JPH055558Y2 - - Google Patents

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JPH055558Y2
JPH055558Y2 JP3152982U JP3152982U JPH055558Y2 JP H055558 Y2 JPH055558 Y2 JP H055558Y2 JP 3152982 U JP3152982 U JP 3152982U JP 3152982 U JP3152982 U JP 3152982U JP H055558 Y2 JPH055558 Y2 JP H055558Y2
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plate
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【考案の詳細な説明】 本考案は、写真製版作業に用いられる殖版機等
の真空密着焼付装置の改良に関するものであり、
より詳しくは、フイルム原稿と版材との密着性を
格段に良くし、密着時間を大幅に短縮すること、
ならびに、これら密着操作時の透光板の破損事故
の解消を可能にし、さらに、操作性も大幅に向上
せしめた真空密着焼付装置におけるPS版等の版
材を保持する版材ホルダーの提案に関するもので
ある。
本明細書では、本考案の主たる対象の一つであ
る殖版機について本考案を適用した例を詳しく述
べることにより、本考案の明確な理解を得るよう
にしてあるが、本考案は殖版機だけでなく、通称
平台と呼ばれる一般的に4面焼までを行う真空密
着焼付機等にも適用可能であることは、当業者に
おいて極めて容易に理解される筈である。
以下、本考案の説明に入るが、本考案の理解を
助けるために、1枚のフイルム原稿における画像
を、1枚の版材(PS版など)に一般的に6面以
上焼付ける所謂多面焼を行うための装置である殖
版機について、その操作の概要を、竪型殖版機の
一例を正面図もつて示した第1図をもとに説明を
しておく。
(イ) まず、版材ホルダー1に版材2を位置決めし
て装着する。
(ロ) 一方これとともに、フイルム原稿3を装着で
きる透光板40を備えた保持枠、すなわち原稿
ホルダー4に画像30を有するフイルム原稿3
を位置決めして装着する。
(ハ) そこで、左右方向への送りネヂ5を駆動せし
めて、基床6上に載設された支持台7を左右方
向所要位置まで移動せしめるとともに、該支持
台7上に立設された上下方向への送りネヂ8を
駆動せしめて、上記原稿ホルダー4を保持して
おり、案内レール9に添つて昇降可能に装備さ
れた、下端部に誘導杆100を備えてなる移動
枠10を上下方向所要位置まで移動せしめ、原
稿ホルダー4、すなわちフイルム原稿3を版材
2面上の所定の焼付位置に移動させ、そこで、
原稿ホルダー4を版材ホルダー1側に前進させ
て、フイルム原稿3を版材2に密接させる。
(ニ) そこでさらに、殖版機に備装された真空密着
機構(図示せず)を駆動せしめて、版材2とフ
イルム原稿3とを完全密着させたうえで、光源
ランプ(図示せず)を点灯させて原稿ホルダー
4の手前側から露光を与え、予め定めた版材2
面における画像焼付用の1つ目の個所に画像の
焼付を行なう。
以下、(ハ)および(ニ)の操作を繰返すことにより、
2つ目以降の画像の焼付を順次行なう。
尚、同図において、11は版材ホルダー支持
柱、12は版材固定用粘着テープである。
以上の如くして、版材面の所定位置にフイルム
原稿の画像が焼付けられるものであり、上記(イ)〜
(ニ)の各作業要素それぞれについて完璧性をもとめ
ることが、終局的に良品質の製品を高能率に製り
出すことにつながる訳で、これまでにも、各作業
要素について様々な検討が成されてきているが、
要改良点も少なくない。
例えば、それは上記作業(ニ)実施のときに生ずる
問題であり、そこで、これを同作業実施の際の各
構成部材の配置関係を示した第2図Aをもとに明
らかにする。
同図において、1が版材ホルダーで、該版材ホ
ルダー1は、通常木版や金属板をもつて構成され
てなる基板101とこれに着装された表装材10
2とで構成されている。
2は、粘着テープ12をもつて版材ホルダー1
