JPH055693A - 瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法 - Google Patents
瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法Info
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- JPH055693A JPH055693A JP3163399A JP16339991A JPH055693A JP H055693 A JPH055693 A JP H055693A JP 3163399 A JP3163399 A JP 3163399A JP 16339991 A JP16339991 A JP 16339991A JP H055693 A JPH055693 A JP H055693A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 瀝青物中の溶剤不溶分の濃度を簡易かつ迅速
に定量する。 【構成】 瀝青物と溶剤とを測定容器３内で攪拌機４に
より混合攪拌し、レーザー光線発生装置５、プローブ６
よりレーザー光線を照射して試料中の溶剤不溶の粒子数
を測定する。測定した粒子数をデータ処理装置７で処理
し、予め求めた、溶剤不溶の粒子数と溶剤不溶分濃度と
の相関関係を示す検量線に基づいて瀝青物中の溶剤不溶
分の濃度を定量する。
に定量する。 【構成】 瀝青物と溶剤とを測定容器３内で攪拌機４に
より混合攪拌し、レーザー光線発生装置５、プローブ６
よりレーザー光線を照射して試料中の溶剤不溶の粒子数
を測定する。測定した粒子数をデータ処理装置７で処理
し、予め求めた、溶剤不溶の粒子数と溶剤不溶分濃度と
の相関関係を示す検量線に基づいて瀝青物中の溶剤不溶
分の濃度を定量する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、瀝青物中に含まれる溶
剤不溶分濃度の定量方法に関する。さらに詳しくは、ア
ルミ電極用の骨材であるピッチコークス、製鋼黒鉛電極
用の骨材であるニードルコークス、これらの骨材を涅合
成形するためのバインダーピッチ、炭素繊維等の原料等
として有用な瀝青物中の溶剤不溶分の濃度の定量方法に
関するものである。
剤不溶分濃度の定量方法に関する。さらに詳しくは、ア
ルミ電極用の骨材であるピッチコークス、製鋼黒鉛電極
用の骨材であるニードルコークス、これらの骨材を涅合
成形するためのバインダーピッチ、炭素繊維等の原料等
として有用な瀝青物中の溶剤不溶分の濃度の定量方法に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】例えば、瀝青物中の溶剤不溶分であるキ
ノリン不溶分は、上記製品の結晶成長、異方性等、その
品質を制御する上で重要な要因となる。従来、このよう
な溶剤不溶分の定量方法は、例えばＪＩＳ法（ＪＩＳ
Ｋ ２４２５）を基本として定量を行っている。しか
し、このＪＩＳ法は操作が煩雑なこと、分析所要時間が
３時間と長いことが欠点である。そこで簡易で迅速な溶
剤不溶分の定量方法として、吸光光度法を用いる方法が
開発されている（特公昭６２−１１０１３５号「アスフ
ァルテン濃度定量方法と装置」）。しかし、この方法及
び装置は、実験室用として開発されたものであり、プロ
セス計としての連続定量には充分なものとはいえない。
ノリン不溶分は、上記製品の結晶成長、異方性等、その
品質を制御する上で重要な要因となる。従来、このよう
な溶剤不溶分の定量方法は、例えばＪＩＳ法（ＪＩＳ
Ｋ ２４２５）を基本として定量を行っている。しか
し、このＪＩＳ法は操作が煩雑なこと、分析所要時間が
３時間と長いことが欠点である。そこで簡易で迅速な溶
剤不溶分の定量方法として、吸光光度法を用いる方法が
開発されている（特公昭６２−１１０１３５号「アスフ
ァルテン濃度定量方法と装置」）。しかし、この方法及
び装置は、実験室用として開発されたものであり、プロ
セス計としての連続定量には充分なものとはいえない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における不都合を解消し、簡易かつ迅速に、そして実
機プラントにおけるプロセスの品質変化にも充分対応し
て実施可能な、瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法を提供
することを目的とするものである。
術における不都合を解消し、簡易かつ迅速に、そして実
機プラントにおけるプロセスの品質変化にも充分対応し
