JPH0546792U - 流動体用コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボックス内に可撓性収納容器を収納したコン
テナにおいて、そのボックスを解体・組立て可能とす
る。 【構成】 底枠２０に支柱３０を取外し可能に結合し、
支柱３０間には側板３３を嵌めるとともに支持棧４０を
係止する。ポリエチレン製可撓性容器に商品を収納した
後、蓋５０を被せてバンドなどによって緊締する。往路
である収納状態の運搬時は組立て状態で、復路は解体し
て底枠内に各部材を納めて運搬する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、粉粒体、薬品などの液体等を収納して輸送、貯蔵などする流動体 用コンテナに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

粉粒体、液体等の流動体の輸送・貯蔵用容器は、一般的には、一体型のスチー ルボックスの中に硬質ポリエチレン成形のタンクを格納したものである。

【０００３】 しかし、この容器は、内容物によっては極めて煩雑な洗浄作業が必要となり、 それによって余分な手間とコストの増大をもたらす。さらに、反復使用を行う場 合、スチールボックスをそのままの大きさで返送しなければならないため、その 返送費用が往路と同じだけ必要となる。これもまた、物流コストの増大をもたら している。

【０００４】 このような現状の下、前記スチールボックスを折畳み式とし、中のタンクを可 撓性のポリエチレン袋とした種々のコンテナが考案されている。このコンテナは 、復路では、中のポリエチレン袋を破棄し、かつスチールボックスを折畳んで返 送する。このため、洗浄作業も不用で、復路のコンテナの嵩が小さくなる分、物 流コストの削減を図り得る。

【０００５】 しかし、折畳み式であるため、部分的に部材が損傷すると、その部材の取換え がしにくく、結局、コンテナ全体を破棄しているのが実情である。

【０００６】 この考案は、以上の点に留意し、上記折畳み式を解体・組合せ式とすることを 課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、この考案にあっては、底板を有する角状底枠の四 角に、支柱をそれぞれ取外し可能に結合し、その隣り合う各支柱間には、支持棧 をその両端を嵌め込み係止することにより掛け渡すとともに、側板をその側縁を 支柱の長さ方向の溝に取外し可能に嵌め込んで取付け、各支柱には蓋が取外し可 能に結合され、各側板内部に、粉粒体、液体などの流動体収納可撓性容器を入れ 、その容器の内容物取出口が前記底枠の一辺に形成されている構成としたのであ る。

【０００８】

【作用】

このように構成するこの考案に係るコンテナは、往路においては、各側板の嵌 め込み、及び支持棧の係止によって、支柱の四角状の保形が維持・固定される。 このため、可撓性容器内の流動物が移動しても側板が外れる恐れもない。

【０００９】 復路においては、可撓性容器は破棄し、側板、支柱などは各係止・嵌入を外し て、底枠内に収めてコンパクトにして輸送する。

【００１０】 上記構成のコンテナは、国際規格の大型海上コンテナ、同冷凍コンテナでの積 付け輸送、及び冷蔵・温蔵などの温度管理が必要な液体品等の保冷車あるいは海 上用冷凍コンテナ等での輸送に十分に適合し得る。その際、各寸法はその用途に 対応させる。これにより、従来の国際規格のタンクコンテナ等に替わり得る。

【００１１】

【実施例】

図１乃至図３に示すように、この実施例は木製パレット１０、底枠２０、支柱 ３０、支持棧４０、蓋５０とからなる。

【００１２】 木製パレット１０は従来周知のものであり、この穴部にホークリフトのホーク を挿入して運搬するためである。木製に代えて、プラスチック製なども採用し得 る。

【００１３】 底枠２０は４枚の鉄板２１をアングル材２２に溶接したものである。その鉄板 ２１の一つにはポリエチレン製の可撓性容器（袋）Ｐの取出口が位置される口２ ３が形成されている。この口２３はガイド片２４により閉塞可能となっている。 底枠２０の内面は隅片２５、棧片２６を溶接により設けて補強を兼ねた底が形成 されている。この底に底板２７が嵌められる。

