JPH0545464A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JPH0545464A
JPH0545464A JP3229740A JP22974091A JPH0545464A JP H0545464 A JPH0545464 A JP H0545464A JP 3229740 A JP3229740 A JP 3229740A JP 22974091 A JP22974091 A JP 22974091A JP H0545464 A JPH0545464 A JP H0545464A
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plane
distance measuring
optical path
prism
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測距光学系の光路をコンパクトかつ効率良く
引き回して、測距装置の小型化及び十分なる検出光量の
確保に伴う高性能化を図ること。 【構成】 視準光学系と測距光学系とを同軸型に構成し
た測距装置において、これらの光路分割部材が、概略二
等辺三角形状であり、一方の斜面に光路分岐機能を持た
せ他方の斜面を反射面として、分岐された測距光を元の
視準光軸と平行に取り出すもの。送受信光分割部材が、
概略平行四辺形状のプリズム等で構成され、その稜線部
で送信光と受信光とを分割するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視準光学系の対物レン
ズを測距光学系に兼用したいわゆる同軸型の測距装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の測距装置において、視準光学系の
対物レンズを測距光学系と兼用した測距装置が種々知ら
れている。一例を示すと、測距装置の視準光学系では、
対物レンズと合焦レンズとから構成される主レンズ系
と、この主レンズ系により形成される目標物体の空間像
の位置に設けられた焦点板と、その焦点板上に形成され
る空間像を拡大観察するための接眼レンズとを有してい
る。さらに、主レンズ系における対物レンズと合焦レン
ズとの間には、目視観察用の可視光を透過させる一方で
測距用の赤外光を反射させるダイクロイックプリズムが
設けられている。
【0003】そして、このダイクロイックプリズムによ
り反射される(赤外光の)光路中に測距光学系が設けら
れている。この測距光学系は、送信系と受信系とに分割
するための送受信光分割部材を有し、送信系には目標物
に赤外光を投光するための光源が、受信系には目標物か
らの反射光を検出するための検出器が夫々設けられてい
る。このようなダイクロイックプリズムを応用した測距
装置の光学系としては、特開昭60−135879号に
示されるもの等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の同軸型の測距装置においては、送信光と受信光
との光路を分割並びに合成する光学部材において、ダイ
クロイック面の性能と、送受信光学系の配置上の制約か
ら装置に対する収納性に問題があった。
【0005】すなわち、ダイクロイック面を視準光軸に
対して斜めに設けることにより、同軸光路中の異なる波
長光を分別させることとしているため、このダイクロイ
ック面の傾き角度とそれに伴う分別性能との関係から、
従来の構成では装置の小型化が図れず、又、送信光や受
信光の光路を別々に設ける必要があるので、これらの独
自の光路の引き回しや、必要な光学部材に対する配置上
の制限が多く、装置の設計上の自由度が少ないものとな
っていた。
【0006】そこで、本発明では、測距光学系の光路を
コンパクトかつ効率良く引き回して、測距装置の小型化
及び十分なる検出光量の確保に伴う高性能化を図ること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために本
発明では、対物レンズと合焦レンズとによって被検体か
らの光束を結像させて空間像を形成する主レンズ系と、
該空間像を拡大観察するための接眼系を有する視準光学
系と、前記対物レンズと前記空間像との間に配置された
光路分割部材と、該光路分割部材によって分岐された光
路中に配置された送信光と受信光とを分割する送受信光
分割部材と、該送受信光分割部材へ送信光を供給する光
源と、前記送受信光分割部材からの受信光を検出する検
出手段とを有する同軸型の測距装置において、前記光路
