JPH0550467A - 射出成形用金型及び射出成形品 - Google Patents
射出成形用金型及び射出成形品Info
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/2628—Moulds with mould parts forming holes in or through the moulded article, e.g. for bearing cages
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- B29C45/0025—Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 断面概略への字状をなすように連なる天壁部
１１と側壁部１２とを有し、側壁部１２に複数の透孔１
５が当該壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられる製
品を成形すべく、天壁部１１及び側壁部１２に対応する
断面概略への字状をなすキャビティ２０を形成する固定
型２１及び移動型２２と、移動型２２の成形面２４に押
し当てられる複数の透孔形成用のスライドコアピン２５
と、を具備する。スライドコアピン２５のそれぞれの先
端押し切り面と上記成形面２４における上記複数のスラ
イドコアピン２５が押し当てられる部位２６とがそれぞ
れ軸線Ｘに対して略直交する平坦面とされ、スライドコ
アピン２５の押し当て部２６が階段状に形成される。 【効果】 成形時においてスライドコアピンの先端押し
切り面を成形面に密着させ得、その結果、バリの発生が
抑えられるとともに、スライドコアピンの回転方向の位
置合わせが不要となり、さらに、スライドコアピンの製
作、修理等が容易となるとともに、その回り止めも不要
となる。
１１と側壁部１２とを有し、側壁部１２に複数の透孔１
５が当該壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられる製
品を成形すべく、天壁部１１及び側壁部１２に対応する
断面概略への字状をなすキャビティ２０を形成する固定
型２１及び移動型２２と、移動型２２の成形面２４に押
し当てられる複数の透孔形成用のスライドコアピン２５
と、を具備する。スライドコアピン２５のそれぞれの先
端押し切り面と上記成形面２４における上記複数のスラ
イドコアピン２５が押し当てられる部位２６とがそれぞ
れ軸線Ｘに対して略直交する平坦面とされ、スライドコ
アピン２５の押し当て部２６が階段状に形成される。 【効果】 成形時においてスライドコアピンの先端押し
切り面を成形面に密着させ得、その結果、バリの発生が
抑えられるとともに、スライドコアピンの回転方向の位
置合わせが不要となり、さらに、スライドコアピンの製
作、修理等が容易となるとともに、その回り止めも不要
となる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、天壁部あるい
は底壁部に対して傾斜する側壁部に透孔が設けられてな
る、合成樹脂製のケーシング部材，カバー類などの製品
を製造するために用いられる射出成形用金型及びそれか
ら得られる射出成形品に関する。
は底壁部に対して傾斜する側壁部に透孔が設けられてな
る、合成樹脂製のケーシング部材，カバー類などの製品
を製造するために用いられる射出成形用金型及びそれか
ら得られる射出成形品に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、合成樹脂製の箱形もしくは断面
鍵形等の製品であってその側壁部に透孔を有するもの、
例えば、側壁部に風穴（空気流通用の貫通孔）を有する
ケーシング部材，カバー類などを射出成形により製造す
る場合、側壁部の透孔がアンダーカット部分となるた
め、その射出成形にはスライドコア構造の金型が用いら
れることが多い。
鍵形等の製品であってその側壁部に透孔を有するもの、
例えば、側壁部に風穴（空気流通用の貫通孔）を有する
ケーシング部材，カバー類などを射出成形により製造す
る場合、側壁部の透孔がアンダーカット部分となるた
め、その射出成形にはスライドコア構造の金型が用いら
れることが多い。
【０００３】そして、上述のような製品のうち、図４に
示される如くに、断面概略くの字状をなすように連なる
