JPH0547188B2 - - Google Patents

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JPH0547188B2
JPH0547188B2 JP63295857A JP29585788A JPH0547188B2 JP H0547188 B2 JPH0547188 B2 JP H0547188B2 JP 63295857 A JP63295857 A JP 63295857A JP 29585788 A JP29585788 A JP 29585788A JP H0547188 B2 JPH0547188 B2 JP H0547188B2
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JP
Japan
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heme iron
iron
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acidic
less
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JP63295857A
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JPH02142457A (ja
Inventor
Kohei Hasebe
Yutaka Ando
Tsuneo Bando
Yoshihiro Chikamatsu
Masaki Inagaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Ichimaru Pharcos Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp, Ichimaru Pharcos Co Ltd filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
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  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 本発明は、ヘム鉄成分含有酸性溶液又は酸性飲
料に関する。 「産業上の利用分野」 本発明によるヘム鉄成分含有溶液又は飲料は、
鉄欠乏性貧血の予防と治療に用いることが出来
る。 「従来の技術」 動物(家畜、家禽)類の血液から得られたヘム
鉄成分は、鉄補給を目的とした機能性食品原料の
素材として注目されており、各種の形態の加工食
品への応用が活発に行なわれている。 最近の刊行物としては、例えば公開特許公報昭
63−44868には、脱色ヘモグロビン(ヘム鉄)を
含有した飲料タイプの鉄分強化した調製法が示さ
れている。 「発明が解決しようとする課題」 ヘム鉄は、ヘモグロビンや他のポルフイリン系
化合物と同様にして、アルカリ溶液中に可溶であ
るも、弱酸性側から酸性側の溶液となるにしたが
つて次第に溶解性は低くなり、PH5以下では経時
間的に沈殿する性質がある。 したがつて、酸性側にある処方の溶液や、飲料
にヘム鉄を配合する場合では制約を受け、例え
ば、とくにPHが5以下の場合、飲料タイプの処方
中には、クエン酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石
酸、アスコルビン酸等の有機酸が用いられること
が多く、これらの有機酸を含む飲料の場合、その
多くはPHが4以下にあるために、酸性側の清澄性
のある溶液や飲料には、必要量が充分に配合出来
ないといつた欠点があつた。 そこで本発明者らは、ヘム鉄を酸性飲料にも広
く用いるための開発に当つてきた。〔発明の構成〕 本発明は、ヘム鉄を含有するPH5以下の溶液又
は飲料にある時、ヘム鉄含有重量比が2.5に対し
て、アルギン酸プロピレングリコールエステル
0.1以上の割合で添加するか、又は、更に、シヨ
糖脂肪酸エステルが併用添加されていることから
なる。 すなわち、この組合せ・添加(配合)割合によ
り、PH5以下の酸性溶液や酸性飲料にあつて、ヘ
ム鉄は沈殿することなく安定であり、発泡性タイ
プの清涼飲料から、発泡性を有していない飲料、
医療品に属する栄養補給を目的としたドリンク剤
まで、広く配合することが出来るようになつた。 「課題を解決するための手段」 以下、本発明について、さらに具体的に示すた
めに、その製造法及び、実施例等をもつて詳記す
る。 ヘム鉄を得るには、血液(全血)から血餅を得
て、これを出発原料として用いる。又、ここでは
血液(全血)からヘム鉄溶液を得る方法について
示すも、本法については、特許出願番号昭63−
100774において出願した方法である。 実施例 1 ヘム鉄溶液の製造法 不純物を取り除いた新鮮な牛、又は豚の血液
1000を遠心分離し、血餅、約400Kgを得る。次
に、2.5倍量の水を加えて溶血させた後、苛性ソ
ーダの適量を用いて、PHを8.5に調整した後、攪
拌しながら、蛋白分解酵素(例えば、アルカラー
ゼ0.6L:ノボインダストリー社製)12Kgを加え
て、50℃、5時間加水分解を行う。(つまり、こ
の加水分解により血餅中に含まれる、さまざまな
蛋白質の除去、さらに、高分子な蛋白質、グロビ
ンを構成しているペプチドを、切断することによ
つて鉄含有量の高いヘム鉄が得られる。) 酵素反応終了後、約80℃の加熱を行い、酵素を
失活させた後、系中の温度を室温までに冷却し、
塩酸を適量加えて、系中のPHを4.0以下に調整す
る。これによつて:次第に不溶物:ヘム鉄が析出
する。よつて、このヘム鉄を回収した後、数回の
水洗を行い、別の容器に移し、精製水約750Kgを
加えて分散後、苛性ソーダを適量添加して、PHを
7付近に上昇させた後、ろ過を行い、ヘム鉄含有
溶液、約800Kgを得る。 上記工程において得られたヘム鉄溶液中には、
ヘム鉄として、0.5%以上(0.5〜10%)が含ま
れ、鉄として定量(オルトフエナントロリン法)
すれば、0.05%以上(1g中5mg以上)が含まれ
る。 成人が1日に必要な鉄の補給量としては、1〜
10mgとされるが、ここで得られたヘム鉄溶液であ
れば、その1gは2日〜5日分以上の鉄補給に相
