JPH055068A - 自動車用防錆アンダーコート塗料 - Google Patents

自動車用防錆アンダーコート塗料

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JPH055068A
JPH055068A JP31368891A JP31368891A JPH055068A JP H055068 A JPH055068 A JP H055068A JP 31368891 A JP31368891 A JP 31368891A JP 31368891 A JP31368891 A JP 31368891A JP H055068 A JPH055068 A JP H055068A
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JP
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polymer particles
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polymer
core
undercoat paint
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JP31368891A
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English (en)
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Eitaro Nakamura
栄太郎 中村
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D151/00Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D151/04Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers grafted on to rubbers

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Abstract

(57)【要約】 【構成】非水系液状分散媒とポリマー粒子とを必須成分
とする粒子分散型塗料であって、該ポリマー粒子が、
(a)外殻部が連続した層を形成する2次転移点(T
g)が50℃以上のメチルメタクリレート系又はアクリ
ロニトリル系樹脂から成り、かつ核部がジエン系ゴム状
弾性体から成るもの、又は(b)外殻部が連続した層を
形成する塩化ビニル系重合体から成り、かつ核部がアク
リレート系、ジエン系及び/又はスチレン系ゴム状弾性
体から成る自動車用防錆アンダーコート塗料を提供す
る。 【目的】車体の廃棄処分に伴う有害な酸性ガスの発生が
抑制され、かつ低粘度でスプレー塗装が可能であって、
特に自動車の車体の底板に好適に施工されて、比重の小
さな耐チッピング特性に優れた弾性塗膜を与える自動車
用防錆アンダーコート塗料を提供することを目的とす
る。 【効果】車体の廃棄処分に伴う有害な酸性ガスの発生が
抑制され、かつ低粘度でスプレー塗装が可能である上、
比重の小さな耐チッピング特性に優れた弾性塗膜を与え
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な自動車用防錆アン
ダーコート塗料、さらに詳しくは、車体の廃棄処分に伴
う有害な酸性ガスの発生が抑制され、かつ低粘度でスプ
レー塗装が可能であって、特に自動車の車体の底板に好
適に施工されて、比重の小さな耐チッピング特性に優れ
た弾性塗膜を与える自動車用防錆アンダーコート塗料に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用防錆アンダーコート塗料
は、道路面からの塩分や砂礫の飛来、衝突による腐食や
損傷から車体を保護する目的で、車体底面に施工されて
いる。このアンダーコート塗料としては、一般に塩化ビ
ニル系プラスチゾルが、(1)塗膜が適当な弾性と強度
と耐寒性を有し、耐チッピング特性(腐食促進条件下に
おける繰り返し衝撃塗膜強度)に優れる、(2)スプレ
ー塗装が可能で、成膜時の減肉がなく、厚塗りが可能で
一液型である上、自動車製造における上塗り塗装時に同
時に成膜できるなどの加工性が良好である、(3)実質
上揮発成分がなく、安全で無公害である、(4)低価格
である、などの特徴を有することから広く用いられてい
る。しかしながら、この塩化ビニルプラスチゾル系アン
ダーコート塗料は、前記したように機能、加工性、安全
性、コストなどのバランスに優れているものの、焼却処
理時に塩化水素ガスが発生して環境汚染を引き起こすと
いう懸念を有しており、特に近年高まりつつある酸性雨
問題の対応として、これに代わる塩化水素ガスを発生し
ない、もしくは発生量を大巾に低減するアンダーコート
塗料の要求が高まってきている。このため、塩化ビニル
樹脂の燃焼時に発生する塩化水素ガスを中和捕捉する化
合物、例えばアルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化
物、炭酸塩、水酸化物、有機酸塩などを大量に塗料中に
配合して、燃焼時の塩化水素ガスの発生を抑える方法が
試みられている。しかしながら、このような方法におい
ては、塗料の粘度が上昇してスプレー塗装ができなかっ
たり、塗膜の比重が高くなって、車体重量が増大し、燃
費効率の低下をもたらすなど、好ましくない事態を招来
するなどの問題がある。また、塩化ビニルプラスチゾル
を用いないアンダーコート塗料として、従来礫青塗料が
用いられてきたが、このものはアスファルト系成分が主
体となるために塗膜の耐寒特性が不十分であり、また溶
剤を含んでいるため、厚塗りが不可能で、耐チッピング
性も不十分であり、この耐チッピング性を向上させよう
としてゴム成分を配合するとスプレー塗装ができなくな
るという問題が生じる。また、ラテックス系の水性塗料
も非塩化ビニル樹脂系のアンダーコート塗料として注目
されているが、これも揮発成分を必然的に含むため、厚
塗りができないという欠点を有している。さらに、塩化
ビニル樹脂を含まないプラスチゾルとして、メタクリル
酸メチル系共重合体を用いたものが知られており、例え
