JPH054812A - 微粒子亜球状シリカ及びその製造方法並びにこれを用いた樹脂フイルム - Google Patents

微粒子亜球状シリカ及びその製造方法並びにこれを用いた樹脂フイルム

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JPH054812A
JPH054812A JP3178999A JP17899991A JPH054812A JP H054812 A JPH054812 A JP H054812A JP 3178999 A JP3178999 A JP 3178999A JP 17899991 A JP17899991 A JP 17899991A JP H054812 A JPH054812 A JP H054812A
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particle
fine
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Yojiro Kon
洋次郎 今
Kunihiko Nakamura
邦彦 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム滑剤用の表面凹凸状の微粒子亜球状
シリカ及びその製造方法を提供することにある。 【構成】 微粒子球状シリカの表面に、該微粒子球状シ
リカの粒径の1/3〜1/30の粒径の微粒子シリカが
複数結合し、平均粒子径が0.2〜1μmであるシリカ
である。製造方法としては、粒子径の異なるシリカ粒子
をアミドを含む溶媒に混合しpHをシリカの等電位点付
近に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微粒子亜球状シリカ及
びその製造方法並びにこれを用いた樹脂フィルムに係わ
り、詳しくは磁気テープ用、光学写真用、蒸着用、コン
デンサー用、包装用等に利用されるポリエステル等の樹
脂フィルムの表面に凹凸を均一に形成して滑り性及び平
坦性を改良し、かつ、フィルムからの脱落を生じない、
フィルム用滑剤として有効な表面凹凸状の微粒子亜球状
シリカ及びその製造方法並びにこれを用いた樹脂フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル等の樹脂フィル
ムの滑剤及びその製造方法として、以下の方法が知られ
ている。
【0003】例えば、シリカ、シリカ−アルミナ化合
物、炭酸カルシウム、クレイ等の無機微粒子で平均粒径
が0.001〜10μmのものがフィルムの用途に応じ
て使い分けられている(特公昭59−8216号公報、
特開昭52−3645号公報等)。しかしながらこれら
の無機微粒子は、ケイ酸ナトリウム湿式法による凝集塊
の粉砕シリカであったり、天然品の粉砕体を原料とした
ものであり、粒径分布が非常に広くほとんどの粒子形状
が不定形であるが為にフィルム表面の凹凸の均一性に欠
け、従って表面の平坦化には限界があった。最近になっ
て、磁気記録の高密度化、高性能化が一段と促進される
につけフィルム表面の平坦化の要求が益々強くなってき
ておりこれらの無機微粒子ではその要求に答えられなく
なってきた。
【0004】また、シリコンアルコキシドをアルコール
性溶液中で加水分解して微粒子球状シリカを製造する方
法が一般によく知られている。このような方法で得られ
た微粒子球状シリカをポリエステルフィルムの滑剤とし
て用いた例としては、平均粒子径が0.05〜2μmの
範囲でかつ粒子径の標準偏差値が1〜1.5の範囲にあ
る球状シリカをポリエステルに対して0.01〜5重量
%添加する方法が知られている(特開昭62−2073
56号公報)。しかしながらこれらの微粒子球状シリカ
はその形状がほぼ真球であるが為に微粒子とポリエステ
ルとの境界に剥離が生じ易く微粒子の廻りにボイドが形
成され易い。このボイドは大きくなればなる程摩擦係数
を高くすると共に、繰り返し使用時に生じたポリエステ
ルフィルムのボイド上の小さな傷(スクラッチ)によっ
ても粒子の脱落が起こり耐久性を低下させると共に削れ
