JPH0546777U - 緩衝材等の発泡体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電化製品や精密機器等の輸送、保管に使用さ
れる緩衝材等の発泡体を提供すること。 【構成】 独立気泡を有するポリオレフィン系発泡体の
表面には多数の山部と谷部とを連続形成し、裏面には表
面の谷部位置を示す凹部又は切込みを形成してある。 【効果】 収納包装する物品に多少の凹凸があっても、
融通性に優れているので収納物品用の形状に合わせて予
め成形しておく必要がない。物品を収納包装する際、山
部が押圧されて包装物品が輸送中に移動して損傷するの
を防止する。また吸水性がないので、収納物品への悪影
響がなくなる。さらに裏面に設けた凹部又は切込みによ
り、谷部位置や谷部で囲まれた部分が山部と分り易くな
るので適格な包装が実現できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は緩衝材等の発泡体に関し、より詳しくは電化製品や精密機器等の輸送 、保管に使用される緩衝材等の発泡体に関する。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

従来より連続気泡を有する軟質発泡体例えばポリウレタンフォームの表面に山 部と谷部とを連続して形成し、これをマットレス等に使用することは実公昭４０ −１５０９８号公報、実公昭４１−１３３１４号公報、実開昭５４−１３４０９ 号公報、実公昭４２−２１３８号公報等に公知である。

【０００３】 しかしながら、公知の軟質発泡体による緩衝材の場合、これを緩衝材例えば電 化製品、精密機器等の緩衝材に使用するときには、あまりにも軟らかすぎて緩衝 材として使用することができない。また連続気泡であるゆえ吸水したり電化製品 等の製品に悪影響を与えるおそれもあった。 一方、緩衝性能に優れた独立気泡を有するポリオレフィン系発泡体を緩衝材と して使用するときに、発泡体による緩衝材が平板状であると、下部に小さい突起 又は凹部がある物品を収納する場合、適応し難く、輸送中に物品が移動するのを 防ぐには、予め緩衝材を物品に適応する形状の成形体とすることが必要となる。 しかし成形体とするためにはコストアップをもたらし経済的な問題が生じる。

【０００４】 また、従来の山部と谷部とが連続して設けられた発泡体の裏面には、表面の山 部又は谷部を示す識別表示が設けられていないので、裏面から見たとき表面の山 部又は谷部の位置が分からず、被包装体又は断熱材として使用する時に当接すべ き位置を的確に把握することができなかった。 そこで、本考案はこれらの問題点を解決できる発泡体による緩衝材を提供する ことを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成できる本考案による緩衝材等の発泡体の構成としては、独立気 泡を有するポリオレフィン系発泡体の表面には多数の山部と谷部とを連続形成し 、裏面には表面の谷部位置を示す凹部又は切込みが形成されていることを特徴と している。

【０００６】

【作用】

上記構成による緩衝材等の発泡体の場合、表面に多数の山部と谷部とを連続し て形成してあるので、多少の突起や凹部のある物品を収納包装してもその形状に 馴染み易く、特に物品を下部と上部間で包装する場合、山部が押圧されるので、 包装された物品が輸送中に移動するのを防ぐ作用がある。

【０００７】 また、裏面には谷部位置を示す凹部又は切込みが識別表示として形成されてい るので、物品の上部から緩衝材を被せて包装する際、谷部位置又は谷部で囲まれ ている山部位置が分り易く、確実な包装態様を採れることになる。

【０００８】

【実施例】

次いで、本考案の実施例について図を参照しながら以下に説明する。 １は独立気泡を有するポリオレフィン系の発泡体であり、例えばポリエチレン 、ポリプロピレン等の発泡体にて形成されている。 ２は表面に形成した多数の山部、３は多数の谷部であり、例えば厚み１０mm〜 ６０mmで山高さが谷部３より５mm以上で山部２と谷部３とが連続している。

【０００９】 ４は緩衝材１の裏面に形成した谷部位置を裏から示した凹部又は切込みであり 、凹部又は切込み４により囲まれた部分は山部相当位置となる。 上記発泡体は一枚で使用されるほか従来の山部と谷部とが設けられた発泡体の ように２つの発泡体を重ね合わせて１枚の発泡体にして使用する場合や、両緩衝 材間に物品を挟み込んで使用することも可能である。

【００１０】 上記構成の発泡体は緩衝材のほか建材等としても使用可能で、断熱板として使 用する際にも施工側を裏面にすることにより、表面凹凸の接する面が、裏面の凹 部又は切込み４を参考にして適格に施工することが可能となる。

【００１１】

【考案の効果】

上記構成による発泡体によると、表面に多数の山部と谷部とを有するので、多 少の凹凸のある物品を収納包装する際の融通性に優れていて予め収納物品用の形 状に成形しておく必要がなくコストアップを生ずるおそれはない。 また材質が独立気泡を有するポリオレフィン系の発泡体ゆえ吸水性がなく収納 物品への悪影響もなく使用でき、物品を収納包装する際、山部が押圧され包装物 品が輸送中に移動して損傷するおそれもなくなる。

【００１２】 さらに裏面には谷部位置を示す凹部又は切込みによる識別表示を有するので、 谷部位置や谷部で囲まれた部分が山部と分り易くなるので適格な包装が実現でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】斜視図である。

【図２】裏面の平面図である。

【図３】要部の拡大断面図である。

【図４】２つの発泡体を合致させた状態の正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 発泡体 ２ 山部 ３ 谷部 ４ 凹部又は切込み

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】独立気泡を有するポリオレフィン系発泡体
   の表面には多数の山部と谷部とを連続形成し、裏面には
   表面の谷部位置を示す凹部又は切込みが形成されている
   ことを特徴とする緩衝材等の発泡体。