面に装着された版材であり、該版材2と、原稿ホ
ルダー4の透光板40面に装着されたフイルム原
稿3との密着は、まず、版材2とフイルム原稿3
とを軽く触接せしめ、そこで真空ポンプ(図示せ
ず)を作動せしめて原稿ホルダー4の隅部に開穿
された脱気用孔13から脱気せしめることによ
り、パツキング14に囲繞された版材2とフイル
ム原稿3および透光板40との間に存在する空気
を完全排除し、版材2とフイルム原稿3とを強く
密着せしめることにより成す訳であるが、往々に
して、版材2とフイルム原稿3および透光板40
間の脱気が完全に行われないうちに、すなわち、
版材2とフイルム原稿3および透光板40との間
が所謂真空にならないうちに、フイルム原稿3の
周囲部と版材2とが先にピタツと強く密着してし
まつて、中央部に気泡を閉じ込めてしまう格好と
なり、その気泡を排除するのに著しく長い密着時
間を要してしまつたり、また、そのように長い密
着時間をかけても完全密着が得られず(気泡を取
除くことができず)、結果的に焼きボケのある製
品を作り出してしまい、作業のやり直しを強いら
れるという極めて厄介な問題に悩まされている。
そしてまた、上記作業(ニ)実施においては、透光
板40の破損事故が比較的頻繁に生じてしまつて
いること(理由後述)も、特に近年の大きな問題
として挙げられる。
そしてさらには、上記作業(イ)実施いおいても、
現在次なる問題を抱えている。
すなわち、作業(イ)実施にあたつては、第1図示
の如く焼付姿勢(垂直に起立)にある版材ホルダ
ー1を、まず殖版機の後側に略水平に倒し、そこ
で版材2を装着せしめ、再び焼付姿勢に戻すとい
う操作が必要であるが、そもそも版材ホルダー1
は、相当大きな面積を有する版材2を保持する関
係上大盤面を必要とするため、第2図Aに示した
基板101として、重量軽減についての配慮なし
に採用されてきたこれまでの木版あるいは金属板
では、どうしても高重量となるのを避け得ず、操
作性の低下を余儀なくされているのである。
そして、このように版材ホルダー1が大盤面で
あることは、高い平面精度を確保し、なおかつ維
持せしめることを極めて難しくし、上述の密着効
果のマイナス要因となることはもとより、透光板
40の破損原因足らしむるなどの弊害ももたらし
めているのである。
ところでこれまで、上述の密着不良をもたらす
要因は、版材自体が全体的に僅かながらもカール
し、また部分的に小さな歪を有していることが多
いことと、版材ホルダー1に周囲を粘着テープ1
2をもつて固定した版材2が、非常に薄くかつ面
積大なることの故に、周囲部以外は版材ホルダー
1面とに間隙が生じ、このため真空密着操作時、
版材2が、上記の歪みなどが修正されないままに
透光板40面側に急激に引張られてしまうので、
結果として、上述した如く、真空脱気操作により
完全密着せしめたはずのフイルム原稿3と版材2
とが実は完全密着されず、両者の間に気泡を閉じ
込めてしまうためである、との認識のもとに、版
材ホルダー1に版材2を吸着させる手段を設ける
ことにより、版材2のもつカールや小さな歪など
を取り除こうとする試みが行われてきている(以
下、この構成のものを便宜上「原版材吸着式版材
ホルダー」という)。
そしてまた、この原版材吸着型版材ホルダーで
は、固定平面板上に版材2を真空吸着固定せしめ
つつ、版材2とフイルム原稿3との真空密着を図
ることになり、版材2の平面度を高めるという点
では優れているとしても、最終目的である版材2
とフイルム原稿3との迅速、確実な真空密着のた
めには、これを阻害する要因となり得ること、さ
らに、透光板40と版材2との平行度が充分でな
い場合など、透光板40の破損原因となることな
どから、次なる対策が採られた。すなわち、版材
ホルダー1の版材装着側に設けた板材の周囲のみ
を基板101に固定せしめ、この板材が、真空密
着操作時、版材2とともに透光板40面側に引寄
せられ得るように構成し(以下、この板材のこと
を「可撓板材」という)、これらの弊害を排除し
ようとした版材ホルダーの提案である(以下、こ
の構成のものを便宜上「改良型版材吸着式版材ホ
ルダー」という)。
ところで、上記提案に係る改良型版材吸着式版
材ホルダーは、それ以前の版材ホルダー、すなわ
