JPH0556558U - 駆動力伝達装置 - Google Patents
駆動力伝達装置Info
- Publication number
- JPH0556558U JPH0556558U JP10741691U JP10741691U JPH0556558U JP H0556558 U JPH0556558 U JP H0556558U JP 10741691 U JP10741691 U JP 10741691U JP 10741691 U JP10741691 U JP 10741691U JP H0556558 U JPH0556558 U JP H0556558U
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- JP
- Japan
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- clutch
- friction clutch
- transmission device
- rotating member
- pressing force
- Prior art date
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】内外両回転部材のトルク伝達を行う摩擦クラッ
チと同摩擦クラッチを差動回転に応じて押圧する押圧力
を発生させる押圧力発生手段を備えた駆動力伝達装置に
おいて、車両のスタック脱出時の摩擦クラッチの焼損を
防止する。 【構成】内側回転部材13を駆動側にかつ外側回転部材
11を従動側にそれぞれ連結可能に構成するとともに、
内側回転部材13における摩擦クラッチ10bの組付け
部にクラッチ収容室R1内のクラッチオイルが流動する
貫通孔13dを設け、内側回転部材13の空転時にクラ
ッチオイルを貫通孔13dを通して摩擦クラッチ110
bに供給可能とする。
チと同摩擦クラッチを差動回転に応じて押圧する押圧力
を発生させる押圧力発生手段を備えた駆動力伝達装置に
おいて、車両のスタック脱出時の摩擦クラッチの焼損を
防止する。 【構成】内側回転部材13を駆動側にかつ外側回転部材
11を従動側にそれぞれ連結可能に構成するとともに、
内側回転部材13における摩擦クラッチ10bの組付け
部にクラッチ収容室R1内のクラッチオイルが流動する
貫通孔13dを設け、内側回転部材13の空転時にクラ
ッチオイルを貫通孔13dを通して摩擦クラッチ110
bに供給可能とする。
Description
【0001】
本考案は、同軸的に支持された一対の回転部材間に介装されて、これら両部材 間においてトルク伝達を行う駆動力伝達装置に関する。
【0002】
このような駆動力伝達装置は、互いに同軸的に支持された両回転部材間に介装 されてこれら両部材の相対回転時これら両部材を互いにトルク伝達可能に連結す るもので、従動側回転部材を駆動させる連結機構として使用されるものと、これ ら両部材間の回転差を制限させる差動制限機構として使用されるもの等に大別さ れる。前者の連結機構は主としてリアルタイム式の四輪駆動車における一方の動 力伝達系路に介装され、また後者の差動制限機構は主として車両における各ディ ファレンシャルに介装される。
【0003】 従来のこの種の駆動力伝達装置としては特開昭63−240429号公報に示 されているように、同軸的かつ相対回転可能に位置する内外両回転部材間に設け たクラッチ収容室内に配設されこれら両回転部材の相対回転により作動して両回 転部材をトルク伝達可能に連結する摩擦係合力を発生させるとともに付与される 軸方向の押圧力に応じて前記摩擦係合力を増減させる摩擦クラッチ、および両回 転部材の相対回転に応じた軸方向の押圧力を発生させて同押圧力を前記摩擦クラ ッチに付与する押圧力発生手段を備えてなる駆動力伝達装置がある。
【0004】 この種の形式の駆動力伝達装置においては、両回転部材間に相対回転が生じる と押圧力発生手段に差動回転数に応じた圧力が発生する。この圧力は摩擦クラッ チを押圧して同クラッチに両回転部材をトルク伝達可能に連結する摩擦係合力を 発生させる。かかる摩擦係合力は差動回転数に比例し、両回転部材間では差動回 転数に比例したトルクが一方から他方へ伝達される。従って、当該駆動力伝達装 置は四輪駆動車の一方の動力伝達系路における駆動側回転部材と従動側回転部材 との連結機構として機能するとともに、駆動側および従動側回転部材間、両駆動 側回転部材間または両従動側回転部材間の差動制限機構としても機能する。
【0005】
ところで、この種形式の駆動力伝達装置においては内外側両回転部材が車両の 駆動側および従動側にそれぞれ連結される場合があるが、この場合外側回転部材 が駆動側にかつ内側回転部材が従動側に連結されるように構成すると、車両がス タック状態に陥るとスタック脱出時に駆動側に連結した外側回転部材が空転側と なり、摩擦クラッチを潤滑するクラッチオイルが供給不足となって摩擦クラッチ 全体に行き渡らず、摩擦クラッチを焼損するおそれがある。従って、本考案の目 的はこのような問題に対処することにある。
【0006】
