JPH0545354U - バルブの放散管固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルブボデーの弁体を挾む両側に接続して配
置した放散管の強度及び寸法精度を向上させる。 【構成】 バルブボデー１に、弁体の開閉操作機構２
と、この操作機構２の両側に配置され、バルブボデー１
内と連通する放散管３とを設けたバルブにおいて、開閉
操作機構２に取付けた固定プレート１２に放散管３の上
端を溶接によって固定し、放散管３の固定強度を向上さ
せると共に、位置的な寸法精度を向上させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、バルブの放散管固定構造、更に詳しくは、弁体を挾む両側に接続 して配置した放散管の強度及び寸法精度を向上させる固定構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ガス管路の開閉を行なうバルブは図８と図９に示すように、バルブボデー１の 上部に、このボデー１内に収納した弁体を回動させる開閉操作機構２と、この操 作機構２の両側に位置し、弁体を挾む両側の位置においてバルブボデー１内と連 通する放散管３、３とを設け、両放散管３、３の上端に放散弁４、４を取付けた 構造になっている。

【０００３】 上記バルブは、開閉操作機構２の上端部に位置する操作軸５を回動操作するこ とにより弁体を開閉すると共に、弁体の閉弁時において、ガスの流動維持が必要 な場合は、放散弁４又は４を開き、放散管３又は３からガスを流出させるように なっている。

【０００４】 ところで、上記のようなバルブにおいて、バルブボデー１上の両側に設けた放 散管３、３は、その下端をバルブボデー１に固定した状態で立上っているため、 そのままでは強度的に弱く、従って破損防止のため放散管３、３の上端部を固定 構造で開閉操作機構２に固定化する必要がある。

【０００５】 従来の固定構造は図８と図９で示したように、開閉操作機構２におけるステム ハウジング５の上部と両側放散管３、３の上部を一対の固定バンド６で結合する ようにしている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、固定バンド６は、一対のバンドでステムハウジング５及び放散 管３、３の上部を両側から挾み、ボルト、ナット７での結合によって固定する必 要があるため、放散管上部の位置決め精度が悪いと共に、放散管の固定強度も弱 く、しかも部品点数が多く結合に手間がかかりコスト的に高くつくという問題が ある。

【０００７】 そこでこの考案は、放散管固定の強度と寸法精度を向上させることができると 共に、構造の簡略化によってコストダウンを図ることができるバルブの放散管固 定構造を提供することを課題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記のような課題を解決するため、この考案は、バルブボデーに、弁体の開閉 操作機構と、この操作機構の両側に配置され弁体を挾む両側でバルブボデー内と 連通する放散管とを設け、両放散管の上端に放散弁を取付けたバルブにおいて、 開閉操作機構に固定プレートを取付け、この固定プレートに放散管の上部を溶接 によって固定した構成を採用したものである。

【０００９】

【作用】

バルブの開閉操作機構に取付けた固定プレートに放散管の上部を溶接によって 固定したので、この固定プレートを介して開閉操作機構と放散管の上部を強固に 固定化でき、放散管の強度アップと寸法精度を向上させ、構造の簡略化を図るこ とができる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面の図１乃至図７に基づいて説明する。

【００１１】 図示のように、バルブは、バルブボデー１の上部に、このボデー１内に収納し た弁体を回動させる開閉操作機構２と、この操作機構２の両側に位置し、弁体を 挾む両側の位置においてバルブボデー１内と連通する放散管３、３とを設け、操 作機構２におけるステムハウジング５の上部と両放散管３、３の上部を固定構造 １１によって固定化すると共に、両放散管３、３の上端に放散弁４、４を取付け て構成されている。

【００１２】 バルブボデー１は、内部に組込む弁体の種類、例えばボールやプラグ等によっ て外形が異なると共に、両側の放散管３、３も直立させる場合と上部をステムハ ウジング５に接近させる場合があり、固定構造１１はこれに合わせて構造や形状 が設定される。

【００１３】 図１と図２に示す第１の例は、放散管３、３が直立する場合の固定構造１１を 示し、横長に形成した固定プレート１２の中央部をステムハウジング５の上端に ボルト１３で固定し、固定プレート１２の両端部に設けた透孔１４、１４に放散 管３、３の上端を嵌合し、この嵌合部分を気密状に溶接することにより固定プレ ート１２と放散管３、３の上端とを固定化している。

【００１４】 上記固定プレート１２の上面と放散管３、３の上端面とが同一面になっており 、従って固定プレート１２の上面で放散管３、３の直上位置にパッキンを介して 放散弁４、４を設置し、ボルトで結合することにより放散管３、３と放散弁４、 ４の接続が得られることになる。

【００１５】 図３と図４に示す第２の例は、放散管３、３が途中で屈曲し、その上部がステ ムハウジング５の両側に接近する場合の固定構造１１を示し、ステムハウジング ５の上部両側に各々固定プレート１５、１５を溶接によって固定し、固定プレー ト１５、１５に設けた透孔１６、１６に放散管３、３の上端を嵌合して溶接によ り固定し、固定プレート１５、１５上に放散弁４、４を取付けるようにしたもの である。

【００１６】 また、図５乃至図７に示す第３の例は、放散管３、３の上部をステムハウジン グ５の前部で互に接近させた場合の固定構造１１を示し、ステムハウジング５の 上端で前面側の位置に略矩形状に形成した固定プレート１７を溶接によって固定 し、この固定プレート１７の前部両側に設けた透孔１８、１８に放散管３、３の 上端を嵌合して溶接により固定し、固定プレート１７上で両放散管３、３の直上 に放散弁４、４を固定化している。

【００１７】 この考案の固定構造は上記のような構成であり、ステムハウジング５の上部に 固定プレート１２又は１５、１７を固定し、これら固定プレートと放散管３、３ の上端を溶接により固定化することによって、放散管３、３の上端をステムハウ ジング５に対して強固に固定化でき、固定強度を大幅に向上させることができる と共に、放散管３、３の上端部における位置決の寸法精度も向上する。

【００１８】

【効果】

以上のように、この考案によると、バルブにおける放散管の上端部の固定強度 と寸法精度が向上すると共に、固定プレートを用いるだけであるので、部品点数 が少なく、構造の簡略化により放散管固定のコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る固定構造の第１の例を示す一部
切欠正面図

【図２】図１の矢印II−IIに沿う横断平面図

【図３】第２の例を示す正面図

【図４】図３の矢印IV−IVに沿う横断平面図

【図５】第３の例を示す正面図

【図６】同上の要部を示す側面図

【図７】同平面図

【図８】従来の固定構造を示す一部切欠正面図

【図９】図の矢印IX−IXに沿う横断面図

【符号の説明】

１ バルブボデー ２ 開閉操作機構 ３ 放散管 ４ 放散弁 １１ 固定構造 １２、１５、１７ 固定プレート

フロントページの続き (72)考案者 十亀 洋一 大阪市西区立売堀二丁目３番11号 株式会 社協成内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バルブボデーに、弁体の開閉操作機構
   と、この操作機構の両側に配置され弁体を挾む両側でバ
   ルブボデー内と連通する放散管とを設け、両放散管の上
   端に放散弁を取付けたバルブにおいて、開閉操作機構に
   固定プレートを取付け、この固定プレートに放散管の上
   部を溶接によって固定したことを特徴とするバルブの放
   散管固定構造。