ち版材を吸着せしめない版材ホルダーや原版材吸
着式版材ホルダーに比べ、密着性向上の点で若干
の成果をもたらしてはいるものの、後述する本出
願人の実験結果にある如く、大きな難点を有して
おり、目的とする密着効果を挙げるには程遠い段
階にある。
しかも、版材ホルダーの軽量化を図ることによ
り操作性を良くすることについては何一つ改善さ
れておらず、さらにもう一つの目的である透光板
40の破損防止という点でもおよそ捗々しい成果
は得られておらず、密着性のさらなる向上策とと
もにこれらの抜本的な解決策が望まれる所以であ
る。
このことは、先般の本出願人らの独自の開発に
係る原稿ホルダー4に装着したフイルム原稿3の
不要部分の遮光手段の抜本的改良に伴なう唯一の
要解決事項、すなわち透光板40の薄型化に伴な
い、透光板40の破損事故が従来よりも起り易い
環境下にあること、および上記真空密着操作時、
従来の透光板よりも微小な撓りを許容する度合が
高まり、これをして密着不良を起す要因となり得
ることが推量できる等の要因ともあいまつて、よ
り緊急な課題として採り上げなければならない状
況下にある。
本考案者らは、この事態を解決するための有効
な方策を模索した結果、これまでの説明からも明
らかなように、基本的には改良型版材吸着式版材
ホルダーを採用することが最も有効であるとの結
論に達した。しかしながら現在ある改良型版材吸
着式版材ホルダーのまゝでは、到底この目論みも
覚束かないことは明らかであるので、そこでま
ず、現在の改良型版材吸着式版材ホルダーによつ
ては、所期の成果を挙げ得ないのははたしてどこ
に原因があるのかについて、仔細な検討と改良実
験を試みた。そして、その結果; (1) まず、当該ホルダーを用いての焼付実験の結
果、最も顕著にあらわれた事実は、版面の焼付
位置によつて、密着性、密着時間に大きなバラ
ツキが生じてしまうことである。すなわち、云
い換えれば焼付位置によつては、密着不良を起
こしたり、多くの密着時間を要すること等の弊
害が頻発してしまうことであり、以下、この事
情を添付図面(第2図B)とともに説明する。
多面焼を行う場合、12面付とかそれ以上の面
数を焼付けることはよく経験するところであ
り、同図は12面付、すなわち版材2にフイルム
原稿画像30を、〜と12個所に整列焼付け
た場合を示したものであるが、多数回の実験結
果から密着性の良否を系統的に位置付けた場
合、およびの面を焼付けるときが最も密着
性が悪く、このおよびの面程でないが、
,,およびの面の焼付けにおいても密
着性が芳しくなく、次におよびの面と続
き、,,およびの面の焼付けのときが
最も問題が少ない、というかなりはつきりした
傾向があることをつかみ出すことができた。
そして、これを作り出す原因が、版材装着側
に設けた可撓板材が、版材2と透光板40間に
真空圧がかかると簡単に透光板40面に引寄せ
られ強く張付いてしまうことと、この作用の強
弱にあること、を解明することができた。すな
わち、同図に照らしていえば、例えば焼付位置
の面やの面の場合が最も密着性が悪いの
は、可撓板材面中、該面(および)が基板
101との固定部(周囲部)から最も遠い位置
に位置していて、しかも可撓板材自体は周囲部
以外は基板101面に何ら固定されている訳で
なく、云わば遊装状態におかれているため、可
撓板材の上述の作用があまりにも急激に起るか
らである。なぜなら、この作用が強過ぎると、
透光板40およびフイルム原稿3と版材2との
間の脱気が完全に行われないうちに、版材2が
透光板40側に引寄せられてフイルム原稿3と
強く密着してしまい、気泡を閉じ込めてしまう
という結果を招いてしまうのである。
(2) 一方、上述したようにフイルム原稿3および
透光板40と版材2との真空密着操作は、両者
を軽く触接せしめたところで、真空ポンプを作
動させ、両者間の空気を強制的に排除させるこ
とにより成す訳であるが、操作進行に伴い両者
間の真空度が上昇すると、その強力な真空圧に
より、軽く触接せしめられていたフイルム原稿
3および透光板40と版材2とは強い圧着状態
に至る。
そして、このときの配置関係を拡大して示す
と第2図Cに示す通りであり、両者間には、版
材2およびフイルム原稿3固定用の粘着テープ
