JPH0549035B2 - - Google Patents

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JPH0549035B2
JPH0549035B2 JP61136485A JP13648586A JPH0549035B2 JP H0549035 B2 JPH0549035 B2 JP H0549035B2 JP 61136485 A JP61136485 A JP 61136485A JP 13648586 A JP13648586 A JP 13648586A JP H0549035 B2 JPH0549035 B2 JP H0549035B2
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yeast
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hydrophobic liquid
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microcapsules
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Mamoru Ishiguro
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
    • B01J13/14Polymerisation; cross-linking
    • B01J13/18In situ polymerisation with all reactants being present in the same phase

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Color Printing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(A) 産業上の利用分野 本発明は酵母菌をマイクロカプセル皮膜として
有するマイクロカプセルの製造方法に関するもの
である。 (B) 従来の技術 マイクロカプセルは1μm〜数百μmまでの大
きさの微粒子として液体、固体、気体を内包し、
そのまわりを薄い皮膜で均一に覆つたものであ
り、具体的には、無色、及び有色染料、医薬品、
農薬、香料、飼料等のマイクロカプセルが工業的
に製品化されている。 その中でも最も一般的なものは感圧複写紙への
応用である。すなわち支持体の裏面に無色の電子
供与性染料を溶解した疎水性液体を含むマイクロ
カプセルを塗布した上用紙と別の支持体の表面に
無色の電子受容性顕色剤を塗布した下用紙の各々
の塗布面が対向する様に重ね合わせ、筆圧を加え
るとマイクロカプセルが破壊されて内包物が放出
され、発色剤と顕色剤とが接触し化学反応によ
り、着色物質が下用紙の表面に形成され、これが
複写像として得られるものがある。 この様にマイクロカプセルは、ある特性をもつ
た物質の外側に薄膜を形成させることでその特性
も同時に封じ込めてしまうことが可能で必要時に
皮膜を破壊すれば内包された物質を取り出すこと
のできるものである。 従来より知られているマイクロカプセルの製造
方法としては、 (1) ゼラチンによるコアセルベーシヨン法(米国
特許第2800457号、同2800458号明細書など) (2) 外相(水相)より皮膜を形成するin situ法
(特公昭36−9168号、同47−23165号、特開昭48
−57892号、同51−9079号、同54−25277号公報
等) (3) 内相と外相間の皮膜形成反応を利用した界面
重合法が有力な方法として知られている。 また、特開昭58−107189号公報では、成長微生
物の脂質含量の増量方法として、培地から回収し
た脂質含量10wt%以上の成長微生物(例えば油
性酵母菌、麦酒酵母菌など)に脂質増量用有機物
質(例えば脂肪族アルコール類、エステル類、芳
香族炭化水素類、水添芳香族炭化水素類から選択
される液体を包含せしめことからなる微生物カプ
セルを挙げている。 (C) 発明が解決しようとする問題点 上記カプセルにおいては、内包物の保護力に優
れた緻密な皮膜を有するマイクロカプセルが得ら
れ工業的にも広く応用されているものであるが、
製造面について数々の問題点を有していることも
事実である。すなわち、(1)のコアセルベーシヨン
法については反応に係るPH、温度、時間操作が複
雑である。カプセル化工程に長時間を要する等の
問題点を有する。(2)のin situ法、及び(3)の界面