分割部材が前記視準光学系の光軸に対して垂直な平面
と、該平面及び前記視準光学系の光軸に対して傾斜した
第1斜面と、該第1斜面と逆向きでほぼ対称的に傾斜し
た第2斜面とを有し、前記第1斜面が前記平面に対して
垂直に入射した受信光の光路を分岐させる機能を有し、
前記第1斜面で分岐された光束が、前記平面、前記第2
斜面を順に反射して前記平面から再び射出するものであ
り、前記第1斜面及び第2斜面を前記第1斜面により分
岐された前記対物レンズの光軸が前記平面及び前記第2
斜面を介したのち前記視準光学系の光軸にほぼ平行とな
るように配置したことを特徴とする測距装置を提供す
る。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の測距装置において、前記送受信光分割部材が、第1
透過面と、該第1透過面と平行な第2透過面と、該第1
透過面に対して所定角度だけ傾いた第1反射面と、該第
1反射面と平行な第2反射面とを有し、前記第1透過面
と前記第1反射面との稜線で送信光と受信光とを分割す
ると共に、前記第1透過面を透過した受信光が、前記第
1反射面、前記第2反射面を順に反射して前記第2透過
面から再び射出するものである。
【0009】さらに、請求項3記載の発明では、請求項
2記載の測距装置において、前記送受信光分割部材の稜
線が、前記視準光学系の光軸と前記平面から射出する光
束の中心光線とを含む平面と互いに平行となるように設
けられている。
【0010】
【作用】本発明は上記のように構成されているため、以
下の作用を奏する。即ち、本発明の光路分割部材は、主
レンズ系の対物レンズと空間像形成位置との間に配置さ
れており、視準光学系に用いる光束と送受信光学系に用
いる光束とに光量で分割(ハーフミラー等)したり、あ
るいは視準光学系に用いる可視域の波長光と測距光学系
に用いる例えば赤外域の波長光とを分別(ダイクロイッ
クプリズム等)し、視準光学系と測距光学系とを分離す
る。そして、分離された測距光学系では、その光路中に
配された送受信光分割部材により、送信光の光路と受信
光の光路とを、それぞれ光源と受信光検出手段とに分割
している。
【0011】ここで、測距光学系に用いる光源として
は、一般に赤外域の波長光であり、例えばレーザ光やL
EDによるもの等が知られている。本発明で利用する光
源としては特に限定されるものではないが、レーザ光を
使用する場合には、LEDより輝度が高く、例えば目標
点に測距光を集光させる方式を採用して光束を絞った場
合には、特に効率よく送受光できる利点がある。
【0012】また、パルス方式のレーザ光を使用すれ
ば、多少の強度変動では受光タイミングにズレを生じな
いため、ゆらぎの影響を受け易い絞った光束に対しても
測定誤差が生じにくいので特に有効である。さらに、本
発明では主レンズ系の対物レンズで視準光学系と測距光
学系とを共軸としているため、目標物又は光学系内部で
反射した光が視準光学系に入り込むと、従来の装置では
観測者の目の安全性に問題があったがパルスレーザを使
用すれば、発光時間が短いので総エネルギーが小さくな
り、高出力でもより安全である。
【0013】次に本発明の光路分割部材では、前述した
平面と、第1斜面並びに第2斜面とを備えており、それ
ぞれの斜面はほぼ対称的に形成されている。即ち、これ
らの各面は、前記平面が底辺となるような二等辺三角形
の三辺を構成するように配置されており、前記平面(底
辺)が視準光学系の光軸に対して垂直となるように配設
されている。
【0014】この光路分割部材に対して測距光の受信光
は、この前記平面(底辺)に垂直に入射する。そして、
光路分割部材に進入した受信光は、すべて第1斜面に入
射するように測距光(視準光と同軸)の光軸と光路分割
部材との相対位置関係を定めればよい。
【0015】この第1斜面は、例えばダイクロイック面
等の光路分岐機能を有するものであればよく、この第1
斜面により視準系と測距系とを分離する。逆に、測距光
の送信光は、この受信光が反射後に進行する方向から第
1斜面に入射し、この第1斜面で視準系と合成されて同
一光路を進行することとなる。
【0016】次に、この第1斜面で反射されることによ
り分離された測距光(受信光)は、再度前記平面に入射
する。この際に、第1斜面が前記光軸および平面に対し
て傾斜しているため、ここでは斜入射となる。この入射
角度が平面における臨界角を越えるように前記第1斜面
の傾きを設定すると、第1斜面で反射されて平面に入射
する受信光は、この平面で全反射されることとなる。
