者は単結晶の成長方向及び径方向における酸素
濃度,不純物濃度を均一にすべく実験,研究を行った結
果、坩堝の周囲,底部に配したヒータの出力と溶融液に
対し印加する磁場の強度を適切に組み合わせることによ
って単結晶の成長方向及び径方向の酸素,不純物濃度を
精細に制御し得ることを知見した。
濃度,不純物濃度を均一にすべく実験,研究を行った結
果、坩堝の周囲,底部に配したヒータの出力と溶融液に
対し印加する磁場の強度を適切に組み合わせることによ
って単結晶の成長方向及び径方向の酸素,不純物濃度を
精細に制御し得ることを知見した。
本発明はかかる知見に基づきなされたものであって、
その目的とするところは結晶成長の開始から終了に至る
過程で単結晶の成長方向及び径方向における酸素濃度,
不純物濃度を適正な値で均一化し得るようにした単結晶
の製造方法を提供するにある。
その目的とするところは結晶成長の開始から終了に至る
過程で単結晶の成長方向及び径方向における酸素濃度,
不純物濃度を適正な値で均一化し得るようにした単結晶
の製造方法を提供するにある。
第1の発明に係る単結晶製造方法は、CZ法により単結
晶を坩堝から引上げる過程で、単結晶中の酸素濃度、添
加不純物濃度を均一とすべく、坩堝内の溶融液に磁場を
印加しつつ結晶成長の進行に伴って、坩堝の周囲に臨ま
せた加熱手段はその出力を減少制御し、また坩堝底部に
臨ませた加熱手段の出力は増大制御することを特徴とす
る。
晶を坩堝から引上げる過程で、単結晶中の酸素濃度、添
加不純物濃度を均一とすべく、坩堝内の溶融液に磁場を
印加しつつ結晶成長の進行に伴って、坩堝の周囲に臨ま
せた加熱手段はその出力を減少制御し、また坩堝底部に
臨ませた加熱手段の出力は増大制御することを特徴とす
る。
第2の発明に係る単結晶製造方法は、CZ法により単結
晶を坩堝から引上げる過程で、単結晶中の酸素濃度を一
定に維持するに必要な単結晶の引上率に対応した坩堝底
温度プロファイルを予め求めておき、結晶成長中は添加
不純物濃度を均一とすべく坩堝内の溶融液に磁場を印加
しつつ、前記引上率に応じて坩堝の周囲に臨ませた加熱
手段の出力を漸次減少させ、また坩堝底部に臨ませた加
熱手段の出力は漸次増大させる制御にて坩堝底温度を前
記目標プロファイルに倣わせることを特徴とする。
晶を坩堝から引上げる過程で、単結晶中の酸素濃度を一
定に維持するに必要な単結晶の引上率に対応した坩堝底
温度プロファイルを予め求めておき、結晶成長中は添加
不純物濃度を均一とすべく坩堝内の溶融液に磁場を印加
しつつ、前記引上率に応じて坩堝の周囲に臨ませた加熱
手段の出力を漸次減少させ、また坩堝底部に臨ませた加
熱手段の出力は漸次増大させる制御にて坩堝底温度を前
記目標プロファイルに倣わせることを特徴とする。
本発明にあってはこれによって単結晶中の酸素,不純
物含有量をその領域内で単結晶の引上率の如何にかかわ
らず精細に制御することが可能となる。
物含有量をその領域内で単結晶の引上率の如何にかかわ
らず精細に制御することが可能となる。
以下本発明をその実施例に示す図面に基づき具体的に
説明する。第1図は本発明方法の実施状態を示す模式的
縦断面図であり、図中1はチャンバ、2は坩堝、3はサ
イドヒータ、4はボトムヒータ、5は保温材、6は磁石
を示している。
説明する。第1図は本発明方法の実施状態を示す模式的
縦断面図であり、図中1はチャンバ、2は坩堝、3はサ
イドヒータ、4はボトムヒータ、5は保温材、6は磁石
を示している。
チャンバ1の内部中央に坩堝2が配設され、この坩堝
2と保温材5との間にサイドヒータ3が、また坩堝2の
下部にボトムヒータ4が夫々配設され、更にチャンバ1
の外囲にはチャンバ1の底部から坩堝2の上部と略同じ
高さにわたって磁石6が配設されている。サイドヒータ
3は坩堝2の側周壁を囲む態様で、またボトムヒータ4
は坩堝2の底部に面して軸2cの回りに配設され、夫々独
