JPH0547218A - 電子部品用リード線 - Google Patents

電子部品用リード線

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JPH0547218A
JPH0547218A JP20082491A JP20082491A JPH0547218A JP H0547218 A JPH0547218 A JP H0547218A JP 20082491 A JP20082491 A JP 20082491A JP 20082491 A JP20082491 A JP 20082491A JP H0547218 A JPH0547218 A JP H0547218A
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JP
Japan
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lead
tin
plating layer
layer
lead wire
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Pending
Application number
JP20082491A
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English (en)
Inventor
Takehiko Shinoda
武彦 篠田
Kazuyuki Takahata
和幸 高畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Sumitomo Electric Toyama Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Sumitomo Electric Toyama Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd, Sumitomo Electric Toyama Co Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication of JPH0547218A publication Critical patent/JPH0547218A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミとの溶接性、半田付性に優れ、しか
も、アルミとの溶接を設備停止のトラブルを招くことな
く円滑に行って生産性を高め得るアルミ電解コンデンサ
に特に適した電子部品用リード線を提供する。 【構成】 金属線1の外周面上に下から順に錫めっき層
2、錫80〜95wt%、残鉛の半田めっき層5、錫97
〜100wt%、残鉛の錫又は錫・鉛合金半田めっき層6
を施す。鉛含有率の小さい最外層のめっき層6が半田付
性を良くする中間の半田めっき層5の溶接機パスライン
に対する付着を防止するので設備(溶接機)のめっき層
付着に起因した停止回数が大巾に減少し、生産性が向上
する。また、鉛の含有率が適正化されているのでアルミ
との突き合わせ溶接時のブローホール発生も防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミとの溶接時にお
ける作業性、アルミとの溶接性、半田付性に優れ、電子
部品の生産性向上に役立つ電子部品用リード線に関する
ものである。なお、本発明のリード線は、一般の電子部
品に用いても効果があるが、アルミ電解コンデンサに用
いると特にその効果が顕著に発揮される。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品用リード線としては、図
2に示すように、銅線、銅合金線、銅覆鋼線、軟鋼線な
どの金属線1に錫めっき層2を施したもの、或いは図3
に示すように、錫90〜98%、鉛10〜2%の重量比
の半田めっき層3を施したものが使用されてきた。
【0003】ところが、錫めっきリード線は、アルミと
の溶接性、溶接作業性には優れるものの半田付性に劣
り、針状単結晶(ウィスカー)の発生による部品相互間
の短絡事故も懸念される。
【0004】また、その対応として錫90〜98wt%、
鉛10〜2wt%の半田メッキを施したリード線が考えら
れたが、これはアルミとの突合わせ溶接において溶接部
にブローホールを生じ、溶接強度が低下すると云う欠点
を有している。
【0005】そこで、この対策として、図4に示すよう
に、金属線1上に錫めっき層2を施し、更にその上に錫
50〜95wt%、鉛50〜5wt%の組成の半田めっき層
4を施したリード線が考案され(実公昭56−2624
7号)、アルミとの突合わせ溶接が必要なアルミ電解コ
ンデンサ用リード線として多用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記実公昭56−26
247号公報に開示された本出願人提案のリード線は、
アルミとの溶接性と半田性に優れ、溶接部のブローホー