第１の壁部（例えば天壁部１１）と第２の壁部（例えば
側壁部１２）とを有し、天壁部１１に直交する面に対し
て側壁部１２が傾斜せしめられ、この側壁部１２に複数
の断面円形の透孔１５が設けられる場合には、金型の構
造上、かかる複数の透孔１５は、天壁部１１と平行で側
壁部１２に対して、この側壁部１２が天壁部１１に直交
する面に対して傾斜する角度αに相当する角度分だけ、
即ち、側壁部１２の厚み方向に対して角度α分傾斜して
設けられるのが普通である。
示される如くに、断面概略くの字状をなすように連なる
第１の壁部（例えば天壁部１１）と第２の壁部（例えば
側壁部１２）とを有し、天壁部１１に直交する面に対し
て側壁部１２が傾斜せしめられ、この側壁部１２に複数
の断面円形の透孔１５が設けられる場合には、金型の構
造上、かかる複数の透孔１５は、天壁部１１と平行で側
壁部１２に対して、この側壁部１２が天壁部１１に直交
する面に対して傾斜する角度αに相当する角度分だけ、
即ち、側壁部１２の厚み方向に対して角度α分傾斜して
設けられるのが普通である。
【０００４】このような、傾斜する側壁部１２に透孔１
５が設けられる製品１０を射出成形するためのスライド
コア構造の金型１は、例えば、図４において一点鎖線で
示される如くに、製品１０の内外面形状に対応する成形
面（キャビティ）を有する固定型２１，移動型２２と、
透孔１５を形成するためのスライドコアピン２５と、を
備え、スライドコアピン２５は空圧シリンダ等により、
成形時（型締め時）には移動型２２側に突出せしめられ
て移動型２２の成形面にその先端押し切り面が所定の押
圧力をもって押し当てられ、製品取り出し時（型開き
時）には固定型２１側に引き戻されるようにされる。
５が設けられる製品１０を射出成形するためのスライド
コア構造の金型１は、例えば、図４において一点鎖線で
示される如くに、製品１０の内外面形状に対応する成形
面（キャビティ）を有する固定型２１，移動型２２と、
透孔１５を形成するためのスライドコアピン２５と、を
備え、スライドコアピン２５は空圧シリンダ等により、
成形時（型締め時）には移動型２２側に突出せしめられ
て移動型２２の成形面にその先端押し切り面が所定の押
圧力をもって押し当てられ、製品取り出し時（型開き
時）には固定型２１側に引き戻されるようにされる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなスライド
コア構造の金型１を用いる場合、側壁部１２に対して透
孔１５が傾斜している関係上、スライドコアピン２５の
先端押し切り面が軸線Ｘ（透孔１５及びスライドコアピ
ン２５の中心線）に対して直交するように形成された場
合には、スライドコアピン２５と移動型２２との間に隙
間を生じ、バリが発生し易くなる。それに対し、図示の
ように、スライドコアピン２５の先端押し切り面を、そ
の全体が成形時に移動型２２の成形面に密着するように
軸線Ｘに対して角度α分程度傾斜させると、バリは発生
し難くなるが、この場合には、ピン２５の製作に手間が
かかるとともに、ピン２５の回転方向における位置合わ
せが難しく、ピン２５の先端押し切り面と移動型２２の
成形面との面合わせが不良となってそれらの間に隙間を
生じ、バリ等が発生し易くなる。それに加えて、ピン２
５の先端押し切り面を傾斜させた場合には、ピンの回り
止めが必要となるとともに、ピンが摩耗や損傷した際の
修理が難しいといった問題もある。
コア構造の金型１を用いる場合、側壁部１２に対して透
孔１５が傾斜している関係上、スライドコアピン２５の
先端押し切り面が軸線Ｘ（透孔１５及びスライドコアピ
ン２５の中心線）に対して直交するように形成された場
合には、スライドコアピン２５と移動型２２との間に隙
間を生じ、バリが発生し易くなる。それに対し、図示の
ように、スライドコアピン２５の先端押し切り面を、そ
の全体が成形時に移動型２２の成形面に密着するように
軸線Ｘに対して角度α分程度傾斜させると、バリは発生
し難くなるが、この場合には、ピン２５の製作に手間が
かかるとともに、ピン２５の回転方向における位置合わ
せが難しく、ピン２５の先端押し切り面と移動型２２の
成形面との面合わせが不良となってそれらの間に隙間を
生じ、バリ等が発生し易くなる。それに加えて、ピン２
５の先端押し切り面を傾斜させた場合には、ピンの回り
止めが必要となるとともに、ピンが摩耗や損傷した際の
