JPH0555689U - スピーカ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビジョン受像機、自動車などの各種音響
機器に使用されるスピーカの振動板前面に音導管を構成
し、スピーカの後面にキャビネットを構成したスピーカ
装置に関して、安価で従来の性能を維持したスピーカ装
置の提供を目的とする。 【構成】 スピーカ１７を固定するバッフル板１４と反
射板１３、キャビネット１５を一体構造で形成したハウ
ジング１２に吸音材１６及びスピーカ１７を配置し、バ
ッフル板１４の一部を形成したカバー１８によりスピー
カ１７を固定すると同時にハウジング１２とキャビネッ
ト１５に蓋をして音道２１及びキャビネット１５を形成
することにより、部品点数組立工数の削減を図り極めて
安価なスピーカ装置を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテレビジョン受像機、自動車などの各種音響機器に使用されるスピー カの振動板前面に音導管を備えたスピーカ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、スピーカを装着したバッフル板よりも面積が小さく、矩形状の開口を有 する音導管を用いたスピーカ装置が多く利用されている。以下に従来のこの種の スピーカ装置について説明する。

【０００３】 図３は、上記従来のスピーカ装置の構成を示す一部切欠斜視図である。図３に おいて、１はハウジングでバッフル板２と反射板３を有している。ハウジング１ には吸音材４を挿入し吸音材カバー５で蓋をし、更に吸音材カバー５の外周の境 界部に接着剤等を塗布し、固着させて音導管６を構成すると同時に開口部７が形 成されている。又バッフル板２にスピーカ８を結合させた後、キャビネット９を 後面側に嵌合結合して密閉型あるいはバスレフ型スピーカ装置の効果をもたせて いた。

【０００４】 以上のように構成されたスピーカ装置について以下その動作について説明する 。

【０００５】 まず、スピーカ８に入力信号が印加されると振動板１０が振動して音波が音導 管６内部に形成された音道１１を通って開口部７から放射されるものである。し かし開口では音響インピーダンスが大きく変化しているために音波の一部は反射 して、音道１１に戻り定在波が発生しピークディップの激しい乱れた再生音圧周 波数特性になってしまう。

【０００６】 この現象を解決するために、音導管６の内部に吸音材４を配置しこの反射波を 吸収させ、定在波の発生を抑えて平坦な再生音圧周波数特性をつくりだすように 構成されていた。また、反射板３は振動板１０から放出された音が吸音材４に直 接吸収されないように設けられたものである。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では吸音材４を音導管６の内部に配置するため、 音導管６とカバー５を別々に形成し、音導管６の内部に吸音材４を配置した後で カバー５を結合し、カバー５の結合箇所周辺に接着剤の塗布等により固着させて いた。更にバッフル板２にスピーカ８を結合させ、その後面にキャビネット９を ネジ止め等により嵌合結合させたものであった。つまり音導管６とカバー５、キ ャビネット９が別々の構成部品になるだけでなく更に個々を固着しなければなら ないので極めてコスト高になるという課題があった。

【０００８】 本考案は上記従来の課題を解決し、安価でしかも性能的には従来と同等の効果 をもつスピーカ装置を提供することを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案のスピーカ装置は、内部に音道を有する音導 管とスピーカを固定するバッフル板及びキャビネットの一部を一体で形成したも のに、バッフル板の一部を形成した１つのカバーによりスピーカを固定し、更に そのカバーによって吸音剤配置箇所及びキャビネットに蓋をする構成としたもの である。

【００１０】

【作用】

この構成により、従来カバー２箇所の固着作業及びキャビネットの固着作業を 別々に行っていたものをカバー１箇所の固着作業で済むようになるばかりでなく 、スピーカの固着作業も削減することができる。又部品点数も少なくなるためよ り安価なものにすることができる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。図１は本考案 によるスピーカ装置の構成を示す分解斜視図、図２はスピーカをハウジング及び カバーによって結合した部分の断面図である。

【００１２】 図１において１２はハウジングで反射板１３及び、バッフル板１４とキャビネ ット１５の一部を射出成形などにより一体に形成する。また、吸音材１６を配置 するとともにスピーカ１７を固定させ、バッフル板１４の一部を一体に形成した カバー１８により、スピーカ１７を結合させるのと同時に吸音材配置部分及びキ ャビネット部分に蓋をして、音導管１９とキャビネット１５を構成させている。 又図２はスピーカ１７のフレーム２０とバッフル板１４との嵌合状態を示す断面 図であるが、ハウジング１２側とカバー１８側のバッフル板１４にそれぞれフレ ーム２０の厚さ程度の溝を設け、フレーム２０の端面が嵌合できるようにし、バ ッフル板１４で押え込むようにして結合させている。

【００１３】 以上のように構成されたスピーカ装置の動作は、従来例と同様に吸音材１６の 吸音効果により音導管１９内部に定在波が発生するのを抑制するものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案によるスピーカ装置は、ハウジングとカバーにそれぞれバ ッフル板を形成させ、スピーカを挟み込んで結合させると共に吸音材配置部及び キャビネット部を１つのカバーで蓋をする構成にすることにより部品点数及び組 立工数の削減が可能となり低価格化が図れるなどの効果を有し実用的価値の大な るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例におけるスピーカ装置の構成
を示す分解斜視図

【図２】同実施例におけるスピーカ装置のスピーカをバ
ッフル板に結合した部分の断面図

【図３】従来のスピーカ装置の構成を示す一部切欠分解
斜視図

【符号の説明】

１２ ハウジング １３ 反射板 １４ バッフル板 １５ キャビネット １６ 吸音材 １７ スピーカ １８ カバー １９ 音導管 ２０ スピーカのフレーム ２１ 音道

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スピーカを結合するバッフル板、内部に反
   射板及びキャビネットの一部、さらに上記スピーカの音
   道を形成するハウジングを備え、このハウジングにスピ
   ーカおよび吸音材を組込み、上記ハウジングにバッフル
   板の一部を一体に備え吸音材配置箇所、及びキャビネッ
   ト部の蓋となるカバーを結合してなるスピーカ装置。