JPH0553369U - 映像信号直流再生回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】温度変動等による緩やかな撮像管の暗電流の変
動に追従できるとともに、急激な輝度レベル変動にも追
従でき、直流再生性能を向上する。 【構成】水平帰線期間のレベルを参照して映像信号の直
流再生を行い直流再生回路１５と、垂直帰線期間のオプ
チカルブラック部レベルを参照して前記映像信号の直流
再生を行う直流再生回路１２とを併用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、撮像管を用いたビデオカメラの映像信号の処理系路に設けられる 映像信号直流再生回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、オプチカルブラック部を基準レベルとして水平直流再生を行う方式の場 合、走査方式の問題により十分なオプチカルブラック部の範囲が得られなかった 。また、オプチカルブラック部による光の解析現象により有効画像上にシェーデ ィング（画像むら）が発生することがあった。

【０００３】 これに対処するために、垂直帰線期間のオプチカルブラック部を直流再生する 方式がもちいられたあ。即ち、映像信号の直流再生を行う場合、垂直帰線期間に 存在する基準レベル（オプチカルブラック部）と比較用固定レベルと比較するこ とにより映像信号全体の直流再生を実現している。従って、直流再生のための基 準となる直流電位は、垂直周波数周期で比較用固定レベルと比較され修正される ことになる。前記基準レベルとしては、撮像管の垂直方向上部にマスクされた遮 光部分からの出力信号（オプティカルブラック部）を用いている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来の直流再生回路によると、温度変動等により撮像管の暗電流が変 化しても安定して所望の直流再生レベルを得ることができる。しかし、直流再生 のためのクランプ動作は、垂直周波数周期であり、垂直期間に１回だけ基準レベ ル修正が行われるだけであり、急激な輝度レベルの変化に対しては追従できない という問題がある。例えば、被写体がフラッシュにより照らされたような場合、 同期信号の抽出が不安定となり画像自体が乱れたりすることがある。

【０００５】 そこでこの考案では、温度変動等による緩やかな撮像管の暗電流の変動に追 従できるとともに、急激な輝度レベル変動にも追従でき、直流再生性能を向上し た映像信号の直流再生回路を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、水平帰線期間のオプチカルブラック部レベルを参照して映像信号 の直流再生を行う直流再生回路と、垂直帰線期間のオプチカルブラック部レベル を参照して前記映像信号の直流再生を行う直流再生回路とを併用してなるもので ある。

【０００７】

【作用】

上記の手段により、温度変動等による緩やかな撮像管の暗電流変動に追従する とともに、急激な輝度レベル変動にも追従できることになる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１（Ａ）はこの考案の一実施例である。入力端子１１には、映像信号が導入 され、水平直流再生回路１２に供給される。水平直流再生回路１２には、入力端 子１３から水平帰線期間に水平クランプパルスが供給され、入力端子１４から基 準電位Ａが与えられている。水平直流再生回路１２は、映像信号の平均輝度レベ ルが基準電位Ａとなるように直流再生を行い、出力映像信号を次の垂直直流再生 回路１５に供給する。直流再生回路１５には、入力端子１６から垂直クランプパ ルスが与えられ、入力端子１７から基準電位Ｂが与えられている。垂直直流再生 回路１５では、垂直帰線期間においてオプチカルブラック部レベルが基準電位Ｂ となるように直流再生が行われ、その出力映像信号は、出力端子１８に出力され る。

【００１０】 従って、入力端子１１の映像信号は、水平周期での直流再生と、垂直周期での 直流再生が行われることになり、温度変化等による撮像管の暗電流の変動に追従 した直流再生が行われるとともに、水平周期でも直流再生レベルの修正が行われ るので、輝度レベルの急激な変動にも追従した直流再生が行われることになる。 図２には、各直流再生回路１２、１５に対する入力映像信号、各クランプパル ス、出力映像信号を示している。

【００１１】 ここで、直流再生のためのオプティカルブラック部の発生は、例えば図１（Ｂ ）のような手段が用いられている。即ち、撮像デバイス２１の撮像面２２の上部 エッジにマスク部（黒テープなどを張り付けた部分）２３が設けられる。２４を 有効画像範囲とすると、撮像面を走査した場合、垂直周期でマスク部２３を走査 したときに、垂直周期でのオプティカルブラック部を得ることができる。このオ プティカルブラック部のレベルを基準レベルとしてクランプし、直流再生のため の比較信号としている。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したようにこの考案によれば、温度変動等による緩やかな撮像管の暗 電流の変動に追従できるとともに、急激な輝度レベル変動にも追従でき、直流再 生性能を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す回路ブロック図及び
撮像部の説明図。

【図２】図１（Ａ）の回路の各部の信号波形例を示す
図。

【符号の説明】

１２…水平直流再生回路、１５…垂直直流再生回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平帰線期間のオプチカルブラック部レ
   ベルを参照して映像信号の直流再生を行う通常の直流再
   生回路と、垂直帰線期間のオプチカルブラック信号レベ
   ルを参照して前記映像信号の直流再生を行う直流再生回
   路とを併用してなることを特徴とする映像信号直流再生
   回路。