修理が難しいといった問題もある。
【０００６】特に、図４に示される如くに、多数の透孔
１５が設けられ、しかも、透孔１５が設けられた側壁部
１２が若干湾曲しているような製品を射出成形する場合
には、ピン２５の製作及び位置合わせが一層難しくなる
とともに、バリ等も発生し易くなる。なお、図４に示さ
れる例では、スライドコアピン２５が固定型２１側に設
けられているが、スライドコアピン２５を移動型２２側
に設けても上述の如くの問題は同様に発生する。
１５が設けられ、しかも、透孔１５が設けられた側壁部
１２が若干湾曲しているような製品を射出成形する場合
には、ピン２５の製作及び位置合わせが一層難しくなる
とともに、バリ等も発生し易くなる。なお、図４に示さ
れる例では、スライドコアピン２５が固定型２１側に設
けられているが、スライドコアピン２５を移動型２２側
に設けても上述の如くの問題は同様に発生する。
【０００７】かかる点に鑑み本発明は、射出成形時にバ
リが発生し難くされ、かつ、スライドコアピン等の金型
各部の製作や修理が容易にできるようにされた射出成形
用金形及びそれから得られる射出成形品を提供すること
を目的とする。
リが発生し難くされ、かつ、スライドコアピン等の金型
各部の製作や修理が容易にできるようにされた射出成形
用金形及びそれから得られる射出成形品を提供すること
を目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る射出成形用金型は、基本的には、壁部
に透孔が当該壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられ
る製品を成形すべく、上記壁部に対応するキャビティを
形成する固定型及び移動型と、上記固定型及び移動型の
うちの一方の成形面に押し当てられる透孔形成用のピン
と、を具備しいる。
く、本発明に係る射出成形用金型は、基本的には、壁部
に透孔が当該壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられ
る製品を成形すべく、上記壁部に対応するキャビティを
形成する固定型及び移動型と、上記固定型及び移動型の
うちの一方の成形面に押し当てられる透孔形成用のピン
と、を具備しいる。
【０００９】そして、上記ピンの先端押し切り面と上記
一方の成形面における上記ピンが押し当てられる部位と
がそれぞれ当該ピンの軸線に対して略直交する平坦面と
されていることを特徴としている。一方、本発明に係る
射出成形品は、基本的には、壁部に透孔が当該壁部の厚
み方向に対して傾斜して設けられるとともに、上記壁部
の外面側もしくは内面側において上記透孔の開口周辺部
が該透孔の軸線に対して略直交する平坦面とされている
ことを特徴としている。
一方の成形面における上記ピンが押し当てられる部位と
がそれぞれ当該ピンの軸線に対して略直交する平坦面と
されていることを特徴としている。一方、本発明に係る
射出成形品は、基本的には、壁部に透孔が当該壁部の厚
み方向に対して傾斜して設けられるとともに、上記壁部
の外面側もしくは内面側において上記透孔の開口周辺部
が該透孔の軸線に対して略直交する平坦面とされている
ことを特徴としている。
【００１０】ここで、射出成形用金型におけるスライド
コアピン及び射出成形品における透孔は複数あってもよ
く、その場合には、固定型あるいは移動型の成形面にお
けるスライドコアピンの先端押し切り面が押し当てられ
る部位同士及び透孔の開口周辺部同士を階段状に配列形
成することが望ましい。
コアピン及び射出成形品における透孔は複数あってもよ
く、その場合には、固定型あるいは移動型の成形面にお
けるスライドコアピンの先端押し切り面が押し当てられ
る部位同士及び透孔の開口周辺部同士を階段状に配列形
成することが望ましい。
【００１１】
【作用】上述の如くに構成される本発明に係る射出成形
用金型においては、ピンの先端押し切り面とこのピンが
押し当てられる部位とがそれぞれ当該ピンの軸線に対し
て略直交する平坦面とされているので、ピンの先端押し
切り面を成形面に適正にかつ容易に密着させ得る。その
ため、バリ等の発生が抑えられるとともに、ピンの回転
方向の位置合わせが不要とでき、さらに、ピン等の金型
各部の製作、修理等が容易となるとともに、ピンの回り
止めも不要となる。
用金型においては、ピンの先端押し切り面とこのピンが
