JPH0547353B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、締付け工具であつて、特に管とその
他の成形体を結合するためにケーシングに配置さ
れかつ駆動装置によつて反対向きに運動可能な２
つの締付けジヨーを有していて、該締付けジヨー
が作用状態においてワークの外周の少なくとも１
部分を締付けジヨーの口でもつてつかんでいる形
式のものに関する。

従来の技術 この形式の装置はドイツ連邦共和国特許第
2136782号明細書により公知である。この装置を
管に取り付けるためにはプレスジヨーを手によつ
て幅広に広げた状態でプレスジヨーが管をつかむ
まで保つておくことが要求されている。この構成
によつては、第１には空間的に著しく狭く制約さ
れた環境下で使用可能性が制限され、第２には作
業者の不注意によつてプレス過程中に手をプレス
ジヨーに置いたままにしていることがあり、この
ことが負傷につながることがある。

発明が解決しようとする課題 本発明が解決しようとする課題は先行技術に属
する形式の締付け工具を改良して、特に従来より
も容易かつ手ごろに取り扱い可能であつて、とり
わけ空間的に制約された環境下においても多種多
様に使用でき、さらには使用時に生ずる事故が回
避されるように構成することである。

課題を解決するための手段 前述の課題を解決する本発明の構成は、冒頭に
述べた形式の締付け工具がケーシングに不動に固
定された軸を中心として旋回可能な２つのレバー
を有していて、該レバーの一方の端部駆動装置に
作用するように構成されていて、前記レバーの他
方の端部に締付けジヨーが旋回可能に固定されて
該締付けジヨーに、ケーシング内に配置された滑
り案内部内を案内されているピンが固定されてい
て、滑り案内部が締付けジヨーの開放方向で見て
長さの第１の部分を、ワークのほぼ中心軸線を通
つて延びるほぼ真直な線上に延ばしていて、長さ
の第２の部分を第１の部分に対して角度を成して
延ばしていることである。

実施例 本発明による締付け工具のケーシングは互いに
結合された同形の２つの条片１，２から成つてい
る。条片１，２の結合はピン３，４によつて行わ
れており、これらのピン３，４は同時に条片１，
２の間に配置されたレバー５，６のための旋回軸
としてもはたらいている。条片１，２に結合され
た付加部材７にはピン９によつて全体として符号
１１によつて示された駆動装置が固定されてい
る。この実施例においては圧力媒体によつて運転
される往復動ピストン型伝動装置が用いられてい
て、該往復動ピストン型伝動装置のシリンダ（図
示せず）は条片１，２に結合されていて前記伝動
装置のピストンロツド（やはり図示せず）は自由
端部のところに２つのローラ１３，１４を保持し
ており、ピストンロツドが伸長するとこれらのロ
ーラ１３，１４がレバー５，６に接触してレバー
５，６を動かす。圧力媒体によつて運転される往
復動ピストン型伝動装置の代わりに同じ目的を達
成する機械式の、又は特に機械−電気式の駆動装
置を用いることもできる。

レバー５，６の駆動側の端部１５，１６とは反
対側の端部１７，１８は、ピン１９，２０によつ
て締付けジヨー２１，２２に旋回運動可能に結合
されている。両方の締付けジヨー２１，２２には
ピン２３が配置されている。第２図には、図面簡
単のためこれらのピンのうちで図面の右側にある
ピン２３だけが示されている。これらのピン２３
は条片１，２内に配置された滑り案内部１０と協
働している。これらの滑り案内部のうち第２図に
は１つだけ、すなわち左側の滑り案内部１０だけ
が示されている。これらの滑り案内部１０のう
ち、条片１，２に設けられた第１の部分２５は締
付けジヨー２１，２２によつてつかもうとするワ
ークの長手軸線又は締付けジヨー２１，２２の開
口を中心点である点Ａからピン１９もしくは２０
の中心とを結ぶ方向で延びている。これに続く第
２の部分２７はピン１９，２０に達する手前で第
１の部分２５に対してほぼ45゜の角度を成してレ
バー５もしくは６の端部１７もしくは１８へ向か
つて延びている。レバー５，６の条片１，２の付
加部材７との間には引張りばね２９，３０が配置
されていて、レバー５，６の駆動側の端部１５，
１６を互いに離反させる方向に、反対側の端部１
７，１８を互いに近づける方向に付勢している。
締付けジヨー２１，２２のピン２３が滑り案内部
の、角度を成している第２の部分２７にある状態
では、引張りばね２９，３０の作用によつて締付
けジヨー２１，２２が近づく方向に動くことはな
い。それというのは、ピン２３が滑り案内部の、
角度を成している第２の部分２７にある状態でセ
ルフロツク作用が生じるからである。