当する。したがつて、例えば、上記工程において
得られたヘム鉄溶液は、鉄補給を目的とすれば、
鉄含量としては、0.01%以上になる程度の濃度に
希釈した溶液1gを服用(飲用)すれば、1日に
必要な鉄の補給が可能である。 このヘム鉄溶液は、PHは6以上にあつては、と
くに溶解性に優れ、ヘモグロビンなどが有する血
液臭、すなわち、なまぐさい臭いがないことが特
徴であるが、本発明が目的となすPHが酸性側、と
くに、PHが5以下にある飲料中に添加すれば、急
速な沈殿現象が始まり、このままでは、良好な分
散性が要求される、清涼飲料等には不向きであ
る。 そこで、本発明者らは、PHが5以下にある溶液
において、ヘム鉄が沈殿しない方法を求め研究を
続けてきたわけである。 その結果、前記工程において得られたヘム鉄溶
液中に、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ルを添加するか、これと共に、シヨ糖脂肪酸エス
テルを併用添加することによつて、その溶液は安
定となることを見出すに至つたのである。 次表(第1表)は、有機酸を用いてPH5以下
(PH4)に調整したヘム鉄含有溶液が示す安定性
に関する成績結果である。 尚、第1表中、判定(評価)に当つては、その
条件を保存温度に分ける。4℃と25℃は90日間、
50℃は10日間について経時的変化を求めてみたも
のである。 又、アルギン酸プロピレングリコールエステル
は、紀分フードケミカル社製のLF、PFタイプの
ものを使用した。又、シヨ糖脂肪酸エステルは、
三菱化成食品社製のリヨトウP1670を使用した。
〔発明の効果〕
鉄補給(ヘム鉄)を目的とした溶液や飲料形態
の製剤(製品)に配合する場合、PHが5以下の酸
性側にあつては、ヘム鉄相互の凝集が生じ、沈殿
するために、ほとんど使用(配合)出来ないでい
た。 これに対して本発明によれば、PHが5以下にあ
る清涼飲料、栄養ドリンク剤など、乳化の系にな
い、酸性飲料に配合して用いることが出来るよう
になつた。 すなわち、飲料用には各種の有機酸が添加され
たものがあり、そのPHは5以下に調整されたもの
が多く、本発明による安定化法によれば、これら
の酸性飲料中においても、沈殿を生ずることな
く、容易に配合出来るようになしたことが大きな
効果の1つである。 すなわち、本発明によれば、ヘム鉄として0.5
〜10%(鉄として求めるとき、0.01%以上、通
常、0.05%以上含有)と高含有させたところの、
酸性側にある溶液、飲料の製造が可能となしたこ
とである。 尚、本発明者らは、実施例1に示すごとくの手
段をもつて、あらかじめ、PH6以上にある溶液又
は、飲料中にあつて、安定な溶解性が保持された
ヘム鉄溶液を得ることに成功しており、(特許願
昭63−100774、昭和63年4月23日出願)さらに本
発明者らは、これにもとにアルギン酸プロピレン
グリコールエステル、又はこれと共に、シヨ糖脂
肪酸エステルを系中に添加することによつて、PH
が5以下の酸性側にある溶液、又は飲料に安定的
に分散することを見出すに至つたのである。 本発明におけるヘム鉄含有溶液、又は飲料の特
徴は、そのPHが5以下であつて、ヘム鉄由来の鉄
成分が0.01%以上を含みながら、沈殿することが
ないことである。 従来、PHが5以下の溶液や飲料にあつて、ヘム
鉄を配合したものは見当たらず、又、ヘム鉄を酸
性側にある溶液、又は飲料の安定化のために、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステル、あるい
は、これと共にシヨ糖脂肪酸エステルを用いた処
方からなる製剤は、まつたく見当たらなかつた
が、本発明に従えば、PHが5以下の酸性溶液に限
らず、PHが5以上にある溶液や飲料への添加に
も、ヘム鉄を高含有させた製剤化が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 家畜類、家禽類の血液を加水分解処理して得
    られたヘム鉄を含有するPH5以下の溶液、又は飲
    料である時、ヘム鉄含有重量比が2.5に対して、
    アルギン酸プロピレングリコールエステル0.1以
    上の割合で添加するか、又は、更に、シヨ糖脂肪
    酸エステルが併用添加されていることを特徴とす
    る酸性溶液又は酸性飲料の安定化法。
JP63295857A 1988-11-22 1988-11-22 ヘム鉄含有酸性溶液又は飲料の安定化法 Granted JPH02142457A (ja)

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JP63295857A JPH02142457A (ja) 1988-11-22 1988-11-22 ヘム鉄含有酸性溶液又は飲料の安定化法

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Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02142457A JPH02142457A (ja) 1990-05-31
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JP63295857A Granted JPH02142457A (ja) 1988-11-22 1988-11-22 ヘム鉄含有酸性溶液又は飲料の安定化法

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WO1996013176A1 (fr) * 1994-11-01 1996-05-09 Maruo Calcium Company Limited Additif alimentaire hautement dispersible et composition alimentaire le contenant
JP4982913B2 (ja) * 2000-09-04 2012-07-25 大正製薬株式会社 鉄化合物配合内服液剤

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JPH02142457A (ja) 1990-05-31

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