押し当てられる部位とがそれぞれ当該ピンの軸線に対し
て略直交する平坦面とされているので、ピンの先端押し
切り面を成形面に適正にかつ容易に密着させ得る。その
ため、バリ等の発生が抑えられるとともに、ピンの回転
方向の位置合わせが不要とでき、さらに、ピン等の金型
各部の製作、修理等が容易となるとともに、ピンの回り
止めも不要となる。
【００１２】また、かかる金型により成形される射出成
形品は、固定型及び移動型で形成されるキャビティに対
応して壁部とが形成され、ピンにより壁部に透孔が当該
壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられ、さらに、固
定型あるいは移動型の成形面におけるピンが押し当てら
れる部位形状に対応して、上記透孔の開口周辺部が該透
孔の軸線に対して略直交する平坦面とされる。そのた
め、壁部における透孔が形成された部分では壁部の厚み
が不均一となるが、構造上、ほとんど不都合を生じるこ
とはなく、バリ等の少ない、寸法精度の高い製品とな
る。
形品は、固定型及び移動型で形成されるキャビティに対
応して壁部とが形成され、ピンにより壁部に透孔が当該
壁部の厚み方向に対して傾斜して設けられ、さらに、固
定型あるいは移動型の成形面におけるピンが押し当てら
れる部位形状に対応して、上記透孔の開口周辺部が該透
孔の軸線に対して略直交する平坦面とされる。そのた
め、壁部における透孔が形成された部分では壁部の厚み
が不均一となるが、構造上、ほとんど不都合を生じるこ
とはなく、バリ等の少ない、寸法精度の高い製品とな
る。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１は本発明に係る射出成形用金型の一実施例
の主要部の断面図、図２及び図３は上記射出成形用金型
により成形される成形品の外側面図及び拡大縦断面図を
示し、これらの図において、前述した図３に示される各
部に対応する部分には同一の符号を付してそれらの重複
説明を省略する。
明する。図１は本発明に係る射出成形用金型の一実施例
の主要部の断面図、図２及び図３は上記射出成形用金型
により成形される成形品の外側面図及び拡大縦断面図を
示し、これらの図において、前述した図３に示される各
部に対応する部分には同一の符号を付してそれらの重複
説明を省略する。
【００１４】図１に示される射出成形用金型１は、図２
及び図３に示される如くの射出成形品（製品）１０を射
出成形するためのもので、スライドコア構造とされてい
る。射出成形品１０は、ＡＢＳ樹脂等を素材としてある
装置のカバーとして成形されるもので、図４に示される
もの同様に、断面概略への字状をなすようにそれらの交
角が鈍角とされた天壁部１１と側壁部１２とを有し、側
壁部１２に多数の透孔１５が当該側壁部１２の厚み方向
に対して角度α傾斜して設けられている。
及び図３に示される如くの射出成形品（製品）１０を射
出成形するためのもので、スライドコア構造とされてい
る。射出成形品１０は、ＡＢＳ樹脂等を素材としてある
装置のカバーとして成形されるもので、図４に示される
もの同様に、断面概略への字状をなすようにそれらの交
角が鈍角とされた天壁部１１と側壁部１２とを有し、側
壁部１２に多数の透孔１５が当該側壁部１２の厚み方向
に対して角度α傾斜して設けられている。
【００１５】かかる射出成形品１０を射出成形するため
のスライドコア構造の金型１は、固定型２１と、移動型
２２と、スライドコアピン２５とを備えている。固定型
２１と移動型２２とは、得るべき射出成形品１０の天壁
部１１と側壁部１２の内外面形状に対応する成形面２
３，２４からなる断面概略への字状をなすキャビティ２
０を形成し、得るべき射出成形品１０の透孔１５を形成
するためのスライドコアピン２５は、その先端押し切り
面が移動型２２の成形面２４に押し当てられるようにさ
れている。
のスライドコア構造の金型１は、固定型２１と、移動型
２２と、スライドコアピン２５とを備えている。固定型
２１と移動型２２とは、得るべき射出成形品１０の天壁
部１１と側壁部１２の内外面形状に対応する成形面２
３，２４からなる断面概略への字状をなすキャビティ２
０を形成し、得るべき射出成形品１０の透孔１５を形成
するためのスライドコアピン２５は、その先端押し切り
面が移動型２２の成形面２４に押し当てられるようにさ
れている。