重合法については、反応性の高い皮膜基材を比較
的高温で反応させるため不安定な物質あるいは熱
変性し易い物質のカプセル化には向かない、等の
欠点を有している。微生物を利用したカプセル化
法についても報告されているが、このカプセル化
法は内包物の摂取条件も穏やかで、操作も比較的
簡単に行なえるが下記問題点を有することも事実
である。 一定膜材量(菌体量)に包含される内包物の
量が少なく、より少ない菌体に、より多くの疎
水性液体を包含せしめることは前記従来のマイ
クロカプセル化法に比べ困難である。 に対し何らかの物理的、もしくは化学的な
触媒操作を施すことにより酵母菌は、かなりの
量の疎水性液体を包含するまでに至るが、ある
一定量以上の疎水性液体が包含された場合は、
内包物に対する皮膜の保持力が著しく低下し、
マイクロカプセルの機能を果たさなくなり、必
然的に極めて少量の疎水性液体しか包含し得な
いものとなる。 酵母菌の包含能力以上の疎水性液体が酵母分
散中に添加された場合には、遊離の疎水性液
体、すなわち、末カプセルが生じマイクロカプ
セルとして使用し得ないものとなる。 皮膜が天然物であるために、高温、多湿及び
有機溶剤等に対しては合成樹脂マイクロカプセ
ルに比べ少なからず耐性が劣るものである。 本発明は微生物を利用したマイクロカプセル化
法において、上記問題点を解決することを目的と
している。 (D) 問題点を解決するための手段 本発明は、酵母菌をマイクロカプセル皮膜とし
て利用し、その菌体内により多くの疎水性液体を
包含せしめ、なおかつ皮膜の物理的、化学的堅牢
性を飛躍的に高めたマイクロカプセルの製造方法
に関するものであり、次の5段階の過程より成る (1) 酵母分散液の調整過程 (2) 包含する疎水性液体の調製及び酵母分散中へ
の添加過程 (3) 酵母菌中へのカプセル化過程 (4) アミノ樹脂初期縮合物の調製、及び酵母分散
液中への添加過程 (5) 酵母菌表面への皮膜形成過程 本発明は(1)〜(3)の過程において酵母分散液中
に、包含せしめる疎水性液体を添加して酵母菌を
皮膜として有するマイクロカプセルを得た後、
(4)、(5)の過程を施すことにより酵母菌表面にアミ
ノ樹脂を形成させて、マイクロカプセル皮膜の物
理的、化学的堅牢性を高めることを可能にしたも
のである。 本発明で使用される酵母菌とは、出芽もしくは
分裂により増殖する微生物の総称であるが、分類
として有性生殖を行なう有胞子酵母とそうでない
無胞子酵母とに二大別され、ともに真菌門に属す
る。 前者は子のう菌網、原始子のう菌目、エンドマ
イセタシエ科〔Endomycetaceae〕後者はす不完
全菌網、クリプトコツケールス目
〔Cryptococcales〕クリプトカツシエ科
〔Cryptococcaceae〕に属する。 さらに有胞子酵母(エンドマイセタシエ科)は
次に示す亜科、さらには属に分類される。 エレマスコイテイエ亜科〔Eremacoideae) エレマスクス属(Eremascus) エンドマイコデイエ亜科(Endomycoideae) エンドマイセス属(Endomyces) シゾサツカロマイセス属
(Schizosaccharomyces) サツカロマイコデイエ亜科
(Sacchormycoideae) A エンドマイコブシエ属(Endomycopseae) エンドマイコプシス属(Endomycopsis) B サツカロマイセテイエ族
(Saccharomyceteae) サツカロマイセス属(Saccharomyces) a サツカロマイセス亜属
(Saccharomyces) b チゴサツカロマイセス亜属
(Zygosaccharomyces) トルラスボラ属(Torulaspora) ピチア属(Pichia) a ピチア亜属(Pichia) b チゴピチア亜属(Zygopichia) ハンセニユーラ属(Hansenula) テバリオマイセス属(Debaromyces) シユワニオマイセス属(Schwaniomyces) Cナドソニエ族(Nadsonieae) サツカロマイコデス属(Saccharomycodes) ナドソニア属(Nadsonia) ネマトスポロデイア亜科
(Nematosporoideae) モノスポレラ属(Monosporlla) ネマストボラ属(Nematospora) コツシデイアスカス属(Coccidiascus) 無胞子酵母(クリプトコツカシエ科)は次に示
される亜科、さらには属に分類される。 クリプトコツコデイエ亜科