12が、すなわち平面性の阻害要因が介在して
いることが常である。
たしかに粘着テープ12は極めて薄いものに
は違いないが、強力な真空圧による両者の圧着
状況下においては、たとえ粘着テープ12ほど
の薄いものでも決して看過してしまえる問題で
なく、この平面性の阻害要因を実質的に吸収除
去してしまうための厳格な対応策が必要である
にもかかわらず、これまでこの点の配慮が全く
欠如していることを解明するに至つた。そし
て、このことは、上述の如く透光板40の薄型
化の急速な普及に伴ない、より緊急重要な課題
として取組まなければならないことである。
以上(1)項および(2)項に述べたところの改良開
発のための重要な手掛りを得た。
以上の手掛りをもとに案出されたのが本考案で
あり、本考案が成さんとすることを要約して述べ
れば; (A) 密着性向上の見地からも、また透光板40の
破損防止の見地からも、基板101を除く版材
ホルダーの構成部材が透光板側に引寄せられ得
るように構成することが必要であるが、この作
用は、フイルム原稿3および透光板40と版材
2との間の完全脱気が成されたときはじめて得
られることが必要であり、しかもこの作用は、
その平面性がよく保たれた状態で得られること
が肝要である。そしてこの目的達成のために
は、まず、透光板40側に引寄せられ得るよう
にして基板101に取付られた部材(以下、こ
れらを「可撓部材」という)を版材ホルダーの
基板101上に全面を均一に安定的に吸着保持
せしめるための工夫が必要であり、これの最も
有効な手段として本考案では、基板の所望面積
部分を可撓部材の吸着保持用エリヤとして構成
すると、ならびに、この可撓部材の吸着保持部
材としての基板について、高い平面精度を確保
かつ維持でき、しかも可撓部材の吸着保持用エ
リヤを構成するのに最適な素材を採用装備せし
めること、なおかつ、基板上に吸着される可撓
部材は、該吸着作用を受けたとき、その作用が
直ちに全面均一に及び、基板上に全面均一状態
にて吸着保持され得るように、基板間とに通気
を保ち得る素材を採用装備せしめること。
(B) 一方、フイルム原稿3および透光板40と版
材2との真空密着完了時には、両者は強い圧着
状態に置かれ、しかもこのときの両者間には平
面性を阻害する要因(粘着テープ12)が介在
しており、上述の可撓部材は、上記(A)項に述べ
た機能を有するものであると同時に、この平面
性阻害要因を吸収除去するための緩衝材として
の機能も兼ね備えたものを採用装備せしめるこ
と。
(C) 現在の版材ホルダーの操作性を劣化させてい
る元凶は基板そのものであり、したがつて基板
については、上述の条件を満たし、なおかつ軽
量素材のものを新たに開拓し、採用装備せしめ
ること。
である。そして、これらの条件を全て満たし、密
着性不良、透光板の破損事故の頻発、低操作性な
ど、現在提案されている版材ホルダーの抱える深
刻な問題の一挙解決を図る本考案になる版材ホル
ダーは; 基枠150、上下蓋152a,152bとで極
薄箱を形成すると共に、該極薄箱内に短尺のハニ
カム構造体151を装填して基体15となし、こ
の基体15を構成する上記短尺のハニカム構造体
151の中央部領域は、各ハニカム単体151s
に設けた通気溝153で当該領域を通気自在に成
してあり、また該通気自在に成した領域の上蓋1
52aには多数の吸気孔155を設けるとともに
下蓋152bには脱気用孔154を設けてなり、 上記基体15の上蓋152a上に通気性多孔質
シート20、該通気性多孔質シート20上に中央
部領域に多数の吸気用孔102aを設けて成る弾
性の表装材102を層設し、 これら通気性多孔質シート20と表装材102
の周縁部は基体15の周縁部に気密に固着してな
り、 基体15の下蓋152bの脱気用孔154に掛
けた真空圧を、通気自在室150aから通気性多
孔質シート20を介して表装材102上に版材2
に及ぼしめるように構成してなること、 を要旨とするものである。
以下、一実施例を示した添付図面とともに本考
案を詳述する。
第3図以下が本考案の実施例図であり、これら
において、150は、アルミニウム製の角パイプ
で形成された、区画柱150′を備えた基枠であ
り、該基枠150内は区画柱150′をもつて、