ル発生も防止されるが、溶接作業性に問題が残されてい
た。即ち、生産性向上は今日の重要な課題であるが、こ
のために溶接速度を早めると溶接機のパスライン(リー
ド線の伸直部、送り出し機構部、溶接機チャック部等)
でめっき層の表面の一部が擦り取られてパスラインの接
触相手物に固着する事態(以下これをカス付着と称す)
が生じ、これが原因で設備停止が頻発するようになって
きた。このカス付着による設備停止は、錫めっきリード
線の場合の約30倍にもなって設備の稼働率を低下させ
ており、生産性向上の一番のネックとなっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、図1に示すように、金属線1の外周面上
に下から順に錫めっき層2、錫80〜95wt%、鉛20
〜5wt%の半田めっき層5、錫97〜100wt%、鉛3
〜0wt%の錫又は錫・鉛合金めっき層6を設ける構成を
採用する。
【0008】このリード線は、3層のめっき層の合計厚
さを4〜20μmにしておくのが望ましい。
【0009】また、3層のめっき層を構成する錫と鉛の
合計比率を錫92〜98wt%、鉛8〜2wt%にしておく
のが望ましい。
【0010】このほか、中間の半田めっき層5の厚さを
めっき層全体の厚さの15〜40%、最外層の錫又は錫
・鉛合金めっき層6の厚さを0.5〜3μmにしておく
のが望ましい。
【0011】
【作用】カス付着について調査した結果、錫めっきの場
合は殆ど無く、最外層が半田めっき層でその層の鉛含有
率が高い程、カス付着の発生頻度が高まることを見出し
た。鉛の含有率が高まるにつれてカス付着が増加するの
は、鉛が錫に比較して展延性に富み、粘り気があるた
め、接触金属に付着し易いためではないかと考えられ
る。
【0012】このことから、溶接機のパスラインに接す
るリード線の表面は、純錫めっきか鉛の含有率を極端に
下げた錫・鉛合金めっきが好ましいことが判ったが、従
来の構造をそのまま採用して鉛の含有率を単純に落とし
たのでは半田付性が低下して既存の錫めっきリード線と
大差の無いものになってしまう。そこで考えたのが、金
属線上のめっき層を、錫めっき層/半田めっき層/錫又
は錫・鉛合金めっき層の3層構造とし、かつ、中間の半
田めっき層5と最外層の錫又は錫・鉛合金めっき層6の
錫と鉛の比率を上述の範囲に定めることである。
【0013】かかる構成によれば、アルミとの溶接性と
半田付性を悪化させずにアルミとの溶接工程におけるカ
ス付着を防止することができる。試験結果によれば、カ
ス付着による設備停止の回数が実公昭50−26247
号に開示のリード線に比べて1/10〜1/29に減少
し、カス付着防止についての効果は錫めっきリード線並
であることが確認されている。
【0014】ここで、中間の半田めっき層5の重量基準
の組成について錫80〜95%、鉛20〜5%としたの
は、鉛の含有率がこれよりも高くなると沸点が低いため
に溶接時の熱で蒸発する鉛の量が増え、この鉛蒸気によ
る溶接部のブローホールが増大して溶接強度を低下させ
ること、及び鉛の比率が5%未満では加熱後の半田付性
が不充分になることによる。
【0015】また、最外層のめっき層6の組成について
鉛100〜97%、鉛0〜3%としたのは、鉛3%時に
は問題の無い半田付性が得られ、カス付着の発生回数も
溶接回数1000万回当りに3回と許容限度内であった
が、鉛が3%を越えるとカス付着に対して大巾な改善効
果が現われなかったことによる。なお、錫100%(鉛
0%)の場合には、カス付着の防止効果がより高まる。
但し、温度100℃、湿度100%の雰囲気中に16時
間放置後の半田付性は、実用上問題を生じるほどではな
かったものの、実公昭56−26247号のリード線よ
り劣っていた。
【0016】次に、上記3層のめっき層の合計厚みは4
〜20μmが好ましい。この合計厚みが4μm未満であ
るとアルミとの溶接性が極端に悪くなり、加熱後の半田
付性の低下も著しくて実用性が薄れる。また、合計厚み
が20μmを越えると不経済であるだけでなく、溶接部
の盛り上りが大きくなり過ぎて製品不良を招き易くな
る。
【0017】また、半田付性の確保と溶接部のブローホ
ール防止の両面を考えると、めっき層全体における錫と
鉛の比率は上述したように錫92〜98%、鉛8〜2%
が望ましい。この比率を、めっき層5、6の鉛含有率を
前述の範囲にして満足させるために、各層のめっき厚比
率は下層から順に8:3:1程度にするとよい。これは
あくまでも概ねの比率であって、数値の変更は勿論許容
されるが、半田めっき層5については、下限をめっき層
全体の厚みの15%程度、上限を40%程度にしないと
錫と鉛の合計比率に関し、上記の好ましい範囲を満たす
のが難しくなる。
【0018】最後に、最外層のめっき層6の厚みである
が、この層が0.5μmでは下層の半田めっき層5の影
響が出てカス付着の防止効果が薄れる。また、3μmを
越えるとその層の融点が232〜229℃であるため、
半田付温度(230℃)での半田溶け合いが遅くなり、
半田濡れ時間が長くなる。
