JPH0546146Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は自動販売機の商品投入規制装置に関す
る。

(ロ) 従来の技術 従来、上下に延在する蛇行状の商品収納通路を
有した所謂サーペンタイン方式の自動販売機にお
いては、商品充填時に、確実に充填すべき大きさ
の商品のみを収納通路に案内するよう商品収納通
路の上端入口部に規制装置を設けている。例えば
実開昭60−30075号公報では、商品収納通路の上
端入口に連絡して設けた商品案内板に、別部材の
規制部材を装着して、この規制部材を作動させ
て、商品案内板の入口側を上下動させ入口側寸法
を広くしたり、狭くしたりして規制している。ま
た、実開昭60−20685号公報に記載のものは、商
品案内板の入口側から少し入つたところで、入口
側から手を入れて回動操作される規制部材を用い
て商品投入を規制している。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記公報のうち前者のものは、
案内板に別部品の規制部材を装着する複雑な構成
であると共に、商品案内板全体を上下に傾動させ
るので操作が困難である。また、入口部寸法が狭
まるので、商品充填時の投入に支障を招く。

一方、後者のものは、規制部材を回動操作する
のに、入口側から手を入れて行なわなければなら
ず非常に操作しにくいという問題点があつた。

本考案は上記の点に鑑み、商品の誤投入を防止
し、充填操作の容易な自動販売機の商品投入規制
装置を提供することを目的とする。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は蛇行状の商品通路の上端入口に連絡し
て設けた商品案内板を前後移動可能とすると共
に、その上部に突起を設け、この突起の上方に上
部を回動自在に軸支し、下部を前記突起に当接す
る規制板を設け、商品案内板を前後に移動させる
ことにより、前記規制板を案内板上の突起によつ
て回動させて、規制板下端と商品案内板底面との
間隔を大小に設定変更できるように構成したもの
である。

(ホ) 作用 商品案内板を前方へ引き出せば、商品案内板の
突起が規制板と当接しながら前方へ移動するの
で、規制板が上部軸部を支点として上方へ回動
し、規制板下端と案内板底面との間隔が広がり、
大径の商品も小径の商品も投入できる。一方、案
内板を後方へ押し戻すと、突起の位置が後退し、
規制板は自重により回動して下方に降り、規制板
と下端案内板底面との間隔が狭まる。同時に商品
案内板の後方への移動により、商品通路の上端入
口が狭まる。これによつて、大径の商品が誤つて
投入されると、大径商品は規制部材下端に当たつ
てそれ以上の侵入が防止される。そして小径の商
品であつて、それが誤つて長手方向を前後とする
ような姿勢で投入されて、規制板の下をすり抜
け、より奥へと転がつても、狭まつた上端入口の
所で引つ掛かつてそれ以上落下せず商品通路内で
の詰まりは防止される。

(ヘ) 実施例 第１〜３図は本考案の一実施例を示し、第１図
は商品投入規制装置の要部斜視図、第２，３図は
その側断面図で、各図を通じて同一符号は同一部
分を示し、１は円弧状の走行部材２，２で形成さ
れる商品通路で、蛇行状に形成されている。その
走行部材２，２は、一対の対向並設する側板３，
３に固定した支持部材４，５に夫々その上下端が
固定されて、商品通路１を形成している。６は断
面形状Ｕ型をした商品案内板で、前端に側板３，
３に当接して左右間隔を調整する当接部７，７を
有し、後端の商品出口側開口８が前記商品通路１
の上端入口９と連絡するように配設されている。
更にこの案内板６は前後（矢印方向）に移動でき
るように前記側板３，３間に装着される。即ち、
案内板６の前端部下面にカール部１０が設けられ
る一方、案内板６の後端部側面には底面の一部を
切り起こして突部１１，１２が形成されている。
前記カール部１０は、移動軸１３を備え、その移
動軸１３は側板３，３に夫々形成された長溝孔１
４に遊嵌されている。また、案内板６後部の突部
１１，１２には側板３，３間に固定した支持杆１
５が係止されて、商品案内板６は側板３，３に装
着される。１６は商品案内板６の後部下面に設け
られた弾性板で、突部１１，１２下端との間に若
干の間隙を設けて取付けられている。

