JPH0545224A - 偏光変調赤外分光装置 - Google Patents

偏光変調赤外分光装置

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JPH0545224A
JPH0545224A JP20915491A JP20915491A JPH0545224A JP H0545224 A JPH0545224 A JP H0545224A JP 20915491 A JP20915491 A JP 20915491A JP 20915491 A JP20915491 A JP 20915491A JP H0545224 A JPH0545224 A JP H0545224A
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JP
Japan
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infrared
polarization
sample
infrared light
spectroscope
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Pending
Application number
JP20915491A
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English (en)
Inventor
Hideto Momose
秀人 百生
Kenji Tochigi
憲治 栃木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は固体基板上の薄膜試料の赤外スペクト
ルを高感度化に測定するために、光損失を低く抑え、取
扱い容易で線形応答性の良い検出器を使用可能な偏光変
調赤外分光装置を提供する事にある。 【構成】本発明はステップスキャン方式の干渉赤外分光
器と、偏光面が回転するように偏光子を回転させ偏光変
調された赤外光を取り出す手段と、偏光変調された赤外
光を位相敏感検波して増幅するロックイン増幅器とデー
タ処理手段を備えた赤外分光光度計から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体基板上の薄膜試料の
赤外スペクトルを測定する装置に係り、特に試料以外に
よるバックグラウンド成分を除去し、高感度化を図る偏
光変調赤外分光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】偏光変調方式の赤外分光装置は当初、光
の利用効率が悪い分散型赤外分光器において高感度化を
図る手段として開発された。この手法を光の利用効率が
良い干渉型赤外分光器に対して適用した例として特開昭
62−280626号公報がある。ここに記載されているのは赤
外光を水平偏光と垂直偏光との間で変調する光学素子を
用いて固体基板上薄膜試料の反射スペクトルを得る赤外
分光装置である。実施例には偏光を変調する素子として
応力偏光変調子が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において偏
光変調手段として使用されている弾性偏光変調素子(応
力偏光変調子)は固定偏光子と組み合わせることにより
数十kHz以上の変調周波数で垂直偏光と平行偏光を交
互に取り出すことができるものである。これが使用され
た背景として、通常の干渉赤外分光器ではそれ自体が数
百Hzから数kHzの周波数で赤外光の強度変調を行うた
め、偏光変調の効果を得るにはその倍以上の周波数で偏
光を変調する必要があり、弾性偏光変調素子(応力偏光
変調子)以外ではそれが困難であった。このため従来、
干渉型赤外分光器計に偏光変調方式を取り入れる場合、
偏光変調素子として弾性偏光変調素子(応力偏光変調
子)を用いていた。しかし、弾性偏光変調素子(応力偏
光変調子)は素子表面における反射に起因する赤外光損
失が大きく、その上光損失が避けられない固定偏光子を
併用する必要があることから、この偏光変調方式では偏
光変調の際の赤外光損失が極めて大きく、これが偏光変
調によるSN比改善の効果を損なっていた。また、弾性
偏光変調素子(応力偏光変調子)には、偏光が効率良く
変調できる波数領域が狭いという問題もある。更に、数
十kHz以上の高い変調周波数に応答する必要から、使
用可能な検出器は高周波応答性の良好なMCT検出器等
の半導体検出器に限られていた。こうした半導体検出器
は高周波応答性が良好で、また感度が高いという利点が
ある反面、液体窒素温度で動作させる必要があることか
ら、取扱いが容易ではなく、また信号電流の飽和が起こ
り易いために線形応答性が劣るという測定精度上の問題
もある。
【0004】本発明の目的はより光損失が少なく、且つ
偏光変調が効率良くできる波数領域が広い偏光変調手段
を用いて、しかも取扱いが容易で且つ測定精度上の問題
の少ない検出器の使用が可能な偏光変調方式の干渉型赤
外分光装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的はステップスキ
ャン方式の干渉赤外分光器と、偏光面が回転するように
偏光子を回転させ偏光変調された赤外光を取り出す手段
と、偏光変調された赤外光を位相敏感検波して増幅する
ロックイン増幅器とデータ処理手段を備えた赤外分光光
度計を構成することにより解決する。