本考案は上記した形式の駆動力伝達装置において、前記内側回転部材を駆動側 にかつ前記外側回転部材を従動側にそれぞれ連結可能に構成するとともに、前記 内側回転部材における前記摩擦クラッチの組付け部に前記クラッチ収容室内のク ラッチオイルが流通する流通孔を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
このような構成の駆動力伝達装置においては、内側回転部材が駆動側に連結さ れるとともに外側回転部材が従動側連結される。このため、車両がスタック状態 に陥った場合には駆動側である内側回転部材がスタック脱出時の空転側となり、 かつクラッチ収容室に収容されているクラッチオイルが内側回転部材の空転作用 により、クラッチオイルが摩擦クラッチの組付け部に設けた流通孔を流通して摩 擦クラッチ全体に十分に供給される。このため、スタック脱出時にクラッチオイ ルが供給不足となって摩擦クラッチが焼損するおそれはない。
【0008】
以下本考案の実施例を図面に基づいて説明するに、図1には本考案にかかる駆 動力伝達装置の一実施例が示されている。当該駆動力伝達装置10は図3に示す ように、リアルタイム式の四輪駆動車の後輪側動力伝達系路に配設される。当該 四輪駆動車は前輪側が常時駆動するとともに後輪側が必要時駆動するもので、エ ンジン21の一側に組付けたトランスアクスル22はトランスミッションおよび トランスフアを備え、エンジン21からの動力をアクスルシャフト23に出力し て前輪24を駆動させるとともに、第1プロペラシャフト25に出力する。第1 プロペラシャフト25は駆動力伝達装置10を介して第2プロペラシャフト26 に連結していて、これら両シャフト25,26がトルク伝達可能な場合動力がリ ヤディファレンシャル27を介してアクスルシャフト28に出力され、後輪29 が駆動する。従って、当該四輪駆動車においては第1プロペラシャフト25が本 考案の駆動側の回転部材に該当し、かつ第2プロペラシャフト26が本考案の従 動側の回転部材に該当する。
【0009】 駆動力伝達装置10は外側回転部材であるアウタケース11およびエンドカバ ー12と、内側回転部材であるインナシャフト13からなる環状の作動室内に押 圧力発生手段10aおよび摩擦クラッチ10bを備えている。アウタケース11 は所定長さの筒部11aの一端に内向フランジ部11bを備え、筒部11aの他 端開口部にエンドカバー12が螺着されている。インナシャフト13は所定長さ の段付きの筒部13aの中間部外周に外向フランジ13bが一体的に組付けられ ている。摩擦クラッチ10bは外向フランジ13bの外周に設けた軸方向へ延び る外スプライン部13cとアウタケース11の筒部11aの内側に設けた内スプ ライン11cとの間に組付けられている。
【0010】 押圧力発生手段10aは作動ピストン14およびロータ15を備え、かつ摩擦 クラッチ10bは湿式多板クラッチ式のもので、多数のクラッチプレート16a およびクラッチディスク16bを備えている。各クラッチプレート16aはその 外周のスプライン部をアウタケース11の内スプライン部11cに嵌合されて、 同ケース11に一体回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付けられている。各クラ ッチディスク16bはその内周のスプライン部をインナシャフト13の外スプラ イン部13cに嵌合されて各クラッチプレート16a間に位置し、同シャフト1 3に一体回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付けられている。これにより、摩擦 クラッチ10bはアウタケース11、エンドカバー12および作動ピストン14 にて形成されたクラッチ収容室R1内に収容されている。クラッチ収容室R1内に はクラッチオイルと気体とが所定量封入されている。外側フランジ部13bには 外スプライン部13cに開口する複数の貫通孔13dが放射方向に形成されてい る。
【0011】 押圧力発生手段10aを構成する作動ピストン14はアウタケース11の筒部 11aの底部側内周に液密的に一体回転可能かつ軸方向へ摺動可能に、またイン ナシャフト13に対してはその外周に液密的に回転可能かつ軸方向へ摺動可能に それぞれ組付けられている。ロータ15は図1および図2に示すように、外周側 へ延びる2枚のベーン部15aを備えていて、インナシャフト13に対して一体 回転可能に組付けられている。このようなロータ15は作動ピストン14の一側 に設けた環状凹所14aの深さと略同じ厚みに形成されていて、環状凹所14a 内に嵌合していて、アウタケース11と作動ピトン14にて形成された流体室内 を2つの滞留室R2に区画している。この流体室内にはシリコンオイル等高粘性 流体と空気とが封入されている。
【0012】 このように構成された駆動力伝達装置10においては、第1プロペラシャフト 25がインナシャフト13に連結され、かつ第2プロペラシャフト26がアウタ ケース11に連結されていて、これら両プロペラシャフト25,26間に相対回 転が生じるとトルク伝達がなされる。すなわち、これら両シャフト25,26に 相対回転が生じると、第1プロペラシャフト25に一体回転可能に組付けられて いるインナシャフト13およびロータ15と、第2プロペラシャフト26に一体 回転可能に組付けられているアウタケース11、エンドカバー12および作動ピ ストン14との間に相対回転が生じる。
