JPH0553484B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、合成樹脂成形により成形するひも
靴本体の甲部の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来この種のひも挿通部を甲部と一体的に合成
樹脂成形して成る靴本体は、第２図に示すように
ひも７を挿通部５の孔６に挿通して使用するもの
であり、前記挿通部５の孔６は、ひも靴本体１の
甲部２に、垂直方向に貫通していた。

このため、前記挿入部５の孔６にひも７を挿通
すると、ひも７が甲部２の内側８に突出していた
ため、ひも靴本体１の内側８に足を挿入すると、
ひも７が足に当たるので、足に違和感があつた
り、また、長時間ひも靴を履いていると足の甲が
このひも７にすれたりして痛かつた。

さらに、夏場には素足で靴を履くことがあり、
その場合には、直接足の甲とひも７がすれるため
に、足にすり傷ができて大幅痛いものであつた。

また、他の素材でできたこの種のひも靴本体１
（図示せず）の甲部２では、ひも７が直接足に当
たるのを防ぐために、甲部２の内側にカバーを設
けた構造のものがあるが、合成樹脂成形により一
体成形するひも靴本体１の甲部２では、前記カバ
ーを設けられないため、カバーがなくてもひも７
が直接足に当たらない構造のひも靴本体１の甲部
２が望まれていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

そこで、この発明では、上記従来の課題を解決
するために、合成樹脂成形により成形するひも靴
本体の甲部において、ひも挿通部にひもを挿通し
ても、ひも靴本体の内側にひもが突出しないよう
なひも靴本体の甲部を提供しようとするものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

そのためにこの発明では、合成樹脂成形により
成形するひも靴本体の甲部において、ひもの挿通
部を前記甲部の上に形成している。

さらに、前記挿通部の中心に水平方向に孔を設
けている。

〔作用〕

上記の構成とした合成樹脂成形により成形する
ひも靴本体の甲部は、前記甲部の上にひもの挿通
部を設けているため、ひもを挿通部に挿通しても
本体の内側にひもが突出しないので、足を靴に挿
入しても足の甲にひもが当ることがない。

さらに、挿通部には水平方向に孔を設けている
ため、前記挿通部に挿通するひもが靴の内側へ突
出することがない。

〔実施例〕

以下この発明の構成を、一実施例として示した
図面に従つて説明する。

第１図はこの発明に係る合成樹脂成形により成
形する甲部を設けたひも靴である。

１はひも靴本体であり、甲部２および胴部３、
底部４より構成すると共に、これらを合成樹脂成
形により一体成形している。

また、前記ひも靴本体１の甲部２および胴部３
を合成樹脂成形により一体成形し、別に成形した
底部４を接着し、ひも靴本体１を製作することも
できる。

前記甲部２は、胴部３の前方に設けている。こ
の甲部２の中心には適宜大きさとした裂け目を設
けている。

前記甲部２の裂け目の左右両側の上には、略円
筒状の挿通部５を４個づつ等間隔に配している。

前記挿通部５の中心には水平方向に孔６を設け
ている。

さらにこの挿通部５は第１図に示した通り、甲
部２と一体として合成樹脂成形されており、且つ
前記孔６は靴の幅方向に設けられている。

また、前記挿通部５の孔６にひも７を通すこと
により、ひも靴本体１の内側８に足を挿入した場
合に、前記甲部２に設けた裂け目を締めたり緩め
たりして、足の甲の大きさに合わせてひも靴本体
１の甲部２を調節するものである。

ひも靴本体１の内側８は凹凸がなく平坦である
ため、足を挿入しても違和感がなく足にフイツト
するものである。

〔発明の効果〕

この発明は上述のような構成を有するものであ
り、従つて、挿通部５が上方に突出形成されてい
るにもかかわらず甲部２と別体ではなく一体成形
により構成でき、製造が非常に容易である。さら
に合成樹脂成形により成形されるひも靴本体１の
甲部２において、甲部２の上にひも７の挿通部５
を設けているため、前記ひも７を挿通部５の孔６
に挿通してもひも靴本体１の内側８にひも７が突
出しないので、足を靴に挿入しても足の甲にひも
７が当たらない。このため、足に違和感がないと
共に、長時間このひも靴をはいても足の甲がひも
７にすれることがないので、足が痛むことはな
く、また、すり傷ができないため、はき心地が良
く、足にフイツトする大変優れたひも靴本体の甲
部を提供することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るひも靴本体の平面斜視
図。第２図は従来のひも靴本体の平面斜視図。 １……ひも靴本体、３……甲部、５……挿通
部、６……孔、７……ひも。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 合成樹脂成形により成るひも靴本体の甲部２
   において、ひもの挿通部５を筒状とし前記甲部２
   と一体として甲部２の上方に突出形成し、且つ挿
   通部５に水平状で靴の幅方向にひもを通す孔６を
   設けたことを特徴とするひも靴本体の甲部。