JPH0550253A - 溶接缶胴の製造方法 - Google Patents
溶接缶胴の製造方法Info
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Abstract
高速度で規定パネリング強度を有する溶接缶胴を製造す
ることが可能な溶接缶胴の製造方法を提供する。 【構成】一対のロールよりなるフォーミンク゛ロール1
1と、その入口側に設けられたデフレクションバー12
を備えるロールフォーマー16によって、ブランク10
を丸めて缶胴プリフォーム19を形成する。この缶胴プ
リフォーム19の対向する端縁部を、前記丸める際のブ
ランク10の後端側端縁部10bが前端側端縁部10a
の下側になるように重ね合せて重ね合せ部を形成し、重
ね合せ部を電気抵抗マッシュシーム溶接して溶接缶胴2
6を製造する。
Description
ン茶飲料缶、ジュース缶等の負内圧性缶詰に用いられる
溶接缶胴の製造方法に関する。
スペース部の圧力が大気圧より小さい缶詰を称し、少な
くとも通常の静置の状態では胴部が凹むことがないよう
に、胴部の板厚等が定められている。しかしレトルト殺
菌処理の際の加熱時に加わる蒸気圧や、自動販売器で落
下の際の衝撃、あるいは輸送中の振動のさい他物に当っ
た時の衝撃等により、胴部に凹みが生ずることがある。
この凹みは商品価値を低下させるので好ましくない。そ
のため缶種毎に、耐凹み強度(以下パネリング強度とよ
ぶ)を規定し、規定パネリング強度が保証されるよう、
胴部の板厚等の商品設計を行なっている。パネリング強
度は、缶詰を圧力チャンバーに入れ、徐々に圧力チャン
バーの圧力を高めたとき、胴部に急激に凹み変形が起る
さいの圧力を測定することによって定められる。パネリ
ング強度は、缶径、缶高が等しい場合は、胴部の厚さが
薄くなる程小さくなるので、材料費軽減の見地から、で
きるだけ薄い板厚で保証パネリング強度が得られる溶接
缶胴の開発が望まれている。
は、できるだけ高速で溶接缶胴を製造することが望まし
い。高速で溶接缶胴を製造するためには、機械的要因と
電気的要因の二つを満足しなければならない。このうち
機械的要因は、缶胴プリフォームを形成するロールフォ
ーミンク゛速度によって支配されるようになった。従来
溶接缶胴製造に用いられる缶胴プリフォーム8は、図9
に示すような、一対の上ロール1aと下ロール1bより
なるフォーミンク゛ロール1、ロール1の入口側および
出口側にそれぞれ設けられた上下ガイドプレート2a、
2bおよびデフレクタープレート3およびキャッチング
バー4を備えるロールフォーマー5によって形成されて
いた。すなわち錫めっき鋼板等の表面処理鋼板より切断
されたブランク10は、一対のロールよりなるフレキサ
ーロール装置6によって曲げくせを付けられた後、上下
ガイドプレート2a、2bの間を通って、ほぼ水平方向
にフォーミンク゛ロール1のロール接触部1cに入る。
の部分はデフレクタープレート3によって下方に曲げら
れた後、キャッチシェル7に沿って丸められ、ブランク
の前端側端縁部10aの端面10a1がキャッチバー4
の入口側コーナ4aに当って停止する。停止後後端側端
縁部10bが矢印A方向に落下してキャッチバー4の出
口側受け部4bに乗接して、全長にわたって(後端側端
縁部10bを含む)丸められた缶胴プリフォーム8が形
成される。この方式の場合、上記落下に基づく時間ロス
があるため、ブランクの安定フィート゛が難しく、60
m/分以上の送り速度を得ることは困難であるという問
題があった。
フォーム8の対向する両端縁部を、案内バー(所謂Z字
状バーをいう;図3、図4および特公昭54−2621
3号公報参照)の案内溝に沿って通過させながら、ブラ
ンク10の後端側端縁部10bが前端側端縁部10aの
上側になるように対向する端縁部を重ね合せて重ね合せ
部を形成し、重ね合せ部を電気抵抗マッシュシーム溶接
して溶接缶胴を製造していた。
の上側になるように対向する端縁部を重ね合せて重ね合
せ部を形成するのは、次の理由による。一般に溶接ロー
ル装置の電力フィート゛用ブスバー等の大電流が流れる
給電装置類を備えるマシン部9は、ブランクフィーダー
20に対し、溶接装置本体の反対側に配設されている
(図2参照)。そのためもしブランクの後端側端縁部1
0bが前端側端縁部10aの下側になるように対向する
端縁部を重ね合せて重ね合せ部を形成すると、溶接直前
の重ね合せ部の上側端縁部の端面が溶接電流によって磁
化しているマシン部9の方に向くので、溶接時にスプラ
ッシュ(溶融鉄の飛沫)がマシン部9の方に向って磁気
的に吸引されて飛散し易く、そのため案内バー先端部お
よび電極ロールベアリング等に付着、蓄積して溶接装置
を損傷したり、また蓄積物が溶接缶胴内に落下して不良
溶接缶胴を生じ易くなるからである。
板厚が比較的薄い場合でも、比較的高速度で規定パネリ
ング強度を有する溶接缶胴を製造することが可能な溶接
缶胴の製造方法を提供することを目的とする。
方法は、一対のロールよりなるフォーミンク゛ロール
と、その入口側に設けられたデフレクションバーを備え
るロールフォーマーによって、ブランクを丸めて缶胴プ
リフォームを形成し、缶胴プリフォームの対向する端縁
部を、前記丸める際のブランクの後端側端縁部が前端側
端縁部の下側になるように重ね合せて重ね合せ部を形成