ばアクリレート系重合体と有機可塑剤とをベースとする
プラスチゾルが開示されている(特公昭55−1617
7号公報)。しかしながら、このようなプラスチゾルに
おいては、150℃程度の温度に加熱するとゲル化する
安定な塗料を与えるものの、ゲル化した塗膜を室温に戻
すと可塑剤を滲出させてしまうという欠点があり、特に
可塑剤として常用されているフタル酸エステル系可塑剤
において顕著である。フタル酸エステル系可塑剤との相
溶性を増して安定な塗膜を得るには、メタクリル酸メチ
ルの量を抑えて、高級アルコールのアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルの共重合量を増加させればよい
が、この場合、プラスチゾルが短時間で増粘して固化す
るおそれがあり、スプレー塗装ができなくなるという問
題が生じる。また、プラスチゾルの可使時間を延長させ
るために、ポリマー粒子の粒径を大きくすることも提案
されているが、スプレーノズルの詰まりやスプレー幅を
考慮すると粒径が100μmを超えるような粒子は使用
できないので、おのずと限界がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情のもとで、車体の廃棄処分に伴う有害な酸性ガスの発
生が抑制され、かつ低粘度でスプレー塗装が可能である
上、比重の小さな耐チッピング特性に優れた弾性塗膜を
与えうる自動車用防錆アンダーコート塗料を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する自動車用防錆アンダーコート塗料を
開発すべく鋭意研究を重ねた結果、外殻部が連続した層
を形成する特定の樹脂から成り、かつ核部が特定のゴム
状弾性体から成るポリマー粒子と非水系液状分散媒とを
必須成分とする粒子分散型塗料により、その目的を達成
しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、非水系液状分散媒と
ポリマー粒子とを必須成分とする粒子分散型塗料であっ
て、該ポリマー粒子が、(a)外殻部が連続した層を形
成する2次転移点(Tg)が50℃以上のメチルメタク
リレート系又はアクリロニトリル系樹脂から成り、かつ
核部がジエン系ゴム状弾性体から成るもの、又は(b)
外殻部が連続した層を形成する塩化ビニル系重合体から
成り、かつ核部がアクリレート系、ジエン系及び/又は
スチレン系ゴム状弾性体から成るものであることを特徴
とする自動車用防錆アンダーコート塗料を提供するもの
である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明塗料は非水系液状分散媒とポリマー
粒子とを必須成分とする粒子分散型塗料であって、この
粒子分散型塗料に用いられるポリマー粒子には2種のも
のがある。その1つは、外殻部が連続した層を形成する
2次転移点(Tg)が50℃以上のアクリレート系又は
アクリロニトリル系樹脂から成り、かつ核部がジエン系
ゴム状弾性体から成るものである。このポリマー粒子の
外殻部を構成する樹脂のTgが50℃未満のものは、常
温において非水系液状分散媒が粒子内部に浸透して経時
により塗料が増粘してスプレー塗装ができなくなるおそ
れがある。この外殻部を構成する樹脂としてはメチルメ
タクリレート系樹脂又はアクリロニトリル系樹脂が用い
られる。前者のメチルメタクリレート系樹脂について
は、Tgが50℃以上のものであればよく、特に制限は
ないが、例えばメチルメタクリレート単独重合体や、メ
チルメタクリレートを主成分として50重量%以上、好
ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以
上含有し、これと共重合可能な他の単量体との共重合体
などが好ましく用いられる。該共重合可能な単量体とし
ては、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、フェニルメタクリレートなどが挙げられ
る。
【0007】また、アクリロニトリル系樹脂としては、
例えばTgが50℃以上のアクリロニトリル−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合
体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−N−フェニルマレイミド共重合
体、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合
体、アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体など
が挙げられる。これらの樹脂の中で、特にメチルメタク
リレート単独重合体が好適である。一方、核部を構成す
るジエン系ゴム状弾性体としては、例えばポリブタジエ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、
ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴムなどが挙げ
られるが、これらの中でポリブタジエン及びスチレン−
ブタジエン共重合体が好ましく、特にスチレン−ブタジ
エン共重合体が好適である。このスチレン−ブタジエン
共重合体はランダム型であってもよいし、ブロック型で
あってもよい。
【0008】もう1つのポリマー粒子は、外殻部が連続
した層を形成する塩化ビニル系重合体から成り、かつ核
部がアクリレート系、ジエン系及び又はスチレン系ゴム
状弾性体から成るものである。このポリマー粒子におい
て、外殻部を構成する塩化ビニル系重合体は、塩化ビニ
ル単独重合体であってもよいし、塩化ビニルを主体とし
て50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好
ましくは70重量%以上含有し、これと共重合可能な単
量体との共重合体であってもよい。該共重合可能な単量
体としては、例えば脂肪酸ビニルエステル、ビニリデン
ハライド、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸
アルキルエステル、アクリロニトリル、アルキルビニル
エーテル、アリルアルコール、スチレン及びその誘導体
などが挙げられる。
