JPH0557143A - 窒素酸化物含有ガス濃縮装置 - Google Patents

窒素酸化物含有ガス濃縮装置

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JPH0557143A
JPH0557143A JP3250497A JP25049791A JPH0557143A JP H0557143 A JPH0557143 A JP H0557143A JP 3250497 A JP3250497 A JP 3250497A JP 25049791 A JP25049791 A JP 25049791A JP H0557143 A JPH0557143 A JP H0557143A
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JP
Japan
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gas
rotor
nitrogen oxide
concentration
zone
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JP3250497A
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English (en)
Inventor
Hisaaki Yokota
久昭 横田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車トンネルから排出される空気中に低濃
度で含有される窒素酸化物(NOX)を除去するため、
この排ガスの窒素酸化物を高効率で濃縮することができ
る装置を提供する。 【構成】 窒素酸化物を吸着するハニカム構造のロータ
1を回転駆動し、この回転の間に、低濃度窒素酸化物含
有ガス(ゾーン1a)、高温の再生ガス(ゾーン1
d)、高温のパージガス(ゾーン1c)及び冷却ガス
(ゾーン1b)を順次ロータ1に通過させる。そして、
このロータ1に窒素酸化物を一旦吸着させた後、脱着さ
せることにより濃縮ガスを得る。この再生ガスは循環経
路12を循環させ、循環経路12から一部抽出した濃縮
ガスを脱硝塔18に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用トンネル等の排
ガス中からNOX等の窒素酸化物を除去し、清浄な空気
を雰囲気に排出する脱硝装置の前段に組み込まれ、前記
排ガス中の窒素酸化物を濃縮する窒素酸化物含有ガス濃
縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】首都高速道路等のトンネルにおいては、
その上部に換気所が設置されており、常時、空気を入れ
換えているが、この換気所においては、排出空気中の粉
塵を取り除く装置は備えているものの、NOX等の窒素
酸化物を除去する装置は設置されていない。現在、火力
発電所及び製鉄所においては、NOXを含む公害物質を
取り除く装置が設置されているが、この火力発電所及び
製鉄所から排出される空気中には、窒素酸化物が数百pp
mと高濃度で含有されており、また、ガス温度が300乃至
400℃と高温である。しかしながら、トンネルから排出
される空気中の窒素酸化物は低濃度であり、また温度も
通常の大気温度に近く低い。このため、火力発電所又は
製鉄所で使用されている脱硝装置をそのままトンネル排
ガスの脱硝装置に適用することは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、自
動車用トンネルから排出される空気中に含まれている窒
素酸化物を有効に除去する脱硝装置は存在せず、その開
発が待望されている。特に、今後新設される都市部の高
速道路は、その用地難から大部分がトンネル式になるも
のと予想される。そして、その換気所の近傍には住宅又
はオフィスビルが存在するため、公害防止上、窒素酸化
物を除去する脱硝技術が不可欠となる。また、このよう
な脱硝設備は換気用縦穴内に設置されるため、小型であ
ることが必要である。このような背景のもとに、低濃度
の窒素酸化物を含有する低温のガス中からこの窒素酸化
物を高効率で除去することができる脱硝技術の開発が強