(Cryptococcoideae) クリプトコツカス属(Cryptococcus) トルロプイス属(Torulopsis) ヒチロスホラム属(Pityrosporum) プレタノマイセス属((Brettanomyces) キヤンデイダ属(Candida) クロエツケラ属(Kloeckera) トリゴノプシス属(Trigonopsis) トリコスポロデイエ亜科
(Trichosporoideae) トリコスポロン属(Trichosporon) リヨードトルロデイエ亜科
(Rhodotoruloideae) リヨードトルラ属(Rhodotorula) さらに具体的には、サツカロマイセス属の サツカロマイセスセレビツシエ
(Saccharomyces cereviceae) サツカロマイセスルーキシ(Saccharmyces
rouxii) サツカロマイセスカールスバーゲンシス
(Saccharomyces carlsbergensis) サツカロマイセスウバルム(Sccharomyces
uvarum) エンドマイセス属の エンドマイセスバーナリス(Endomyces
vernalis) リボマイセス属の リボマイセス リポフアー(Lypomyces
lipofer) リボマイセススターケー(Lypomyces
atarkeyi) トリコスポロン属の トリコスポロン プルルラン(tricosporon
pullulans) キヤンデイダ属の キヤンデイダウテイルス(Candida utills) キヤンデイトロピカリス(Candida
tropicallis) キヤンデイダリポリテイカ(Candida
lypolytica) キヤンデイダフレーベリ(Candida flaveri)
を挙げることができる。 上記酵母菌体を構成する成分を大別すると、 主に細胞璧を構成するグルカン、マンナン質
を基材とした水不溶性成分 主に細胞膜を構成するリン脂質成分 水、もしくは極性溶剤に可溶性の酸素及びタ
ンパク質成分 に分けられ、これらは酵母の種類に応じ異なつた
配分を取るが、本発明で用いられる酵母菌は組成
の如何を問わないものである。また、酵母菌は増
殖機能の有無、すなわち、生きていても死んでい
ても本発明の効果には何ら影響のないものであ
る。 酵母菌の形状は酵母の種類により卵円形、球
形、レモン形、柱状、だ円形など各種の形態のも
のがあるが、円形、だ円形、卵円形の如き形態の
ものが好ましい。また、粒径5〜20μmが好まし
い 酵母分散液は、市販の酵母菌(パン酵母として
半脱水状態で市販されているもの)を水等の溶媒
に分散させて酵母分散液としても良いし、炭素源
ちつ素源等の栄養素源を含む培地で酵母を増殖さ
せて得られたものをそのまま酵母分散液としても
良い。必要があればPH調節、あるいは防腐剤の添
加も施される。 酵母菌分散液中の酵母菌濃度(乾燥固形分濃
度)は特に限定はされないが、10〜20%(w/
w)が好ましい。この範囲以下では生成効率が悪
く、また20%以上になると急激に分散液の粘度上
昇が伴い、均一撹拌に支障をきたす結果となるた
め好ましくない。 本発明で用いられる疎水性液体としてノーカー
ボン紙用マイクロカプセルとして応用する場合に
は、 a 電子供与性無色染料の溶解性が良いこと b 無色、無臭、に近いこと c 広い温度範囲で液体として安定であること 等の特性が要求されるが疎水性の液体であれば容
易にカプセル化され得る。 具体的には、パラフイン油、綿実油、大豆油、
コーン油、オリーブ油、ヒマシ油、魚油、塩素化
パラフイン、塩素化ジフエニル、ジブチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート、ジブチルマレエー
ト、O−ジクロルベンゼン、ジイソプロピルナフ
タレンの如きアルキル化ナフタレン、1−フエニ
ル−1−キシリルエタン等が挙げられ、これらの
疎水性液体には必要に応じ、染料、香料、医薬品
等が溶解もしくは分散されるが水溶性液体に非混
和性の疎水性液体であれば単独での使用も可能で
ある。疎水性液体の酵母分散液中への添加は、単
独ではそのまま添加しても良いが、より均一な状
態で酵母菌と存在させるためには、適当な乳化剤
を含む水溶液で分散させ、乳化状態とした後、添
加した方が好ましい。 カプセル化工程における温度は35℃〜70℃好ま
しくは40℃〜60℃である。時間は1時間以上必要
であるが、包含される疎水性液体の量、カプセル
化温度により適宜変えることができる。 本発明で述べるアミノ樹脂とは、アミノ化合物
またはアミド化合物と、アルデヒド類との反応に
より得られる樹脂をいい、具体的には例えばメラ
ミン−ホルマリン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、
ベンゾグアナミン−ホルマリン樹脂が挙げられ、