中央部エリヤ150aと周辺部エリヤ150bと
に区画構成されている。
また、上記基枠150内には、アルミニウム製
のハニカム構造体151をびつしりと詰装せしめ
たうえで、これらを上蓋152aと下蓋152b
との2枚のアルミニウム板をもつて接着固定せし
めることにより、極薄箱状の基体15(前段でい
う基板101と同一部分を指す。為念)が構成せ
しめられている。云い換えれば、この基体15
は、ハニカム構造体151が、基枠150と上蓋
152a下蓋152bとにより密閉状態に囲撓さ
れたものであり、上記中央部エリヤ150aと周
辺部エリヤ150bとは、それぞれ独立した密閉
室を構成する各ハニカム単体151sの多数の集
合体により構成されているが、中央部エリヤ15
0aのみは下記の如く加工を施してあり、該エリ
ヤ150a内は通気が自在となつている。
すなわち、区画柱150′で区画構成された基
体15の中央部エリヤ150aの各ハニカム単体
151sには通気溝153が穿設され、隣接する
各ハニカム単体151s間の通気が自在となつて
いる。したがつて中央部エリヤ150aは、該エ
リヤ150a内にかぎり内部全体の通気が自在で
あり、通気自在室となつている。
そして、この通気自在室150aの下蓋152
bには、脱気用孔154が穿設されており、ま
た、この脱気用孔154穿設個所には、固着具1
6をもつて下蓋152bに取付けられた保持体1
7に、脱気用筒18が螺着され、さらに、この脱
気用筒18にはバキユーム・ポンプ機構(図示せ
ず)に連結された脱気用パイプ19が取付けられ
ており、かくして上記脱気用孔154に連通した
脱気用通路154′が形成されている。
尚、この脱気用通路154′が連通しているバ
キユーム・ポンプ機構は、原稿ホルダー4側に装
備したバキユーム・ポンプ機構より低圧の真空作
用をなすものを採用装備する。
一方また、通気自在室150aの上蓋152a
には、吸気孔155が穿設されており、基体15
上に層設されており周縁部のみに非通気部201
を設けた多孔質シート20との通気が可能となつ
ている。云い換えれば、通気自在室150aは、
多孔質シート20の吸着用基室として機能するよ
うに構成してある。
この多孔質シート20は、通気性が良好である
とともに、適度の弾性を有するものであり、本考
案の目的である密着性を向上させなおかつ透光板
の破損防止を図るうえで重要な役目を担つてお
り、このことは後述の作動説明の項で詳述する。
さらに、多孔質シート20上には弾性を有した
表装材102が層設されており、しかも、この表
装材102の所望部分(任意に決定すればよい
が、例えば使用する版材のうちの最小面積の版材
を基準にし、これより多少小さな面積部分に決定
する)にも吸気孔102aが穿設されている。
尚、21はL型の補強材であり、また22は、
該補強材21をもつて表装材102および多孔質
シート20の周囲部を基体15に固着せしめてい
る止具であり、これによつて版材ホルダー1が構
成されている。
そして、当該固着部は、止具22により緊締固
着されると同時に、多孔質シート20の弾性力に
より、基体15と多孔質シート20、および多孔
質シート20と表装材102との気密性が確保さ
れていること勿論である。
以下、作動説明に入るが、版材2と、版材ホル
ダー1の構成部材の挙動を経時的に捉えた第6図
(本図は、飽くまで挙動を分かり易くすることを
目的として図示しているために、例えば、版材2
とフイルム原稿3との間隔は、他の部材との相対
比較で大きく示してある等、実際とは多少かい離
する部分が有る)も加えて説明することとする。
まず、版材ホルダー1に版材2を位置決めして
取り付け(周囲を粘着テープ12で固定)、一方、
原稿ホルダー4にもフイルム原稿3を位置決めし
て取り付け、原稿ホルダー4と版材ホルダー1と
を対面させる。
そこで殖版機を運転させると、原稿ホルダー4
すなわちフイルム原稿3は、予め割付計算して入
力されたデーターにより、版材2の所定面上に精
密駆動される。
するとそこで、殖版機に備えられた駆動機構に
より、原稿ホルダー4は版材ホルダー1に向けて
さらに近付けられ、版材2に対してフイルム原稿
3が極く近付けられる(第6図A参照)。
