JPH0555708U - 単相３線式分電盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中性線欠相保護リード線の配線が容易に出
来、且つ配線作業中の断線防止を可能となすこと。 【構成】 分電盤キャビネット１にレール３，３が設け
られ、そのレール３に主幹漏電遮断器４と複数個の安全
ブレーカ５が固着され、主幹漏電遮断器４には、Ｘ相接
続バー６ａ，Ｎ相接続バー７ａ，Ｙ相接続バー８ａを介
してＸ相母線バー６，Ｎ相母線バー７，Ｙ相母線バー８
が夫々接続され、これらの各相母線バー６，７，８は、
所定の安全ブレーカ５に夫々接続している。主幹漏電遮
断器４に各相接続バー６ａ，７ａ，８ａを絶縁保護する
絶縁カバー９が周設され、その絶縁カバー９上には、対
向する係止爪１０が設けられ、この係止爪１０に中性線
欠相保護リード線が挟持・固定され、その先端が締付ネ
ジ７ｂによりＮ相母線バー７に締着されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、中性線欠相保護リード線の配線構造を改良した単相３線式分電盤 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の単相３線式分電盤において、中性線欠相保護リード線１１は、図５のよ うに、主幹漏電遮断器４からキャビネット１内のスペースを通って、Ｎ相母線バ ー７に締付けネジ７ｂによって締着されていた。 因みに、５は安全ブレーカ，６はＸ相母線バー，８はＹ相母線バー，４ａは接 続電線である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記の分電盤の中性線欠相保護リード線１１の配線構造は、キャビ ネット１内のスペースを通ってＮ相母線バー７に至る間に、その中間部を固定す ること無くスペース中に浮いた状態で配線するため、取り付け作業時その位置決 めに手間が掛ると共に、配線作業中誤って断線させる虞れがあるので、作業がし ずらいと云う問題があった。

【０００４】 そこで、本考案の課題は、中性線欠相保護リード線の配線が容易且つ確実で、 しかも、配線作業中の断線防止を可能となす単相３線式分電盤を提供することに ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案に係る単相３線式分電盤は、主幹漏電遮 断器と母線バーと、それら双方を接続する接続バーと、その接続バーを絶縁保護 する絶縁カバーと、中性線欠相を保護する中性線欠相保護リード線とを備えた単 相３線式分電盤において、前記絶縁カバーの外側部に前記中性線欠相保護リード 線を係止する係止部材を設けて構成したものである。

【０００６】

【作用】

主幹漏電遮断器から引き出された中性線欠相保護リード線は、絶縁カバーの外 側部の係止部材に係止され、その先端が中性相母線バーに結線されるので、中性 線欠相保護リード線の位置決めが簡単に出来、作業が楽になると共に、中性線欠 相保護リード線が絶縁カバーに固定されるので、配線が確実となり作業中誤って 断線させる虞れが無くなり、作業がし易くなる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係る単相３線式分電盤の一実施例を添付図面に基づいて説明す る。 図１は住宅用分電盤の内部構造の説明図で、分電盤キャビネット１の背板２に ２本のレール３，３が設けられ、そのレール３に主幹漏電遮断器４と複数個の安 全ブレーカ５が固着され、主幹漏電遮断器４には、Ｘ相接続バー６ａ，Ｎ相接続 バー７ａ及びＹ相接続バー８ａを介して、Ｘ相母線バー６，中性相母線バーとし てのＮ相母線バー７及びＹ相母線バー８が夫々接続され、更に、それらの各相母 線バー６，７，８は所定の安全ブレーカ５に夫々接続している

【０００８】 そして、各相接続バー６ａ，７ａ，８ａを主幹漏電遮断器４から絶縁保護する 絶縁カバー９が、主幹漏電遮断器４の下端側から右端側（図において夫々下及び 右に指し、以下同様の意である。）に亙って周設され、絶縁カバー９の右側の段 部には、係止部材としての対向する係止爪１０が長手方向に３個設けられている 。 この係止爪１０に、主幹漏電遮断器４から引き出された中性線欠相保護リード 線１１が挟持・固定され、その先端が締付けネジ７ｂによってＮ相母線バー７に 締着されている。 因みに、１２は配線孔、１３は充電部カバーである。

【０００９】 このように、中性線欠相保護リード線１１の中間配線が、係止爪１０に挟持・ 固定されるので、配線に際し中性線欠相保護リード線の位置決めが簡単に出来、 作業が楽になる。 更に、中性線欠相保護リード線１１が係止爪１０に係止され、配線が確実とな るので、従来例のように、分電盤キャビネット１のスペース中に浮いた状態とな ることが無く、従って、配線作業中誤って断線させる虞れが無くなり、作業がし 易くなると共に、本来の中性線欠相保護機能を充分に発揮出来る。

【００１０】 又、図２は対向する係止爪１０を絶縁カバー９の段部に一対設けた例を示した もので、図１と同一部品、同一符号についてはそれを使用し、それらの説明は省 略する。 そして、この場合の作用及び効果は、多少省力化出来る以外、図１の場合と全 く同様である。

【００１１】 図３は係止部材の変更実施例で、係止部材としての対向する係止爪１４が細長 い板状に夫々形成されたもので、更に、図４も係止部材の変更実施例で、この係 止部材としての係止枠１５は、断面Ｌ字状の細長い枠に形成され、片方の側端を 絶縁カバー９に固着し他方の側面で中性線欠相保護リード１１を覆うように形成 されている。 いずれも、図２と同一部品、同一符号についてはそれを使用し、それらの説明 は省略する。 そして、これらの作用及び効果は、図１の場合と略同様である。

【００１２】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案に係る単相３線式分電盤は、接続バーの絶縁カバ ーに中性線欠相保護リード線を係止する係止部材を設けて、中性線欠相保護リー ド線を挟持・固定するものであるから、配線に際し中性線欠相保護リード線の位 置決めが簡単に出来、作業が楽になると共に、配線が確実となり、従来技術のよ うに、中性線欠相保護リード線を誤って断線させることが防止されるので、作業 が非常にし易くなると共に、本来の中性線欠相保護機能を充分に発揮出来る等の 優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る単相３線式分電盤の実施例の内部
構造の説明図である。

【図２】対向する係止爪を一対設けた例の要部斜視図で
ある。

【図３】係止部材の変更実施例を示す斜視図である。

【図４】係止部材の変更実施例を示す斜視図である。

【図５】従来の単相３線式分電盤の内部構造の要部説明
図である。

【符号の説明】

４・・主幹漏電遮断器、６・・Ｘ相母線バー、６ａ・・
Ｘ相接続バー、７・・Ｎ相母線バー、７ａ・・Ｎ相接続
バー、８・・Ｙ相母線バー、８ａ・・Ｙ相接続バー、９
・・絶縁カバー、１０・・係止爪、１１・・中性線欠相
保護リード線、１５・・係止枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主幹漏電遮断器と母線バーと、それら双
   方を接続する接続バーと、その接続バーを絶縁保護する
   絶縁カバーと、中性線欠相を保護する中性線欠相保護リ
   ード線とを備えた単相３線式分電盤において、前記絶縁
   カバーの外側部に前記中性線欠相保護リード線を係止す
   る係止部材を設けたことを特徴とする単相３線式分電
   盤。