特に好ましくは、メラミン−ホルマリン樹脂が挙
げられる。 これらの樹脂は、初期縮合物の状態で酵母分散
液中に添加され、初期縮合物は、その都度調製さ
れるが、市販の初期縮合物をそのまま添加しても
構わない、これらアミノ樹脂初期縮合物を酵母菌
表面に効果的に形成するために、反応開始前にあ
らかじめ乳化剤と称される界面活性剤を添加する
ことが望ましい。界面活性剤は静電気的性質か
ら、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両イ
オン性に分類され、またその分子量により、モノ
マータイプとポリマータイプに分類され、いずれ
のものも使用可能で最適なものを実験的に選定す
れば良いが、ポリマーのアニオン性界面活性剤が
好ましいものとして挙げられる。 界面活性剤の添加量は、疎水性液体に対し、
0.1〜10.0%(W/w)の範囲で使用されること
が望ましい。反応時のPHはアミン樹脂初期縮合物
の重合が最も迅速になる値に調整される。 反応温度は特に限定されるものでなく、皮膜形
成反応が最も効果的に進行する温度に設定すれば
良い。アミノ樹脂初期縮合物の添加量は、目的と
する用途に合わせ、適宜決定すれば良く、添加量
の増減によりマイクロカプセルの物理的強度の微
妙な調節が可能となる。 (E) 実施例 実施例によつて本発明を更に詳しく説明する。
尚、実施例及び比較例中に示された酵母菌重量は
全て乾燥脱水状態(菌体内、菌体外とも)での重
量部数を示す。 実施例 1 乳化剤水溶液として1.0%のアロンT−40(東亜
合成化学製ポリアクリル酸ナトリウム塩)水溶液
20部中に、疎水性液体として、3−N−メチルシ
クロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン(新日曹化学(株)製黒色発色染料、商品
名PSD−150)1.3部を含むハイゾールSAS N−
296(高沸点疎水性液体、日本石油化学製)25部を
激しく撹拌しながら添加し、平均粒径を8μmと
し疎水性液体の乳化液を得た。 次に市販のパン酵母(オリエンタル酵母(株)製生
イースト、サツカロマイセスセレビツシエ)10部
を含む分散液100部にカプセル化触媒としてエチ
ルアルコール15部と上記疎水性液体分散液45部添
加した後、以下回転式振盪器中で温度50℃、撹拌
スピード200rpmの条件下で3時間振盪を続けた。
その結果疎水性は全て酵母菌中に包含されている
ことが後記定量方法により確認できた。 次にPH4.8に調整し5.0%スクリプセツト#520
(スチレン無水マイレン酸共重合体、米国モンサ
ント社製)20部を添加した後、メラミン1.2部と
37%ホルムアルデヒド水溶液2.3部、及び水50部
をPH8.0で加熱溶解しメラミン樹脂初期縮合物を
得、上記疎水性液体を包含する酵母菌分散液中に
添加しさらに2時間撹拌を行なつた。その結果、
酵母菌表面にはメラミン−ホルマリン樹脂が形成
され物理的、化学的堅牢性に優れるマイクロカプ
セルが得られた。 実施例 2 乳化剤水溶液として1.0%アロンT−40水溶液
30部中に、疎水性液体として実施例1と同じ染料
1.6部を含むハイゾールSAS N−296 32部を激し
く撹拌しながら添加し、平均粒径を8μmとし疎
水性液体の乳化液を得た。 次に市販のパン酵母10部を含む分散液100部に
カプセウ化触媒としてエチルアルコール15部と、
上記疎水性液体分散液62部を添加した後、実施例
1と同様の条件で振盪を続けた。その結果、添加
した疎水性液体のうち26部が酵母菌中に包含され
ており、残り6部は遊離の液滴として存在してい
ることが確認できた。次いで実施例1と同条件で
乳化剤とメラミン−ホルマリン初期縮合物の添
加、及び皮膜反応工程を経て、全てのマイクロカ
プセル化を終了した。 実施例 3 乳化水溶液として、1.0%アロンT−40水溶液
10部中に疎水性液体として実施例1と同じ染料
0.4部を含むハイゾールSAS N−296 8.0部を激
しく撹拌しながら添加し、平均粒径を8μmとし
疎水性液体の乳化液を得た。 次に市販のパン酵母10部を含む分散液100部に
上記疎水性液体分散液18部を添加した後、実施例
1と同様の条件で振盪を続けた。その結果、添加
した疎水性液体のうち5部が酵母菌中に包含され
ており、残り3部は遊離の液滴として存在してい
ることが確認できた。 次にPH4.8に調整した5.0%スクリプセツト
#520 20部を添加した後メラミン0.8部と37%ホ
ルムアルデヒド水溶液1.5部及び水5.0部をPH8.0で
加熱溶解し、メラミン樹脂初期縮合物を得、上記
