JPH0545509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は軸筒の把持部にすべり止め部を有する筆
記具軸筒の改良に関する。

「従来技術と本案が解決しようとする問題点」 従来から、軸筒の把持部にすべり止め部を形成
した筆記具は種々、存在するが、当該すべり止め
部はそこに使用されるすべり止め部材の材質やそ
の取付仕様によつては筆記中、所定の位置からず
れたりひどいときは、軸筒から離脱する場合があ
る。

また、従来のものにおいては、すべり止め部材
の材質の選択に意を払いもつぱら、感触の良否に
重点をおいたものが多く、外観が訴求する購買意
欲の増進にいま一つ欠けるものがあつた。

本案はこれらの従来技術の状態に鑑みてなされ
たものであつて、筆記中におけるすべり止め部材
の自由な移動を阻止するとともに、そこに筆記者
の美感を惹き起させる装飾効果が期待できるすべ
り止め部をもつた軸筒の実現を意図するものであ
る。

「問題解決のための手段」 本案は以上のような問題点に対して、軸筒の把
持部に設けた小径部に適宜な形状の突状部を形成
し、この突状部の色彩と異なる色彩を有するすべ
り止め部材を軸筒外周面と同一面に形成した突状
部の表面が露出しかつ、当該表面と同一面になる
ように被覆することをもつてその解決手段として
いる。

「実施例」 以下、本案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

軸筒１の把持部に小径部２が形成してあり、こ
の小径部２に適宜な形状を有する突状部３が設け
てある。ここでは突状部３の形状は円形にしてあ
るが、三角形、四角形、長方形、星形等、適宜に
定めてよい。また、突状部３はその表面が軸筒１
の外周面と同一面になるように形成されている。
小径部２に取付けられるすべり止め部材４の色彩
は突状部３の色彩と異なるものに特定する必要が
ありまた、その取付構造においては突状部３の表
面が露出しかつ、突状部３の表面と同一面になる
ように被覆することが使い勝手や外観の点から重
要である。

このような構造のすべり止め部Ｈの形成には
種々の手段が考えられるが、簡便性が得られる点
から射出成型の手段を利用するのが好ましくこの
場合、突状部３が一体成型される軸筒１の材質に
は熱可塑性樹脂を使用しまた、すべり止め部材に
は合成ゴムのような材質のものを使用するとよ
い。図中５は軸筒１の後端部に設けたクリツプ部
材である。

「考案の効果」 本案は以上のとおりの構成からなるので、すべ
り止め部のすべり止め部材は、一たん被覆された
後は突状部によつてその自由な移動が規制される
ので、長時間の筆記において、軸筒からずり寄つ
たりあるいは、離脱したりすることはない。

また、すべり止め部材はかならず、突状部の色
彩と異なる色彩のものが使用されるので、露出す
る突状部の形状とあいまつて筆記者の趣味感情を
刺激する装飾効果は絶大である。

更にまた、すべり止め部材は軸筒外周面に対し
て同一面に形成した突状部の表面と同一面になる
ように被覆されるので、長時間の筆記において把
持部に違和感を感じることがないなど、使い勝手
の面でも優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案を実施した軸筒を示した説明図、
第２図および第３図は軸筒と突状部の関係構造を
説示した概略図であつて、第２図は上面図であ
り、第３図は側面図、第４図はすべり止め部を説
示する一部破断側面図である。 １……軸筒、２……小径部、３……突状部、４
……すべり止め部材、Ｈ……すべり止め部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸筒の把持部にすべり止め部を形成してなる筆
   記具において、前記軸筒１の把持部を小径部２に
   形成し、この小径部２に軸筒１の外周面と同一面
   の突状部３を設けるとともに、突状部３の色彩と
   異なる色彩のすべり止め部材４を突状部３の表面
   が露出しかつ、突状部３の表面と同一面になるよ
   うに被覆したことを特徴とする筆記具の軸筒。