立して上,下方向位置調節及び出力制御が可能となって
いる。
2と保温材5との間にサイドヒータ3が、また坩堝2の
下部にボトムヒータ4が夫々配設され、更にチャンバ1
の外囲にはチャンバ1の底部から坩堝2の上部と略同じ
高さにわたって磁石6が配設されている。サイドヒータ
3は坩堝2の側周壁を囲む態様で、またボトムヒータ4
は坩堝2の底部に面して軸2cの回りに配設され、夫々独
立して上,下方向位置調節及び出力制御が可能となって
いる。
坩堝2は石英製の内坩堝2aの外周にグラファイト製の
外坩堝2bを配した二重構造に構成されており、その底部
中央にはチャンバ1の底壁を貫通させた軸2cの上端が連
結され、該軸2cにて回転させつつ昇降せしめられるよう
になっている。
外坩堝2bを配した二重構造に構成されており、その底部
中央にはチャンバ1の底壁を貫通させた軸2cの上端が連
結され、該軸2cにて回転させつつ昇降せしめられるよう
になっている。
坩堝2内には単結晶用の原料である、例えば多結晶シ
リコンを供給し、サイドヒータ3,ボトムヒータ4にて加
熱溶融せしめるようになっている。
リコンを供給し、サイドヒータ3,ボトムヒータ4にて加
熱溶融せしめるようになっている。
チャンバ1の上部壁中央にはチャンバ1内への雰囲気
ガスの供給筒を兼ねる単結晶の保護筒1aが立設され、保
護筒1aの上方には回転、昇降機構(図示せず)が設置さ
れ、これに上端を連繋させた引上げ軸8が設けられてい
る。引上げ軸8の下端にはチェックに掴持させた種結晶
9が吊設され、この種結晶9を坩堝2内の溶融液7にな
じませた後、回転させつつ上昇させることによって、種
結晶9下端にシリコンの単結晶10を成長せしめるように
なっている。
ガスの供給筒を兼ねる単結晶の保護筒1aが立設され、保
護筒1aの上方には回転、昇降機構(図示せず)が設置さ
れ、これに上端を連繋させた引上げ軸8が設けられてい
る。引上げ軸8の下端にはチェックに掴持させた種結晶
9が吊設され、この種結晶9を坩堝2内の溶融液7にな
じませた後、回転させつつ上昇させることによって、種
結晶9下端にシリコンの単結晶10を成長せしめるように
なっている。
而してこのような本発明方法にあっては、先ず坩堝2
内に結晶用原料を投入し、サイドヒータ3,ボトムヒータ
4を用いて溶融した後、磁石6により所定の磁場を印加
しつつ、溶融液7に種結晶9を浸漬し、種結晶9を回転
させつつ上昇させ、単結晶10の成長を開始するが、この
単結晶10の成長開始に先立つ所定時間前又は成長開始と
同時的にサイドヒータ3,ボトムヒータ4の出力制御を開
始し、単結晶10の引き上げ終了まで継続する。
内に結晶用原料を投入し、サイドヒータ3,ボトムヒータ
4を用いて溶融した後、磁石6により所定の磁場を印加
しつつ、溶融液7に種結晶9を浸漬し、種結晶9を回転
させつつ上昇させ、単結晶10の成長を開始するが、この
単結晶10の成長開始に先立つ所定時間前又は成長開始と
同時的にサイドヒータ3,ボトムヒータ4の出力制御を開
始し、単結晶10の引き上げ終了まで継続する。
溶融液7に印加すべき磁場強度は予め実験的に単結晶
の製造条件毎にIG効果を得るに十分な酸素濃度を得ら
れ、しかも単結晶の径方向における不純物濃度を均一化
するうえで適正な値を選定しておき、これを基準値とし
てこれに一致するよう制御する外、単結晶の製造条件が
変わればこれに応じて変更すればよい。
の製造条件毎にIG効果を得るに十分な酸素濃度を得ら
れ、しかも単結晶の径方向における不純物濃度を均一化
するうえで適正な値を選定しておき、これを基準値とし
てこれに一致するよう制御する外、単結晶の製造条件が
変わればこれに応じて変更すればよい。
第2図はサイドヒータ3,ボトムヒータ4の制御パター
ンを示すグラフであり、横軸に単結晶の引上率を、また
縦軸にヒータ出力比率(%)をとって示してある。グラ
フ中は坩堝底(内坩堝2aの内底)温度目標プロファイ