以上は、前に第1図をもとに操作説明をした部
分イ,ロ,ハに相当するもので、従来法と変わり
ない。
而して、本考案版材ホルダー1においては、版
材2とフイルム原稿3との真空密着操作(前に、
第1図をもとに説明したところの≪ニ≫以降の操
作)に入る前に、まず真空圧を利用して版材2を
版材ホルダー1面に吸着させる操作を行う。
すなわち、版材ホルダー1側に設けてある図示
しないバキユームポンプ機構を作動させて、脱気
用通路154′への空気を強制的に引き込む。
この操作により、版材2と表装材102とには
真空圧がかかり、多孔質シート20は、これら両
部材2,102により上方から基体15の上蓋1
52a面に押し付けられる作用を受けるととも
に、該上蓋152aに設けられた多数の吸気孔1
55を介して基体15面に吸着される。
この作用により、多孔質シート20は、それ自
体の材質的特性(大気圧下においてそれ自体が内
部に保有していた空気が、真空圧を受けることに
より吐き出される)から、極く僅かに厚さが縮む
(第6図B参照)。
この多孔質シート20の挙動は、結果的に、対
面させられた版材2とフイルム原稿3との間を引
き離す挙動であり、引き続いて行う版材2とフイ
ルム原稿3との真空密着操作のときの空気の通路
の役目を果たす重要な挙動である。
そして、多孔質シート20は、それ自体が通気
性を備えたものであるから、この基体15側への
吸着作用は、直ちに多孔質シート20の隅々まで
均一に及び、かくして、多孔質シート20は、全
域均一状態にて、高い平面精度が確保された基体
15上面に吸着されることになる。
そしてこのことは同時に、表装材102が多孔
質シート20上面に、さらに版材2が表装材10
2上面に、それぞれ全域均一状態にて安定的に吸
着されることを保障する。
この脱気操作(版材2の版材ホルダー1面への
吸着操作)に続いて、フイルム原稿3と版材2と
の真空密着操作を行う。
すなわち、脱気用孔13を介して、フイルム原
稿3・透光板40と版材2との間の空気を強制的
に引き抜く。
この操作により、版材2は、フイルム原稿3側
への真空圧を受ける、すなわち、版材2はフイル
ム原稿3側に張り付けられようとする。
ところが、上述の如く、版材2は、版材ホルダ
ー1の表装材102面に全域を平均的に真空吸着
されていること(版材2の全域が平均かつ安定し
た真空吸着力を受けていることと)、および、上
に記したように、基体15側からの真空吸着作用
を受けている多孔質シート20それ自体の厚さが
極く僅かに縮んでいることにより、脱気用孔13
からの真空圧がかかつても、しばらくの間、版材
2とフイルム原稿3とには、脱気用孔13への空
気の通路の役目を果たす隙間が確保され続け(す
なわち、この間、第6図Bに示した状態が保たれ
る)、これが結果的に、フイルム原稿3・透光板
40と版材2との間の真空度を十分に高めさせる
という貴重な効果をもたらす。
尚、第6図Bに示すような状態をキツカリと保
持できない従来法では、第6図Aに示す状態か
ら、言わば直線的に第6図Cに示す状態(真空密
着状態)に行こうとするから、真空度が充分に高
まらないうちに、版材2とフイルム原稿3とが部
分的にピタツと密着してしまい(空気の通り道を
塞いでしまい)、版材2とフイルム原稿3との間
に島状に空気溜まりを生じさせてしまつて、後述
のように、焼きボケ画像を作ることになつてしま
つていた。
このように、真空度が十分に高まつてから、版
材2はフイルム原稿3側に引き寄せられ、フイル
ム原稿3に強く密着することになる。
すなわち、予め基体15側の真空圧よりも原稿
ホルダー4側の真空圧を高く設定してあるので、
基体15側に吸着されている版材2も、真空圧の
差により、最終的にはフイルム原稿3側に引き寄
せられフイルム原稿3に強く密着することにな
る。
尚、基本的な挙動は上に記した通りであるが、
強い真空圧のために、透光板40の中央部が、版
材2側にしなり、版材2とフイルム原稿3とが強
い密着状態に至つた状態では、フイルム原稿3、
版材2、表装材102および多孔質シート20を
間に挟んで、透光板40と基体15とが押し合う
ことになる(第6図C参照)。
以上のように、本考案版材ホルダー1によれ
ば、真空度が極めて高い状態でフイルム原稿3と
