JPH0546323A - 磁気テープ制御装置の欠陥回避方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気テープ制御装置に関し、上位装置から指
定されたデータブロックにヘッドを位置付けする際のア
クセス効率を高めることを目的とする。 【構成】 磁気テープ１の始端に設けられた管理情報記
録領域２から、上位装置５より指定されたデータブロッ
クに対する書込み／読出しを行うための管理情報を読出
して、磁気テープ１の走行を制御する磁気テープ制御装
置４において、管理情報記録領域２に、磁気テープ１に
データの書込みを行った時、エラーの発生したデータブ
ロックの位置情報と、エラーデータブロックの連続数と
を示す欠陥情報７を記録し、上位装置５から指定された
データブロックにヘッドを位置付けする場合、欠陥情報
７を参照してエラーデータブロックをスキップさせ、正
常に記録されたデータブロックからデータの書込み／読
出しを開始させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はデータブロックの物理的
位置情報を示す制御トラックと、磁気テープの始端側に
データブロックに対する書込み／読出しを行うための管
理情報を記録した磁気テープの走行を制御する磁気テー
プ制御装置に係り、特に上位装置から指定されたデータ
ブロックにヘッドを位置付けする際のアクセス効率を高
めることを可能とする磁気テープ制御装置の欠陥回避方
法に関する。

【０００２】磁気テープ装置においては、磁気テープの
始端側から終端側方向に順次データの書込み／読出し処
理が行われている。そして、或るデータブロックからデ
ータの書込み／読出し処理を行う場合、磁気テープ制御
装置は、磁気テープの始端側に設けられている管理情報
記録領域から、上位装置より指定されたデータブロック
に対する書込み／読出しを行うための管理情報を読出し
て、磁気テープの走行を制御するが、指定されたデータ
ブロックの物理的位置まで高速に磁気テープを走行さ
せ、指定されたデータブロックにヘッドを位置付けする
と、低速で走行させてデータの書込み／読出しを行わせ
ている。

【０００３】これは、磁気テープのアクセス時間を短縮
するためであるが、ヘッドを位置付けしたデータブロッ
クに欠陥があり、エラーデータブロックとして処理され
ていると、磁気テープに対するアクセス時間が長くなる
が、このような無駄な時間の発生は防止されることが必
要である。

【０００４】

【従来の技術】図７は従来技術の一例を説明する図であ
る。磁気テープ１の始端側には、上位装置から指定され
たデータブロックに対する書込み／読出しを行うための
管理情報が記録された管理情報記録領域２が設けられて
おり、各データブロックＡ〜Ｍの物理的位置を示す制御
トラック３が設けられている。

【０００５】そして、制御トラック３には、例えば、先
頭のデータブロックＡの物理的位置を示す(1) から最後
のデータブロックＭの物理的位置を示すＭまでの位置情
報が記録されている。

【０００６】磁気テープ１のロード時に管理情報記録領
域２から読出された管理情報は、磁気テープ制御装置内
のメモリに格納され、以後の磁気テープ１の走行制御に
使用される。この管理情報には、例えば、各データブロ
ックＡ〜Ｍの夫々の位置情報があるため、制御トラック
３を追従するヘッドが読出す位置情報に基づき、上位装
置が指定するデータブロックを選択することが出来る。

【０００７】例えば、上位装置がデータブロックＮを指
定してアクセスを指示すると、磁気テープ制御装置は、
制御トラック３から得られるヘッドの現在位置と管理情
報から得たデータブロックＮの物理的位置Ｎとから、磁
気テープ１の走行距離を判定し、高速に磁気テープ１を
走行させ、制御トラック３から得られる位置情報に基づ
き、目的データブロックＮ付近にヘッドが近づいた時、
磁気テープ１の走行速度を低下させ低速で走行させる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上位装置がデータブロ
ックＮを指定してデータの読出しを指示したとすると、
前記の如く、磁気テープ制御装置は、高速に磁気テープ
１を走行させ、データブロックＮ付近の位置情報を制御
トラック３から得ると、磁気テープ１を低速で走行さ
せ、データブロックＮのデータを読取らせる。

【０００９】ところで、このデータブロックＮに欠陥が
あり、データの記録が消去されていると、磁気テープ制
御装置は、次のデータブロックＮ＋(1) にヘッドを位置
付けしてデータを読取るが、このデータブロックＮ＋
(1) も欠陥があり、データが消去されていると、次のデ
ータブロックＮ＋(2)にヘッドを位置付けしてデータを
読取る。