【0006】
【作用】ステップスキャン方式の干渉分光器を用いる場
合、通常の連続走査方式の干渉分光器を用いる時のよう
に極めて高い偏光変調周波数は必要ない。このため、分
散型赤外分光器のように数十〜数百Hz程度の変調周波
数の回転偏光子による偏光変調手段を適用することが可
能である。光学素子としては偏光子1枚で構成されるた
め、光損失を低く抑えることができる。また、偏光が有
効に変調できる波数領域は弾性偏光変調素子(応力偏光
変調子)に比べ、広い。更に、数十〜数百Hz程度の変
調周波数であれば、常温で動作するため取扱いが容易
で、しかも線形応答性が良いDTGS検出器等の焦電型
の検出器が使用可能になる。
【0007】
【実施例】図1に本発明の実施例1を示す。光源1から
発した赤外光は一定回転数で回転するワイヤグリッド型
赤外偏光子2を通過することにより偏光変調されて試料
3に入射する。ここで試料3は固体基板上に極めて薄い
薄膜が形成されているものとする。試料3からの反射赤
外光はビームスプリッタ4と固定鏡5、及びステップ状
不連続に移動する可動鏡6から構成される干渉光学系を
経て、検出器7で検出される。この検出器7には常温で
動作するため取扱いが容易で、しかも線形応答性が良い
DTGS検出器等の焦電型の検出器が使用可能である。
ここで図に示したように赤外光を試料表面すれすれに入
射する場合、図でいえば紙面に平行な偏光の方が垂直な
偏光よりも極薄膜試料による吸収強度が大きくなる。こ
のため検出器7からの信号は偏光子2の回転に伴い周期
的な強度変調を受ける。ここで例えば偏光子2の外側の
周囲に羽を取り付け、フォトカプラ等でその羽の通過を
検出することにより偏光子2の回転数を検出できる。こ
こで、偏光子2が一回転する毎に強度変調を2周期生じ
るため、羽を2枚対称に付ければ、変調周波数fを直接
取り出すことができる。検出器からの信号をプリアンプ
8で増幅し、周波数フィルタ9により周波数fの信号成
分を取り出し、ロックインアンプ10に入力する一方、
偏光子2からの変調信号fを参照信号として入力してロ
ックイン増幅を行なうことにより、前述の偏光成分によ
る吸収強度の差分、すなわち試料による吸収分の信号強
度を取り出すことができ、この信号をA/D変換器11
を介してデータ処理装置12に入力し、これを可動鏡6
の各ステップ状停止点で行い、一連のデータをフーリエ
変換して試料のスペクトルを得る。試料以外による赤外
光吸収の多くは偏光に対して等方的なため、本法により
試料以外によるバックグラウンド成分は除去可能であ
る。しかし、上記の手法で直接的に得られたスペクトル
には分光装置の光源の放射特性,検出器の感度特性,光
学素子の光損失特性等の影響が重なっているために、各
ピーク間の強度比を厳密に検討する際には問題がある。
そこで予め、偏光子回転部分をチョッパにして偏光変調
周波数fと同じ周波数fで光をチョッピングしてやり、
試料部には赤外反射率の極めて高い鏡面金属板を設置
し、前述の測定法と同じようにして得たスペクトルをデ
ータ処理装置に記憶させておく。このスペクトルは分光
装置の光源の放射特性,検出器の感度特性,光学素子の
光損失特性等の影響を反映した基準スペクトルとなるの
で、前述の試料のスペクトルをこのスペクトルで割算し
てやることにより分光装置の諸特性の影響を相殺して各
ピーク間の強度比を厳密に検討することができる。な
お、図1では試料を光源と干渉光学系の間に置いている
が、試料の配置は干渉光学系と検出器の間でも良い。同
様に回転偏光子の配置も干渉光学系の中でなければどこ
でも構わないが、試料の手前に配置する方が試料からの
自然発光の影響を低く抑えられる。
【0008】図2に本発明の実施例2を示す。試料3は
ヒータ13により加熱励起され、試料から赤外光が放射
される。ここで試料3は固体基板上に極めて薄い薄膜が
形成されているものとする。試料3からの赤外発光は一
定回転数で回転するワイヤグリッド型赤外偏光子2を通
過することにより偏光変調されてビームスプリッタ4と
固定鏡5、及びステップ状不連続に移動する可動鏡6か
ら構成される干渉光学系を経て、検出器7で検出され
る。この検出器7には常温で動作するため取扱いが容易
で、しかも線形応答性が良いDTGS検出器等の焦電型
の検出器が使用可能である。ここで、図に示したように
試料表面すれすれの角度に放射される赤外発光の内、図
で言えば紙面に対し平行な偏光成分は特に強く放射され
るのに対し、紙面に対し垂直な偏光成分はそれに比べて
微弱である。このため検出器7からの信号は偏光子2の
回転に伴い周期的な強度変調を受ける。ここで例えば偏
光子2の外側の周囲に羽を取り付け、フォトカプラ等で
その羽の通過を検出することにより偏光子2の回転数を
検出できる。ここで、偏光子2が一回転する毎に強度変
調を2周期生じるため、羽を2枚対称に付ければ、変調
周波数fを直接取り出すことができる。検出器からの信
号をプリアンプ8で増幅し、周波数フィルタ9により周
波数fの信号成分を取り出し、ロックインアンプ10に
入力する一方、偏光子2からの変調信号fを参照信号と
して入力してロックイン増幅を行なうことにより、前述
の偏光成分による吸収強度の差分、すなわち試料による
吸収分の信号強度を取り出すことができ、この信号をA
/D変換器11を介してデータ処理装置12に入力し、
これを可動鏡6の各ステップ状停止点で行い、一連のデ
ータをフーリエ変換して試料のスペクトルを得る。試料