版材2との真空密着が成されるから、完ぺきな密
着効果が得られることになり、版材2とフイルム
原稿3の間に気泡を閉じ込めてしまつて焼きボケ
画像を発生させてしまう、という恐れを完全に解
消させるものである。
また、フイルム原稿3と版材2との真空密着に
至る挙動が明確になつたので、従来のように、真
空密着操作に不必要とも言える長い時間を一切か
けないで済む(真空密着操作時間の大幅短縮化を
図り得た)。
また、フイルム原稿3・透光板40と版材2と
が真空圧により強く圧着して行つても、本考案版
材ホルダー1では、版材2の背部には、弾性を有
する多孔質シート20が常に存在することから、
版材2を支持する基体15と、フイルム原稿3を
支持する透光板40との圧着に対して、すなわ
ち、硬い材質の基体15と透光板40とが真空圧
により強く面接触しようとするときに、この両者
の間に存在する多孔質シート20が、クツシヨン
材としての機能を果たし、しかも基体15の改良
により、版材ホルダー1全体ひいては版材2の平
面性が確実に保持せしめられているから、透光板
40の破損事故を皆無ならしめるものである。
さらに、本考案では、版材ホルダーの基体の素
材としてアルミニウム、すなわち軽量な金属から
なるハニカム構造体を採用したので、木板もしく
は金属板を基板とする従来の版材ホルダーに較べ
重量が著しく軽くなり版材ホルダーの操作性が非
常に良くなるとともに、強度も大幅に増し、さら
に、木製板を基板とした場合に顕著であつた経年
変化の問題も完全解消せしめたもので、実用効果
抜群である。
【図面の簡単な説明】
第1図は公知の殖版機の概略正面図、第2図A
は縦断面による従来法の真空密着操作要領図、第
2図Bは版面の焼付位置による密着性良否の説明
図、第2図Cは真空密着操作時の各部材の配置関
係図、第3図以下が本考案の実施例図で、第3図
は本考案の斜視図、第4図は縦断面による本考案
の真空密着操作要領図である。また第5図は版材
ホルダー基体を一部を切欠いて示した上視図であ
る。第6図A,B,Cは、一部を簡略化して示し
た密着操作時の各部材の挙動説明図。 主要符号、1……版材ホルダー、2……版材、
3……フイルム原稿、4……原稿ホルダー、12
……粘着テープ、40……透光板、15……基
体、20……多孔質シート、102……表装材、
150……基枠、151……ハニカム構造体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 原稿ホルダーの透光板と該透光板周囲に設けら
    れたパツキングと版材ホルダーに取り付けられた
    版材とで囲まれた密閉室から空気を強制的に引き
    抜くことにより、上記透光板に取り付けられたフ
    イルム原稿と前記版材とを真空密着させるために
    使われる版材ホルダーであつて、 基枠150、上下蓋152a,152bとで極
    薄箱を形成すると共に、該極薄箱内に短尺のハニ
    カム構造体151を装填して基体15となし、こ
    の基体15を構成する上記短尺のハニカム構造体
    151の中央部領域は、各ハニカム単体151s
    に設けた通気溝153で当該領域を通気自在室1
    50aと成してあり、また該通気自在室150a
    の上蓋152aには多数の吸気孔155を設ける
    とともに下蓋152bには脱気用孔154を設け
    てなり、 上記基体15の上蓋152a上に弾性を有する
    通気性多孔質シート20、該通気性多孔質シート
    20上に中央部領域に多数の吸気用孔102aを
    設けて成る弾性の表装材102を層設し、 これら通気性多孔質シート20と表装材102
    の周縁部は基体15の周縁部に気密に固着してな
    り、 基体15の下蓋152bの脱気用孔154に掛
    けた真空圧を、通気自在室150aから通気性多
    孔質シート20を介して表装材102上の版材2
    に及ぼしめることにより、版材2を表装材102
    面に吸着させるように構成してなることを特徴と
    する版材ホルダー。
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