【００１６】この場合、複数のスライドコアピン２５の
それぞれの先端押し切り面と移動型２２の成形面２４に
おける上記複数のスライドコアピン２５の先端押し切り
面が押し当てられる部位２６とは、図３に詳細に示され
る如くに、それぞれ当該スライドコアピン２５の軸線Ｘ
に対して略直交する平坦面とされている。従って、移動
型２２におけるスライドコアピン２５の先端押し切り面
が押し当てられる部位２６は階段状に形成される。
それぞれの先端押し切り面と移動型２２の成形面２４に
おける上記複数のスライドコアピン２５の先端押し切り
面が押し当てられる部位２６とは、図３に詳細に示され
る如くに、それぞれ当該スライドコアピン２５の軸線Ｘ
に対して略直交する平坦面とされている。従って、移動
型２２におけるスライドコアピン２５の先端押し切り面
が押し当てられる部位２６は階段状に形成される。
【００１７】そして、かかる射出成形用金型１のキャビ
ティ２０内に溶融樹脂を射出することにより成形される
射出成形品１０は、側壁部１２の内面側において複数の
透孔１５の開口周辺部１７が該透孔１５の軸線Ｘに対し
てそれぞれ略直交する平坦面とされて階段状に配列形成
される。なお、透孔１５は、側壁部１２の内面側から外
面側にかけてその外径が次第に大きくなるようにされて
おり、内面側端部及び外面側端部の外径がそれぞれ２．
３ｍｍ、２．５ｍｍとされ、また、一つの開口周辺部１
７は一辺が４．５ｍｍ程度の正方形とされており、側壁
部１２の延びる方向（縦方向）においては各開口周辺部
１７間に段差があるが横方向においては各開口周辺部１
７間に段差はなくそれらの境目はない。
ティ２０内に溶融樹脂を射出することにより成形される
射出成形品１０は、側壁部１２の内面側において複数の
透孔１５の開口周辺部１７が該透孔１５の軸線Ｘに対し
てそれぞれ略直交する平坦面とされて階段状に配列形成
される。なお、透孔１５は、側壁部１２の内面側から外
面側にかけてその外径が次第に大きくなるようにされて
おり、内面側端部及び外面側端部の外径がそれぞれ２．
３ｍｍ、２．５ｍｍとされ、また、一つの開口周辺部１
７は一辺が４．５ｍｍ程度の正方形とされており、側壁
部１２の延びる方向（縦方向）においては各開口周辺部
１７間に段差があるが横方向においては各開口周辺部１
７間に段差はなくそれらの境目はない。
【００１８】上述の如くに構成される本実施例の射出成
形用金型１においては、スライドコアピン２５の先端押
し切り面とこのスライドコアピン２５が押し当てられる
部位２６とがそれぞれ当該スライドコアピン２５の軸線
Ｘに対して略直交する平坦面とされているので、スライ
ドコアピン２５の先端押し切り面を成形面２４に適正に
かつ容易に密着させ得る。そのため、バリ等の発生が抑
えられるとともに、スライドコアピンの回転方向の位置
合わせが不要とでき、さらに、スライドコアピン等の金
型各部の製作、修理等が容易となるとともに、スライド
コアピンの回り止めも不要となる。
形用金型１においては、スライドコアピン２５の先端押
し切り面とこのスライドコアピン２５が押し当てられる
部位２６とがそれぞれ当該スライドコアピン２５の軸線
Ｘに対して略直交する平坦面とされているので、スライ
ドコアピン２５の先端押し切り面を成形面２４に適正に
かつ容易に密着させ得る。そのため、バリ等の発生が抑
えられるとともに、スライドコアピンの回転方向の位置
合わせが不要とでき、さらに、スライドコアピン等の金
型各部の製作、修理等が容易となるとともに、スライド
コアピンの回り止めも不要となる。
【００１９】また、かかる金型１により成形される射出
成形品１０は、固定型１１及び移動型１２で形成される
キャビティ２０に対応して断面概略への字状をなすよう
に連なる天壁部１１と側壁部１２とが形成され、スライ
ドコアピン２５により側壁部１２に複数の透孔１５が当
該側壁部１２の厚み方向に対して傾斜して設けられ、さ
らに、移動型２２の成形面２４におけるスライドコアピ
ン２５が押し当てられる部位２６の形状に対応して、透
孔１５の開口周辺部１７が該透孔１５の軸線Ｘに対して
略直交する平坦面とされる。そのため、側壁部１２にお
ける透孔１５が形成された部分では側壁部１２の厚みが
不均一となるが、構造上、ほとんど不都合を生じること
はなく、バリ等の少ない、寸法精度の高い製品となる。
成形品１０は、固定型１１及び移動型１２で形成される
キャビティ２０に対応して断面概略への字状をなすよう