く要望されている。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、低濃度の窒素酸化物を含有するトンネル排
ガス等に対し、この窒素酸化物を高倍率で濃縮すること
ができ、脱硝効率上好ましい高濃度にして窒素酸化物含
有ガスを脱硝装置に供給することができると共に小型化
が可能な窒素酸化物含有ガス濃縮装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る窒素酸化物
含有ガス濃縮装置は、窒素酸化物の吸着体からなるハニ
カム構造のロータと、このロータをそのガス通過方向に
平行の回転中心の周りに一方向に回転させる回転手段
と、低濃度窒素酸化物含有ガスを前記ロータにその一端
面から導入し窒素酸化物を吸着又は反応させて他端面か
ら清浄ガスを排出させる低濃度窒素酸化物含有ガス供給
手段と、前記ロータに再生ガスを循環供給する循環経路
と、この循環経路内に配設され前記ロータに導入される
再生ガスを加熱する第1加熱手段と、前記ロータにパー
ジガスを供給するパージガス供給手段と、前記ロータに
供給される前の前記パージガスを加熱する第2加熱手段
と、前記ロータを通過したパージガスを前記循環経路の
前記第1加熱手段の上流側に供給するパージガス供給経
路と、前記循環経路から再生ガスの一部を濃縮ガストし
て抽出する窒素酸化物濃縮ガス抽出手段と、を有し、前
記ロータは、その回転中に、再生ガス通過ゾーン、パー
ジガス通過ゾーン及び低濃度窒素酸化物含有ガス通過ゾ
ーンの順に通過することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明においては、低濃度窒素酸化物含有ガス
はその供給手段により前記ロータに供給され、このロー
タを通過することにより、窒素酸化物吸着体からなるハ
ニカム構造のロータにガス中の窒素酸化物が吸着してガ
ス中から除去される。
【0007】また、再生ガスがロータを循環経路の途中
において通過するようになっており、再生ガスは第1加
熱手段により加熱された後、ロータを通過してロータに
吸着されていた窒素酸化物を脱着(離脱)させる。従っ
て、ロ−タを通過してきた再生ガス中には窒素酸化物が
高濃度で含有されており、濃縮ガス抽出手段により、こ
の高濃度窒素酸化物含有ガスが濃縮ガスとして前記循環
経路から抽出されて脱硝装置に送給される。そして、こ
の脱硝装置により濃縮ガスから窒素酸化物が除去され、
その排ガスは例えば請求項3に記載のように前記低濃度
窒素酸化物含有ガスと共に、ロータの低濃度窒素酸化物
含有ガス通過ゾーンに供給することができる。これによ
り、脱硝装置の排ガスは再度吸着処理に供される。
【0008】更に、再生ガス通過ゾーンと低濃度窒素酸
化物含有ガス通過ゾーンとの間のパージガス通過ゾーン
において、ロータは新鮮なパージガスの通過を受け、こ
れによりロータに残留する窒素酸化物が除去されて、前
記循環経路に排出される。その後、ロータは再度低濃度
窒素酸化物含有ガス通過ゾーンに移動し、このゾーンに
おいて外部から導入された低濃度窒素酸化物含有ガスの
通過を受け、窒素酸化物の吸着処理を行う。
【0009】本発明においては、ロータはその回転中に
先ず低濃度窒素酸化物含有ガスの通過を受けてガス中の
窒素酸化物を吸着し、次いで、高温の再生ガスの通過を
受けて吸着していた窒素酸化物を脱着(離脱)する。そ
の後、ロータはパージガス(清浄ガス)の通過を受けて
ロータ内の空孔等に残留する窒素酸化物を排出し、ロー
タ内の窒素酸化物量を更に低減する。このようにして、
ロータが回転する間に、低濃度窒素酸化物含有ガスは連
続的に濃縮処理を受ける。
【0010】なお、ロータに冷却ガスが通過する冷却ゾ
ーンを設けることにより、ロータはこの冷却ガスにより
一旦冷却された後、低濃度窒素酸化物含有ガスの通過を
受けて窒素酸化物を吸着する。このため、再生ガス及び
パージガスの通過により加熱されたロータは冷却ガスに
より冷却されてその窒素酸化物脱着作用が十分に停止し
た後、低濃度窒素酸化物含有ガスの通過を受けることに
なり、高温のロータから脱着された窒素酸化物がロータ
から排出される清浄ガス中に混入してしまうことが防止
される。従って、低濃度窒素酸化物含有ガスから更に一
層高効率で窒素酸化物を除去することができる。
【0011】また、本発明においては、循環経路を循環