【0017】この平面で全反射された受信光は、第2斜
面に入射する。この第2斜面は送受信光を反射させるよ
うな鏡面であればよい。そして、この第2斜面で反射さ
れたのち、再び前記平面に入射する。この際に、第一斜
面と第2斜面とがほぼ対照的に構成されているため、最
後に平面に入射する際には、平面に垂直に入射する事と
なる。
【0018】従って、測距光の受信光は、光路分割部材
の平面部に入射した後、測距光のみに分離され、再度平
面部から先の受信光と平行に射出する。逆に、送信光は
この受信光の射出部に対して垂直にこの平面に入射させ
ることとなり、この受信光の光路を逆進することで第1
斜面に到達し、視準光と同一光路上に射出される。以上
のように、本発明では光路分割部材が上記のように構成
されているため、測距光の光路の引き回しが簡易とな
り、送受信光に対する光学部材の配置が容易となる。
【0019】次に、請求項2記載の発明は、この光路分
割部材から射出した測距光の受信光と、ここに入射する
送信光とを分割並びに合成する送受信光分割部材に関す
るものである。この発明にかかる送受信光分割部材は、
略言すれば平行四辺形の対向する各面をそれぞれ透過面
同志、反射面同志としたものである。そして、この第1
透過面を、前記光路分割部材の受信光射出方向と直交す
るように配置し、第1透過面と隣合う第1反射面との稜
線部分を、前記受信光の光路中に位置するように配置す
る。
【0020】このように送受信光分割部材を配したこと
で、前記稜線部分から外側の部分と内側の部分(光路分
割部材内部)とに光路が分離され、送信光と受信光とを
分割(合成)することができる。この送受信光分割部材
内部の光路には、送信光と受信光の何れの光路を配して
も良い。そして、この内部光を通過する光路では、互い
に平行に配置された第1反射面と第2反射面とで反射さ
れるため、第1透過面と第2透過面とを透過する光束
が、互いに平行(偏心状態で)となる。
【0021】このため、光源部と受光部とを互いに平行
に配置すればよいこととなり、従来装置のように別々に
配置していたものに比べ、これらの部材をコンパクトに
収納することができる。
【0022】また、請求項3に記載した発明では、送受
信光分割部材の稜線が、前記視準光学系の光軸と前記平
面から射出する光束の中心光線とを含む平面と互いに平
行となるように設けられている。これは、前述したよう
に送受信光分割部材の稜線が、送受信光の分割する境界
となることから、この境界線を前記平面と平行な線とな
るように配置したことで、この平面と平行な送受信光分
割のための境界線を形成させているものである。
【0023】即ち、測距光は光路分割部材内で前記平面
内において反射等を行う構成と成っているため、測距光
の光軸に対して垂直な方向へ光路分割部材などの必要な
光学部材を配置する必要がある。したがって、視準光軸
に対する垂直方向へのある程度の装置空間が必要となっ
ている。従来装置では、この光軸に対して、垂直な方向
や所定の角度を持つ斜め方向から測距光の送信並びに受
信を行っていたため、装置の小型化が困難であった。
【0024】これに対し本発明では、送受信光が視準光
軸に対して平行な方向に取り出されるため、これらの必
要な光学部材の配置空間をこの光軸に近接した位置に配
置し、光軸に垂直な方向への部材の出っ張りを最小限に
抑えている。
【0025】そして、請求項3に記載の発明では、この
光軸に垂直に配置した境界線としての送受信光分割部材
の稜線を有するため、送信光と受信光とに必要な光学部
材を光軸に垂直な方向に重ねて配置することなく、前記
稜線を境にした横方向に並設できるため、装置の小型化
が更に容易な構成となっている。
【0026】なお、送受信光分割部材は、例えば平行四
辺形状のプリズムの対向する2面を鏡面状としたもの
や、平行に対向させた2枚のミラーの組合せでもよい。
【0027】
【実施例】以下、実施例を通じ本発明をさらに詳しく説
明する。本発明の一実施例に係る測距装置の概略構成を
図1及び図2に示す。ここで、図2は、図1の測距装置
を上方から見たものを示している。この図1において、
対物レンズ1、合焦レンズ2、正立プリズム4、焦点板
5、接眼レンズ6で本実施例の視準光学系が構成されて
おり、合焦レンズ2の移動によって目標物(図示せず)
の像を焦点板5上に結像させ、この空間像を接眼レンズ
6で拡大して目標物を視認する。
【0028】そして、この装置の測距光学系は、主レン
ズ系中の対物レンズ1を視準光学系と共用している。ま
た、光路分割部材は、光路分割プリズム3aと直角プリ
ズム3bとで構成され、両プリズムの接合面に可視光と