し、重ね合せ部を電気抵抗マッシュシーム溶接すること
を特徴とする。
とその入口側に設けられたデフレクションバーを備える
ロールフォーマーによって、ブランクを丸めて缶胴プリ
フォームを形成するので、丸められた缶胴プリフォーム
の後端側端縁部近傍部分がキャッチングバーに落下しな
くても、そのまま缶胴プリフォームが形成される。その
ため落下に要する時間分だけロールフォーミングの時間
を短縮できる。従ってブランクを安定してフィート゛で
き、70m/分という従来より高速での溶接作業が可能
になる。
フレクションバーの先端コーナ部とロール接触部間の間
隔(通常約4〜5mm)にほぼ等しいの幅のブランク後
端側端縁部が丸められず、ストレート部となる。そのた
めと考えられるが、従来のように後端側端縁部が前端側
端縁部の上側になるように形成された重ね合せ部を有す
る缶胴プリフォームを電気抵抗マッシュシーム溶接する
と、缶詰にしたとき、パネリング強度が比較的低い溶接
缶胴が得られる。しかし後端側端縁部が前端側端縁部の
下側になるように形成された重ね合せ部を有する缶胴プ
リフォームを電気抵抗マッシュシーム溶接して製造され
た溶接缶胴は、段落番号0016の項に記載されるよう
に、断面プロフィルが改善されるためと推測されるが、
缶詰にしたとき、パネリング強度が比較的高い溶接缶胴
が得られる。従ってブランク板厚が比較的薄くても、規
定パネリング強度を有する溶接缶胴を製造することがで
きる。スプラッシュ付着の問題は、付着し易い部材をオ
ーステナイト系不銹鋼等の非磁性材料で作製したり、オ
ペレータサイドに回収装置を取付けること等によって防
止できる。
較的大径の上ロール11aおよび比較的小径の下ロール
11bよりなるフォーミンク゛ロール11、フォーミン
ク゛ロール11の入口側に設けられたデフレクションバ
ー12、アウターシェル13、インナーシェル14およ
び下ガイド板15を備えている。フォーミンク゛ロール
11は、全体としてブランク10の出口側に向って若干
傾いている。図1の場合、上ロール11aと下ロール1
1bの各軸線を結ぶ平面11dと鉛直面とのなす角度は
約15度である。
端部12aの下面12a1はほぼ水平方向に延びてお
り、先端コーナ部12a2近傍の上面は上ロール11a
と軽く接触している。先端コーナ部12a2とロール接
触部11c間の間隔dは、ブランク10がロール接触部
11cを通過可能の範囲内で、できるだけ小さく定めら
れている。通常間隔dは約4〜5mmである。
矢印B方向にフィート゛されたブランク10は、フレキ
サーロール装置18で曲げくせを付された後、デフレク
ションバー12の先端部下面12a1に接触しながら、
ロール接触部11cを通るさい、下方に向って丸められ
る。次いで直ちにアウターシェル13とインナーシェル
14の間の円筒形状間隙部17に入り、ブランクの前端
側端縁部10aの端面10a1が、入口側下ガイド板1
5の下ロール11b近傍の下部突出面15aに当って停
止して、缶胴プリフォーム19が形成される。間隙部1
7の周長はブランク10の長さにほぼ等しく定められて
いるので、缶胴プリフォーム19の後端、すなわちブラ
ンクの後端側端縁部10bは、間隙部17の入口17a
近傍に位置する。そして後端側端縁部10bの端面から
ほぼ幅dの部分は、ロールフォームのさい丸め作用を受
けないので、ストレート部となる。
ン(図示されない)のフィンガー21によって、後端部
19aを押されて、図2、図3に示すマンドレル30に
沿って矢印C方向にフィート゛される。その間缶胴プリ
フォーム19の対向する端縁部10a、10bは、マン
ドレル30に固着された断面Z字状の案内バー22(図
4)の案内溝22a、22bに沿って、次第に間隔が狭
めれるようにフィート゛されて、所定重ね合せ幅の重ね
合せ部(図示されない)が形成される。
の水平方向に延びる案内溝22aは、前面側の水平方向
に延びる案内溝22bより上方のレベルに形成されてい
る。そのため重ね合せ部はブランクの後端側端縁部10
bが前端側端縁部10aの下側になるように形成され
る。このようにして形成された重ね合せ部は、一対の電
極ロール24a、24bにより線電極(図示されない)
を介して公知の方法によりマッシュシーム電気抵抗溶接
されて溶接部25に形成され、溶接缶胴26(図5)が
製造される。
ランクから以上の方法(重ね合せ部の幅0.3mm)で
製造された溶接缶胴26(外径65mm、高さ122m
m)の外面プロフィルを実質的に同心の真円27と比較
して示すものである。図示を明瞭にするため真円27と
の差を拡大して示しており、真円よりのずれが最大の部
分26aのずれ量r1は0.39mmである。図6は溶
接缶胴26の溶接部25近傍の拡大横断面図であって、
ブランクの後端側端縁部10bが前端側端縁部10aの
下側になるように溶接されている。溶接缶胴26より製
造された缶詰のパネリング強度は2.2〜2.4kgf
/cm2であった。
形成された缶胴プリフォーム19から、比較のためブラ
ンク10の後端側端縁部10bが前端側端縁部10aの
上側になるように重ね合せ部を形成した点を除いては、
溶接缶胴26と同様にして製造された溶接缶胴28の外
面プロフィルを真円27と比較して示すものである。真
円よりずれが最大の部分28aの真円27よりのずれ量
r2は0.41mmである。図8は溶接缶胴28の溶接
部29近傍の拡大横断面図であって、ブランクの後端側