【0013】 従って、押圧力発生手段10aにおいては、滞留室R2内の粘性流体がロータ 15の各ベーン部15aの作用にて相対回転数に比例した速度で強制的に流動さ せられ、周方向に順次相対移行する滞留室R2内では流動抵抗に起因して各ベー ン部15aの上流側端から下流側端に向って漸次増圧される圧力分布が発生する 。この圧力分布の増圧部分は差動回転数に比例して増大するもので、作動ピスト ン14を軸方向へ押圧する。この結果、作動ピストン14は摩擦クラッチ10b を押圧し、各クラッチプレート16aとクラッチディスク16bをクラッチオイ ルを介して摩擦係合させる。これにより、摩擦クラッチ10bにおいては差動回 転数に比例したトルクをインナシャフト13からアウタケース11に伝達し、車 両は4輪駆動状態となる。また、この4輪駆動状態においては前後輪の差動回転 を許容し、タイトコーナブレーキング現象の発生も防止される。
【0014】 ところで、当該駆動力伝達装置10においては、車両がスタック状態に陥った 場合には駆動側であるインナシャフト13がスタック脱出時の空転側となり、こ の空転時にはクラッチ収容室R1内に収容されているクラッチオイルがインナシ ャフト13および外向フランジ13bの空転作用により、同フランジ13bに設 けた多数の貫通孔13dを流通して摩擦クラッチ10bの全体に十分に供給され る。このため、車両のスタック脱出時にクラッチオイルが供給不足となって摩擦 クラッチ10bが焼損するおそれはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る駆動力伝達装置の断面
図である。
図である。
【図2】同駆動力伝達装置における押圧力発生手段を構
成するロータの正面図である。
成するロータの正面図である。
【図3】同駆動力伝達装置を採用した四輪駆動車の概略
構成図である。
構成図である。
10…駆動力伝達装置、10a…押圧力発生手段、10
b…摩擦クラッチ、11…アウタケース、12…エンド
カバー、13…インナシャフト、13b…外向フラン
ジ、13d…貫通孔、14…作動ピストン、15…ロー
タ、15a…ベーン部、16a…クラッチプレート、1
6b…クラッチディスク、25…第1プロペラシャフト
(駆動側)、26…第2プロペラシャフト(従動側)、
R1…クラッチ収容室、R2…滞留室。
b…摩擦クラッチ、11…アウタケース、12…エンド
カバー、13…インナシャフト、13b…外向フラン
ジ、13d…貫通孔、14…作動ピストン、15…ロー
タ、15a…ベーン部、16a…クラッチプレート、1
6b…クラッチディスク、25…第1プロペラシャフト
(駆動側)、26…第2プロペラシャフト(従動側)、
R1…クラッチ収容室、R2…滞留室。
Claims (1)
- 【請求項1】同軸的かつ相対回転可能に位置する内外両
回転部材間に設けたクラッチ収容室に配設されこれら両
回転部材の相対回転により作動して両回転部材をトルク
伝達可能に連結する摩擦係合力を発生させるとともに付
与される軸方向の押圧力に応じて前記摩擦係合力を増減
させる摩擦クラッチ、および前記両回転部材の相対回転
に応じた軸方向の押圧力を発生させて同押圧力を前記摩
擦クラッチに付与する押圧力発生手段を備えてなる駆動
力伝達装置において、前記内側回転部材を駆動側にかつ
前記外側回転部材を従動側にそれぞれ連結可能に構成す
るとともに、前記内側回転部材における前記摩擦クラッ
チの組付け部に前記クラッチ収容室内のクラッチオイル
が流動する貫通孔を設けたことを特徴とする駆動力伝達
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10741691U JPH0556558U (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 駆動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10741691U JPH0556558U (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 駆動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0556558U true JPH0556558U (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=14458598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10741691U Pending JPH0556558U (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 駆動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0556558U (ja) |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP10741691U patent/JPH0556558U/ja active Pending
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