粉発生の原因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、これら従来技術が有する問題を解決すべく鋭意研究
を重ねた結果、微粒子球状シリカの表面に、それよりも
小粒径の多数の微粒子シリカが結合した表面凹凸状の微
粒子亜球状シリカを、フィルム滑剤用として樹脂中に配
合することにより、滑り性や平坦性、さらにはシリカ粒
子のフィルムからの脱落がなくて耐久性に優れた樹脂フ
ィルムを得ることができることを見いだし本発明を完成
した。
【0006】従って、本発明の目的は、樹脂フィルム中
に配合し、フィルムの滑り性や平坦性さらにはシリカ粒
子のフィルムからの脱落がなくて耐久性等の表面特性を
改善できる表面凹凸状の微粒子亜球状シリカを提供する
ことにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、このようなフ
ィルム滑剤用の表面凹凸状の微粒子亜球状シリカを効率
よく安定的に製造することができる方法を提供すること
にある。
【0008】さらに、本発明の他の目的は、このような
表面凹凸状の微粒子亜球状シリカをフィルム滑剤として
使用して得られ、フィルムの滑り性や平坦性さらにはシ
リカ粒子のフィルムからの脱落がなくて耐久性等におい
て優れた表面特性を有する樹脂フィルムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、微
粒子球状シリカの表面に、該微粒子球状シリカの粒径の
1/3〜1/30の粒径の微粒子シリカが複数結合し、
平均粒子径が0.2〜1μmである表面凹凸状の微粒子
亜球状シリカである。
【0010】また、本発明は、微粒子球状シリカと、該
微粒子球状シリカの粒径の1/3〜1/30の粒径の微
粒子シリカをアミドを含む溶媒に混合し、さらに酸を添
加することによりこの混合溶液をシリカの等電位点付近
に調整し、異径粒子間の凝集を優先的に行わせる表面凹
凸状の微粒子亜球状シリカの製造方法である。
【0011】さらに、本発明は、上記微粒子亜球状シリ
カを、樹脂に対して0.01〜2重量%添加した樹脂フ
ィルムである。
【0012】本発明における表面凹凸状の微粒子亜球状
シリカは、1個の核となる大粒径の微粒子球状シリカの
表面に、多数の小粒径の微粒子シリカが一様に結合した
ものであり、おそらくは核となる大粒径の微粒子球状シ
リカの表面に小粒径の微粒子シリカが付着し、粒子表面
に多数存在するシラノール基同士の脱水縮合が起こり、
シロキサン結合により強固に結合しているものと思われ
る。この結合部は実質的に一体化しているので再び離れ
ることはない。
【0013】以下、本発明のフィルム滑剤用の表面凹凸
状の微粒子亜球状シリカの製造方法について具体的に説
明する。本発明の微粒子亜球状シリカは、平均粒径がサ
ブミクロンの微粒子球状シリカと平均粒径が0.01〜
0.1μmの微粒子シリカをアミドを含む溶媒に混合
し、撹拌下で、さらに酸を添加することにより、この混
合溶液の見かけのpHをシリカの等電位点付近に調整し
て製造することができる。このとき、平均粒径がサブミ
クロンの微粒子球状シリカに対して、小粒径の微粒子シ
リカの平均粒径は1/3〜1/30の範囲が好ましく、
脱落のないフイルム滑剤用シリカとすることができる。
【0014】本発明において使用する、核となる微粒子
球状シリカとしては、球状のシリカでさえあれば特に限
定されるものではないが、具体的にはシリコンアルコキ
シドを溶媒中に滴下してアンモニア触媒存在下で加水分
解して得られる微粒子球状シリカがあげられる。微粒子
球状シリカの粒径は加水分解反応の条件を適宜選択する
ことにより制御することができる。例えば、アンモニア
の濃度を高くするか、水の濃度を高くすると粒径を大き
くすることができる。また、シリコンアルコキシドの滴
下速度を変えることにより粒径を制御でき、滴下速度を
大きくしていくと粒径が大きくなる。極端な例としてシ
リコンアルコキシドを一括添加してもかまわない。ま
た、反応温度を変えることでも粒径を制御でき、温度を
低くすると粒径は大きくなる。
【0015】また、本発明において使用できる小粒径の
微粒子シリカは、特に限定されるものではないが、具体
的には上記と同様の方法で得られる微粒子球状シリカ、