【0009】一方、核部を構成するアクリレート系ゴム
状弾性体としては、例えばアクリル酸ブチルの如きアク
リル酸のC4〜C16のアルキルエステルを主成分として
50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ま
しくは70重量%以上含有し、これに共重合可能なモノ
マー、例えばメタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
2−クロロエチルビニルエーテル、グリシジル(メタ)
アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチリデン
ノルボルネン、トリアリルトリメリテートなどを共重合
させたものなどが挙げられる。また、ジエン系ゴム状弾
性体としては、前記のポリマー粒子の説明において例示
したものを挙げることができる。
【0010】さらに、スチレン系ゴム状弾性体として
は、ポリスチレンブロックとゴム中間ブロックとを有す
るスチレンブロック共重合体があり、具体的にはゴム中
間ブロックがポリブタジエンのS−B−S、ポリイソプ
レンのS−I−S、ポリオレフィン(エチレン・ブチレ
ン)のS−EB−S、ポリオレフィン(イソブチレン)
のS−IB−Sなどが挙げられる。これらのゴム状弾性
体のうち、ポリブタジエン及びS−B−Sが好ましい。
【0011】本発明においては、これらのポリマー粒子
は、低粘度でかつスプレー塗装に好適なチクソトロピー
性の塗料を得るためには実質上粒径が50μm以下であ
るものが好ましく、特に粒径20〜50μmの範囲のも
のを10〜50重量%及び粒径5μm以下のものを50
〜90重量%の割合で含有するものが好適である。ま
た、該ポリマー粒子の外殻部は連続した層を形成してい
ることが必要であり、この層が不連続であると常温にお
いても非水系液状分散媒が内部に浸透して経時により増
粘し、スプレー塗装ができなくなるおそれがある。さら
に、この外殻部の厚さは、特に限定されるものではな
く、通常はポリマー粒子の粒径の1〜25%の範囲で適
宜選定されるが、ポリマー粒子の粒径により異なり、粒
径が5μm以下のポリマー粒子の場合は0.05〜1μ
mの範囲が好ましく、粒径が5μmを超えるポリマー粒
子の場合は1〜5μmの範囲が好ましい。
【0012】このようなポリマー粒子は、例えば次のよ
うにして製造することができる。まず、ポリマー粒子の
核部を形成するゴム状弾性体粒子を含むラテックスを、
通常の乳化重合や微細懸濁重合により調製し、次いでこ
のラテックス中のゴム状弾性体粒子をまたはこれを凝集
して肥大化した粒子を核として、アニオン性やノニオン
性界面活性剤を用い、水性媒体中において、該ポリマー
粒子の外殻部を形成するモノマーの乳化重合を行い、粒
子を肥大化させることにより、所望のポリマー粒子が得
られる。この際用いられるゴム状弾性体から成る核粒子
の径は、通常0.1〜49μmの範囲で選ばれる。
【0013】前記の外殻部を形成するモノマーの乳化重
合においては、触媒として水溶性重合開始剤やレドック
ス系開始剤が用いられる。該水溶性重合開始剤として
は、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾ
ビスイソブチルアミジン塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸
などが挙げられる。一方、レドックス系開始剤として
は、通常水溶性還元剤と有機過酸化物との組合せが用い
られる。このレドックス系開始剤における水溶性還元剤
としては、例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのナト
リウム塩やカリウム塩、あるいはこれらと鉄、銅、クロ
ムなどの重金属との錯化合物、スルフィン酸又はそのナ
トリウム塩やカリウム塩、l−アスコルビン酸又はその
ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、ピロリン酸
第一鉄、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、亜硫酸
ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒド
スルホキシル酸ナトリウム、還元糖類などが挙げられ、
これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0014】また、レドックス系開始剤における有機過
酸化物としては、例えばクメンヒドロペルオキシド、p
−サイメンヒドロペルオキシド、t−ブチルイソプロピ
ルベンゼンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼ
ンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシ
ド、デカリンヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペ
ルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、イソプロ
ピルヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド類が
挙げられる。これらの有機過酸化物は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】さらに、該乳化重合において用いられるア
ニオン性界面活性剤としては、通常乳化重合に用いられ
る公知のもの、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪
酸金属塩、ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル
塩、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エステ
ル塩、ポリオキシエテレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル酸性リン酸エステル及びその塩、コハク酸ジアル