て実施可能な、瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法を提供
することを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、瀝青物に
所定の溶剤を添加混合したものについて走査光線の反射
光検出法によって試料中の溶剤不溶の粒子数を測定する
と、この粒子数と溶剤不溶分濃度との間に良好な相関関
係が成り立つとの知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、瀝青物に対して、該瀝青物を溶か
す溶剤を添加し、充分に混合攪拌して試料を調製し、走
査光線の反射光検出法により試料中の溶剤不溶の粒子数
を測定し、予め求めた、溶剤不溶の粒子数と溶剤不溶分
濃度との相関関係に基づいて溶剤不溶分濃度を求めるこ
とを特徴とする瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法であ
る。以下、本発明につき具体的に説明するが、それは測
定容器で試料を調製すること及び走査光線により溶剤不
溶の粒子数を測定し、予め求めた検量線により溶剤不溶
分を定量することから成っている。
所定の溶剤を添加混合したものについて走査光線の反射
光検出法によって試料中の溶剤不溶の粒子数を測定する
と、この粒子数と溶剤不溶分濃度との間に良好な相関関
係が成り立つとの知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、瀝青物に対して、該瀝青物を溶か
す溶剤を添加し、充分に混合攪拌して試料を調製し、走
査光線の反射光検出法により試料中の溶剤不溶の粒子数
を測定し、予め求めた、溶剤不溶の粒子数と溶剤不溶分
濃度との相関関係に基づいて溶剤不溶分濃度を求めるこ
とを特徴とする瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法であ
る。以下、本発明につき具体的に説明するが、それは測
定容器で試料を調製すること及び走査光線により溶剤不
溶の粒子数を測定し、予め求めた検量線により溶剤不溶
分を定量することから成っている。
【０００５】本発明において、対象試料となる瀝青物
は、コールタール及びその留出油、コールタール誘導体
であるソフトピッチ、脱ＱＩソフトピッチ、水添ピッ
チ、バインダーピッチ、及び石油重質油とその誘導体、
更には石炭液化タールとその誘導体等である。これらの
瀝青物の粉体又は液体、好ましくは連続プロセスでの１
５０℃に於ける粘度が１ｃｐから３０００ｃｐの液体試
料に、次のような溶剤を添加する。添加溶剤としては、
例えばキノリン、ピリジン、トルエン、アセトン、ヘキ
サン、アルコール、及びコールタール留出油等が挙げら
れる。更にこれらの溶剤を混合して使用することもでき
る。勿論、上記溶剤に限定されるものではなく、他の溶
剤を使用することもできる。この際、添加溶剤が異なれ
ば一般に検量線も相違する。溶剤の好適な添加量は、瀝
青物と溶剤との組合せにも依存するが、試料に対し通
常、１から１０００容量倍の範囲で添加し、好ましくは
２．５〜１００容量倍の範囲で添加する。試料と溶剤と
の混合液は、測定容器内が均一となるように回転スター
ラー、羽根付トップスターラー、超音波等の振動による
混合機等で攪拌し、測定容器内の温度は通常１５℃から
１５０℃の範囲で加温し、好ましくは８０℃から１２０
℃に制御する。
は、コールタール及びその留出油、コールタール誘導体
であるソフトピッチ、脱ＱＩソフトピッチ、水添ピッ
チ、バインダーピッチ、及び石油重質油とその誘導体、
更には石炭液化タールとその誘導体等である。これらの
瀝青物の粉体又は液体、好ましくは連続プロセスでの１
５０℃に於ける粘度が１ｃｐから３０００ｃｐの液体試
料に、次のような溶剤を添加する。添加溶剤としては、
例えばキノリン、ピリジン、トルエン、アセトン、ヘキ
サン、アルコール、及びコールタール留出油等が挙げら
れる。更にこれらの溶剤を混合して使用することもでき
る。勿論、上記溶剤に限定されるものではなく、他の溶
剤を使用することもできる。この際、添加溶剤が異なれ
ば一般に検量線も相違する。溶剤の好適な添加量は、瀝
青物と溶剤との組合せにも依存するが、試料に対し通
常、１から１０００容量倍の範囲で添加し、好ましくは
２．５〜１００容量倍の範囲で添加する。試料と溶剤と
の混合液は、測定容器内が均一となるように回転スター
ラー、羽根付トップスターラー、超音波等の振動による
混合機等で攪拌し、測定容器内の温度は通常１５℃から
１５０℃の範囲で加温し、好ましくは８０℃から１２０