次に、本発明による操作形式と作用を述べる。
ワークを取り付ける前に締付け工具は開いておか
なければならない。これは手によつてレバー５，
６の端部１５，１６を引張りばね２９，３０の力
に抗して互いに接近する方向に旋回させることに
よつて行われる。この場合、締付けジヨー２１，
２２に固定されたピン２３がまず滑り案内部の第
１の部分２５を通り、これによつて締付けジヨー
２１，２２は互いに離反方向に、それも姿勢を変
えずに互いに直線的に運動して開く。次いで、ピ
ン２３が滑り案内部の角度をなしている第２の部
分２７を通るさいに、締付けジヨー２１，２２が
ピン１９，２０を中心として旋回させられる。こ
れによつて、締付けジヨー２１，２２の開口はワ
ークを差込むことのできる十分な広さに開く。ワ
ークを差込むためには、ピン２３が滑り案内部の
第１の部分２５内を通るときのような、互いに直
線的な離反運動だけでは不十分である。そこで本
発明では、締付けジヨーの離反運動の後半で、角
度を成した第２の部分によつてピン１９，２０を
案内することによつて、締付けジヨーの開口を大
きく広げるように工夫されているのである。締付
けジヨーは手によつて上述のように旋回させられ
た状態では、その状態を保つ。それというのは、
引張りばね２９，３０の力が、締付けジヨー２
１，２２のこの状態においてレバー５，６の、駆
動装置から遠い方の端部１７，１８を互いに接近
方向に引張るには不十分だからである。従つて、
作業者は締付けジヨーの開放状態を維持するため
に手を使用する必要がなくなり、締付け工具を支
持・案内するために手を使うことができる。この
ように旋回された状態の締付けジヨー２１，２２
は第２図で符号Ａによつて示した、ワークの長手
軸線より上方（図面で見て）へ案内される。締付
けジヨー２１，２２の戻し旋回はワークが締付け
ジヨー２１，２２の駆動側に近い部分に突き当た
ることによつて行われるか、又は締付けジヨー２
１，２２の駆動側から遠い部分が例えば壁のよう
な対向支承部に突き当たるか又は駆動装置１１を
作動させることによつて行われる。その後は、締
付けジヨー２１，２２が引張りばね２９，３０に
よつて互いに引きつけられるので、締付けジヨー
２１，２２はこのばね力のもとでワークをつか
み、ひいてはワーク上での締付けジヨー２１，２
２の座りが不所望に動かないように確保される。
この時点では、手がまだ締付けジヨー２１，２２
又はレバー５，６の範囲内にあつても、ワークが
締付けジヨー２１，２２によつて引張りばね２
９，３０の力だけで締付けられているため、けが
の危険は生じない。駆動装置１１が作業者によつ
て作動されてはじめて、けがにつながる圧力が生
じることになる。しかしながら、この圧力が要求
されるのは締付けジヨー２１，２２が閉鎖位置に
あつて、そこではもはや手操作を必要としていな
い場合である。締付けジヨー２１，２２は交換可
能であるので、必要に応じてワークの種々異なる
横断面と横断面形状に合わせることができる。