あるいは四塩化珪素を気相で加水分解して得られるヒュ
ームドシリカ等があげられる。
【0016】また、本発明において使用できるアミドと
しては、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等があげられる。
【0017】また、本発明において使用できる溶媒は特
に制限されるものではないが、アミドとの相溶性からメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、水等の極性溶媒及びこれらを混合した極性溶媒が
あげられる。
【0018】また、本発明において、溶媒全体に対する
アミドの比率は、体積%で10〜90の範囲、より好ま
しくは20〜80の範囲である。アミドの体積%が10
に満たない場合及び90より多いと、混合溶液をシリカ
の等電位点付近に調整しても大粒径の微粒子球状シリカ
の表面に小粒径の微粒子球状シリカが充分に結合でき
ず、遊離したものが多数残る。さらに、小粒径の微粒子
シリカ同士が凝集を起こす。
【0019】本発明において、アミドを含む溶媒の使用
量は、特に制限されるものではないが、微粒子球状シリ
カ1モルに対して、例えばメタノールとN,N−ジメチ
ルアセトアミドを使用する場合は0.1〜10リットル
の範囲、より好ましくは0.2〜5リットルの範囲であ
る。溶媒の使用量が0.1リットルに満たない場合は混
合溶液の粘度が高くなりすぎて微粒子球状シリカが不規
則に凝集し、10リットルより多いと生成する表面凹凸
状の微粒子亜球状シリカの濃度が薄く生産効率上好まし
くない。
【0020】本発明において使用できる酸としては、塩
酸、硝酸、硫酸等の無機酸及び酢酸等の有機酸をあげら
れる。これらの酸は、濃度の高い酸であっても水で希釈
された酸であってもかまわない。
【0021】また、本発明において、酸の使用量は、混
合溶液をシリカの等電位点であるpH=2付近にするの
に必要なだけの量であり、例えばN,N−ジメチルアセ
トアミド50体積%の溶液に2規定の塩酸を添加する場
合は混合溶液1リットルに対して約30gである。
【0022】本発明の製造法においては、酸を添加する
ことにより、この混合溶液の見かけのpHをシリカの等
電位点付近のpH=1〜4に調整する。pHが4より大
きいと大粒径の微粒子球状シリカの表面に小粒径の微粒
子シリカが充分に結合できず、遊離したものが多数残っ
てしまう。これは、このpH域では、シリカ粒子表面が
負に帯電し、シリカ粒子が互いに静電気的に反発するた
めと思われる。また、pHを1より小さくしても特に問
題はないが酸の使用量が多くなるので生産効率上好まし
くない。また、さらにpHを小さくすると大粒径の微粒
子球状シリカの表面に小粒径の微粒子シリカが充分に結
合できず、遊離したものが多数残ってしまう。これは、
このpH域では、シリカ粒子表面が正に帯電し、シリカ
粒子が互いに静電気的に反発するためと思われる。
【0023】また、シリコンアルコキシドを溶液中で加
水分解して得られた微粒子球状シリカを原料として用い
る場合は、乾燥してシリカ粒子を取り出したりせずに、
加水分解反応が完結した後、加熱することによりアンモ
ニア触媒を除去したシリカゾルをそのまま原料として用
いることが生産効率上好ましい。
【0024】酸を添加した後は、室温または混合溶媒の
沸点以下で熟成し、さらに、エバポレーター等で乾燥す
ることにより表面凹凸状の微粒子亜球状シリカを得るこ
とができる。粒子径の大きなものについてはデカンテー
ションで表面凹凸状の微粒子亜球状シリカを分離するこ
ともできる。また、表面凹凸状の微粒子亜球状シリカを
ポリエステル等の樹脂フィルム成形時に添加することを
考えると、酸を添加し熟成した後に乾燥またはデカンテ
ーションすることなしに、直接溶媒をグリコールに置換
して表面凹凸状の微粒子亜球状シリカのグリコール分散
品として得ることが望ましい。ここで言うグリコールと
はエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール等のグリコール類である。
【0025】表面凹凸状の微粒子亜球状シリカの凹凸量
は、小粒径の微粒子シリカの添加量で制御することがで
きる。また、表面凹凸状の微粒子亜球状シリカの粒径
