JPH0553501U - 靴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 靴の保温性を向上する。 【構成】 底部１１および胛部１２とを有する靴本体１
５と、底部１１の中底１３に取り付けられた中底布１４
に一端は取り付けられ上部に延長して折り返し、他端は
靴本体１５の上部に接合し、筒状を形成するとともに折
り返された相互間および靴本体１５との間に空気層を形
成するライニング２１、２２、２３とからなることを特
徴とする靴。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 この考案は、底部および胛部からなる靴本体と、靴 本体上部に筒状に延設される靴上部とからなる靴に係る。

【０００２】

【従来の技術】 従来この種の靴としては、図３および図４に図示されるよ うな靴が知られている。

【０００３】 これら靴は靴上部３２を靴本体３１とは異なる素材で形成し、靴本体３１と縫 い合わせ、あるいは接着してなる。すなわち、図３においては、靴本体３１をゴ ム、皮革等の硬質の素材で形成し、靴上部３２を軟らかい皮革、布、レザー等で 形成し、靴本体と軟らかい皮革等を縫い合わせて得る。図４に図示される靴では 、靴上部を、それ以下のゴム、皮革等の硬質の素材で形成された部分とは異なる 、軟らかい皮革、布、レザー等の素材で形成し、柔らかい皮革等を袋状に接合さ せた袋状部３３を設けて得られる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、従来のこの種の靴では、 図３に図示される従来例では袋状構造となっていないため保温性が不充分であり 、接合部に段差ができ、外観が悪く、着用時のフィット性に課題を有した。図４ に図示される従来例では、袋状部は履口上部に限られるため保温性は充分なもの ではなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案は、

【０００６】 底部および胛部とを有する靴本体と、底部の中底に取り付けられた中底布に一 端は取り付けられ上部に延長して折り返し、他端は靴本体の上部に接合し、靴本 体上部に筒状を形成するとともに折り返された相互間および靴本体との間に空気 層を形成するライニングとからなることを特徴とする靴、

【０００７】 および、

【０００８】 底部および胛部とを有する靴本体と、底部の中底に取り付けられた中底布に一 端は取り付けられ上部に延長して折り返し、他端は対応する内側部分とともに靴 本体の上部に接合し、靴本体上部に筒状を形成するとともに折り返された相互間 および靴本体との間に空気層を形成するライニングとからなることを特徴とする 靴、

【０００９】 および、

【００１０】 底部および胛部とを有する靴本体と、底部の中底に取り付けられた中底布に一 端は取り付けられ上部に延長して折り返し、他端は対応する内側部分と共に靴本 体の上部に接合し、靴本体上部に筒状を形成するとともに折り返された相互間お よび靴本体との間に空気層を形成するライニングとからからなり、ライニングは 性質を異にする素材からなる複数のライニングを接合させてなることを特徴とす る靴、

【００１１】 を提供する。

【００１２】

【作用】 ライニング材相互およびライニング材と靴本体は空気層を介して いるため、靴着用時にライニング材相互、ライニング材と靴本体とは擦れにくく 、空気層により熱発散が妨げられる。

【００１３】 ライニングの折り返し他端は対応するライニングの内側部分とともに靴本体の 上部に接合されたときは、独立した空気層が形成されるため、保温性が更に優れ る。

【００１４】 ライニングが、性質を異にする素材からなる複数のライニングを接合させてな る場合は、それぞれの設置箇所に適したライニングを使用可能となる。

【００１５】

【実施例】 この考案の実施例の中央断面図をあらわす図１、同他の実施例 の中央断面図をあらわす図２にしたがって説明する。

【００１６】 １１は底部、１２は胛部であり両者で靴本体１５を構成する。底部１１は、ゴ ム、プラスチックス、硬質の皮革等からなる。胛部１２は、軟らかい皮革、布、 レザー、プラスチックス等からなる。底部１１、胛部１２は、スラッシュ成形等 の方法で一体に形成してもよい。胛部１２の上部はくるぶし付近までとしても、 更に上部まで筒状に設けてもよい。