測距光とを分別するダイクロイック面33を有してい
る。さらに、測距光学系は、送受信光分割プリズムP
と、パルスレーザ光(赤外光)を供給する光源7と、受
光部11等から構成されている。
【0029】ここで、本実施例の光路分割プリズム3
a,直角プリズム3bは、ダイクロイック面33で可視
域の波長光と赤外域の波長光とを分別しているが、この
光路分割機能について説明する。
【0030】まず、本実施例においてはダイクロイック
面33自体は、公知の波長選択性を持たせた薄膜を形成
する方法で構成されている。そして、本実施例における
ダイクロイック面33は、面32から垂直に出射した受
信光の入射角が30度となるように構成されている。こ
れは、ダイクロイック面33の特性を考慮しかつ小型化
を図るためである。
【0031】即ち、本来ダイクロイック面33を構成す
る薄膜の特性上、入射角は0度に近い方が好ましい。し
かし、反射光軸の分離性を向上させるためには、入射角
が45度に近いほうが好ましく、従来例の多くは45度
入射の方式を採用している。本実施例では、これらの双
方を考慮し、かつ入射光軸上の厚さを薄くするために3
0度入射としている。
【0032】そして、ダイクロイック面33で反射され
た赤外域の測距光をダイクロイックプリズム3内の面3
2で全反射させることで、ダイクロイックプリズム3の
小型化をも図っている。
【0033】次に、この実施例では、光路分割プリズム
3aの面31が面33に対して対称的な傾斜角で配設さ
れている。これは、面31で反射した受信光が面32か
ら垂直(視準光軸E0 と平行)に射出されるようにする
ためである。即ち、ダイクロイック面33は、入射光
(測距光)と30度の傾きで構成されているが、この入
射光からみると反射面31はダイクロイック面33とは
反対の方向にやはり30度の傾きを持つように構成され
ている。
【0034】ここで、本実施例の光路分割プリズム3a
は、ダイクロイック面としての斜面33で接合されたほ
ぼ台形のプリズム3aと、直角プリズム3bとから成っ
ている。そして、光路分割プリズム3aは、互いに等し
い傾斜の第1斜面33及び第2斜面31と、互いに平行
な第1平面32と第2平面34(直角プリズム3bの平
面37と同じ面)とを有しており、互いに等しい傾斜角
を持つ斜面33,31及び底面32によって形成される
形状は、2等辺三角形となっている。
【0035】なお、この光路分割プリズム3aは、この
3つの面(31,32,33)により形成される2等辺
三角形の各頂点部を切欠いた形状を有しているが、図4
の点線で示す如く、互いに等しい傾斜角を持つ斜面3
3,31と底面32とで2等辺三角形状となるプリズム
としても良い。
【0036】次に、光路分割プリズム3a,3bの最適
な構成について説明する。図4に示す如く、プリズム3
aの第1平面32と第1斜面33(ダイクロイック面)
とのなす角をθ1 、ダイクロイック面33を反射した光
束と第1平面32とのなす角をθ2 とするとき、ダイク
ロイック面33で反射された光束が、第1平面32に達
するには、以下の条件を満足する必要がある。 θ2 ≧0 …(1) 式
【0037】また、ダイクロイック面33を反射した光
束が、プリズム3aの第1平面32で全反射するために
は、以下の条件を満足する必要がある。 n3a・sin(90°−θ2 )≧1 …(2) 式 但し、n3aはプリズム3aの屈折率である。
【0038】また、図4に示される幾何学的な関係よ
り、以下の条件が成立する。 θ2 =90°−2θ1 …(3) 式
【0039】従って、上式(1) 〜(3) 式より、以下の条
件が成立する。 1/2[sin-1(1/n3a)]≦θ1 ≦45° …(4) 式
【0040】また、プリズム3aの基本的な形状が2等
辺三角形であるため、第1平面32に対する第1斜面3
3及び第2斜面31とのなす角はθ1 であり、プリズム
3aに入射する光束B0 と射出する光束B1とは互いに
平行となる。
【0041】そこで、プリズム3aにおいて第1斜面3
3と第2斜面31とにより形成される頂点から第1平面
32(底面)までの距離(高さ)をdとし、プリズム3
aに入射する光束B0 (の中心)とこれと平行に射出す
る光束B1 (の中心)との間の距離をhとするとき、以
下の条件が成立する。 d=h/(tan 2θ1 ) … (5)
【0042】従って、プリズム3aを構成するには、上
記の条件(4) 及び(5) 式を満足することが好ましい。な
お、θ1 の値が小さいと第1斜面33に施されたダイク