【００１０】このようにして、正常にデータの記録され
ているデータブロックからデータの読出しを行い、上位
装置に転送している。上記の如く、指定されたデータブ
ロックＮに欠陥があってデータの書込みが行われていな
い場合、磁気テープ制御装置は、低速で磁気テープ１を
走行させ、次のデータブロックにヘッドを位置付けして
データの読出しを行う処理を繰り返す。

【００１１】このため、折角高速で磁気テープ１を走行
させて、目的とするデータブロックにヘッドを位置付け
しても、このデータブロックに欠陥があると、磁気テー
プを高速で移動させる機能が有効に利用されず、更に、
書込みでエラーの発生したデータブロックのデータを読
出す処理が行われるため、欠陥データブロック数に応じ
てアクセス時間が長くなり、磁気テープ１に対するアク
セス効率が低下するという問題がある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理を説
明するブロック図である。図１(A) の磁気テープ制御装
置４は、磁気テープ装置６の図１(B) に示す磁気テープ
１の始端側に設けられた管理情報記録領域２から、上位
装置５より指定されたデータブロックに対する書込み／
読出しを行うための管理情報を読出して、磁気テープ１
の走行を制御する。

【００１３】そして、磁気テープ制御装置４は、この管
理情報記録領域２の管理情報に、この磁気テープ１にデ
ータの書込みを行った時、エラーの発生したデータブロ
ックの位置情報と、このエラーデータブロックの連続数
とを示す欠陥情報７を追加して記録し、上位装置５から
指定されたデータブロックにヘッドを位置付けする場
合、この欠陥情報７を参照して、エラーデータブロック
をスキップさせ、正常に記録されたデータブロックから
データの書込み／読出しを開始させる。

【００１４】

【作用】上記の如く構成することにより、上位装置５か
ら指定されたデータブロックに欠陥があった場合、この
データブロックと、このデータブロックに続いて欠陥を
持つデータブロックが存在した時は、全ての欠陥データ
ブロックを磁気テープ１の走行速度を高速としたままス
キップして、正常にデータの記録されたデータブロック
にヘッドを位置付けさせることが可能となるため、上位
装置５から指定されたデータブロックに対するアクセス
時間を短縮することが出来る。

【００１５】

【実施例】図２は本発明の一実施例を示す回路のブロッ
ク図で、図３は図２の動作を説明する図である。

【００１６】磁気テープ制御装置４のプロセッサ８は、
ＲＯＭ１０に格納されているプログラムを読出して動作
し、磁気テープ装置６に磁気テープがセットされると、
ロード動作を開始する。

【００１７】即ち、データ転送制御回路１２とインタフ
ェース回路１３を経て磁気テープ装置６を制御し、図３
(A) に示す如く、磁気テープ１の始端側に記録されてい
る図７で説明した管理情報を読取りＲＡＭ９に格納する
が、この時欠陥情報７も同時に読取ってＲＡＭ９に格納
する。

【００１８】この欠陥情報７は、図３(A) のデータブロ
ックＮとＮ＋(1) に示す×印の如く、磁気テープ１に欠
陥があり、データの書込みが成功しなかった場合、制御
トラック３から得られる物理的位置Ｎから、図３(B) に
示す如く、エラーブロックの位置情報の欄にはＮが、エ
ラーブロックの連続数の欄には、エラーの発生したデー
タブロックの数が２ブロックであるため２が書込まれて
いる。

【００１９】プロセッサ８はＲＡＭ９に管理情報と欠陥
情報７を書込むと、ロード動作を終了し、上位装置５が
インタフェース回路１１とデータ転送制御回路１２を経
て送出してくる命令を待つ。

【００２０】プロセッサ８は受信した命令が書込みを指
示していると、ＲＡＭ９に格納してある管理情報と共に
欠陥情報７を読出し、図示省略した欠陥データブロック
数を積算するカウンタの値を０とし、図７で説明した如
く磁気テープ装置６を制御し、指定されたデータブロッ
クＸにヘッドを位置付けさせる。

【００２１】そして、制御トラック３からデータブロッ
クＸの物理的な位置情報Ｐを読取り、ＲＡＭ９に格納す
る。そして、プロセッサ８は、データ転送制御回路１２
を制御して、上位装置５がインタフェース回路１１を経
て送出するデータを、インタフェース回路１３を経て磁
気テープ装置６に転送させ、データブロックＸからデー
タの書込みを開始させる。

【００２２】プロセッサ８は、書込みヘッドにより書込
まれたデータを読出しヘッドによって読取らせ、エラー
がなければ、次のデータブロックＸ＋１に続いてデータ
の書込みを行わせるが、エラーが発生して規定の回数再
試行してもデータの書込みが成功しないと、消去ヘッド
により位置情報Ｐを参照して、データブロックＸの領域
を消去した後、次のデータブロックＸ＋１にデータの書
込みを行わせる。