℃に制御する。
【０００６】このように調製された測定液中に存在する
溶剤不溶の粒子数（コークス微粉、熱処理生成物等）
を、近赤外レーザー光線等の走査光線の反射光を検出す
る方式の粒子数計測計で測定計量する。本発明者らは、
上記のように調製された試料においては、この粒子数が
溶剤不溶分濃度に比例して変化し、粒子数と溶剤不溶分
との間には一次の相関関係が成り立つことを発見した。
溶剤不溶分濃度は、予め標準試料（ＪＩＳ Ｋ ２４２
５により測定）により作成した検量線より求める。
溶剤不溶の粒子数（コークス微粉、熱処理生成物等）
を、近赤外レーザー光線等の走査光線の反射光を検出す
る方式の粒子数計測計で測定計量する。本発明者らは、
上記のように調製された試料においては、この粒子数が
溶剤不溶分濃度に比例して変化し、粒子数と溶剤不溶分
との間には一次の相関関係が成り立つことを発見した。
溶剤不溶分濃度は、予め標準試料（ＪＩＳ Ｋ ２４２
５により測定）により作成した検量線より求める。
【０００７】次に、本発明方法を実施するのに好適な溶
剤不溶分定量装置とその定量方法について説明する。図
１に定量装置の構成図を示す。液体試料に於ける分析試
料と溶剤は、それぞれ生産ライン又は貯槽から接続した
ライン１、ライン２、から所定時間になると自動的に所
定量が測定容器３内に導入される。得られた混合液は、
測定容器３内が均一になるように攪拌機４で攪拌し、ま
た、測定容器内温度が一定に保持されるようにスチー
ム、熱媒等で加温制御する。レーザー光線発生装置５、
プローブ６よりレーザー光線を照射し、前記のように調
製された測定液中に存在する溶剤不溶の粒子数を測定計
量する。測定計量された粒子数は、データ処理装置７で
処理され、予め作成した溶剤不溶分濃度と粒子数との相
関関係を示す検量線から溶剤不溶分を定量する。測定が
終了した測定液は、自動的に廃液ピットに排出される。
測定容器３は、溶剤で洗浄され次の分析時間まで待機す
る。
剤不溶分定量装置とその定量方法について説明する。図
１に定量装置の構成図を示す。液体試料に於ける分析試
料と溶剤は、それぞれ生産ライン又は貯槽から接続した
ライン１、ライン２、から所定時間になると自動的に所
定量が測定容器３内に導入される。得られた混合液は、
測定容器３内が均一になるように攪拌機４で攪拌し、ま
た、測定容器内温度が一定に保持されるようにスチー
ム、熱媒等で加温制御する。レーザー光線発生装置５、
プローブ６よりレーザー光線を照射し、前記のように調
製された測定液中に存在する溶剤不溶の粒子数を測定計
量する。測定計量された粒子数は、データ処理装置７で
処理され、予め作成した溶剤不溶分濃度と粒子数との相
関関係を示す検量線から溶剤不溶分を定量する。測定が
終了した測定液は、自動的に廃液ピットに排出される。
測定容器３は、溶剤で洗浄され次の分析時間まで待機す
る。
【０００８】
【実施例】ＪＩＳ法により定量したキノリン不溶分が
０．００４％から０．０５０％のコールタール誘導体に
対し、沸点範囲２２０℃から３１０℃のタール留出油を
２．５容量倍添加し、攪拌機で充分攪拌して均一化し、
液温４５℃で、走査光線反射光検出方式の粒度分布計測
器（日本鉱業（株）；商品名ＴＳＵＢ−ＴＥＣ３００）
を用いて粒子数を測定した結果を図２に示す。検量線
は、式、ｙi＝（−４６．６）＋（４３４６８×ｘi ）
により表される。このＪＩＳ法によるキノリン不溶分％
と、走査光線により求めた溶剤不溶の粒子数の相関係数
は、０．９９以上であり、高度の相関関係が得られた。
また、本装置による試料のサンプリングから定量までの
分析所要時間は、３０分でありＪＩＳ法に比べて著しく
時間が短縮されている。
０．００４％から０．０５０％のコールタール誘導体に
対し、沸点範囲２２０℃から３１０℃のタール留出油を
２．５容量倍添加し、攪拌機で充分攪拌して均一化し、
液温４５℃で、走査光線反射光検出方式の粒度分布計測
器（日本鉱業（株）；商品名ＴＳＵＢ−ＴＥＣ３００）
を用いて粒子数を測定した結果を図２に示す。検量線
は、式、ｙi＝（−４６．６）＋（４３４６８×ｘi ）
により表される。このＪＩＳ法によるキノリン不溶分％
と、走査光線により求めた溶剤不溶の粒子数の相関係数
は、０．９９以上であり、高度の相関関係が得られた。
また、本装置による試料のサンプリングから定量までの
分析所要時間は、３０分でありＪＩＳ法に比べて著しく
時間が短縮されている。
【０００９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
瀝青物中に含まれる溶剤不溶分の濃度を簡易かつ迅速に
定量することができる。また、本発明に係る定量方法