ロイック面の光学性能が向上する反面、大きいと上式
(5) 式よりプリズム3aの大きさをdを小さくすること
ができる。このため、本発明を実施する際には、上記の
(4) 式の範囲内で使用目的に応じて最適な値を選ぶこと
がより望ましい。
【0043】以上のように、光路分割プリズム3aの各
面、即ち入射面並びに射出面と内部反射面となる面32
は、受信光軸(測距光軸)と垂直に形成され、ダイクロ
イック面33と反射面31とは受信光軸に対して互いに
逆向きに30度の傾きを持つように構成されている。そ
して、光路分割プリズム3aの各面を上記のように構成
したことで、送受信光路をM字状に引き回せるため、光
路分割プリズム3aの光軸方向の厚みを抑えると共に、
極めて簡単な光路分割プリズム3a、直角プリズム3b
の構成にもかかわらず受信系部材を出射面と垂直な方向
の位置に配置できるため、装置自体の小型化が図られて
いる。
【0044】また、光路分割プリズム3aに接合された
補助的な直角プリズム3bは、光路分割プリズム3aの
第1平面32に平行な出射面37を有する。さらに、補
助部材3bの第3辺となる面38には、送信光が光路分
割プリズム3aの光路分割面である面33で反射されず
に透過した場合の有害光成分が、受光部11に戻ってこ
ないように吸収フィルター3dを貼ってもよい。
【0045】次に、この実施例における送受信光分割部
材の機能について説明する。この実施例においては、光
源7からの測距光束(送信光)は、光軸E1 上に射出さ
れるが、図2に示すように、送受信光分割プリズムPの
稜線Qを境にして、図中上半分は遮光され下半分のみが
透過し、この透過光が光路分割プリズム3aに入射する
ようになっている。ここで、この実施例では、光軸E1
が、光路分割プリズム3a内で反射された対物レンズの
光軸(視準光軸)E0 と一致するようになっている。
【0046】そして、光路分割プリズム3aに入射した
測距光束は、面31で反射した後、面32で全反射し、
更に光路分割面33で反射されて対物レンズ1に向う。
さらに、対物レンズ1から出射した測距光束は、不図示
の目標物(例えば、コーナーキューブ等)で反射された
後、対物レンズ1に受信光束として戻ってくる。
【0047】対物レンズ1を通過した受信光束は、光路
分割プリズム3aに入射し、光路分割面33で反射され
て、視準光束と分離される。そして、光路分割プリズム
3a内で送信光束と逆の径路、即ち面33,32,31
で反射され、視準光軸E0 と平行な光軸E1 に沿って面
32から垂直に射出して受光部11へ向かう。
【0048】ここで、前述したように、光路分割プリズ
ム3aから射出された受信光束の光軸E1 上には、送受
信光分割プリズムPの稜線Qが配置されており、この稜
線Qより(図2における)上部に射出した受信光は、測
距光束の光路から分割されて送受信光分割プリズムPに
導かれる。
【0049】そして、送受信光分割プリズムPを出射し
た受信光束は、内部参照光との光量バランスをとるため
に設けられた光量調整用アテニュエータ9、測距光以外
の波長の有害光をカットする背景光カットフィルター1
0を通り、受光部11に入射する。本実施例では、背景
光カットフィルター10が受信光学系中アテニュエータ
9と受光部11との間に配置されているが、これは測距
光以外の波長の背景光をカットして、受信光のS/N比
を向上させる機能を有している。
【0050】ところで、送受信光分割プリズムPは、図
3に示すように、互いに平行な透過面、即ち入射面P1
と出射面P4 とを有し、さらに、互いに平行な第1と第
2の反射面P2 ,P3 を有する平行四辺形プリズムであ
り、受信光軸E2 を(前記送信光軸E1 と)平行にシフ
トさせることができる。ここで、第1と第2の反射面P
2 ,P3 は、例えばプリズムの各面に鏡面加工したもの
や、後述するようにその傾斜角度が臨界角を越える様に
配置して受信光を反射できるようにしたものであればよ
い。また、プリズムではなく、反射面P2 ,P3 の位置
に配設した2枚のミラーの組合せからなるものでも構わ
ない。
【0051】なお、いずれの方式を採用しても、対向す
る平行平面による2回反射の後に射出する構成であるた
め、仮に配置誤差によって図3の紙面内方向で回転して
も受信光軸E2 は傾かないので調整も楽になる利点があ
る。
【0052】このように、本実施例では、受光部11が
光源7に対向せず、並列に並んでいるために、光源7か
ら受光部11へ直接有害光が入射することがない。ま
た、送受信光光軸E1 ,E2 は互いに平行で、かつ視準
