JPH0551286U - 洗濯機の脚装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗濯機を設置するときに使用する調整脚におい
て、調整脚とクラッチばねとの締代が変化しても操作部
の位置を一定にでき、操作性を向上させる。 【構成】外枠１の下部に固定された補強板の中央部に長
穴１０ａを形成し、この長穴１０ａに取付板１１を係着
し、調整脚２は穴１２ｂを貫通して上下方向に移動す
る。レバー１２の円筒ボス部１２ａの中央部にはクラッ
チばね４を装着して一端を固定し、レバー１２の操作部
１２ｃにはクラッチばね４の上方端を係止している。補
強板１０と取付板１１間に円形フランジ部１２ｄを挟着
して回動自在とし、保持板１３を取付板１１に挿着して
補強板１０に螺着している。そして取付板１１には円弧
状の長穴１１ｃが形成されているため、補強板１０に形
成した締付け穴１０ｂと保持板１３に形成した締付け穴
１３ａの位置は長穴１１ｃの可動範囲となり、可動範囲
を調整脚２の外径およびクラッチばね４内径のばらつき
範囲を見込んで設定することにより、調整脚２とクラッ
チばね４の締代が変化しても、レバー１２は外枠１の長
穴１ａでの位置を常に一定にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗濯機の脚装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、洗濯機の床面設置時の調整脚の操作性向上に対する要望が強まってきて いる。

【０００３】 従来、この種の洗濯機の脚装置には図４および図５に示すような構成のものが あった。以下その構成について図面を参照しながら説明する。図に示すように、 洗濯機外枠１の下部に配設された調整脚２は径大部２ａおよび軸部２ｂによって 形成されている。調整脚２の径大部２ａには弾性体３が装着され、軸部２ｂには クラッチばね４が巻着されている。補強板５はその胴部にはクラッチばね４の一 端を係止する角穴５ａ、クラッチばね４の他の一端が回動自在となる角穴５ｂ等 が形成され、その下部には調整脚２の軸部２ｂを挿通する穴５ｃが形成されてお り、外枠１に螺着される。クラッチばね４の先端部には操作板６を係着し、コイ ルばね７が軸部２ｂに装着されている。

【０００４】 次にその動作を説明する。洗濯機の床面設置時には操作板６を回動させること により、クラッチばね４の内径が拡大し軸部２ｂとの巻着状態が解除され、コイ ルばね７は洗濯機の自重による圧縮力を受け、調整脚２は補強板５からの出代を 外枠１の他の脚部とバランスを保った状態にする。そして操作板６の回動力を取 り去ると再びクラッチばね４と軸部２ｂとが巻着状態となり調整脚２の補強板５ からの出代を維持する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記の従来の構成では、軸部２ｂの外径およびクラッチばね４の 内径の寸法ばらつきによる締代の変化により、巻着状態が変化して角穴５ｂで回 動自在となる先端部４ａの角度にばらつきが生じ、操作板６の位置がばらつくた め操作性が悪くなるという問題があった。

【０００６】 本考案は上記従来の問題を解決するもので、調整脚とクラッチばねとの締代が 変化しても操作部の位置を一定にでき、操作性が向上できる脚装置を提供するこ とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、洗濯機外枠の下部に配設された調整脚と 、前記調整脚の外周に巻着し端部に力を加えることにより前記調整脚との巻着状 態を解除するクラッチばねと、洗濯機の自重による圧縮力を受けて伸縮するコイ ルばねとを備え、前記調整脚を軸心として回動自在とする円弧状の長穴を有する とともに前記クラッチばねの一端を係止する取付板と、前記クラッチばねの他端 を係止するとともに前記調整脚を軸心として回動自在な調整用のレバーとを設け たものである。

