JPH054932A - メチレンクロライド組成物 - Google Patents

メチレンクロライド組成物

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JPH054932A
JPH054932A JP30841491A JP30841491A JPH054932A JP H054932 A JPH054932 A JP H054932A JP 30841491 A JP30841491 A JP 30841491A JP 30841491 A JP30841491 A JP 30841491A JP H054932 A JPH054932 A JP H054932A
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JP
Japan
Prior art keywords
methylene chloride
composition
chloride composition
propylene oxide
amylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP30841491A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Yanagisawa
文雄 柳沢
Toshinobu Ishihara
俊信 石原
Toshiyuki Harada
俊幸 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明の目的は高温において熱分解を起こしに
くく、金属に対して安定な、過熱蒸気洗浄に適合したメ
チレンクロライド組成物を提供する。 【構成】このメチレンクロライド組成物は、メチレンク
ロライドに、その 1.0〜 5.0重量%のプロピレンオキサ
イドと、その1重量%以下の、アミレン、1,4−ジオ
キサン、n−ヘキサン、シクロヘキサンから選ばれる少
なくとも1種の化合物とを添加してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の脱脂洗浄剤とし
て有用なメチレンクロライド組成物、とくには高温にお
ける熱安定性とアルミニウム、亜鉛、鉄、銀、銅などの
金属への腐食に対する安定性とを高め、過熱蒸気洗浄に
適合したメチレンクロライド組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】メチレンクロライドは強力な溶解力を備
え、しかも毒性が低く、公害発生の恐れがなく、また不
燃性の溶剤であるため、これらの特性を生かして金属の
脱脂洗浄用溶剤をはじめ、一般工業用溶剤、ペイントリ
ムーバー、塗料用溶剤、プリント基板用溶剤等に広く使
用されている。
【0003】メチレンクロライドは1, 1, 1−トリク
ロロエタン、トリクロルエチレン、テトラクロルエチレ
ン等の塩素系炭化水素溶剤に比べて熱安定性があり、金
属に対しても安定な溶剤であるが、他の塩素系炭化水素
溶剤と同様、高温によって熱分解を起こし、塩化水素を
発生させる。
【0004】また、金属、とくにアルミニウムのように
活性な金属の地金と接触すると、溶剤が劣化することが
ある。さらに、これを用いて金属の脱脂洗浄を行う際、
薄物の被洗浄物では熱容量が小さいために、しばしばシ
ミ、錆を発生させることがある。他方、これをフロン 1
13と比較すると、熱安定性や金属に対する安定性、さら
には蒸気洗浄に際しての被洗浄物の速乾性において劣っ
ている。
【0005】この問題に対処するため、本出願人は先に
特開昭57-59821号公報において、メチレンクロライド
に、プロピレンオキサイド、1,4−ジオキサン、ジアル
キルアミン、低級アルコール、およびアミレンを、いず
れも1重量%以下のごく少量づつ組合せ使用することに
よって、安定性を向上させたメチレンクロライド組成物
を提案したが、満足できるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は高温において熱分解を起こしにくく、金属に対し
て安定な、過熱蒸気洗浄に適合したメチレンクロライド
組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、メチレンクロライドに、その 1.0〜 5.0量
%のプロピレンオキサイドと、その1重量%以下の、ア
ミレン、1, 4−ジオキサン、n−ヘキサン、シクロヘ
キサンから選ばれる少なくとも1種の化合物とを添加し
たものにすると、上記の課題がすべて解決できることを
見出し本発明を完成した。
【0008】上記した成分からなる本発明のメチレンク
ロライド組成物は、前記メチレンクロライドが本来有す
る特徴をそのまま維持しながら、光、熱、水分、金属
粉、溶解物、研摩剤等の存在する過酷な条件下での酸
化、熱分解、加水分解等の劣化に対する安定性が顕著に
改善されたものとなる。
【0009】しかも、熱容量の小さい薄物の被洗浄物に
対しては、メチレンクロライドの沸点以上に加温された
蒸気を被洗浄物と接触させた後、乾燥させる洗浄方法で
ある、所謂加熱蒸気洗浄が実用化されるので、シミ、錆
の発生を完全に防止できるという優れた効果を奏する。
【0010】これを、さらに詳細に説明すると、本発明
によるメチレンクロライド組成物において、メチレンク
ロライドに添加されるプロピレンオキサイドは1.0〜 5.
0重量%と少量でよく、またアミレン、1, 4−ジオキ
