JPH0550472A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

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JPH0550472A
JPH0550472A JP21735391A JP21735391A JPH0550472A JP H0550472 A JPH0550472 A JP H0550472A JP 21735391 A JP21735391 A JP 21735391A JP 21735391 A JP21735391 A JP 21735391A JP H0550472 A JPH0550472 A JP H0550472A
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injection
housing
cavity
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JP21735391A
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Toshihiro Kobayashi
俊裕 小林
Katsuyuki Kurita
勝幸 栗田
Naruaki Teraoka
成晃 寺岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は射出成形用金型に関し、薄肉軽量化
したプラスチック筐体形成時において、射出圧力が高く
ともバリが発生しにくい射出成形用金型を実現すること
を目的とする。 【構成】 側面立上り部11aの肉厚が2mm以下で、そ
の他の部分の肉厚が1mm以下であるプラスチック筐体1
1を射出成形する金型であって、上記側面立上り部11
aの外面に接する金型部分をスライド構造とし、また筐
体11に形成される穴12に相当する部分の金型をイン
ロー構造とするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形用金型に関す
る。詳しくは、携帯用電子機器等の薄肉軽量化したプラ
スチック筐体形成時にバリが発生しにくい様にした射出
成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品、玩具、電話器、OA機
器、携帯型パーソナルコンピュータ、携帯型ワードプロ
セッサーなどに使用されている筐体は、金属またはプラ
スチックが用いられていたが、近年では軽量、小型化の
要求に応えるため殆んどがプラスチックとなっている。
そのプラスチック材料としては、安価で成形のし易いA
BS樹脂が一般的であり、またそれにより形成される筐
体の肉厚は強度を確保する必要から、通常2.5〜3mm
以上である。
【0003】図6に従来技術による射出成形用金型のキ
ャビティ部分の断面と該金型による成形品の部分図を示
す。(a)図の金型において、1はコア型、2はキャビ
型、3はパーティング部、4はキャビティ、5はゲー
ト、6はスプルであり、7は型締め圧力の方向、8は射
出される樹脂の圧力の方向、9は他部品との嵌合部分、
10は成形品11に穴12を設けるための突当て部であ
る。
【0004】この金型により射出成形された成形品は
(b)図に示す如くであり、その肉厚は金型のキャビテ
ィ4の厚さと同一である。このような成形品で肉厚が
2.5〜3mm以上である場合には、成形時の射出圧力は
特別に高くする必要はなく、金型のパーティングライン
にバリは殆んど発生しないが、筐体の薄肉・軽量化の実
現には限度がある。そこでさらに軽量化するには、筐体
の肉厚を薄くすることが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック筐体の肉
厚を1mm以下にするためには、次のような課題が生ず
る。 従来のABS樹脂をそのまま薄くすれば、強度は極端
に低下し、内容物の保護ができなくなる。そのため高強
度なエンジニアリングプラスチック等の樹脂材料の採用
が必要となる。しかし肉厚が1mm以下になると材料の流
れが悪く、狭い金型のキャビティに樹脂を充填させるた
めには高い射出圧力が必要となる。
【0006】射出圧力を高圧にすると、それに負けな
い型締め圧力が必要であるが、金型が変形する恐れが出
てくるため、金型が大型化することになり、費用が増大
する。 さらに規定の型締め圧力に対して射出圧力が高くなる
と型締め圧力が射出圧力に負けて型開きとなり、図7に
示すように成形品11のパーティングラインに沿ってバ
リ12aが発生する。このバリ取り作業にかかる費用が
成形品の単価を押し上げ、また成形品の歩留まりを下げ
る原因となっている。
【0007】本発明は、薄肉軽量化したプラスチック筐
体形成時において、射出圧力が高くともバリが発生しに
くい射出成形用金型を実現しようとする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形用金型
に於いては、側面立上り部11aの肉厚が2mm以下で、
その他の部分の肉厚が1mm以下であるプラスチック筐体
11を射出成形する金型であって、上記側面立上り部1
1aの外面に接する金型部分をスライド構造としたこと
を特徴とする。また、それに加えて、筐体11に形成さ
れる穴12に相当する部分の金型をインロー構造とした
ことを特徴とする。この構成を採ることにより、バリの
出にくい射出成形用金型が得られる。
【0009】
【作用】図1は本発明の原理説明図であり、断面図を表
している。同図において、1はコア型、2はキャビ型、
3はパーティング部、4はキャビティ、5はゲート、6
はスプール、7は型締め圧力の方向、8は樹脂の圧力の
方向、9は他部品との嵌合部分、13はスライド型、1