【０００８】

【作用】

上記構成により、取付板に円弧状の長穴を設けているので、調整脚とクラッチ ばねの締代が変化しても、取付板の角度を調整することができ、レバーの位置を 一定に保つことができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図１〜図３を参照しながら説明する。なお、 本実施例において従来例と同一構成部品には同じ符号を付し、その説明は省略す る。図に示すように、外枠１の下部に固定された補強板１０の中央部に長穴１０ ａを形成し、この長穴１０ａに取付板１１を係着している。取付板１１は調整脚 ２を挿通して上下方向に移動させる円筒部１１ａ、クラッチばね４の下方端を係 止する係着部１１ｂ、円弧状の長穴１１ｃ等を形成している。レバー１２は円筒 ボス部１２ａ、穴１２ｂ、操作部１２ｃ、円形フランジ部１２ｄ等を有している 。円筒ボス部１２ａの中央部にはクラッチばね４を装着し、調整脚２は穴１２ｂ を貫通して上下方向に移動する。操作部１２ｃには掛止穴１２ｅを設けてクラッ チばね４の上方端を係止し、その先端部を外枠１側壁に形成した長穴１ａより突 出させている。補強板１０と取付板１１間に円形フランジ部１２ｄを挟着して回 動自在とし、保持板１３を取付板１１に挿着して補強板１０に螺着している。ま たクラッチばね４は取付板１１とレバー１２との間に装着され、取付板１１の下 部に保持板１３を装着した後、クラッチばね４の内径が大きくなるようにレバー １２を回動させ、コイルばね７を遊嵌した調整脚２を挿嵌している。またレバー １２の操作部１２ｃは長穴１０ａを介して挿着し、長穴１ａから突出して回動で きるようにしている。そして取付板１１を回転させながら位置設定を行い保持板 １３を補強板１０に螺着する。

【００１０】 このように実施例の洗濯機の脚装置は、取付板１１には円弧状の長穴１１ｃが 形成されているため、取付板１１の角度を調整するために回転させても、補強板 １０に形成した締付け穴１０ｂと保持板１３に形成した締付け穴１３ａの位置は 長穴１１ｃの可動範囲となり、可動範囲を調整脚２の外径およびクラッチばね４ 内径のばらつき範囲を見込んで設定しいるので、保持板１３と補強板１０の螺着 には何の障害もなく組み立てができる。したがって調整脚２とクラッチばね４の 締代が変化しても、レバー１２は外枠１の長穴１ａでの位置を常に一定にできる 。

【００１１】

【考案の効果】

上記実施例から明らかなように本考案の洗濯機の脚装置は、洗濯機外枠の下部 に配設された調整脚と、前記調整脚の外周に巻着し端部に力を加えることにより 前記調整脚との巻着状態を解除するクラッチばねと、洗濯機の自重による圧縮力 を受けて伸縮するコイルばねとを備え、前記調整脚を軸心として回動自在とする 円弧状の長穴を有するとともに前記クラッチばねの一端を係止する取付板と、前 記クラッチばねの他端を係止するとともに前記調整脚を軸心として回動自在な調 整用のレバーとを設けたものであり、この構成とすることにより、調整脚の外径 およびクラッチばねの内径のばらつきにより、挿着後の取付板に対するレバーの 取り付け角度がばらついても、取付板の角度を任意に設定することができ、レバ ーの外枠の側壁長穴での位置を常に操作しやすい位置に保つことができ、調整の 操作性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における洗濯機の脚装置の断
面図

【図２】同脚装置の平面図

【図３】同脚装置のレバーの操作を示す平面図

【図４】従来の洗濯機の脚装置における縦断面図

【図５】（ａ）（ｂ）同脚装置のクラッチばねの巻着・
開放状態を示す平面図

【符号の説明】

１ 洗濯機外枠 ２ 調整脚 ３ 弾性体 ４ クラッチばね ７ コイルばね １１ 取付板 １２ レバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯機外枠の下部に配設された調整脚
   と、前記調整脚の外周に巻着し端部に力を加えることに
   より前記調整脚との巻着状態を解除するクラッチばね
   と、洗濯機の自重による圧縮力を受けて伸縮するコイル
   ばねとを備え、前記調整脚を軸心として回動自在とする
   円弧状の長穴を有するとともに前記クラッチばねの一端
   を係止する取付板と、前記クラッチばねの他端を係止す
   るとともに前記調整脚を軸心として回動自在な調整用の
   レバーとを設けた洗濯機の脚装置。