【００２３】この時、制御トラック３からデータブロッ
クＸ＋１の物理的な位置情報Ｐ＋１を読取り、ＲＡＭ９
に格納すると共に、エラーブロックの位置情報ＰをＲＡ
Ｍ９内の欠陥情報７のエラーブロックの位置情報の欄に
格納し、前記カウンタの値をインクリメントして０＋１
＝１とする。

【００２４】データブロックＸ＋１においても、データ
の書込みが成功しないと、前記同様消去ヘッドにより位
置情報Ｐ＋１を参照して、データブロックＸ＋１の領域
を消去した後、次のデータブロックＸ＋２にデータの書
込みを行わせる。

【００２５】この時、制御トラック３からデータブロッ
クＸ＋２の物理的な位置情報Ｐ＋２を読取り、ＲＡＭ９
に格納すると共に、前記カウンタの値をインクリメント
して１＋１＝２とする。

【００２６】次のデータブロックＸ＋２にデータの書込
みが成功すると、プロセッサ８はカウンタの値が０か調
べ、０であれば、データの書込み指示が継続しているか
調べ、継続している場合は、次のデータブロックにデー
タの書込みを行わせる。

【００２７】又、カウンタの値が０で無ければ、カウン
タの値をＲＡＭ９内の欠陥情報７のエラーブロックの連
続数の欄に格納してから、データの書込み指示が継続し
ているか調べ、継続している場合は、次のデータブロッ
クにデータの書込みを行わせる。

【００２８】データの書込み指示が継続していなけれ
ば、プロセッサ８はデータの読出しが指示されているか
調べ、読出し指示が無ければ、アンロードを指示されて
いるか調べ、アンロードが指示されていなければ、又、
データの書込みが指示されたか調べる動作を繰り返す。

【００２９】データの読出しが指示された場合、プロセ
ッサ８はＲＡＭ９に格納してある管理情報と共に欠陥情
報７を読出す。この時図３(B) に示す如く、エラーブロ
ックの位置情報の欄にＮが、エラーブロックの連続数の
欄に２が記録されていると、上位装置５から指定された
データブロックの位置情報Ｐと、欠陥情報が示す位置情
報Ｎとを比較する。

【００３０】この場合、欠陥ブロック数が２であるた
め、プロセッサ８はＮ≦Ｐ≦（Ｎ＋１）であるか調べ
る。即ち、指定されたデータブロックＰが欠陥データブ
ロックＮ又はＮ＋１であるか調べる。

【００３１】指定されたデータブロックＰが欠陥ブロッ
クで無ければ、制御トラック３から得られる位置情報に
より、磁気テープ１を高速で走行させて、データブロッ
クＰにヘッドを位置付けさせると、データの読出しを行
わせる。

【００３２】指定されたデータブロックＰが欠陥ブロッ
クであれば、制御トラック３から得られる位置情報によ
り、磁気テープ１を高速で走行させて、Ｎ＋２の物理的
位置にヘッドを位置付けさせると、データブロックＮ＋
２からデータの読出しを行わせる。

【００３３】プロセッサ８は一つのデータブロックを読
出すと、データの読出し指示が継続しているか調べ、継
続していれば、次のデータブロックのデータの読出しを
実行させる。

【００３４】データの読出し指示が継続していなけれ
ば、データの書込みが指示されたか調べ、データの書込
みが指示されていなければ、データの読出しが指示され
たか調べ、データの読出しが指示されていなければ、ア
ンロードを指示されているか調べる動作を繰り返す。

【００３５】アンロードを指示されると、プロセッサ８
はアンロード動作を開始し、磁気テープ１を始端付近に
巻き戻すと、管理情報と欠陥情報７とをＲＡＭ９から読
出し、磁気テープ１の管理情報記録領域２に書込む。

【００３６】図４と図５と図６は図２の動作を説明する
フローチャートである。プロセッサ８は磁気テープ装置
６に磁気テープ１がセットされるとステップ(1) でロー
ド動作を開始し、磁気テープ１の始端側に存在する管理
情報記録領域２からステップ(2) で管理情報と欠陥情報
７とを読取りＲＡＭ９に格納する。

【００３７】プロセッサ８は、ＲＡＭ９に管理情報と欠
陥情報７を格納すると、ステップ(3) でロード動作を終
了し、ステップ(4) でデータの書込み指示か調べ、ステ
ップ(5) でデータの読出し指示か調べ、ステップ(6) で
アンロード指示か調べる動作を繰り返す。

【００３８】ステップ(4) でデータの書込みを指示され
ると、ステップ(10)の処理に移行し、ＲＡＭ９に格納し
た管理情報と欠陥情報７を読出す。そして、プロセッサ
８はステップ(11)で欠陥ブロック数を積算するカウンタ
の値を０とし、ステップ(12)でデータブロックＸにヘッ
ドを位置付けすると共に、位置情報Ｐを読取る。