光軸E0 とも平行であり、視準光軸E0 の周りに各光学
部品をコンパクトに収めることができる。
【0053】ここで、送受信光分割プリズムPは、その
送信光軸E1 周りの回転(稜線Qの向き)によって、送
受信光束の分割を図2における上下、左右、斜め等任意
の方向で分割できる。しかし、図1、図2で示した本実
施例のように、稜線Qが視準光軸E0 と送信光軸E1
を含む平面内にあり、かつ視準光軸E0 に垂直であるよ
うに配置すれば、ここで分割された受信系は図1におい
て紙面垂直方向に広がるため、光路分割プリズム3aか
らの上方向の出張りも少なくて済み、全体をコンパクト
に収められる利点がある。
【0054】また、送受信光分割プリズムPの反射面を
プリズムの構成のみ(鏡面を使用しない)で形成させ
て、第1反射面P2 で反射した光が直接第2反射面P3
に到達するためには、入射面P1 と第1反射面P2 との
なす角θP が、以下の(6) 式を満足することが望まし
い。 θP ≧45° …(6) 式
【0055】ここで、第1、第2反射面P2 ,P3 での
反射が全反射となるようにするためには、部材の屈折率
をnp とすると、以下の(7) 式を満足することがより望
ましい。 2θP ≧sin-1 (1/np ) …(7) 式
【0056】従って、(6) (7) 式を満足するθP を選択
すれば、反射面P2 ,P3 に反射体を施す処理(鏡面処
理等)の必要がないので、部材の作製コストの低減とな
り、さらに反射率上も有利である。
【0057】また、本実施例では、送受信分割プリズム
Pが受信光軸E2をシフトさせるように配置している
が、送受信系を逆に構成して、送信光軸E1 をシフトす
るようにしても構わない。更に、図示しないが同部材を
2個使用し、稜線Qを一致させて対称に並べ、送受信光
軸E1 ,E2 を共にシフトさせても構わない。
【0058】なお、図2に示す送信系において、光源7
の前面にシャッター8が設けられているが、これは送信
光と内部参照光とを切換えるためのシャッターであり、
内部参照光の光路は図中点線で示すように、ミラー12
で反射され受光部11に到達する。この際に、送受信光
軸E1 ,E2 の間隔Lは、送受信分割プリズムPの第
1,第2反射面P23 間隔Dによって、以下に示す
(8) 式に基づいて適当に選べるため、簡単な構成で全体
の系を効率よく配置することができる。 L=2Dsin θP …(8)
【0059】そして、本実施例では、受光部11に入射
した受信光と光源7から射出した送信光とのレーザパル
スのタイミングから目標物までの距離を測定するもので
あるが、受光部11での受信光の光量レベルは目標点の
距離及び反射率によって大きく異なるため、内部参照光
とのバランスをとるために、受光部11の前に設けられ
たアテニュエータ(減衰器)9で調整されている。この
場合、アテニュエータは、受信光および内部参照光の両
方にかかっていることが多いが、本実施例のように内部
参照光量を固定し、受信光のみにかかるようにしても同
様の効果が得られ、この場合には配置上の自由度が増す
利点がある。
【0060】なお、内部参照光を得るための構成として
は、光源7とシャッター8との光路間にハーフミラーを
設け、このハーフミラーで反射した光を受光部11に導
くようにしても良い。このようなハーフミラーで光量で
分割するようにすれば、送信系の光路内で位相ムラや位
相変動等が生じても、キャンセルできるので高精度な測
距が可能となる。
【0061】ここで、光源7及び受光部11には、2次
光源及び2次受光部としてオプチカルファイバーを配置
しても同等である。
【0062】また、送受信光分割プリズムPの稜線Q
は、送受信光束を分割する境界線になるが、プリズム製
作時にこの稜線Q上の欠け等の加工不良があった場合に
は、送信光の一部が直接受信系へ回り込んでノイズとな
る。このような有害光と、光軸E1 近辺に多く生じる他
の部材からの有害反射光等を防ぐために、光源7とプリ
ズムPの稜線Qとの間の光軸E1 上に、光束の一部を遮
光する遮光板を設けるとよい。
【0063】ところで、光路分割プリズム3a,3b
は、図5に示すように一般的な測距装置の如く対物レン
ズと合焦レンズとの間に設けられる場合に限るものでな
く、測距光学系の光路をコンパクトかつ効率良く引き回
して、測距装置の小型化及び十分なる検出光量の確保に
伴う高性能化を図るという観点に立てば、図5の実施例
の測距装置の如く合焦レンズ2と焦点板5(空間像位
置)との間に配置される場合にも適用できる。なお、図
1に示した如き光路分割部材としての複合型ダイクロイ