以外からのバックグラウンドの赤外発光のうち偏光特性
が等方的なものは、本法により除去可能である。しか
し、上記の手法で直接的に得られたスペクトルには分光
装置の光源の放射特性,検出器の感度特性,光学素子の
光損失特性等の影響が重なっているために、各ピーク間
の強度比を厳密に検討する際には問題がある。そこで予
め、偏光子回転部分をチョッパにして偏光変調周波数f
と同じ周波数fで光をチョッピングしてやり、試料部に
は標準黒体を設置し、前述の測定法と同じようにして得
たスペクトルをデータ処理装置に記憶させておく。この
スペクトルは分光装置の光源の放射特性,検出器の感度
特性,光学素子の光損失特性等の影響を反映した基準ス
ペクトルと見なせるので、前述の試料のスペクトルをこ
のスペクトルで割算してやることにより分光装置の諸特
性の影響を相殺して各ピーク間の強度比を厳密に検討す
ることができる。なお、回転偏光子の配置も干渉光学系
中でなければどこでも構わない。
【0009】
【発明の効果】以上記述したように、本発明により光損
失が少なく、且つ偏光が有効に変調できる波数領域の広
い偏光変調手段を使用し、取扱いが容易で且つ測定精度
上の問題の少ない検出器の使用が可能なフーリエ変換型
偏光変調赤外分光装置が提供される。これにより、固体
表面上の極めて薄い薄膜の測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…赤外光源、2…回転偏光子、3…試料、4…ビーム
スプリッタ、5…固定鏡、6…可動鏡、7…検出器、8
…プリアンプ、9…周波数フィルタ、10…ロックイン
アンプ、11…A/D変換器、12…データ処理装置、
13…ヒータ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤外光源からの赤外光を一定の回転数で回
    転する偏光子を透過させることにより周波数fで偏光変
    調された赤外光を得る手段と、その赤外光を薄膜試料に
    入射し、その反射光を採光する光学系と、集光された反
    射光のスペクトルを得るための干渉分光器からなる偏光
    変調赤外分光装置において、前記干渉分光器の光路差を
    ステップ状不連続に変化させるステップスキャン手段を
    設け、干渉分光器の可動ミラーを静止させた状態で周波
    数fで変調された赤外光検出器からの信号強度(I)を
    測定し、続いて次ステップ位置まで干渉分光器の可動ミ
    ラーを移動させ、静止状態で同様に信号強度(I′)を
    測定するプロセスを所定回繰返し、信号強度(I,
    I′,…I)よりなるインターフェログラムを得、フー
    リエ変換してスペクトルを得ることにより薄膜による赤
    外吸収に重畳したバックグラウンドの吸収成分を除去す
    る事を特徴とした偏光変調赤外分光装置。
  2. 【請求項2】薄膜試料を加熱することにより薄膜から発
    生する赤外発光を採光する光学系と集光された赤外発光
    のスペクトルを得るための干渉分光器からなる分光装置
    において、薄膜から発生した偏光特性のある赤外発光を
    一定の回転数で回転する偏光子を透過させることにより
    周波数fで偏光変調された赤外発光を取り出す手段と、
    干渉分光器の光路差をステップ状不連続に変化させるス
    テップスキャン手段を設け、干渉分光器の可動ミラーを
    静止させた状態で周波数fで変調された赤外光検出器か
    らの信号強度(I)を測定し、続いて次ステップ位置ま
    で干渉分光計の可動ミラーを移動させ、静止状態で同様
    に信号強度(I′)を測定するプロセスを所定回繰返
    し、信号強度(I,I′,…I)よりなるインターフェ
    ログラムを得、フーリエ変換してスペクトルを得ること
    により薄膜からの赤外発光に重畳したバックグラウンド
    光を除去する事を特徴とした偏光変調赤外分光装置。
JP20915491A 1991-08-21 1991-08-21 偏光変調赤外分光装置 Pending JPH0545224A (ja)

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JP20915491A Pending JPH0545224A (ja) 1991-08-21 1991-08-21 偏光変調赤外分光装置

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JP (1) JPH0545224A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5427467A (en) * 1992-10-06 1995-06-27 Nhk Spring Co., Ltd. Ball joint apparatus and a manufacturing method therefor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5427467A (en) * 1992-10-06 1995-06-27 Nhk Spring Co., Ltd. Ball joint apparatus and a manufacturing method therefor

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