は、サンプリングから定量に至る操作を実機プラントで
プロセス分析計として具体化することができるものであ
り、ラボ分析装置に比べて、迅速にプロセスの品質変化
に対応できるものである。したがって、品質管理の上で
も極めて有用である。
瀝青物中に含まれる溶剤不溶分の濃度を簡易かつ迅速に
定量することができる。また、本発明に係る定量方法
は、サンプリングから定量に至る操作を実機プラントで
プロセス分析計として具体化することができるものであ
り、ラボ分析装置に比べて、迅速にプロセスの品質変化
に対応できるものである。したがって、品質管理の上で
も極めて有用である。
【図１】本発明に用いられる溶剤不溶分定量装置の構成
図である。
図である。
【図２】キノリン不溶分と溶剤不溶の粒子数との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
１ 生産ラインから接続したライン ２ 貯槽から接続したライン ３ 測定容器 ４ 攪拌機 ５ レーザー光線発生装置 ６ プローブ ７ データ処理装置
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】 瀝青物に対して、該瀝青物を溶かす溶剤
を添加し、充分に混合攪拌して試料を調製し、走査光線
の反射光検出法により試料中の溶剤不溶の粒子数を測定
し、予め求めた、溶剤不溶の粒子数と溶剤不溶分濃度と
の相関関係に基づいて溶剤不溶分濃度を求めることを特
徴とする瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3163399A JPH055693A (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3163399A JPH055693A (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH055693A true JPH055693A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15773159
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3163399A Pending JPH055693A (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 瀝青物中の溶剤不溶分の定量方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH055693A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039935A (ja) * | 2000-07-25 | 2002-02-06 | Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd | 油中の粒子測定装置 |
| JP2012251998A (ja) * | 2011-05-10 | 2012-12-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | コールタール又はコールタールピッチ類の溶剤不溶分の測定装置 |
| CN110567852A (zh) * | 2019-10-17 | 2019-12-13 | 北京旭阳科技有限公司 | 沥青中喹啉不溶物的快速检测方法 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP3163399A patent/JPH055693A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039935A (ja) * | 2000-07-25 | 2002-02-06 | Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd | 油中の粒子測定装置 |
| JP2012251998A (ja) * | 2011-05-10 | 2012-12-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | コールタール又はコールタールピッチ類の溶剤不溶分の測定装置 |
| CN110567852A (zh) * | 2019-10-17 | 2019-12-13 | 北京旭阳科技有限公司 | 沥青中喹啉不溶物的快速检测方法 |
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