は、おもに、核となる大粒径の微粒子球状シリカの粒径
を適宜選択することにより制御することができる。例え
ば、平均粒径0.8μmの微粒子球状シリカと平均粒径
が0.08μmの微粒子シリカを使用した場合、生成す
る表面凹凸状の微粒子亜球状シリカの平均粒径はおよそ
0.82μmとなり、また、平均粒径0.4μmの微粒
子球状シリカと平均粒径0.05μmの微粒子シリカを
使用した場合、生成する表面凹凸状の微粒子亜球状シリ
カの平均粒径はおよそ0.41μmとなる。
【0026】また、樹脂としては、フィルムに成形でき
るものであれば特に制限はないが、好ましくはポリエス
テルであり、このポリエステルは、テレフタル酸または
そのエステル形成性誘導体を主たるジカルボン酸成分と
し、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグ
リコールまたはそのエステル形成性誘導体を主たるグリ
コール成分とするポリエステル類がよい。
【0027】表面凹凸状の微粒子亜球状シリカをポリエ
ステル系に添加する時期は、ポリエステル重縮合反応の
初期に行うなど一般に知られている方法で行うことがで
きる。また、ポリエステル等の樹脂フィルムと表面凹凸
状の微粒子亜球状シリカとの親和性を向上させるために
生成した表面凹凸状の微粒子亜球状シリカの表面に公知
の方法でシランカップリング処理を施してもよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。 実施例1〜7 テトラメチルオルソシリケート1モルに対し、メタノー
ル16モルと水8モルとアンモニア2.5モルを反応容
器に仕込み、そこにテトラメチルオルソシリケートを撹
拌しながら20℃で3時間かけて滴下し、加水分解反応
が完結した後に乾燥し、平均粒径0.80μmの微粒子
球状シリカを得た。また、テトラメチルオルソシリケー
ト1モルに対し、メタノール17モルと水7モルとアン
モニア1モルを反応容器に仕込み、そこにテトラメチル
オルソシリケートを撹拌しながら45℃で4時間かけて
滴下し、加水分解反応が完結した後にアンモニアを除去
して、水とメタノールに分散した平均粒径0.05μm
で濃度約9%の微粒子球状シリカゾルを得た。次に、得
られた0.80μmの微粒子球状シリカ20重量部と
0.05μmの微粒子球状シリカ11.1重量部を、表
1に示す比率のメタノールとN,N−ジメチルアセトア
ミドの溶媒230重量部に添加した。さらに、この混合
溶液を撹拌しながら、2規定塩酸を表1に示すpH値に
なるように滴下した。
【0029】得られたシリカ粒子を走査型電子顕微鏡で
観察したところ、0.80μmの微粒子球状シリカの表
面に0.05μmの微粒子球状シリカが一様に結合した
表面凹凸状の微粒子亜球状シリカが確認された。各々の
シリカ粒子が単独に存在したものはほとんど観察されな
かった。さらに、粒度分布を測定したところ、粒度分布
が狭い単分散性粒子であった。得られた表面凹凸状の微
粒子亜球状シリカの平均粒子径を表1に示す。
【0030】次に、得られた微粒子亜球状シリカをポリ
エステル中に0.5重量%添加し、フィルムを成形し、
得られたフィルムの走行面の削れ性を評価した。結果を
表1に示す。さらに、このフィルムの表面を顕微鏡で観
察したところ、フィルムの傷つき及び表面凹凸状の微粒
子亜球状シリカの脱落は殆ど見られなかった。
【表1】
【0031】実施例8 テトラメチルオルソシリケート1モルに対し、メタノー
ル13モルと水13モルとアンモニア3.3モルを反応
容器に仕込みそこにテトラメチルオルソシリケートを撹
拌しながら20℃で3時間かけて滴下し、加水分解反応
が完結した後に乾燥し、平均粒径0.30μmの微粒子
球状シリカを得た。また、テトラメチルオルソシリケー
ト1モルに対し、メタノール17モルと水7モルとアン
モニア1モルを反応容器に仕込みそこにテトラメチルオ
ルソシリケートを撹拌しながら50℃で5時間かけて滴
下し、加水分解反応が完結した後にアンモニアを除去し
て、水とメタノールに分散した平均粒径0.03μmで
濃度約9%の微粒子球状シリカゾルを得た。次に、得ら
れた0.30μmの微粒子球状シリカ20重量部と0.