ックプリズムは、一般的な強度変調光による測距装置に
も適用することができる。さらに、光路分割部材として
各実施例では視準用の可視光と測距用の赤外光とに分別
するダイクロイックプリズムを使用しているが、単に視
準光と測距光とに分割するハーフプリズム、ハーフミラ
ー等を用いても良いことは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、測距光
学系を視準光学系と同軸で構成した測距装置において、
測距光と視準光とを効率的に分割し、かつ合成できると
共に、測距光の送信光と受信光とを有効かつ確実に分
離、合成することができる。
【0065】さらに、本発明によれば、必要な光学部材
をコンパクトに収納できるため、装置の小型化が図れる
利点があり、これらの光学部材の製造コストの削減をも
図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る測距装置の概略構成を
示す説明図である。
【図2】上記実施例における送受信光分割部材を説明す
る説明図である。
【図3】本発明の実施例に係る測距装置の送受信光分割
プリズムにおける内部反射の状態を説明する説明図であ
る。
【図4】本発明の実施例に係る測距装置の光路分割プリ
ズムにおける内部反射の状態を説明する説明図である。
【図5】他の実施例に係る測距装置の概略構成を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…合焦レンズ 3a…光路分割プリズム 31…反射面 32…入出射面 33…ダイクロイック面 P…送受信光分割プリズム 5…焦点板 6…接眼レンズ 7…光源(パルスレーザ) 8…シャッター 9…アテニュエーター 11…受光部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズと合焦レンズとによって被検
    体からの光束を結像させて空間像を形成する主レンズ系
    と、該空間像を拡大観察するための接眼系を有する視準
    光学系と、前記対物レンズと前記空間像との間に配置さ
    れた光路分割部材と、該光路分割部材によって分岐され
    た光路中に配置された送信光と受信光とを分割する送受
    信光分割部材と、該送受信光分割部材へ送信光を供給す
    る光源と、前記送受信光分割部材からの受信光を検出す
    る検出手段とを有する同軸型の測距装置において、 前記光路分割部材が、前記視準光学系の光軸に対して垂
    直な平面と、該平面及び前記視準光学系の光軸に対して
    傾斜した第1斜面と、該第1斜面と逆向きでほぼ対称的
    に傾斜した第2斜面とを有し、 前記第1斜面が、前記平面に対して垂直に入射した受信
    光の光路を分岐させる機能を有し、前記第1斜面で分岐
    された光束が、前記平面、前記第2斜面を順に反射して
    前記平面から再び射出するものであり、 前記第1斜面及び第2斜面を、前記第1斜面により分岐
    された前記対物レンズの光軸が前記平面及び前記第2斜
    面を介したのち前記視準光学系の光軸にほぼ平行となる
    ように配置したことを特徴とする測距装置。
  2. 【請求項2】 前記送受信光分割部材は、第1透過面
    と、該第1透過面と平行な第2透過面と、該第1透過面
    に対して所定角度だけ傾いた第1反射面と、該第1反射
    面と平行な第2反射面とを有し、 前記第1透過面と前記第1反射面との稜線で送信光と受
    信光とを分割すると共に、前記第1透過面を透過した受
    信光が、前記第1反射面、前記第2反射面を順に反射し
    て前記第2透過面から再び射出するものであることを特
    徴とする請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 前記送受信光分割部材の稜線が、前記視
    準光学系の光軸と前記平面から射出する光束の中心光線
    とを含む平面と互いに平行となるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の測距装
    置。
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CN113534312A (zh) * 2020-04-15 2021-10-22 信泰光学(深圳)有限公司 光学装置及其棱镜模块

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