している再生ガスの流量を低濃度窒素酸化物含有ガスの
供給流量とは独立して別個に制御することができる。
【0012】ハニカム成形体ロータに吸着保持されてい
る窒素酸化物を高温の再生ガス中に高効率で放出させる
ためには、再生ガスの熱量が可及的に多いほうが好まし
い。この場合に、熱量QはQ=cGTと表すことができ
る。但し、cはガス比熱、Gはガス流量、Tはガスの温
度である。この熱量Qを高めるためには、上述の式から
明らかなように、温度Tを高くするか、又は流量Gを高
くする。しかしながら、温度Tを高くすることには吸着
材の耐熱上制約がある。
【0013】そこで、本発明においては、流量Gを高め
ることにより熱量Qを増大させ、これにより再生ガス中
への窒素酸化物濃縮度を向上させることにした。この場
合に、窒素酸化物の濃縮度は、ロータに導入される低濃
度窒素酸化物含有ガスの流量をG1 、脱硝装置に供給さ
れる窒素酸化物濃縮ガスの流量をG2 とすると、G1/
G2 で表される。従って、例えば、清浄ガスの一部を加
熱した後再生ガスとしてロータに通過させ、そのまま脱
硝装置に供給したのでは、所要の濃縮度を得るための低
濃度窒素酸化物含有ガスの流量G1 及び高濃度窒素酸化
物含有ガス(即ち、再生ガス)の流量G2 は一義的に決
まってしまう。従って、再生ガスの流量は所要の濃縮度
から決まってしまい、流量を高めることによって熱量Q
を増大させるということはできない。
【0014】しかしながら、本発明においては、循環経
路により、再生ガスを循環させつつロータに通し、定常
状態では再生用ガス供給手段により前記循環経路内に再
生用ガスを補給しつつ、濃縮ガス供給手段により前記循
環経路からロータを通過してきた再生ガスの一部を濃縮
ガスとして抽出し、これを脱硝装置に供給するようにし
たから、ロータを通過する再生ガスの流量と、濃縮ガス
として本発明の濃縮手段に供給されるガスの流量G2 と
は同一ではない。換言すれば、所要の濃縮度とは別個に
ロータを通過する再生ガスの流量G3 を設定することが
できる。従って、本発明によれば、高温再生ガスの熱量
を任意に制御することができ、ロータに吸着されている
窒素酸化物を高効率で再生ガス中に放出させることがで
きる。
【0015】更に、脱硝装置の排ガスを前記低濃度窒素
酸化物含有ガスと共に前記ロータに再度通すことによ
り、脱硝装置から除去されずに排出される窒素酸化物が
そのまま大気中に放散してしまうことを防止できる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0017】第1図は本発明をNOX含有ガス中のNOX
を濃縮した後、除去する脱硝装置に適用した第1実施例
を示すブロック図であり、第2図はそのロータ1の左端
面及び右端面を示す模式図である。ロータ1は第1図及
び第2図に示すように、円柱状又は円板状をなし、その
中心軸を水平にしてこの中心軸の周りに回転可能に設置
されている。そして、ロータ1は適宜の駆動源により第
2図に矢印にて示す方向に定速回転駆動される。
【0018】而して、ロータ1はNOXに対する吸着効
率が優れた吸着体でハニカム状に成形されており、ロー
タ1はこのハニカム成形体からその細孔の延長方向(即
ち、ガス通過方向)がロータ中心軸と平行になるように
切り出されている。
【0019】ロータ1には、その一端面(左端面)に、
冷却ガス排出室D用のシール部材2と、パージガス排出
室F用のシール部材3と、再生ガス排出室H用のシール
部材4とが相互に隣接して配設されており、一方、ロー
タ1の他端面(右端面)には、パージガス(高温ガス)
導入室E用のシール部材5がシール部材3と整合する位
置に配設されており、再生ガス(高温ガス)導入室G用
のシール部材6がシール部材4と整合する位置に配設さ
れている。各シール部材2乃至6は、ロータ1に対し、
適宜の力で押付けられており、回転するロータ1に摺動
してロータ1との間で各室を気密的に仕切るようになっ
ている。これにより、シール部材2,3,4に囲まれた
内側室間が夫々冷却ガス排出室D、シールガス排出室F
及び再生ガス(高濃度NOX含有ガス)排出室Hにな
り、シール部材2,4の外側空間が低濃度NOX含有ガ
ス導入室Aとなる。一方、シール部材5,6に囲まれた
内側空間は夫々シールガス導入室E及び再生ガス導入室
Gとなり、シール部材5,6の外側空間はNOX吸着後