【００１４】 支柱３０は三角材３０ａとアングル材３０ｂを部材３０ｃを介して溶接により 一体化したものであり（図４参照）、三角材３０ａとアングル材３０ｂの間に溝 ３１が形成されている。この溝３１に側板３３が嵌め込まれる。また、中程上位 には係止片３２が溶接されており、この係止片３２に支持棧４０の端部のフック ４１が嵌め込まれる。

【００１５】 蓋５０は鉄板の周縁に鍔５０ａを設けたものであり、その鍔５０ａの角部に支 柱３０の上端が嵌まり込む。また、鍔５０ａにはフック５１が設けられており、 このフック５１と底枠２０のフック２８の間にベルトを掛け渡して緊締する。

【００１６】 この実施例は以上の構成であり、組立てに際しては、図１に示すように、まず 、パレット１０に底枠２０を嵌め、その四角に支柱３０を当てがって支持棧４０ を係止するとともに、側板３３を嵌める。この支持棧４０、側板３３の係止及び 嵌合により、四角枠側面が形成され、支柱３０はその突片３０ｄが底枠２０にそ の角部に圧接して一体となる。

【００１７】 この状態で、容器Ｐを入れ、その上部の収納口から、牛乳原液、チーズ原液、 しょう油などの液体、セラミックパウダーなどの粉粒体を容器Ｐ内に収納する。 収納が終れば、収納口を閉じ、蓋５０を被せてバンドで緊締し、コンテナとして 、輸送・貯蔵する。

【００１８】 容器Ｐ内の収納物を取出し終れば、その容器Ｐは破棄し、前記の組立ての逆順 序で各部材を解体して、図２に示すように底枠２０内に収める。この状態で、復 路の輸送を行う。

【００１９】 なお、ベルトによる緊締に代えて、図５、図６に示す緊締具Ｄを採用すること ができる。また、図７乃至図９に示すように、支柱３０を底枠２０に嵌め込み（ 図８）、支柱３０を動かしてその突起３４を底枠２０コーナの穴２０ａに嵌め込 むとともに側板３３を嵌め込み（図９）、支柱３０と底枠２０を一体とすること もできる。

【００２０】 さらに、底枠２０の四角のアングル材２２の突出部を脚とするとともに、底枠 ２０の周囲に補強筋を溶接して補強を行えば、パレット１０が不用となる。

【００２１】

【考案の効果】

この考案は、以上のように構成して、解体・組立て式としたので、各構成部材 が損傷してもその部材を取替えるだけで使用可能とすることができる。このため 復路がコンパクト化できるなどの物流コストの削減を図りつつ、メンテナンスコ ストを削減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の組立て状態の斜視図

【図２】同実施例の解体・収納状態の斜視図

【図３】同実施例の分解斜視図

【図４】図１の要部斜視図

【図５】緊締具の一例斜視図

【図６】同緊締具の作用説明図

【図７】他の実施例の要部斜視図

【図８】同実施例の作用説明断面図

【図９】同実施例の作用説明断面図

【符号の説明】

Ｐ ポリエチレン製可撓性容器 １０ 木製パレット ２０ 底枠 ２０ａ 穴 ２１ 鉄板 ２２ アングル材 ２３ 取出口 ２４ ガイド片 ２５ 隅片 ２６ 棧片 ２７ 底板 ２８ フック ３０ 支柱 ３０ａ 三角材 ３０ｂ アングル材 ３０ｃ 介在部材 ３０ｄ 当て板 ３１ 溝 ３２ 係止片 ３３ 側板 ３４ 突起 ４０ 支持棧 ５０ 蓋 Ｄ 緊締具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板を有する角状底枠の四角に、支柱を
   それぞれ取外し可能に結合し、その隣り合う各支柱間に
   は、支持棧をその両端を嵌め込み係止することにより掛
   け渡すとともに、側板をその側縁を支柱の長さ方向の溝
   に取外し可能に嵌め込んで取付け、各支柱上端には蓋が
   取外し可能に結合され、各側板内部に、粉粒体、液体な
   どの流動体収納可撓性容器を入れ、その容器の内容物取
   出口が前記底枠の一辺に形成されていることを特徴とす
   る流動体用コンテナ。