JPH0556316U - 鋼帯切断トリム屑巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼帯トリム屑がトリム屑シュート内を円滑に
走行できると共に、確実にトリム屑を巻取装置に送って
処理することができる鋼帯切断トリム屑巻取装置を提供
すること。 【構成】 鋼帯トリマー切断ラインに接続して入口側か
ら出口側に下降する傾斜をもつ鋼帯トリム屑シュートの
入口側には該トリム屑送出エアーノズルを、また出口側
には昇降自在な鋼帯トリム屑巻取装置をもつ鋼帯トリム
屑溜ボックスを設けた事。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は鋼帯を所定の幅に調整するために切り落とされた側縁部の切断トリム 屑巻取装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に鋼帯製品の幅形状性を確保するために、熱延、冷延等の鋼帯製造工程に おいて鋼帯の両側縁部を切り落とし幅精度を向上するサイドトリミング作業が行 われている。例えば特公昭６０−１６６号公報は「従来から上下２枚の丸刃によ って鋼帯の両側縁部を連続して切り落とすサイドトリマーが使用されるが、サイ ドトリマー刃物が刃物軸に直接取付けられているため刃物の交換および刃物のク リアランス、ラップ調整に長時間要する問題から、刃物組替治具を改良したサイ ドトリマー」、特公昭６１−２１７２４号公報は「トリムとほぼ同時にスクラッ プにノッチを形成せしめるためにノッチャーが刃物の刃先に隣接して付設したト リマー」の他に、特公昭６０−５１９６８号公報のように「鋼帯から切り落とさ れた帯状のスクラップの周囲四散を防止し、しかもスクラップのトラブルによっ てライン停止させることなく、スクラップ処理を適切に行う事を目的としたもの で、生じるスクラップのに対し、その長手方向に所定の間隔でノッチを入れる鋼 帯のトリム方法」などの技術がある。

【０００３】 このように鋼帯の切断技術を説明した従来技術は多いが、鋼帯から切り落とさ れたトリム屑の後処理装置についての提案は少ない。中でも特公昭６０−５１９ ６９号公報は「トリム屑をライン下方のピットに落とし込み、ある程度溜め込ん だ後、巻取機で巻き取る手段」や「トリム屑は、前方斜めに傾斜して設けた筒状 の誘導ガイドを通過して、回転ドラムシヤーで細かく切断する手段」、さらには トリム屑が誘導ガイド内で詰まり円滑な作業が行えない問題を解消したものとし て「鋼帯の丸刃切断機への進入方向延長線上に位置するように誘導ガイドとトリ ム屑切断機を設置した鋼帯のサイドトリミング装置」もあるが、一般には巻取機 を使用したサイドトリミング装置が使用されている。ところがトリム屑が鋼帯ト リム屑シュート内で詰まるため、巻取回転軸への初期巻きや巻取駆動に支障を来 し、該回転軸の回転駆動を一時停止した後、人がトリム屑を手で掴み巻取回転軸 先端のスリット溝に引っ掛ける方法で行われている。このように一部が手介作業 であるためにラインが余儀なく停止され、生産性や稼働率も低下を来し、危険性 を伴う問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこのような問題を解消し、鋼帯トリム屑がトリム屑シュート内を円滑 に走行できると共に、確実にトリム屑を巻取装置に送って処理することができる 鋼帯切断トリム屑巻取装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の要旨は、鋼帯トリマー切断ラインに接続して入口側から出口側に下降 する傾斜をもつ鋼帯トリム屑シュートの入口側には該トリム屑送出エアーノズル を、また出口側には昇降自在な鋼帯トリム屑巻取装置をもつ鋼帯トリム屑溜ボッ クスを設けた鋼帯切断トリム屑巻取装置である。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案について図面を参照しながら詳細に説明する。 １は鋼帯トリム屑シュートである。鋼帯トリム屑シュート１は鋼帯トリマー切 断ライン（図示せず）に接続して設けられ、走行されてくる鋼帯トリム屑２の入 口側には該トリム屑送出エアーノズル３が任意の数と位置で鋼帯トリム屑２の走 行方向に指向して設けられ、また他方の出口側には鋼帯トリム屑溜ボックス４が 設けられている。鋼帯トリム屑溜ボックス４には、上部に昇降自在な鋼帯トリム 屑巻取装置５が設けられ、鋼帯トリマー切断ラインから鋼帯トリム屑シュート１ を経て走行され溜められた鋼帯トリム屑２を捲取り搬出する構造に組立られてい る。鋼帯トリム屑巻取装置５の構造については特に限定するものではないが、先 端にトリム屑挟持ホーク６をもつ回転機構の進退自在な巻取マンドレル軸７、さ らには上部には溜められた鋼帯トリム屑２を押圧する昇降自在なウエイトロール など従来から使用されているものが使用される。

【０００７】 上記のように構成された本考案は、鋼帯精整工程のトリマー切断ラインで切り 落とされ走行されてきた鋼帯側縁部のトリム屑を、鋼帯トリム屑シュート１内を エアーノズル３で加速しながら、鋼帯トリム屑溜ボックス４内に搬送する。しか る後鋼帯トリム屑溜ボックス４内のトリム屑は、鋼帯トリム屑巻取装置５で捲取 りさらにはウエイトロールで徐々に押さえ付けながら捲き固め、小さな径のコイ ル状にした後該鋼帯トリム屑巻取装置５を後退させ、該トリム屑溜ボックス４か ら排出する。さらに本考案においては、上記のような構造の鋼帯トリム屑溜ボッ クス内の鋼帯トリム屑の高さまたは量、または鋼帯トリム屑巻取装置のトリム屑 捲き付き程度を検出する投光器（Ａ）と受光器（Ｂ）の光電スイッチを設けて各 部を駆動させる完全自動駆動操作を図ってよい。

【０００８】

【考案の効果】

上記のような本考案によれば、切断トリム屑を自動的にトリム屑シュート内か ら巻取装置まで円滑に搬送できることから、鋼帯トリム作業の減速や停止による 生産性を低下させる事もなく、安全に操業し得る特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す図である。

【符号の説明】

１ トリム屑シュート ２ 鋼帯トリム屑 ３ エアーノズル ４ トリム屑溜ボックス ５ 巻取装置 ６ 挟持ホーク ７ 巻取マンドレル軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼帯トリマー切断ラインに接続して入口
   側から出口側に下降する傾斜をもつ鋼帯トリム屑シュー
   トの入口側には該トリム屑送出エアーノズルを、また出
   口側には昇降自在な鋼帯トリム屑巻取装置をもつ鋼帯ト
   リム屑溜ボックスを設けた事を特徴とする鋼帯切断トリ
   ム屑巻取装置。