に連なる天壁部１１と側壁部１２とが形成され、スライ
ドコアピン２５により側壁部１２に複数の透孔１５が当
該側壁部１２の厚み方向に対して傾斜して設けられ、さ
らに、移動型２２の成形面２４におけるスライドコアピ
ン２５が押し当てられる部位２６の形状に対応して、透
孔１５の開口周辺部１７が該透孔１５の軸線Ｘに対して
略直交する平坦面とされる。そのため、側壁部１２にお
ける透孔１５が形成された部分では側壁部１２の厚みが
不均一となるが、構造上、ほとんど不都合を生じること
はなく、バリ等の少ない、寸法精度の高い製品となる。
【００２０】なお、開口周辺部１７及び移動型２２の階
段状の成形面は必ずしも軸線Ｘに対して正確に直交させ
る必要はなく、軸線Ｘに直交する面に対して１度程度の
抜き勾配をとってもバリの発生は回避できる。また、透
孔１５の横断面形状は上述の円形に限らず、例えば矩形
のものでも同様に適用できる。
段状の成形面は必ずしも軸線Ｘに対して正確に直交させ
る必要はなく、軸線Ｘに直交する面に対して１度程度の
抜き勾配をとってもバリの発生は回避できる。また、透
孔１５の横断面形状は上述の円形に限らず、例えば矩形
のものでも同様に適用できる。
【００２１】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る射出成形用金型によれば、射出成形時にバリが発生
し難くされ、かつ、ピン等の金型各部の製作や修理が容
易にできる利点が得られ、かかる金型を採用することに
より、バリ等が少なくしかも寸法精度の高い射出成形品
を得ることができる。
係る射出成形用金型によれば、射出成形時にバリが発生
し難くされ、かつ、ピン等の金型各部の製作や修理が容
易にできる利点が得られ、かかる金型を採用することに
より、バリ等が少なくしかも寸法精度の高い射出成形品
を得ることができる。
【図１】本発明に係る射出成形用金型の一実施例の主要
部を示す断面図。
部を示す断面図。
【図２】本発明に係る射出成形品の一実施例の主要部を
示す外側面図。
示す外側面図。
【図３】図２のIII−III線に従う拡大縦断面図。
【図４】従来の射出成形用金型及び射出成形品の説明に
供される断面図。
供される断面図。
１０ ─ 射出成形品 １１ ─ 天壁部 １２ ─ 側壁部 １５ ─ 透孔 １７ ─ 開口周辺部 ２０ ─ キャビティ ２１ ─ 固定型 ２２ ─ 移動型 ２５ ─ スライドコアピン ２６ ─ スライドコアピンの押し当て部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｂ２９Ｌ 22:00 4Ｆ
Claims (4)
- 【請求項１】 壁部に透孔が当該壁部の厚み方向に対し
て傾斜して設けられる製品を成形すべく、上記壁部に対
応するキャビティを形成する固定型及び移動型と、上記
固定型及び移動型のうちの一方の成形面に押し当てられ
る透孔形成用のピンと、を具備し、上記ピンの先端押し
切り面と上記一方の成形面における上記ピンが押し当て
られる部位とがそれぞれ当該ピンの軸線に対して略直交
する平坦面とされていることを特徴とする射出成形用金
型。 - 【請求項２】 壁部に複数の透孔が当該壁部の厚み方向
に対して傾斜して設けられる製品を成形すべく、上記壁
部に対応するキャビティを形成する固定型及び移動型
と、上記固定型及び移動型のうちの一方の成形面に押し
当てられる複数の透孔形成用のピンと、を具備し、上記
複数のピンのそれぞれの先端押し切り面と上記一方の成
形面における上記複数のピンが押し当てられる部位とが
それぞれ当該ピンの軸線に対して略直交する平坦面とさ
れて上記一方の成形面における上記部位が階段状に形成
されていることを特徴とする射出成形用金型。 - 【請求項３】 壁部に透孔が当該壁部の厚み方向に対し
て傾斜して設けられるとともに、上記壁部の外面側もし
くは内面側において上記透孔の開口周辺部が該透孔の軸
線に対して略直交する平坦面とされていることを特徴と
する射出成形品。 - 【請求項４】 壁部に複数の透孔が当該壁部の厚み方向
に対して傾斜して設けられるとともに、上記壁部の外面
側もしくは内面側において上記複数の透孔の開口周辺部
が該透孔の軸線に対してそれぞれ略直交する平坦面とさ
れて階段状に配列形成されていることを特徴とする射出