キルエステルスルホン酸塩などが挙げられ、これらは1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0016】また、ノニオン性界面活性剤としては、例
えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルグリ
セリンホウ酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンなど、ポリ
オキシエチレン鎖を分子内に有し、界面活性能を有する
化合物及び前記化合物のポリオキシエチレン鎖がオキシ
エチレン、オキシプロピレンの共重合体で代替されてい
る化合物、さらにはソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸
グリセリンエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ペン
タエリスリトール脂肪酸エステルなどが挙げられ、これ
らは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。上記水溶性重合開始剤、レドックス系開始
剤、有機過酸化物、アニオン性界面活性剤及びノニオン
性界面活性剤の使用量は、通常の乳化重合において使用
される量を適宜選定すれば良い。
【0017】このようにして核/殻構造から成るポリマ
ー粒子が均質に分散したラテックスが得られる。このラ
テックスは、通常塩析又は噴霧乾燥などの公知の処理が
施され、ポリマー粒子は固形物として取り出される。本
発明においては、前記ポリマー粒子は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また本発明
の目的が損なわれない範囲で所望に応じ核/殻構造でな
いポリマー粒子と組み合せて用いてもよい。
【0018】本発明塗料において用いられる非水系液状
分散媒としては、前記ポリマー粒子の核部のゴム状弾性
体と親和性を有し、かつ常温において200℃まで昇温
した際の留出分が10重量%以下のものが好適である。
このようなものとしては、例えばジ−(2−エチルヘキ
シル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイ
ソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニ
ルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシル
フタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル、
ノニル、ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、
ジシクロヘキシルフタレートなどのフタル酸誘導体、こ
れらに対応するイソフタル酸誘導体やテトラヒドロフタ
ル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2−エ
チルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、
ジイソノニルアジペートなどのアジピン酸誘導体、ジ−
(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルア
ゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレートなどのアゼライ
ン酸誘導体、ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エ
チルヘキシル)セバケートなどのセバシン酸誘導体、ト
リ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n
−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテ
ート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘ
キシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート
などのトリメリット酸誘導体、テトラ−(2−エチルヘ
キシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメ
リテートなどのピロメリット酸誘導体、トリエチルシト
レート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエ
チルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシ
ル)シトレートなどのクエン酸誘導体、モノメチルイタ
コネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネ
ート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、
ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネートなどのイタコ
ン酸誘導体、ブチルオレート、グリセリルモノオレー
ト、ジエチレングリコールモノオレートなどのオレイン
酸誘導体、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチ
ルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチ
レングリコールモノリシノレートなどのリシノール酸誘
導体、n−ブチルステアレート、グリセリンモノステア
レート、ジエチレングリコールジステアレートなどのス
テアリン酸誘導体、ジエチレングリコールモノラウレー
ト、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエ
リスリトール脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸誘導
体、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレ
ングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコール
ジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エ
チルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−
エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリ
コレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジ
オールジイソブチレートなどのグリコール誘導体、グリ
セロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート
などのグリセリン誘導体、トリブチルホスフェート、ト
リ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキ
シエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ク
レジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエ
チル)ホスフェートなどのリン酸誘導体、さらには塩酸
化パラフィン、エポキシ化大豆油、タール留分、グリコ
ールエーテル類、廃潤滑油、ナフテニック又はアロマチ
ックプロセスオイル、環状ナフテン系炭化水素、テルペ
ン類などが挙げられる。
【0019】これらの非水系液状分散媒の中で、特に抗
張力や伸び率などのフイルム物性及び非ブリード性に優
れた塗膜を与えるものは、分子量が500以上で25℃
の誘電率が5以下のピロメリットエステル系などのエス
テル類や、芳香族を全炭素数の10%以上、ナフテン類
を35%以上含むナフテン系プロセスオイルである。こ
れらの非水系液状分散媒は1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】本発明塗料においては、150℃の温度で
30分間加熱処理して得られた塗膜が、テトラヒドロフ
ランによって溶解無定形化せず、膨潤による膨張倍率が
100倍以下であることが、塗膜性能の点から望まし
い。したがって、このような塗膜を得る目的で、該ポリ
マー粒子の核部が反応性官能基を有する場合には、所望
に応じ該官能基と反応する反応性低分子量化合物を非水
系液状分散媒中に含有させてもよい。このような反応性
低分子量化合物としては、反応性官能基を2個以上有す
る架橋剤、例えば末端カルボキシポリエステルオリゴマ
ー、トリデカノールアシッドホスフェート、(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、酸無
水物、ジアミン類、ジイソシアネート化合物、エポキシ
化合物などが挙げられる。
【0021】例えばグリシジルメタクリレートやアリル
グリシジルエーテルを共重合させて反応性官能基を導入
したポリマーに対しては、酸性リン酸エステル、多塩基
カルボン酸、ポリチオール化合物、酸無水物やジアミン
類を用いて架橋反応させればよいし、3−ヒドロキシブ
チルアクリレートやN−メチロールアクリルアミドを共
重合させて反応性官能基を導入したポリマーに対して
は、ジイソシアネート化合物を用いて架橋反応させれば
よい。また、無水マレイン酸を共重合させて反応性官能
基を導入したポリマーに対してはポリオール化合物やジ
イソシアネート化合物を、ジケテンを共重合させて反応
性官能基を導入したポリマーに対してはジアミン類を、
ホスイミドやアミド化合物を共重合させて反応性官能基
を導入したポリマーに対しては低分子量エポキシ化合物
を用いて架橋反応させればよい。
【0022】さらに、前記と同じ目的でラジカル重合性
基2個以上を有する架橋性単量体を、所望に応じ非水系
液状分散媒中に含有させてもよい。このような架橋性単
量体としては、例えばジアリルフタレート、ジアリルイ
ソフタレート、ジアリルテレフタレートなどのフタル酸
のジアリルエステル類、ジアリルマレエート、ジアリル
フマレート、ジアリルイタコネートなどのエチレン性不
飽和二塩基酸のジアリルエステル、ジアリルアジペー
ト、ジアリルアゼレート、ジアリルセバケートなどの飽
和二塩基酸のジアリルエステル類、ジアリルエーテル、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート及びエチレングリコール
ジビニルエーテル、n−ブタンジオールジビニルエーテ
ル、デカンジビニルエーテル、オクタデカンジビニルエ
ーテルなどのジビニルエーテル類、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジアクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレートなど
の多価アルコールのジメタクリルエステルあるいはジア
クリルエステル類、(メタ)アクリル酸カルシウム、
(メタ)アクリル酸鉛、(メタ)アクリル酸バリウム、
(メタ)アクリル酸亜鉛などの(メタ)アクリル酸の多
価金属塩、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエ
タントリアクリレート、テトラメチロールメタントリア
クリレートなどの多価アルコールのトリメタクリルエス
テルあるいはトリアクリルエステル類、さらにはビスメ
タクリロイルオキシエチレンフタレート、1,3,5−ト
リアクリロイルヘキサヒドロトリアジンなどが挙げられ
る。
【0023】本発明塗料におけるポリマー粒子と非水系
液状分散媒の重量含有比率は、通常100:60〜10
0:200の範囲であり、好ましくは100:80〜1
00:150の範囲である。また、ポリマー粒子の含有
量は、通常塗料の全重量に基づき20〜70重量%、好
ましくは30〜60重量%の範囲で選ばれる。また、非
水系液状分散媒の含有量は、通常塗料の全量に基づき2
0〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の範囲で
選ばれる。また、所望により含有される反応性低分子化
合物又はラジカル重合性基2個以上を有する架橋性単量
体は、ポリマー粒子の核部に導入された反応性官能基の
量に応じて適宜選定すれば良いが、通常ポリマー粒子に
対して5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%の