03μmの微粒子球状シリカ11.1重量部を、メタノ
ールとN,N−ジメチルホルムアミドの体積比率が1:
1の溶媒258重量部に添加した。さらに、この混合溶
液を撹拌しながら、pH値が2.0になるように2規定
塩酸を滴下した。
【0032】得られたシリカ粒子を走査型電子顕微鏡で
観察したところ、0.30μmの微粒子球状シリカの表
面に0.03μmの微粒子球状シリカが一様に結合した
表面凹凸状の微粒子亜球状シリカが確認された。各々の
シリカ粒子が単独に存在したものはほとんど観察されな
かった。さらに、粒度分布を測定したところ、粒度分布
が狭い単分散性粒子で平均粒子径は0.35μmであっ
た。ポリエステル中に0.5重量%添加して得られたフ
ィルムについてその表面特性を評価した。結果は、上記
実施例1〜7と同様に良好であり、削れ粉の発生もほと
んど認められなかった。
【0033】比較例1〜3 上記実施例1〜7と同様にして、粒径の異なる2種類の
微粒子球状シリカを得た。次に、得られた0.80μm
の微粒子球状シリカ20重量部と0.05μmの微粒子
球状シリカ11.1重量部を、表2に示す比率のメタノ
ールとN,N−ジメチルアセトアミドの溶媒230重量
部に添加した。さらに、この混合溶液を撹拌しながら、
2規定塩酸を表2に示すpH値になるように滴下した。
【0034】得られたシリカ粒子を走査型電子顕微鏡で
観察したところ、0.80μmの微粒子球状シリカの表
面に結合した0.05μmの微粒子球状シリカは少量で
あり、表面に付着せずに単独で存在している0.05μ
mの微粒子球状シリカが多数認められた。
【0035】得られたシリカ粒子をポリエステル中に
0.5重量%添加して得られたフィルムについてその表
面特性を実施例と同様に評価した。結果を表2に示す。
また、フィルムの傷及び微粒子球状シリカの脱落がかな
り認められた。
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明方法によれば、表面凹凸状の微粒
子亜球状シリカを効率よく安定的に製造することができ
る。この様な表面凹凸状の微粒子亜球状シリカは磁気テ
ープ用、光学写真用、蒸着用、コンデンサー用、包装用
等のポリエステルフィルム等の表面に凹凸を均一に形成
して滑り性及び平坦性を改良し、かつ、フィルムからの
脱落を生じない樹脂フィルム用滑剤として特に有用であ
る。従って、このような表面凹凸状の微粒子亜球状シリ
カをフィルム用滑剤として使用することにより、優れた
表面特性の樹脂フィルムが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子球状シリカの表面に、該微粒子球
    状シリカの粒径の1/3〜1/30の粒径の微粒子シリ
    カが複数結合し、平均粒子径が0.2〜1μmであるこ
    とを特徴とする表面凹凸状の微粒子亜球状シリカ。
  2. 【請求項2】 微粒子球状シリカと、該微粒子球状シリ
    カの粒径の1/3〜1/30の粒径の微粒子シリカをア
    ミドを含む溶媒に混合し、さらに酸を添加することによ
    りこの混合溶液をシリカの等電位点付近に調整し、異径
    粒子間の凝集を優先的に行わせることを特徴とする表面
    凹凸状の微粒子亜球状シリカの製造方法。
  3. 【請求項3】 微粒子球状シリカの表面に、該微粒子球
    状シリカの粒径の1/3〜1/30の粒径の微粒子シリ
    カが複数結合し、平均粒子径が0.2〜1μmである表
    面凹凸状の微粒子亜球状シリカを、樹脂に対して0.0
    1〜2重量%添加したことを特徴とする樹脂フィルム。
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