【0019】また、層6が過剰に厚いと、溶接熱(約2
000℃)によって発生する半田めっき層5からの鉛蒸
気の大気中への拡散が層6によって妨げられるので、ブ
ローホールが生じて溶接強度を低下させることにもな
る。
【0020】
【実施例】線径0.5mmの銅覆鋼線上に8μm厚の錫め
っきを、その上に3μm厚の錫90%、鉛10%(これ
は重量比であり、以下も同じ)の半田めっき層を各々施
し、更にその上に1μm厚の錫めっきを施したリード線
(発明品1)と、最外層の錫に代えて1μm厚の錫97
%、鉛3%の組成の錫・鉛合金めっきを施したリード線
(発明品2)を作った。
【0021】また、比較のため、12μm厚の錫めっき
のみを施したリード線(比較品3)、12μm厚の錫9
6%、鉛4%の錫・鉛合金めっき層のみを施したリード
線(比較品2)、及び9μm厚の錫めっき層とその上に
3μm厚の錫90%、鉛10%の組成の半田めっき層を
施した実公昭56−26247号開示のリード線(比較
品1)も作った。そして、これ等の各試料について半田
付性、アルミとの溶接強度、及び溶接時のカス付着によ
る設備停止回数を調べた。結果を表1に示す。同表の半
田付け性は、得られたリード線をそのまま(未処理)半
田付けした場合、大気中170℃で2時間加熱後に半田
付けした場合、及び温度100℃、湿度100%の蒸気
雰囲気中に16時間放置後に半田付けした場合の各ケー
スについて半田濡れ時間をメニスカス試験機で調査した
もので、数値は試料30個の平均時間である。
【0022】溶接強度はアルミと突き合わせ溶接後、リ
ード線側を下にして1kgの荷重をかけ、アルミ部分を9
0℃宛左右交互に曲げ、破断するまでの回数を90度曲
げて元に戻す動作を1回としてその曲げ回数で表わして
いる。
【0023】また、カス付着による設備の停止回数は、
リード線の溶接回数1000万回当りにカス発生による
溶接機の停止が何回あったかを表わしている。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】上述の試験結果からも判る通り、本発明
のリード線は、めっき層を3層構造にし、さらに、中間
の半田めっき層と最外層のめっき層の鉛含有率を工夫し
たことにより、アルミとの溶接性、半田付性に優れてい
ると共に溶接時のカス付着防止効果も錫めっきリード線
並に高まっており、従って、カス付着に起因した設備の
停止回数が大巾に減少して設備の稼働率が高まると云う
効果が得られ、電子部品の不良発生低減と生産性の向上
の双方の要求を満たすことが可能になる。
【0026】なお、本発明のリード線は、アルミ電解コ
ンデンサ用として特に有効であるが、一般の電子部品用
リード線として使用しても作業性の改善効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリード線の拡大断面図
【図2】錫めっきリード線の断面図
【図3】半田めっきリード線の断面図
【図4】錫めっきと半田めっきを2層に施したリード線
の断面図
【符号の説明】
1 金属線 2 錫めっき層 3、4 半田めっき層 5 錫80〜95%、残鉛の半田めっき層 6 錫97〜100%、残鉛の錫又は錫・鉛合金めっき

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属線の外周面上に、下から順に錫めっ
    き層、錫80〜95wt%、鉛20〜5wt%の半田めっき
    層、錫97〜100wt%、鉛3〜0wt%の錫又は錫・鉛
    合金めっき層を形成して成る電子部品用リード線。
  2. 【請求項2】 上記3層のめっき層の合計厚さを4〜2
    0μmにした請求項1記載の電子部品用リード線。
  3. 【請求項3】 上記3層のめっき層を構成する錫と鉛の
    合計比率を錫92〜98wt%、鉛8〜2wt%とした請求
    項1又は2記載の電子部品用リード線。
  4. 【請求項4】 中間の半田めっき層の厚さをめっき層全
    体の厚さの15〜40%にした請求項1、2又は3に記
    載の電子部品用リード線。
  5. 【請求項5】 最外層の錫又は錫・鉛合金めっき層の厚
    さを0.5〜3μmにした請求項1乃至4のいずれかに
    記載の電子部品用リード線。
JP20082491A 1991-08-09 1991-08-09 電子部品用リード線 Pending JPH0547218A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008026893A1 (en) * 2006-09-01 2008-03-06 E.M.W. Antenna Co., Ltd. A method of antistatic deposition on components of mobile phone
CN109396638A (zh) * 2018-11-19 2019-03-01 哈尔滨工业大学 一种铝合金扩散焊接方法

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