の清浄ガス排出室Bとなる。この清浄ガス排出室Bのう
ち、冷却ガス排出室D(シール部材2)と整合する領域
は冷却ガスの導入領域Cとなる。
【0020】第1図に示すように、自動車トンネル等か
ら排出された低濃度NOX含有ガスは配管7を介し、配
管7に介装されたブロア7に吸引されてその導入室Aに
供給され、ロータ1内に導入される。ロータ通過後の清
浄ガスは大気中に放散される部分を除き、その一部が冷
却ガス導入領域Cからロータ1内に供給される。
【0021】冷却ガス排出室D内のガスは配管9を介し
て配管7におけるブロア8の上流側に返戻される。ま
た、濃縮ガス中からNOXを除去する脱硝塔18から排
出された高温の排ガスは配管21を介して熱交換器19
に供給され、この熱交換器19にてトンネル排ガスの一
部を加熱した後、配管22を介して配管7に返戻され
る。これにより、冷却ガス及び脱硝後の排ガスは再度ロ
ータ1に導入される。
【0022】トンネル排ガスである低濃度NOX含有ガ
スの一部は、配管23を介して熱交換器19に供給さ
れ、この熱交換器19にて加熱された後、更にヒータ1
0で加熱され、その後、パージガスとしてロータ1のパ
ージガス通過ゾーン1cに供給される。このパージガス
はパージガス導入室Eからロータ1を通過してパージガ
ス排出室Fに排出され、次いでこのパージガスは配管1
1を介して循環経路12の配管に供給される。
【0023】この循環経路12はロータ1の再生ガス導
入室Gと再生ガス排出室Hとの間を連結しており、再生
ガスをロータ1の再生ガス通過ゾーン1dに対して循環
供給するようになっている。この配管12には、ブロア
13が配設されていると共に、ヒータ14が介装されて
いる。このブロア13によりロータ1の再生ガス通過ゾ
ーンに供給する再生ガスを加圧すると共に、このガスを
ヒータ14により所定の再生温度に加熱するようになっ
ている。
【0024】循環経路12における配管11の連結点
(パージガスの供給点)とロータ1との間には濃縮ガス
の抽出用配管15が連結されており、この配管15によ
り、ロータ1の再生ガス通過ゾーン1dを通過して窒素
酸化物を高濃度で含有する濃縮ガスの一部が抽出され
て、空気加熱器17に供給される。この濃縮ガスは加熱
器17により加熱された後、更に配管20を介して脱硝
塔18に供給されるようになっている。
【0025】次に、上述の如く構成された装置におい
て、NOX含有ガスを濃縮した後NOXを除去する動作に
ついて説明する。ブロア8によりガス導入室Aに供給さ
れた低濃度NOX含有ガスは、吸着ゾーン1aに回転し
てきているロータ1の部分を通過し、この間にロータ1
のハニカム成形体にNOXが吸着し、NOXがガス中から
除去される。得られた清浄ガスはその排出室Bに排出さ
れる。排出室B内の清浄ガスはその一部が冷却ガスとし
て冷却領域Cからロータ1の冷却ゾーン1bを通過し、
この間にロータ1を冷却した後、冷却ガス排出室Dに排
出される。この冷却後のガスは配管9を介して配管7に
おけるブロア8の上流側に供給される。
【0026】一方、脱硝装置18から排出された排ガス
は熱交換器19にて冷却された後、配管7に供給され、
外部から導入された低濃度窒素酸化物含有ガス及び冷却
後ガスと共に再度ロータ1に導入される。また、外部か
ら導入された低濃度窒素酸化物含有ガスの一部は熱交換
器19により加熱された後、配管23を介してヒータ1
0に供給される。そして、このガスはヒータ10により
加熱され、高温のパージガスとなってパージガス導入室
Eに供給される。このパージガスはパージガス通過ゾー
ン1cにおいて、ロータ1を通過し、ロータ1に残留し
ているNOXを加熱してロータ1から離脱させる。この
ようにして、NOXを含有するパージガス(NOX含有ガ
ス)が配管11を介して循環経路12内に供給される。
そして、このパージガスは循環経路12内でロータ1か
ら排出されてきた再生後ガスと合流して再生ガスとな
り、この再生ガスはブロア13により吸引され、ヒータ
14により加熱された後、ロータ1の再生ガス導入室G
に供給される。この高温の再生ガスは、ロータ1の再生
ガス通過ゾーン1dを通過してロータ1に吸着している
NOXを加熱し、ロータ1から離脱させる。従って、再
生ガス通過ゾーン1dを通過してきた再生後ガスは極め
て高濃度のNOXを含有している。そこで、この再生後