4はスライド型の動作方向、15はインロー構造を示し
ている。なおスライド型13は前後左右に4個あるが左
の1個のみが図示されている。
【0010】このような金型構造で薄肉形成を行うと、
高圧で射出された溶融樹脂はキャビティ4の中で、矢印
8で示すように金型を開く方向に圧力がかかる。しかし
スライド型13のパーティングライン3は矢印8と平行
なため、隙間は殆んど生じない。このためバリは殆んど
出なくなり、バリ取りなどの余分な作業が不要となる。
【0011】
【実施例】図2及び図3は本発明の実施例を示す図であ
り、図2は型を開いた状態を示し、図3は型を閉じた状
態を示す断面図である。また図4は本発明の射出成形用
金型で形成される薄肉プラスチック筐体の1例を示す図
である。図4に示すプラスチック筐体11は底面の肉厚
が1mmで、側面立上り部11aは他の筐体との嵌合のた
め2mmであり、底面には部品が挿通される穴12が設け
られている。
【0012】図2及び図3において、16はスプル支持
プレート、17はキャビプレート、18はコアプレート
であり、これら3個のプレートは図示を省略したが、各
プレートの4隅を貫通した4本の軸があり、該軸に沿っ
てプレートが移動し、型の開閉ができるようになってい
る。
【0013】そして、スプル支持プレート16にはスプ
ルブッシュ19が取付けられている。またキャビプレー
ト17には、その下面にキャビティ4が、上面にはラン
ナ20が形成され、さらに両者をつなぐスプル6及びゲ
ート5が形成されている。またキャビティ4の周囲には
スライドコアを収容する空所21が形成され、該空所2
1にはスライドコアを駆動するアンギュラピン22が傾
斜して植設されている。
【0014】また、コアプレート18には、複数の押出
しピン23を有するコア型1が形成され、該コア型1の
周囲には射出成形される筐体の側面立上り部を形成する
スライド型13が慴動可能に設けられており、該スライ
ド型13にはキャビプレート17に設けられたアンギュ
ラピン22に係合する孔24が穿設されている。
【0015】また、キャビプレート17及びコアプレー
ト18には、射出成形される筐体の底部に設けられる穴
を形成するための突起25がキャビプレート17のキャ
ビティ4に設けられ、該突起25に嵌合してインロー構
造となる凹部26がコアプレート18に設けられてい
る。なお、前記スライド型13は本実施例ではコアプレ
ート18側にあるが、キャビプレート17側にあっても
良い。勿論その場合はアンギュラピン22はコアプレー
ト18側に設ける必要がある。
【0016】このように構成された本実施例は、図2の
型を開いた状態から、図3のように型を閉じることによ
り、スライド型13もアンギュラピン22にガイドされ
て所定の位置に移動する。この図3の状態でスプルブッ
シュ19から樹脂を注入することにより図4に示すよう
なプラスチック筐体が形成される。この場合、注入樹脂
の圧力による型を開こうとする力は主に矢印8方向であ
り、パーティングライン3はこの力に対して平行である
ため、スライド型13は動かず、隙間は殆んど生じな
い。従って、バリも生じない。
【0017】また穴12に対する型の構造はインロー構
造であるため、図5に示すように、従来は(a)図のよ
うに穴12の内面にバリ12aが生じたが、本実施例で
は(b)図の如くバリは生じない。従って該穴12に部
品27が入るような場合、従来はバリ取り作業を必要と
したが本実施例ではその必要がなく、コストダウン及び
品質の一定化が図れる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、プラスチック筐体側面
立上り部の外面に接する金型部分をスライド構造とし、
また筐体に形成される部分の金型をインロー構造とする
ことにより、バリの発生を押えることができ、バリ取り
作業の不要によるコスト低減及び品質の安定化に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施例を示す図で、型を開いた状態を
示す図である。
【図3】本発明の実施例を示す図で、型を閉じた状態を
示す図である。
【図4】本発明の射出成形用金型で形成されるプラスチ
ック筐体の1例を示す図である。
【図5】プラスチック筐体の穴の部分を示す図で、
(a)は従来例、(b)は本発明である。
【図6】プラスチック筐体射出成形の従来技術を説明す
るための図である。
【図7】従来のプラスチック筐体に生ずるバリを示す図
である。
【符号の説明】
1…コア型 2…キャビ型 3…パーティング部 4…キャビティ 5…ゲート 6…スプル 7…型締圧力の方向 8…樹脂の圧力方向 9…他部品との嵌合部 11…成形品(プラスチック筐体) 12…穴 13…スライド型 14…スライド型の動作方向 15…インロー構造 16…スプル支持プレート 17…キャビプレート 18…コアプレート 19…スプルブッシュ 20…ランナ 21…空所 22…アンギュラピン 23…押出しピン 24…孔 25…突起 26…凹部 27…部品

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面立上り部(11a)の肉厚が2mm以
    下で、その他の部分の肉厚が1mm以下であるプラスチッ
    ク筐体(11)を射出成形する金型であって、 上記側面立上り部(11a)の外面に接する金型部分を
    スライド構造としたことを特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 筐体(11)に形成される穴(12)に
    相当する部分の金型をインロー構造としたことを特徴と
    する請求項1の射出成形用金型。
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