範囲で選ばれる。
【0024】このようにして得られた本発明塗料は、温
度150℃にて30分間熱処理した際の重量減が通常1
0重量%以下であり、また、この条件で得られた塗膜の
燃焼時における塩化水素ガス発生量が、通常50mg/g
以下であるので、硬化時や車体処分時に環境汚染をもた
らすことはほとんどない。本発明塗料には、本発明の目
的を損なわない範囲で従来アンダーコート塗料において
慣用されている各種添加成分を必要に応じて含有させる
ことができる。
【0025】本発明の自動車用防錆塗料は、非水系液状
分散媒と、外殻部が連続した層を形成する特定の樹脂か
ら成り、かつ核部がゴム状弾性体から成るポリマー粒子
を必須成分とする粒子分散型塗料であって、該ポリマー
粒子の外殻部を構成するポリマーの2次転移点(Tg)
以下の室温においては、該外殻部が液状分散媒のポリマ
ー粒子内への浸透を防止するため、経時による粘度変化
が少なく、スプレー塗装が可能である。また、塗布され
た塗膜は、車体の塗装ラインで加熱され、外殻部を構成
するポリマーのTg以上の温度になると、該外殻部が軟
化して液状分散媒が透過し、核部がその液状分散媒を吸
収して膨張し、一体化するので、ゴム弾性を有する耐ピ
ッチング性に優れた塗膜となる。このように、本発明塗
料は、塩化ビニル系プラスチゾルアンダーコート塗料の
もつ物性、加工性、安全性、経済性を備えている上、焼
却時に塩化水素ガスの発生が極めて少ないなどの特徴を
有している。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 製造例1 樹脂粉末(1)の製造 乳化重合により、スチレン単位含有量が26wt%のスチ
レン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)粒子を含むラテ
ックスを調製し、次いでこのSBR粒子を核としてメチ
ルメタクリレートを乳化重合させ、核部がSBRから成
り、外殻部が平均厚さ0.07μmの連続したポリメチ
ルメタクリレート層から成る平均粒径0.21μmのポ
リマー粒子の樹脂粉末(1)を製造した。
【0027】製造例2 樹脂粉末(2)の製造 乳化重合により、グリシジルメタクリレート5wt%とト
リアリルトリメリテート1wt%を共重合したポリn−ブ
チルアクリレート粒子を含むラテックスを調製し、次い
でこのポリn−ブチルアクリレート粒子を核として塩化
ビニルを乳化重合させ、核部が前記ポリn−ブチルアク
リレートから成り、外殻部が平均厚さ0.1μmの連続
したポリ塩化ビニル層から成る平均粒径0.62μmの
ポリマー粒子の樹脂粉末(2)を製造した。
【0028】製造例3 樹脂粉末(3)の製造 乳化重合により、ブチルアクリレート単位40wt%を含
有するメチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重
合体粒子を含むラテックスを調製し、次いでこの共重合
体粒子を核としてメチルメタクリレートを乳化重合させ
て、平均粒径0.15μmのポリマー粒子の樹脂粉末
(3)を製造した。
【0029】製造例4 樹脂粉末(4)の製造 乳化重合により、スチレン単位含有量が22wt%で、平
均粒径が0.3〜0.4μmのSBR粒子を含むラテック
スを調製し、次いでTg以上の温度で強撹拌しながら、
ブタジエンモノマーを添加して溶媒凝集させることによ
り、SBR凝集粒子分散体を得た。次に、この凝集粒子
分散体にメチルメタクリレートをグラフト重合させるこ
とにより、核部が前記SBR集合体から成り、外殻部が
平均厚さ1μmの連続したポリメチルメタクリレート層
から成る平均粒径34μmのポリマー粒子の樹脂粉末
(4)を製造した。
【0030】製造例5 樹脂粉末(5)の製造 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムと炭素数16〜
18のアルコールを乳化剤とし、かつ重合開始剤として
ジ−2−エチルヘキシルジカーボネートを用いて、n−
ブチルアクリレートとメチルメタクリレートとを微細懸
濁重合させて、平均粒径2μmのn−ブチルアクリレー
ト単位15wt%を含有するメチルメタクリレート−n−
ブチルアクリレート共重合体粒子の樹脂粉末(5)を製
造した。
【0031】製造例6 樹脂粉末(6)の製造 微細懸濁重合により、酢酸ビニル単位5.5wt%を含む
平均粒径1.2μmの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
粒子の樹脂粉末(6)を製造した。
【0032】製造例7 樹脂粉末(7)の製造 懸濁重合により、酢酸ビニル単位3.5wt%を含む平均
粒径40μmの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体粒子の
樹脂粉末(7)を製造した。
【0033】実施例1〜9、比較例1〜3 第1表に示す種類の原料を用い、次に示す配合物を5リ
ットルのホバートミキサーで高速混合した。 樹脂粉末(A) 30重量部 樹脂粉末(B) 10重量部 液状分散媒(C) 25重量部 軽質炭酸カルシウム 15重量部 (平均粒径0.02μm) 重質炭酸カルシウム 10重量部 (平均粒径10μm) 次に、低速に切り換えて、次に示すものを加えて塗料を
調製した。 液状分散媒(D) 5重量部 液状有機過酸化物 1重量部 (t−ブチルパーオキシベンゾエート) ミネラルスピリット 5重量部 アミド系接着剤 4重量部 このようにして得られた塗料について、以下に示す方法
で各物性を求めた。その結果を第1表に示す。
【0034】塗料の特性 (1)初期粘度 BH型ブルックフィールド回転粘度計[東京計器(株)
製]を用い、No♯7ローター20回転の粘度を測り、
次にロトビスコ回転粘度計(ドイツ ハーケ社製)で剪
断速度103sec-1における粘度を求めた。 (2)粘度上昇度 (1)の粘度測定を終えた塗料を40℃で14日間貯蔵
したのち、再びBH型回転粘度計で粘度を測定し、粘度
上昇度(貯蔵後の粘度/貯蔵開始時の粘度)を求めた。
【0035】塗膜の特性 粘度上昇度が3以下のものについて、これをエアスプレ
ーにより、下側に電着塗装を施してある鋼板に対して3
0cm離れて45°に傾けて下側から塗布したのち、その
ままの姿勢で140℃で30分間加熱キュアして、0.