端縁部10bが前端側端縁部10aの上側になるように
溶接されている。溶接缶胴28より製造された缶詰のパ
ネリング強度は1.7〜2.0kgf/cm2であっ
た。溶接缶胴28のパネリング強度が溶接缶胴26のパ
ネリング強度より低い理由については必ずしも明らかで
ないが、真円に対する凹み量が大きく、かつ凹み部が内
側に湾曲しているので、最大凹み部28a近傍が起点と
なって、溶接缶胴26の場合より小さい外圧によって急
激な凹み変形が起るものと推測される。
場合でも、比較的高速度で規定パネリング強度を有する
溶接缶胴を製造することができるという効果を奏する。
例を示す説明用縦断面図である。
に用いられる溶接装置の例の説明用平面図である。
プロフィルを真円と比較して示す図面である。
である。
プロフィルを真円と比較して示す図面である。
である。
面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】一対のロールよりなるフォーミンク゛ロー
ルと、その入口側に設けられたデフレクションバーを備
えるロールフォーマーによって、ブランクを丸めて缶胴
プリフォームを形成し、缶胴プリフォームの対向する端
縁部を、前記丸める際のブランクの後端側端縁部が前端
側端縁部の下側になるように重ね合せて重ね合せ部を形
成し、重ね合せ部を電気抵抗マッシュシーム溶接するこ
とを特徴とする溶接缶胴の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3228823A JPH0775781B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | 溶接缶胴の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3228823A JPH0775781B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | 溶接缶胴の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0550253A true JPH0550253A (ja) | 1993-03-02 |
JPH0775781B2 JPH0775781B2 (ja) | 1995-08-16 |
Family
ID=16882422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3228823A Expired - Fee Related JPH0775781B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | 溶接缶胴の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0775781B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010123170A1 (ko) * | 2009-04-20 | 2010-10-28 | (주)케이티중공업 | 주파수열처리기를 이용한 폐열회수장치용 드럼 제작방법 |
JP2010271093A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Jfe Steel Corp | 缶体のパネリング強度測定方法およびパネリング強度測定装置 |
CN116274523A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-06-23 | 江苏甬金金属科技有限公司 | 一种具有防止金属回弹功能的辊轧装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4817235U (ja) * | 1971-07-02 | 1973-02-27 | ||
JPS531661A (en) * | 1976-06-29 | 1978-01-09 | Fuji Kogyosho Kk | Seam welder |
-
1991
- 1991-08-14 JP JP3228823A patent/JPH0775781B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4817235U (ja) * | 1971-07-02 | 1973-02-27 | ||
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CN116274523A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-06-23 | 江苏甬金金属科技有限公司 | 一种具有防止金属回弹功能的辊轧装置 |
CN116274523B (zh) * | 2023-02-16 | 2023-12-19 | 江苏甬金金属科技有限公司 | 一种具有防止金属回弹功能的辊轧装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0775781B2 (ja) | 1995-08-16 |
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