【００１７】 １３は中底である。中底１３は、底部１１に接着され一体化される。１４は中 底布である。中底布１４は、織布、編布、不織布等からなり中底１３に接着され 一体化される。

【００１８】 ２１、２２、２３はライニングである。ライニング２１の一端は中底布１３の 端部に縫着等の手段で接合される。ライニング２１は、耐摩耗性、保温性、足入 れ性に優れ、柔軟で足当たりがよく、足に良くフィットする素材が望ましく、ト リコット、メリヤス、起毛布等又はこれら素材とウレタンフォーム等のラミネー ト物が望ましい。

【００１９】 ライニング２２の一端は、ライニング２１の一端は縫着等の手段で端部に接合 される。ライニング２１とライニング２２の接合部は胛部１２の上端より下部に かつ接合端部は胛部１２内側面に向けて設けられる。そのため、ライニング２１ とライニング２２との接合部より下部のライニング２１と胛部１２の内側面との 間で空気層２４を形成する。ライニング２２は、保温性がよく、耐摩耗性があり 、ソフトで体感的に暖かさがあり、比較的ボリュームのある素材が望ましく、ボ ア、ウレタンフォームラミネート、合皮、皮、塩化ビニルレザー等の比較的ソフ トなものが望ましい。

【００２０】 ライニング２３の一端は、ライニング２２の一端に端部を内側にした合掌状に 縫合等の方法で接合され、他端は胛部１２の上部に縫合等により接合される。実 施例では縫合を例にしたが、接合の方法は縫合、接着、融着等の手段があり、目 的に合った方法が選択できる。ライニング２２とライニング２３との接合部付近 から折り曲げられ履口を形成する。折り曲げ箇所は、ライニング２２とライニン グ２３との接合部以外の箇所に設けてもよい。ライニング２３は、強度があり、 耐久性もあり比較的変形しにくい皮、合皮、塩化ビニルレザー、織布等が望まし い。ライニング２２とライニング２３との間で、空気層２５を形成する。

【００２１】 ライニング２３と胛部１２との接合時に、図２に図示されるように、併せてラ イニング２２と接合させてもよい。その場合は、空気層２５の独立性がより完全 となり空気層２６を形成し保温性も優れる。またライニングのずれ、シワ、変形 等を防止する効果もある。

【００２２】 この実施例では、ライニング２１、ライニング２２、ライニング２３にそれぞ れの設置箇所に適した、色、外観、素材を使用可能となる。

【００２３】

【考案の効果】 この考案では底部を除く全体が略袋上となっているため、 全体として空気層を形成し、保温性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案の実施例の中央断面図

【図２】 この考案の実施例の中央断面図

【図３】 従来例の中央断面図

【図４】 従来例の中央断面図

【符号の説明】

１１ 底部 １２ 胛部 １３ 中底 １４ 中底布 １５ 靴本体 ２１ ライニング ２２ ライニング ２３ ライニング

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部および胛部とを有する靴本体と、底
   部の中底に取り付けられた中底布に一端は取り付けられ
   上部に延長して折り返し、他端は靴本体の上部に接合
   し、靴本体上部に筒状を形成するとともに折り返された
   相互間および靴本体との間に空気層を形成するライニン
   グとからなることを特徴とする靴。
2. 【請求項２】 底部および胛部とを有する靴本体と、底
   部の中底に取り付けられた中底布に一端は取り付けられ
   上部に延長して折り返し、他端は対応する内側部分とと
   もに靴本体の上部に接合し、靴本体上部に筒状を形成す
   るとともに折り返された相互間および靴本体との間に空
   気層を形成するライニングとからなることを特徴とする
   靴。
3. 【請求項３】 底部および胛部とを有する靴本体と、底
   部の中底に取り付けられた中底布に一端は取り付けられ
   上部に延長して折り返し、他端は対応する内側部分と共
   に靴本体の上部に接合し、靴本体上部に筒状を形成する
   とともに折り返された相互間および靴本体との間に空気
   層を形成するライニングとからからなり、ライニングは
   性質を異にする素材からなる複数のライニングを接合さ
   せてなることを特徴とする靴。