5mm厚の膜と3.0mm厚の膜を有する2枚の塗装鋼板を
得た。 (3)耐摩耗性 0.5mm厚の塗膜を有する試料を、塗膜面を上に水平面
に対して60°の角度に置き、衝突面から2mの高より
膜面に向けて、黄銅製のJIS B-1181−74の1
種M2の六角ナットを落下させて、膜が摩耗して下地鋼
が表れるまでの落下させたナットの総重量を測定して耐
摩耗性を、次の基準で評価した。 ○:30kg以上 △:10kg以上30kg未満 ×:10kg未満 (4)厚みむら、膜面への滲出 3.0mm厚の塗膜について、厚みむらの程度と、7日間
室温で放置後の膜面への液状媒体の滲出を目視により評
価した。 (5)耐溶剤形状保持性、膨潤度 3.0mm厚の塗膜の一部を10×10mm角に切り出し、
これをテトラヒドロフラン100mlを満たした150ml
のびんに入れ、24時間振とうさせたのち、形状の保持
性と膨潤度を測定した。 (6)塩化水素ガス発生量 3mm厚の塗膜の一部を剥ぎ取って電線の場合に従って、
焼却時の塩化水素ガスの発生量を測定した。 (7)フイルムの引張強度及び伸び 前記の実施例及び比較例の配合からアミド系接着剤を除
いて調製した塗料をガラス板上に厚さ0.3mmに塗布し
て140℃で30分間加熱して得たフイルムよりJIS
K-7113の3号ダンベルで打ち抜いた試験片を、2
5℃にて引張速度50mm/分で試験した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】[注]塗料原料樹脂の記号は次を意味す
る。 (1):核部のゴム状弾性体がスチレン単位含有量が2
6wt%のスチレン−ブタジエン共重合ゴムで、外殻部が
ポリメチルメタクリレートにより平均厚さ0.07μm
で完全に覆われた平均粒径0.21μmのポリマー粒子 (2):核部のゴム状弾性体が、グリシジルメタクリレ
ート5wt%とトリアリルトリメリテート1wt%を共重合
したポリn−ブチルアクリレートで、外殻部がポリ塩化
ビニルにより平均厚さ0.1μmで完全に覆われた平均
粒径0.62μmのポリマー粒子 (3):核部のゴム状弾性体がブチルアクリレート単位
40wt%を含有するメチルメタクリレート−ブチルアク
リレート共重合体で、外殻部がポリメチルメタクリレー
トである平均粒径0.15μmのポリマー粒子 (4):核部のゴム状弾性体が、スチレン単位含有量2
2wt%のスチレン−ブタジエン共重合体の集合体で、外
殻部がポリメチルメタクリレートにより平均厚さ1μm
で完全に覆われた粒径34μmのポリマー粒子 (5):n−ブチルアクリレート単位15wt%を含有す
るメチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート共重
合体で平均粒径2μmの粒子 (6):酢酸ビニル単位5.5wt%を含む平均粒径1.2
μmの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (7):酢酸ビニル単位3.5wt%を含む平均粒径40
μmの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (8):ジオクチルフタレート (9):2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ルジイソブチレート (10):廃潤滑油 (11):ナフテニックプロセスオイル 日本サン石油
株式会社商品 サンセン450(英字 SUNTHEN
E)[ナフテン類42%、芳香族15%、パラフィン類
43%] (12):末端カルボキシポリエステルオリゴマー (13):トリエチレングリコールジメタクリレート (14):トリデカノールアシッドホスフェート (15):メタクリロイルオキシプロピルアシッドホス
フェート (16):テトラ−2−エチルヘキシルピロメリテート
【0039】なお、ポリマー粒子の粒径は、電子顕微鏡
により、また外殻部の樹脂の被覆状態及び平均厚さは、
樹脂をエポキシ樹脂で包埋したのち、オスミウム酸で染
色してオスミウム酸で染まらない外殻部を電子顕微鏡で