サン、n−ヘキサン、シクロヘキサンから選ばれる少な
くとも1種の化合物も1重量%以下という極めて少量で
よい。
【0011】これら各添加剤の配合割合が上記範囲の下
限よりも少ないときは充分な安定化効果が得られず、他
方上記範囲の上限を超える多量を加えても経済的に不利
になるだけでなく、引火性を呈するので好ましくない。
【0012】本発明の安定剤はメチレンクロライド、プ
ロピレンオキサイドおよびアミレン、1, 4−ジオキサ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサンから選ばれる少なく
とも1種の化合物のみからなることを特徴とし、低級ア
ルコール等の他の成分は一切含まない。ここで低級アル
コール等を含有すると、アルミニウムのような活性金属
に対する腐食性を生ずるので好ましくない。
【0013】本発明の効果を要約すれば、 1)メチレンクロライドに、少量のプロピレンオキサイ
ド、アミレンなどを添加することで、熱分解、加水分解
による劣化、金属による液の劣化を防ぎ、金属の腐食を
防ぐことができる。
【0014】2)また、この際添加するプロピレンオキ
サイド、アミレンなどの沸点がメチレンクロライドの沸
点と近似しているため、この組成物を加熱蒸留しても液
相、気相の比率が著しく変動することなく、常に安定し
た比率が保たれ、その結果として、液相、気相共に熱安
定性、金属に対する安定性が保持できる。
【0015】3)安定化されたメチレンクロライド組成
物の実用化により、従来問題視されていた熱容量の小さ
い薄物の被洗浄物に発生するシミ、錆も過熱蒸気洗浄法
により解決できるほか、用途的にも従来の金属洗浄剤に
止まらず、一般工業用溶剤、ペイントリム−バ−、塗料
用溶剤、プリント基板用溶剤等は勿論、ウレタン発泡助
剤、空調機等の冷媒等における、フロン11、フロン12、
フロン 113等の代替え溶剤としても充分に期待できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明するが、本発明はこれら実施例の記載に
限定されるものではない。 1)メチレンクロライド組成物の熱安定性および加水分
解安定性試験:表1に示した成分配合からなる組成物試
料液 300gと水(一次純水)30gとを容量1リットルの
オートクレーブ内に同時に仕込んで加熱昇温し、 130
℃、内圧13.0kg/cm2Gで 100分間維持した後、急冷して
室温に戻し、酸分( HCl換算)の発生量を中和滴定によ
り測定した。その結果を表1に併記した。
【0017】2)メチレンクロライドの対金属(アルミ
ニウム)の安定性試験:表2に示した成分配合からなる
組成物試料液 240gの中に活性アルミニウム粉10gを投
入後、分解促進剤として塩化アルミニウム0.01gを添加
した。このときの試料液の酸分( HCl換算)量と、これ
を常温で70時間静置した後の試料液の酸分( HCl換算)
量とを、中和滴定により測定し、得られた値を表2に併
記した。
【0018】なお、各表中、MCはメチレンクロライド
を、c−ヘキサンはシクロヘキサンを、THFはテトラ
ヒドロフランを、POはプロピレンオキサイドを、それ
ぞれ表わし、実験 No.1〜10と22が比較例、実験No.11
〜21と23が本発明である。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明の組成物は、高温における熱分解
を起こしにくく、金属に対して安定なため、洗浄対象金
属の拡大( アルミニウム、亜鉛、銀等)が期待できるほ
か、さらに加熱蒸気洗浄法が適用可能なため、被洗浄物
が洗浄槽より持ち出す液損失を減少させると共に、熱容
量の小さい薄物の被洗浄物に対してシミ、錆の発生を完
全に防止する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 俊幸 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】メチレンクロライドに、その 1.0〜 5.0重
    量%のプロピレンオキサイドと、その1重量%以下の、
    アミレン、1, 4−ジオキサン、n−ヘキサン、シクロ
    ヘキサンから選ばれる少なくとも1種の化合物とを添加
    してなるメチレンクロライド組成物。
JP30841491A 1991-10-28 1991-10-28 メチレンクロライド組成物 Pending JPH054932A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011256132A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Tokuyama Corp クロロプロパンの安定化組成物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56113715A (en) * 1980-02-12 1981-09-07 Shin Etsu Chem Co Ltd Methylene chloride composition
JPS5834503A (ja) * 1981-08-21 1983-03-01 三菱電機株式会社 投光器
JPS6078922A (ja) * 1983-10-06 1985-05-04 Asahi Glass Co Ltd 塩化メチレンの安定化法

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