疎水性液体を包含する酵母菌分散液中に添加しさ
らに2時間撹拌を行なつた。その結果酵母菌表面
にはメラミン−ホルマリン樹脂が形成され物理的
化学的堅牢性に富むマイクロカプセルが得られ
た。 実施例 4 乳化剤水溶液として、2.5%のアロンT−40水
溶液30部中に、疎水性液体として実施例1と同じ
染料1.3部を含むハイゾールSAS N296 25部を激
しく撹拌しながら添加し、平均粒径3.0μmとし疎
水性液体の乳化液を得、酵母菌分散液として後記
組成の培地に、サツカロマイセスウバルム
(Sccharomyces uvarum)(IFO−0290財団法人
醗酵研究所より譲度を受けた保存菌株)を1白金
耳植菌し、無菌条件下で適時グルコースを補充し
ながら菌体濃度が100g/になるまで増殖させ
た。この酵母分散液100部(乾燥菌体量10部)に
カプセル化触媒としてエチルアルコール15部と上
記疎水性液体分散液55部を添加した後、回転式振
盪器中で温度50℃撹拌スピード200rpmの条件下
で振盪を4時間続けた。この結果、添加した疎水
性液体は全て酵母菌中に包含されていることが確
認できた。次に10.0%EMA−31(エチレン無水マ
イレン酸共重合体、米国モンサント社製)水溶液
を10部添加し、酢酸でPHを3.2で設定した後、10
%尿素水溶液12部、37%ホルムアルデヒド水溶液
2.3部を添加した後、さらに撹拌を2時間続けた
ところ疎水性を包含する酵母菌の周囲に尿素−ホ
ルマリン樹脂が形成され、ノーカーボン紙用マイ
クロカプセルが得られた。 培地組成 グリコース 100部 酵母エキス 5〃 ポリペプトン 5〃 硝酸アンモニウム 5〃 リン酸水素−1−カリウム 2部 硫酸マグネシウム 1部 水 1 PH 6.0 実施例 5 乳化剤水溶液として、5.0%ゼラチン水溶液
(宮城化学(株)製酸処理ゼラチンYGK)10部中に疎
水性液体として実施例1と同じ染料0.4部を含む
ハイゾールSAS N−296 8.0部を激しく撹拌しな
がら添加し、平均粒径を8μmとし疏水性液体の
乳化液を得た。 酵母菌分散液として後記酵母菌用培地に、キヤ
ンデイダリポリテイカ(Candida lypolytica)
(IFO−0717)を1白金耳植菌し、無菌条件下で
適時グリコースを補充しながら菌体濃度が100
g/になるまで増殖させた。この酵母分散液
100部(乾燥菌体量10部)に上記疎水性液体分散
液18部を添加し、回転式振盪器中で温度50℃撹拌
スピード200rpmの条件下で振盪を5時間続けた。
この結果添加した疎水性液体のうち5部が酵母菌
中に包含され、残り3部が遊離の液滴として存在
していることが確認できた。次に10.0%EMA−
31水溶液10部を添加し、酢酸でPHを3.2に設定し
た後10%尿素水溶液8.0部、37%ホルムアルデヒ
ド水溶液1.5部を添加した後さらに撹拌を2時間
続けたところ疎水性液体を包含する酵母菌の周囲
に尿素−ホルマリン樹脂が形成され、ノーカーボ
ン紙用マイクロカプセルが得られた。 培地組成 グリコース 100部 酵母エキス 5〃 ポリペプトン 5〃 水 5〃 PH 5.6 比較例 1 実施例1において、メラミン−ホルマリン初期
縮合物を添加することなく酵母菌によるマイクロ
カプセル化工程のみでカプセル化を終了した。 比較例 2 実施例2において、メラミン−ホルマリン初期
縮合物を添加することなく、酵母菌によるマイク
ロカプセル化工程のみでカプセル化を終了した。 比較例 3 実施例3においてメラミン−ホルマリン初期縮
合物を添加することなく酵母菌によるマイクロカ
プセル化工程のみでカプセル化を終了した。 比較例 4 実施例3において疎水性液体の分散液を疎水性
液体の量が5部となる様添加し、またメラミン−
ホルマリン樹脂初期縮合物を添加することなく酵
母菌によるマイクロカプセル化工程のみでカプセ
ル化を終了した。 比較例 5 実施例5において尿素及びホルマリンを添加す
ることなく酵母菌によるマイクロカプセル化工程
のみでカプセル化を終了した。 以上の実施例、比較例において単位酵母菌中に
どのくらいの疎水性液体が包含されたかそしてま
た、どのくらい遊離の状態で存在しているかを判
断するのに「カプセル化量」を指標とした。 カプセル化量は酵母菌1g中に何gの疎水性液
体が包含されたかを示すものである。 尚、測定方法は次の手段に従つた。 (1) マイクロカプセルスラリーを乾燥重量で1g
になる様採取する。 (2) 遊離の疎水性液体を分離する為に10000rpm
で10分間遠心分離を3回行ない上済みの未カプ
セルを除去し、マイクロカプセルの洗浄を行な
う。 (3) マイクロカプセルのみの分散液に抽出溶剤と