ル、はサイドヒータ3、はボトムヒータ4の各出力
比率を示している。
ンを示すグラフであり、横軸に単結晶の引上率を、また
縦軸にヒータ出力比率(%)をとって示してある。グラ
フ中は坩堝底(内坩堝2aの内底)温度目標プロファイ
ル、はサイドヒータ3、はボトムヒータ4の各出力
比率を示している。
坩堝底温度プロファイルは予め、実験的に単結晶中
の酸素濃度を一定にすべく設定しておき、結晶成長中
は引上率に応じてサイドヒータ3の出力は漸次下降さ
せ、またボトムヒータ4の出力は漸次上昇させる制御に
よって坩堝底温度を当初の目標プロファイルに倣わせ
る。
の酸素濃度を一定にすべく設定しておき、結晶成長中
は引上率に応じてサイドヒータ3の出力は漸次下降さ
せ、またボトムヒータ4の出力は漸次上昇させる制御に
よって坩堝底温度を当初の目標プロファイルに倣わせ
る。
これによって磁場の印加により溶融液の対流を抑制し
て結晶成長速度安定させて単結晶中の径方向の不純物濃
度を均一化させる一方、磁場の印加に伴う酸素濃度の低
下を、これに対する影響の最も大きい要素であるボトム
ヒータ4の出力制御によって抑制する。即ち、坩堝底の
温度を高めると、石英溶解量が増加し、対流が抑制され
ても濃度差による酸素の拡散が促進される結果、結晶成
長界面の酸素濃度を高め得、単結晶中の酸素濃度低下が
防止されることとなる。
て結晶成長速度安定させて単結晶中の径方向の不純物濃
度を均一化させる一方、磁場の印加に伴う酸素濃度の低
下を、これに対する影響の最も大きい要素であるボトム
ヒータ4の出力制御によって抑制する。即ち、坩堝底の
温度を高めると、石英溶解量が増加し、対流が抑制され
ても濃度差による酸素の拡散が促進される結果、結晶成
長界面の酸素濃度を高め得、単結晶中の酸素濃度低下が
防止されることとなる。
第1図に示した如き設備で単結晶中酸素濃度目標値を
16×1017atom/cm3とし、坩堝2を一定速度で回転(5rp
m)させ、また種結晶を20rpmで回転させ、磁石6にて坩
堝2内に磁場(3500ガウス)を印加し、単結晶の引上率
に応じて第2図に示す如きパターンでサイドヒータ3,ボ
トムヒータ4の各出力を制御し、得られた単結晶10につ
いてその成長方向の酸素濃度及び径方向の広がり抵抗を
測定した。結果は第3,4図に示すとおりであった。
16×1017atom/cm3とし、坩堝2を一定速度で回転(5rp
m)させ、また種結晶を20rpmで回転させ、磁石6にて坩
堝2内に磁場(3500ガウス)を印加し、単結晶の引上率
に応じて第2図に示す如きパターンでサイドヒータ3,ボ
トムヒータ4の各出力を制御し、得られた単結晶10につ
いてその成長方向の酸素濃度及び径方向の広がり抵抗を
測定した。結果は第3,4図に示すとおりであった。
第3図は結晶成長方向の酸素濃度を示すグラフであ
り、横軸に引上率を、また縦軸に酸素濃度(×1017atom
/cc)をとって示してある。このグラフから明らかな如
く結晶成長方向のばらつきは極めて少ない(±3%以
内)ことが解る。ちなみに半径方向の酸素濃度変動は5
%以内であった。
り、横軸に引上率を、また縦軸に酸素濃度(×1017atom
/cc)をとって示してある。このグラフから明らかな如
く結晶成長方向のばらつきは極めて少ない(±3%以
内)ことが解る。ちなみに半径方向の酸素濃度変動は5
%以内であった。
第4図は単結晶を円板状に切り出して外周面から5mm
内側周辺の広がり抵抗(SR)を調べた結果を示してい
る。第4図(イ)は本発明方法に依った場合の、また第
4図(ロ)は磁場を印加しなかったときの各結果を示し
ている。このグラフから明らかな如く磁場を印加しない
方法では広がり抵抗にばらつきが多いのに対し、本発明
方法では広がり抵抗のばらつき、換言すれば、不純物濃
度のばらつきを2%に低減し得ていることが解る。
内側周辺の広がり抵抗(SR)を調べた結果を示してい