見ることで測定した。ただし、(3)のポリマーは、ポ
リマー全体がオスミウム酸で染まらないため核/殻構造
を測定できていない。(3)のポリマーが核/殻構造を
有しているとしたのは、その製法が、過硫酸アンモニウ
ムとパラフィンスルホン酸ナトリウムを含む水の入った
ガラス製撹拌機付反応槽にn−ブチルアクリレートとメ
チルメタクリレート、水、乳化剤、開始剤の乳化液を連
続的に添加して重合液として重合したのち、メチルメタ
クリレートと水、乳化剤、開始剤の乳化液をさらに連続
的に添加して重合を完結し、乾燥したので、その製法か
ら、核/殻構造を形成していると考えられるためであ
る。第1表から明らかなように、本発明塗料は経時変化
が少ない上、耐摩耗性に優れ、かつ安定性のよい塗膜を
与え、しかも焼却時の塩化水素ガスの発生が抑えられて
いる。
【0040】
【発明の効果】本発明の自動車用防錆アンダーコート塗
料は、塩化ビニル系プラスチゾルアンダーコート塗料の
もつ物性、加工性、安全性、経済性を備えている上、車
体の廃棄処分に伴う有害な酸性ガスの発生が抑制されて
いるので、ほとんど環境汚染をもたらさない。本発明塗
料は低粘度でスプレー塗装が可能であって、比重の小さ
な耐チッピング特性に優れた弾性塗膜を与え、特に自動
車の車体の底板に好適に施工される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 109/00 PGP 8016−4J 133/06 PFZ 7242−4J 133/20 PFZ 7242−4J 151/00 PGX 7142−4J 151/04

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】非水系液状分散媒とポリマー粒子とを必須
    成分とする粒子分散型塗料であって、該ポリマー粒子
    が、(a)外殻部が連続した層を形成する2次転移点
    (Tg)が50℃以上のメチルメタクリレート系又はア
    クリロニトリル系樹脂から成り、かつ核部がジエン系ゴ
    ム状弾性体から成るもの、又は(b)外殻部が連続した
    層を形成する塩化ビニル系重合体から成り、かつ核部が
    アクリレート系、ジエン系及び/又はスチレン系ゴム状
    弾性体から成るものであることを特徴とする自動車用防
    錆アンダーコート塗料。 【請求項2】150℃の温度で30分間加熱処理して得
    られた塗膜の燃焼時における塩化水素ガス発生量が50
    mg/g以下である請求項1記載の自動車用防錆アンダー
    コート塗料。 【請求項3】ポリマー粒子が、実質上粒径50μm以下
    のものである請求項1又は2記載の自動車用防錆アンダ
    ーコート塗料。 【請求項4】ポリマー粒子が、粒径20〜50μmのも
    の10〜50重量%及び粒径5μm以下のもの50〜9
    0重量%を含有して成る請求項3記載の自動車用防錆ア
    ンダーコート塗料。 【請求項5】非水系液状分散媒がポリマー粒子の核部と
    親和性を有し、かつ常圧において200℃まで昇温した
    際の留出分が10重量%以下のものである請求項1ない
    し4のいずれかに記載の自動車用防錆アンダーコート塗
    料。 【請求項6】温度150℃にて30分間加熱処理した際
    の重量減が10重量%以下である請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の自動車用防錆アンダーコート塗料。 【請求項7】ポリマー粒子の核部を構成するポリマーが
    反応性官能基を含み、かつ非水系液状分散媒中に該官能
    基と反応する反応性低分子量化合物を含有する請求項1
    ないし6のいずれかに記載の自動車用防錆アンダーコー
    ト塗料。 【請求項8】非水系液状分散媒中にラジカル重合性基2
    個以上を有する架橋性単量体を含有する請求項1ないし
    6のいずれかに記載の自動車用防錆アンダーコート塗
    料。
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