して濃塩酸/メタノール(5/95/V/V)溶
液30mlを添加し、よく分散させた後70℃で10分
間振盪し無色染料の抽出を行なう。 (4) 抽出完了液中に残つたカプセル皮膜(膜材残
渣)をろ紙(東洋ろ紙(株)製No.5c)で除去し後、
ろ液を波長600nmで比色定量することにより
マイクロカプセル中に包含された疎水性液体の
量が算出され、同時に初期添加量の差を求めれ
ば遊離の疎水性液体の量も算出され得る。ま
た、実施例及び比較例で得られたマイクロカプ
セルの諸特性を比較するために、次の測定方法
に基づき評価を行なつた。 Γカプセル化量:前述の測定方法により、単位
重量菌体中に包含された疎水性液体の量を示
す。→多いほど好ましい。 Γ遊離疎水性体量:完成したマイクロカプセル
分散液中に遊離の疎水性液体が存在するかど
うかをカプセル化量より判定した。→マイク
ロカプセルの機能を果たすためには、遊離の
疎水性液体は存在してはならない。 ΓCFカブリ:完成したマイクロカプセル分散
液をCFシート(三菱NCR紙N−40顕色シー
ト)の顕色層側にメイヤーバーで均一に塗
布、乾燥した際の発色カブリ→CFカブリは
わずかであつてはならない。 基準 ○:カブリ全くなし △: 〃 ややあり X:ひどりカブリあり Γ耐湿熱性:完成したマイクロカプセル分散液
を40g/m2の上質紙に、総塗布量が3g/m2
になる様にメイヤーバーで均一に塗布しノー
カーボン紙上用紙を得た。 この上用紙とCFシートとを塗布面が対向
する用に軽荷重で密着させ60℃相対湿度95%
の雰囲気中で6時間保存した後のCFシート
のカブリ濃度を測定する。→カブリ濃度が少
ないほど耐水性に優れたマイクロカプセルと
判断される。 基準 ○:カブリ全くなし △: 〃 ややあり ×:ひどりカブリあり、またはカプ
セルが測定前より壊れており測定に値しない
もの Γ発色感度:前記ノーカーボン紙用上用紙と
CFシートとを塗布面が対向する様に重ね合
わせ当社所用の標準カレンダーで加圧発色さ
せた際の発色部分の濃度より判定した。 基準 ◎:非常に良好 ○:良好 △:発色するが濃度低い ×:ほとんど発色しないか、カプセ
ルが測定前より壊れており測定に値しないも
の 以上の評価結果を表1に示す。
【表】 (F) 発明の効果 本発明により得られるマイクロカプセルは本来
酵母菌が有している生体膜と、化学反応により得
られた合成樹脂被膜とを併せ有するものであり、
その特性も各々の長所を兼ね揃えたものである。 本明細書中の実施例、及び比較例よりも明らか
な様に、これまで文献等で知られていた微生物を
マイクロカプセルの被膜として用いた方法では包
含し得る疎水性液体の量は少量であり、実用的に
種々支障のあるものであつた。 また、微生物を用いたマイクロカプセル化法に
おいても何らかの触媒等を用いることによりかな
り多くの疎水性液体を包含するに至るが塗布乾燥
時に破裂してしまい、マイクロカプセルとしての
機能を果たさなくなるものである。 本発明によりマイクロカプセル化法により少量
の膜材量(微生物量)に対し、多量の疎水性液体
を包含させても物理的、化学的堅牢性に富むマイ
クロカプセルを得ることが可能となつた。 また本発明の付随する効果として微生物がその
摂取能力以上の疎水性液体が添加された場合に生
じる遊離状態の疎水性液体の撲滅も図れ、マイク
ロカプセルとしての機能の向上が成されるもので
あつた。 以上の如く本発明におけるマイクロカプセルの
製造方法は従来見られない優れた方法であり産業
上非常に有用なものとなり得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酵母菌分散液中に疎水性液体を添加し、酵母
    菌体中に疎水性液体を包含せしめた後、アミノ樹
    脂初期縮合物を添加し、酵母菌表面へ皮膜を形成
    させることから成るマイクロカプセルの製造方
    法。 2 アミノ樹脂初期縮合物がメラミン−ホルマリ
    ン初期縮合物である特許請求の範囲第1項記載の
    マイクロカプセルの製造方法。
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MX2008006927A (es) 2005-11-30 2008-10-24 Eden Research Plc Composiciones que contienen terpenos y metodos para hacer y usar los mismos.
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