る。第4図(イ)は本発明方法に依った場合の、また第
4図(ロ)は磁場を印加しなかったときの各結果を示し
ている。このグラフから明らかな如く磁場を印加しない
方法では広がり抵抗にばらつきが多いのに対し、本発明
方法では広がり抵抗のばらつき、換言すれば、不純物濃
度のばらつきを2%に低減し得ていることが解る。
なお、上述した実施例では坩堝2の周壁,底部に夫々
単一のサイドヒータ3,ボトムヒータ4を設けた構成につ
いて説明したが、何らこれに限定するものではなく、各
複数個のヒータを設けてこれを駆動制御することとして
もよい。
単一のサイドヒータ3,ボトムヒータ4を設けた構成につ
いて説明したが、何らこれに限定するものではなく、各
複数個のヒータを設けてこれを駆動制御することとして
もよい。
また磁石6としては永久磁石又は電磁石のいずれを用
いてもよいことは勿論である。
いてもよいことは勿論である。
以上の如く第1の発明方法にあっては、坩堝内の溶融
液に磁場を印加しつつ坩堝の周囲,底部の加熱手段の出
力を制御することとしているから、磁場の印加による不
純物濃度の均一性を生かし、しかも磁場印加に伴う酸素
濃度の低下を抑制し得て単結晶の成長方向及び径方向に
おける酸素濃度,不純物濃度のばらつきを共に低減し得
ることとなり、これらを所定の濃度で均一にすることが
出来、半導体基板等として用いて高い信頼性が得られ、
単結晶基板として使用するときの歩留りも高いなど、本
発明は優れた効果を奏するものである。また、第2の発
明にあっては、予め単結晶の引上率に対応して酸素濃度
を均一に維持するに必要な坩堝底温度の目標プロファイ
ルを実験的に求めておくことで、前述した第1の発明の
作用、効果に加えて、坩堝の周囲に臨ませた加熱手段の
出力は漸次減少させ、また坩堝底部に臨ませた加熱手段
の出力は漸次増大させる制御のもとで、坩堝底温度を目
標プロファイルに倣わせることで確実に酸素濃度の均一
化を図れることとなる。
液に磁場を印加しつつ坩堝の周囲,底部の加熱手段の出
力を制御することとしているから、磁場の印加による不
純物濃度の均一性を生かし、しかも磁場印加に伴う酸素
濃度の低下を抑制し得て単結晶の成長方向及び径方向に
おける酸素濃度,不純物濃度のばらつきを共に低減し得
ることとなり、これらを所定の濃度で均一にすることが
出来、半導体基板等として用いて高い信頼性が得られ、
単結晶基板として使用するときの歩留りも高いなど、本
発明は優れた効果を奏するものである。また、第2の発
明にあっては、予め単結晶の引上率に対応して酸素濃度
を均一に維持するに必要な坩堝底温度の目標プロファイ
ルを実験的に求めておくことで、前述した第1の発明の
作用、効果に加えて、坩堝の周囲に臨ませた加熱手段の
出力は漸次減少させ、また坩堝底部に臨ませた加熱手段
の出力は漸次増大させる制御のもとで、坩堝底温度を目
標プロファイルに倣わせることで確実に酸素濃度の均一
化を図れることとなる。
第1図は本発明方法の実施状態を示す模式図、第2図は
本発明方法における制御内容を示すグラフ、第3図は本
発明方法に依った場合の単結晶の成長方向における酸素
濃度分布を示すグラフ、第4図(イ),(ロ)は本発明
方法と磁界を印加しない方法との比較試験結果を示すグ
ラフ、第5図は単結晶中の酸素濃度の磁場強度依存性を
示すグラフである。 1……チャンバ、2……坩堝、2a……内坩堝、2b……外
坩堝、3……サイドヒータ、4……ボトムヒータ、6…
…磁石、9……種結晶、10……単結晶
本発明方法における制御内容を示すグラフ、第3図は本
発明方法に依った場合の単結晶の成長方向における酸素
濃度分布を示すグラフ、第4図(イ),(ロ)は本発明
方法と磁界を印加しない方法との比較試験結果を示すグ
ラフ、第5図は単結晶中の酸素濃度の磁場強度依存性を
示すグラフである。 1……チャンバ、2……坩堝、2a……内坩堝、2b……外
坩堝、3……サイドヒータ、4……ボトムヒータ、6…