成形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21345891A JPH0550467A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 射出成形用金型及び射出成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21345891A JPH0550467A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 射出成形用金型及び射出成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0550467A true JPH0550467A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16639549
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21345891A Pending JPH0550467A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 射出成形用金型及び射出成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0550467A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06297493A (ja) * | 1993-04-14 | 1994-10-25 | Taiho Kogyo Kk | 微細孔を有する樹脂成形体，並びにその成形方法およびその成形金型 |
| KR100260139B1 (ko) * | 1998-01-16 | 2000-07-01 | 구자홍 | 사출금형장치및사출물제조방법 |
| EP1024005A3 (en) * | 1999-01-29 | 2001-03-07 | Seiko Epson Corporation | Ink jet recording head and method of manufacturing the same |
| US7425361B2 (en) | 2004-06-25 | 2008-09-16 | Funai Electric Co., Ltd. | Speaker grille, injection molding mold, and broadcast data receiving device having such speaker grille |
-
1991
- 1991-08-26 JP JP21345891A patent/JPH0550467A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06297493A (ja) * | 1993-04-14 | 1994-10-25 | Taiho Kogyo Kk | 微細孔を有する樹脂成形体，並びにその成形方法およびその成形金型 |
| KR100260139B1 (ko) * | 1998-01-16 | 2000-07-01 | 구자홍 | 사출금형장치및사출물제조방법 |
| EP1024005A3 (en) * | 1999-01-29 | 2001-03-07 | Seiko Epson Corporation | Ink jet recording head and method of manufacturing the same |
| US6382778B1 (en) | 1999-01-29 | 2002-05-07 | Seiko Epson Corporation | Ink jet recording head and method of manufacturing the same |
| US7425361B2 (en) | 2004-06-25 | 2008-09-16 | Funai Electric Co., Ltd. | Speaker grille, injection molding mold, and broadcast data receiving device having such speaker grille |
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