前記商品案内板６の左右側壁１７，１７の上端
には、三角形状の突起１８，１８が一体に突設さ
れている。そして突記１８，１８の前部面には弧
状に少しえぐられて後述する規制板下端の逃し部
１９，１９が形成されている。

２０が規制板で、前記突起１８，１８の上部の
側板３，３間に固定された支軸２１によつて回動
自在に軸支されており、前記突起１８，１８と当
接する。そして、規制板２０の左右側端下部には
側方にストツパ２２，２２が突出していて、この
ストツパ２２，２２が側板３，３に形成した弧状
の溝孔２３，２３に挿入されて、規制板２０の必
要以上の回転を規制している。

かかる構成で、第２図に示すように商品案内板
６が後方の位置にある時は、規制板２０は下方に
回動した状態で、商品案内板６上の突起１８，１
８と当接している。この状態では、規制板２０の
下端と商品案内板６の底面との間隔は狭まつた状
態となつているので、小径の商品２４のみ通過可
能で、大径の商品２５は規制板２０に当たつて停
止し、誤投入が防止される。と同時に、商品案内
板６の後端が商品通路１の上端入口９側へと少し
出るので、上端入口９が狭くなる。すると、誤つ
て長手方向が前後となるように小径の商品が投入
されても、その商品はこの上端入口９で引つ掛か
つて停止し、商品通路１へと入らず、商品詰まり
のトラブルは防げる。また商品通路１内へと入ら
ない上方で停まつているので、投入口から手を伸
ばして、その詰まり商品を簡単に取り除ける。
ば、支持杆１５は、案内板６の側壁１７の後部に
形成された突部１２の外周を案内面として後方に
移動し、弾性板１６を押し拡げて後部突部１２の
後方へと回り込み、第３図の如き状態に固定され
る。これと同時に、突起１８，１８は規制板２０
を上方へ時計方向に回動させ、規制板２０を同図
の状態に固定する。よつて、規制板２０の下端と
商品案内板６の底面との間隔は大きく拡がり、大
径の商品２５も投入が可能となる。

(ト) 考案の効果 以上のように、本考案よれば、商品案内板の上
方に設けられた一定の範囲で回動自在の規制板を
商品案内板の前後移動操作によるワンタツチ動作
で回動固定させるようにしたので、商品案内板の
商品通路高さを極めて簡単に変えることが出来る
ようになる。また、その通路高さは、商品投入口
部の寸法を狭めることなく変えることができ、商
品の投入操作が容易にして、商品の誤投入防止が
図れる実用効果の高い自動販売機の商品投入規制
装置が得られる。また前後に商品案内板が移動す
る時、その後端と商品通路の上端入口との間隔を
調整できるので、小径商品に合わせた場合、狭く
なる上端入口により、誤つた姿勢で投入された商
品の阻止ができ、商品通路内まで導入されて販売
不良となるトラブルを未然に防止でき、かつその
詰まり商品の取り除きも簡単に行える。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例による自動販売機の商
品投入規制装置を示し、第１図はその要部外観斜
視図、第２図は通路間隔を小に設定した場合の要
部側断面図、第３図は通路間隔を大に設定した場
合の要部側断面図である。 １……商品通路、３，３……側板、６……商品
案内板、１８，１８……突起、２０……規制板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下に蛇行する商品通路の上端入口に連絡し
   て、円筒状の商品を転動案内させる商品案内板を
   設け、この商品案内板を前後に移動可能として前
   記上端入口に前記商品案内板の後端を出入りさせ
   ると共に、前記商品案内板の上部に突起を設け、
   この突起の上方に回動自在に軸支され、下部が前
   記突起に当接する規制板を設け、前記商品案内板
   を前後に移動位置させることにより前記上端入口
   の間隔を調整させると共に、前記規制板の下端と
   前記商品案内板の底面との間隔を小径の商品を通
   過可能な間隔と、大径の商品を通過可能な間隔と
   に設定変更可能な構造としたことを特徴とする自
   動販売機の商品投入規制装置。