…磁石、9……種結晶、10……単結晶
Claims (2)
- 【請求項1】CZ法により単結晶を坩堝から引上げる過程
で、単結晶中の酸素濃度、添加不純物濃度を均一とすべ
く、坩堝内の溶融液に磁場を印加しつつ結晶成長の進行
に伴って、坩堝の周囲に臨ませた加熱手段はその出力を
減少制御し、また坩堝底部に臨ませた加熱手段の出力は
増大制御することを特徴とする単結晶製造方法。 - 【請求項2】CZ法により単結晶を坩堝から引上げる過程
で、単結晶中の酸素濃度を一定に維持するに必要な単結
晶の引上率に対応した坩堝底温度プロファイルを予め求
めておき、結晶成長中は添加不純物濃度を均一とすべく
坩堝内の溶融液に磁場を印加しつつ、前記引上率に応じ
て坩堝の周囲に臨ませた加熱手段の出力を漸次減少さ
せ、また坩堝底部に臨ませた加熱手段の出力は漸次増大
させる制御にて坩堝底温度を前記目標プロファイルに倣
わせることを特徴とする単結晶製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1052209A JP2759105B2 (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 単結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1052209A JP2759105B2 (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 単結晶製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02229786A JPH02229786A (ja) | 1990-09-12 |
JP2759105B2 true JP2759105B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=12908374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1052209A Expired - Lifetime JP2759105B2 (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 単結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2759105B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1179889A (ja) * | 1997-07-09 | 1999-03-23 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 結晶欠陥が少ないシリコン単結晶の製造方法、製造装置並びにこの方法、装置で製造されたシリコン単結晶とシリコンウエーハ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62153191A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-08 | Mitsubishi Metal Corp | 単結晶引き上げ装置 |
JPS63159285A (ja) * | 1986-12-24 | 1988-07-02 | Nkk Corp | 単結晶製造装置 |
-
1989
- 1989-03-03 JP JP1052209A patent/JP2759105B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02229786A (ja) | 1990-09-12 |
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