発明の効果 締付けジヨーを開くためには両方のレバーが駆
動側の端部のところで手によつて互いに反対向き
に押される。このときに、締付けジヨーに固定さ
れたピンが滑り案内部のほぼ直線的に延びる第１
の部分にあるときは、締付けジヨーは開放方向で
互いに姿勢を変えずに移動する。しかしながら、
ピンが滑り案内部の角度を成している部分に達す
ると、締付けジヨーがレバー上にある旋回点を中
心として旋回する。これによつて、レバーがわず
かに運動しただけで２つの締付けジヨーの間に
は、ワークを受容するための広い開口が生ずるこ
とになる。締付けジヨーのこの状態は保持されて
いるので、締付けジヨーを手によつて開放状態に
保つておくことはもはや不必要である。公知の締
付け工具とは異なつて、本発明による締付け工具
においては締付けジヨーが締付け過程中には旋回
運動を行わずに互いに姿勢を変えずに移動させら
れる。この運動は、周方向にわたつてほぼ均等
に、ひいては質的に極めて良好にワークを締付け
結合又はプレス結合することにつながる。

実施態様の効果 本発明による締付け工具の有利な実施態様にお
いては、滑り案内部の第１の部分の有効長さがワ
ークの直径の1/2よりも短い。これによつて、一
方では締付け工具の全幅をわずかにすることがで
き、他方では、締付けジヨーの、旋回状態におい
てわずかに広く互いに離隔された部分を管又は成
形体に突き当てることによつて、旋回させた締付
けジヨーを再び戻し旋回させて互いに近づく方向
に案内することができる。さらに、滑り案内部の
２つの部分の間の角度はほぼ45゜でると有利であ
る。又、レバーとケーシングとの間には、特に締
付けジヨーのピンが滑り案内部の第１の部分にあ
る場合に締付けジヨーを突き合わせるために用い
られる位置戻しの引張りばねが配置されることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による締付け工具の側面図、第
２図は第１図に示した締付け工具の−線に沿
つた断面図である。 １，２…ケーシング（条片）、３，４…ピン、
５，６…レバー、７…付加部材、９…ピン、１１
…駆動装置、１３，１４…ローラ、１５，１６，
１７，１８…端部、１９，２０…ピン、２１，２
２…締付けジヨー、２３…ピン、２５，２７…部
分、２９，３０…引張りばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 締付け工具であつて、ケーシングに配置され
   かつ駆動装置によつて反対向きに運動可能な２つ
   の締付けジヨーを有していて、該締付けジヨーが
   作業状態においてワークの外周の少なくとも１部
   分を締付けジヨーの口でもつてつかんでいる形式
   のもにおいて、ケーシング１，２に不動に固定さ
   れた軸３，４を中心として旋回可能な２つのレバ
   ー５，６を有していて、該レバーの一方の端部１
   ５，１６が駆動装置に作用するように構成されて
   いて、前記レバーの他方の端部１７，１８に締付
   けジヨー２１，２２が旋回可能に固定されて該締
   付けジヨー２１，２２に、ケーシング１，２内に
   配置された滑り案内部内を案内されているピン２
   ３が固定されていて、滑り案内部が締付けジヨー
   ２１，２２の開放方向で見て長さの第１の部分２
   ５を、ワークのほぼ中心軸線Ａを通つて延びるほ
   ぼ真直な線上に延ばしていて、長さの第２の部分
   ２７を第１の部分２５に対して角度を成して延ば
   していることを特徴とする、締付け工具。 ２ 滑り案内部の第１の部分２５の有効長さがワ
   ークの直径の1/2よりも短い、特許請求の範囲第
   １項記載の締付け工具。 ３ 滑り案内部の第１の部分２５と第２の部分と
   の間の角度がほぼ45゜である、特許請求の範囲第
   １項又は第２項記載の締付け工具。 ４ レバー５，６とケーシング１，２との間に位
   置戻し用の引張りばねが配置されている、特許請
   求の範囲第１項から第３項までのいずれか１項記
   載の締付け工具。