ガスの一部を前述のパージガスの供給点よりも上流側に
て循環経路12に連結された配管15を介して抽出し、
空気加熱器17にて加熱された後、NOXを除去する脱
硝塔18に送給する。これにより、極めて高濃度のNO
X含有ガスをNOXを除去する脱硝塔18に送給してNO
Xの除去に供することができる。
【0027】このようにロータ1が第2図中矢印で示す
方向に定速回転する間に、ロータ1は吸着ゾーン1aに
おいて、低濃度NOX含有ガスの通過を受けてNOXを吸
着し、その後パージガス通過ゾーン1c及び再生ガス通
過ゾーン1dにおいて夫々高温のパージガス及び再生ガ
スの通過を受けてNOXを脱着し、次いで、冷却ゾーン
1bにおいて冷却ガスの通過を受けて冷却される。更
に、低濃度窒素酸化物含有ガス通過ゾーン1aにおい
て、窒素酸化物を吸着する。このような工程を繰返すこ
とにより、NOXが極めて高い濃縮率で濃縮された高濃
度NOX含有ガスが得られる。
【0028】なお、上記実施例においては、パージガス
の通過を受けた後、ロータ1は冷却ゾーン1bを通過し
て冷却される。これは、パージガス及び再生ガスの通過
を受けて加熱されたままの状態でロータが吸着ゾーン1
aに入ると、ロータに吸着されているNOXと清浄ガス
排出室BにおけるNOXとの間にNOXの蒸気分圧差が存
在するため、未だ高温の状態のロータからNOXが離脱
し、清浄ガス排出室BにNOXが排出されてしまうから
である。このため、冷却ゾーン1bを通過させた後吸着
ゾーン1aに入らせるようにして、パージガス通過ゾー
ン1c及び再生ガス通過ゾーン1dにて加熱されて高温
になっているロータ1の部分を冷却してNOXが離脱さ
れにくい状態におく。これにより、清浄ガス中には離脱
NOXガスが混入しないので、NOX濃度が極めて低い清
浄ガスを得ることができ、換言すれば極めて高濃度の濃
縮NOXガスが得られる。
【0029】更に、上述の如く、再生ガスは循環経路1
2を介してロータ1の再生ゾーン1dを循環通流してい
る。そして、再生後ガスの一部が脱硝塔18で必要とす
る量だけ配管15を介して抽出され、脱硝塔18に送給
されると共に、抽出された分の流量を補充するだけの量
のパージガスが配管11を介して循環経路12に供給さ
れる。従って、この場合の濃縮倍率は、清浄ガス中のN
X量が無視できる位少ないので、低濃度窒素酸化物含
有ガスの流量G1 と配管15から抽出された再生後ガス
の流量G2 との比G1 /G2で与えられる。換言すれ
ば、所要の濃縮度を得るために必要な流量だけ、高濃度
窒素酸化物含有ガスをこの濃縮装置から抽出すれば良
い。
【0030】一方、再生ガスのロータ通過流量G3 は循
環経路12内をブロア13により吸引されて通流する流
量であり、この流量G3 は前述の流量G1 及びG2 に拘
らず、独立して設定し、制御することができる。従っ
て、再生ガスが有する熱量QはcG3 Tとなり、この流
量G3 を調節することにより、前述の濃縮倍率とは別個
にこの再生ガス熱量を制御することができる。これによ
り、濃縮倍率が約20倍以上と極めて高い装置において
も、即ち濃縮装置から排出される濃縮ガスの流量G2 が
少ない装置においても、ロータ1の再生ガス通過ゾーン
1dを通過する再生ガスの流量G3 は十分多くすること
ができ、従って、ロータ1からNOXを高効率で離脱さ
せるのに十分な熱量を再生ガスに具有させることができ
る。このため、脱硝塔18に送給する再生後ガス中のN
X濃度を著しく高めることができる。また、ロータ1
に残留するNOX量が極めて少なくなり、ロータ1の耐
久性又は交換寿命を高めることができる。
【0031】更に、脱硝塔18の排ガスは外部から導入
された低濃度窒素酸化物含有ガスと共にロータ1を再度
通過して吸着処理にあづかる。このため、脱硝塔18の
排ガスは大気中に放散されることなく、繰返し濃縮され
て回収に供される。従って、脱硝塔18の窒素酸化物除
去効率は例えば50%と低い場合であっても、装置全体
としての除去効率は向上する。
【0032】次に、本実施例により、実際にNOXを除
去した試験結果について説明する。処理すべき低濃度N
X含有空気は空気風量が24Nm3/分、NOXの濃度は3pp
m、NOXの成分比はNOが80%、NO2が20%である。
また、濃縮装置の吸着材ハニカムロータは直径が350m