【００３９】そして、ステップ(13)でデータブロックＸ
にデータを書込み、ステップ(14)で書込みエラー発生か
調べ、書込みエラー発生ならば、ステップ(15)でカウン
タの値が０か調べる。

【００４０】カウンタの値が０であると、ステップ(16)
で位置情報ＰをＲＡＭに格納するが、カウンタの値が０
で無ければ、ステップ(17)でカウンタの値を＋１させ
る。そして、プロセッサ８はステップ(18)でデータブロ
ックＸの値に＋１する。即ち、次のデータブロックにヘ
ッドを移動させると、ステップ(12)の処理に戻り、新た
なデータブロックＸ、即ち、Ｘ＋１にヘッドを位置付け
すると共に、新たな位置情報Ｐ、即ち、Ｐ＋１を読取る
と、ステップ(13)の処理に移行する。

【００４１】ステップ(14)で書込みエラーが発生しない
と、プロセッサ８はステップ(19)の処理に移行し、カウ
ンタの値が０か調べ、０ならばステップ(4) の処理に移
行し、０でなければ、ステップ(20)でカウンタの値をＲ
ＡＭ９に格納する。

【００４２】ステップ(5) でデータの読出しを指示され
ると、プロセッサ８はステップ(21)の処理に移行し、Ｒ
ＡＭ９内の管理情報と欠陥情報７とを読出す。例えば、
欠陥情報が図３(B) の如くであると、欠陥ブロックの位
置情報がＮで、欠陥ブロックの連続数が２であるため、
ステップ(22)で上位装置５から指定されたデータブロッ
クの位置情報Ｐと欠陥情報とを比較する。

【００４３】即ち、ステップ(23)でＮ≦Ｐ≦（Ｎ＋１）
であるか調べる。Ｎ≦Ｐ≦（Ｎ＋１）でなければ、ステ
ップ(24)で物理的位置Ｐにヘッドを位置付けして、ステ
ップ(26)でデータの読出しを行い、ステップ(4) の処理
に移行する。

【００４４】しかし、ステップ(23)でＮ≦Ｐ≦（Ｎ＋
１）であると、ステップ(25)の処理に移行し、物理的位
置Ｎ＋２にヘッドを位置付けした後、ステップ(26)の処
理に移行する。

【００４５】プロセッサ８はステップ(6) でアンロード
を指示されると、ステップ(7) でアンロード動作を開始
し、ステップ(8) で管理情報と欠陥情報７とをＲＡＭ９
から読出し磁気テープ１の管理情報記録領域２に書込
み、ステップ(9) でアンロード動作を終了する。

【００４６】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明は全ての欠陥
データブロックを磁気テープの走行速度を高速としたま
まスキップして、正常にデータの記録されたデータブロ
ックにヘッドを位置付けさせるため、磁気テープの高速
位置付け機能を有効に利用することが可能となり、上位
装置から指定されたデータブロックに対するアクセス効
率を高めることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の原理を説明するブロック図

【図２】 本発明の一実施例を示す回路のブロック図

【図３】 図２の動作を説明する図

【図４】 図２の動作を説明するフローチャート（その
１）

【図５】 図２の動作を説明するフローチャート（その
２）

【図６】 図２の動作を説明するフローチャート（その
３）

【図７】 従来技術の一例を説明する図

【符号の説明】 １ 磁気テープ ２ 管理情報記録領域 ３ 制御トラック ４ 磁気テープ制御装置 ５ 上位装置 ６ 磁気テープ装置 ７ 欠陥情報 ８ プロセッサ ９ ＲＡＭ 10 ＲＯＭ 11、13 インタフェース回路 12 データ転送制御回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気テープ(1) の始端側に設けられた管
   理情報記録領域(2)から、上位装置(5) より指定された
   データブロックに対する書込み／読出しを行うための管
   理情報を読出して、磁気テープ(1) の走行を制御する磁
   気テープ制御装置(4) において、 前記管理情報記録領域(2) に、該磁気テープ(1) にデー
   タの書込みを行った時、エラーの発生したデータブロッ
   クの位置情報と、該エラーデータブロックの連続数とを
   示す欠陥情報(7) を記録し、 前記上位装置(5) から指定されたデータブロックにヘッ
   ドを位置付けする場合、該欠陥情報(7) を参照して、エ
   ラーデータブロックをスキップさせ、正常に記録された
   データブロックからデータの書込み／読出しを開始させ
   ることを特徴とする磁気テープ制御装置の欠陥回避方
   法。