m、厚さが200mmであり、再生ガス及びパージガスの加熱
温度は150℃、ロータ回転数は6回転/時、循環再生ガ
スの風量は2.7Nm3/分、パージガスの風量は0.23Nm3
分である。その結果、100倍の濃縮倍率が得られ、排気
空気中のNOX濃度は0.15ppmであった。このように、極
めて高効率でNOXを除去することができた。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自動車トンネル等から排出される低濃度窒素酸化物含有
ガスを吸着材ロータの回転の間に連続的に濃縮処理し、
脱硝効率が高い高濃度の窒素酸化物含有ガスとして脱硝
装置に供することができるので、小型の装置でトンネル
排ガス等からの窒素酸化物の除去が可能になる。また、
本発明においては、濃縮後のガスを再生ガスの流量を所
望の濃縮倍率に拘らず独立して制御し、NOXの離脱熱
量を著しく高めることができるから、極めて高濃度の濃
縮窒素酸化物(NOX)含有ガスを、極めて高い濃縮倍
率で得ることができる。このため、窒素酸化物(N
X)を除去する脱硝装置における除去効率を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る窒素酸化物含有ガス濃縮
装置を示すブロック図である。
【図2】同じくそのロータの端面を示す模式図である。
【符号の説明】
1;ロータ 1a;低濃度窒素酸化物含有ガス通過ゾーン(吸着ゾー
ン) 1b;冷却ゾーン 1c;パージガス通過ゾーン 1d;再生ガス通過ゾーン 2,3,4;シール部材 8,13,16;ブロア 10,14;ヒータ 18;脱硝塔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素酸化物の吸着体からなるハニカム構
    造のロータと、このロータをそのガス通過方向に平行の
    回転中心の周りに一方向に回転させる回転手段と、低濃
    度窒素酸化物含有ガスを前記ロータにその一端面から導
    入し窒素酸化物を吸着又は反応させて他端面から清浄ガ
    スを排出させる低濃度窒素酸化物含有ガス供給手段と、
    前記ロータに再生ガスを循環供給する循環経路と、この
    循環経路内に配設され前記ロータに導入される再生ガス
    を加熱する第1加熱手段と、前記ロータにパージガスを
    供給するパージガス供給手段と、前記ロータに供給され
    る前の前記パージガスを加熱する第2加熱手段と、前記
    ロータを通過したパージガスを前記循環経路の前記第1
    加熱手段の上流側に供給するパージガス供給経路と、前
    記循環経路から再生ガスの一部を濃縮ガスとして抽出す
    る窒素酸化物濃縮ガス抽出手段と、を有し、前記ロータ
    は、その回転中に、再生ガス通過ゾーン、パージガス通
    過ゾーン及び低濃度窒素酸化物含有ガス通過ゾーンの順
    に通過することを特徴とする窒素酸化物含有ガス濃縮装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ロータの前記パージガス通過ゾーン
    と前記低濃度窒素酸化物含有ガス通過ゾーンとの間に、
    冷却ガスが通過する冷却ゾーンを設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載の窒素酸化物含有ガス濃縮装置。
  3. 【請求項3】 前記窒素酸化物濃縮ガス抽出手段により
    抽出されたガスが導入され、窒素酸化物を回収する脱硝
    装置を有し、この脱硝装置の排ガスは前記低濃度窒素酸
    化物含有ガスと共に前記ロータに再導入されることを特
    徴とする請求項1に記載の窒素酸化物含有ガス濃縮装
    置。
JP3250497A 1991-09-03 1991-09-03 窒素酸化物含有ガス濃縮装置 Pending JPH0557143A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016175014A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 株式会社西部技研 ガス回収濃縮装置

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