JPH0544480A - 機械式過給機付エンジンの吸気装置 - Google Patents

機械式過給機付エンジンの吸気装置

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JPH0544480A
JPH0544480A JP19664491A JP19664491A JPH0544480A JP H0544480 A JPH0544480 A JP H0544480A JP 19664491 A JP19664491 A JP 19664491A JP 19664491 A JP19664491 A JP 19664491A JP H0544480 A JPH0544480 A JP H0544480A
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JP
Japan
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supercharger
engine
passage
intercooler
intake
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JP19664491A
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Makoto Shigenaga
信 重永
Yukiteru Hayashi
幸輝 林
Kimio Ishida
公雄 石田
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン1により増速ギヤ機構17を介して
常時増速状態で回転駆動されるリショルム式等の内部圧
縮タイプの機械式過給機15におけるロータの負荷変動
を抑え、増速ギヤ機構17の信頼性を確保しつつ、その
エンジン1の低負荷低回転領域でのバックラッシュによ
る歯打音を低減する。 【構成】 過給機15の吐出側吸気通路11に、エンジ
ン1の低負荷低回転時に該吸気通路11を絞る絞り弁2
6を配設し、吐出側吸気通路11の圧力を上昇させて過
給機15におけるロータの負荷変動を少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は機械式過給機、特に内
部圧縮タイプの過給機を備えたエンジンの吸気装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンにより駆動されて、
エンジンへの吸入空気を過給する機械式過給機としてル
ーツ式やベーン式の容積圧縮タイプのものがよく知られ
ている。しかし、これらは低回転時の吐出圧力が低いの
で、エンジンの低速トルクを高める点で問題がある。こ
の吐出圧力の高い内部圧縮タイプの過給機としてリショ
ルム式のものがある。例えば特開平1―315612号
公報には、リショルム式過給機の吐出側吸気通路にバイ
パス通路の一端を分岐接続し、このバイパス通路の他端
を過給機の吸入側吸気通路に接続し、過給効果の不要な
エンジンの低負荷時、過給機からの吐出空気を過給機の
吸入側に還流させ、過給機に対するエンジンの駆動損失
を低減することが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記リショルム式過給
機は、車両用エンジンの過給機として使用する場合、通
常、エンジンの出力軸に増速ギヤ機構を介して駆動連結
され、例えばエンジン回転数の3倍程度の高速度で回転
駆動される。
【0004】ところが、内部圧縮タイプの過給機におい
ては、圧縮した空気の圧力が吐出時に変化して、ロータ
にかかるトルク負荷が変動するため、このトルク変動に
伴い、増速ギヤ機構でそのバックラッシュにより歯打音
が生じるという問題がある。特に、エンジンのアイドリ
ング領域を含む低負荷低回転領域では、高負荷高回転領
域に比べ、エンジンの吸気音等の他の騒音が低下するの
で、上記歯打音が相対的に大きくなり、騒音として耳障
りとなる。
【0005】この解決策として、通常一般に採用される
フリクションギヤを増速ギヤ機構に付設することが考え
られるが、増速ギヤ機構の信頼性が損なわれる欠点があ
る。また、エンジン出力軸と過給機との間に電磁クラッ
チを介設し、騒音として問題となるエンジンの低負荷低
回転領域で、電磁クラッチをOFF作動させる方法もあ
るが、過給機の回転数が高いので、電磁クラッチの耐久
性、信頼性の点で難がある。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記の如きリショル
ム式等の内部圧縮型過給機における圧力変動を抑える手
段を講じることにより、増速ギヤ機構の信頼性を確保し
つつ、そのエンジンの低負荷低回転領域でのバックラッ
シュによる歯打音を有効に低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明では、エンジンの低負荷低回転領域
で、過給機の吐出側吸気通路を絞り弁により絞るように
した。
【0008】具体的には、この発明では、エンジン出力
軸により増速ギヤ機構を介して常時増速状態で回転駆動
される内部圧縮タイプの機械式過給機を吸気通路に備え
た機械式過給機付エンジンの吸気装置において、エンジ
ンの低負荷低回転時に、上記過給機の吐出側吸気通路を
絞る絞り弁を設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明では、上記過給機の吐出側
吸気通路を、インタクーラを配設したインタクーラ通路
と該インタクーラをバイパスするインタクーラバイパス
通路とに分岐接続する。上記バイパス通路にはインタク
ーラバイパス弁を配設し、このインタクーラバイパス弁
を、エンジンの低負荷低回転時にバイパス通路を絞り又
は閉じるように制御することで、上記絞り弁を構成す
る。
【0010】請求項3の発明では、上記インタクーラバ
イパス通路のバイパス弁下流側を過給機の吸入側吸気通
路に過給機バイパス通路により接続し、該過給機バイパ
ス通路にエンジンの少なくとも中負荷時に開く過給機バ
イパス弁を配設する。過給機の吸入側吸気通路の過給機
バイパス通路との接続部よりも上流側にスロットル弁を
配設し、インタクーラよりも上流側のインタクーラ通路
にエンジンの低負荷低回転時に閉じる開閉弁を配設す
る。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、エン
ジンの低負荷低回転領域で、過給機の吐出側吸気通路が
絞り弁によって絞られる。この状態では、吐出側吸気通
路での吸気圧力が高くなり、それに伴って過給機内の圧
縮圧力と吐出圧力との差が小さくなり、過給機のロータ
に作用する負荷変動が抑えられる。このため、フリクシ
ョンギヤ等による増速ギヤ機構の信頼性の低下を招くこ
となく、増速ギヤ機構におけるバックラッシュによる歯
打音を低減することができる。
【0012】請求項2の発明では、エンジンの低負荷低
回転領域では、インタクーラバイパス弁によりインタク
ーラバイパス通路が閉塞され又は絞られる。このインタ
クーラバイパス弁は、本来、過給機によるエンジン出力
の増大が余り要求されない中負荷域等で、過給機からの
吐出空気がインタクーラで冷却されずにエンジンに供給
されて吸気充填効率が下がるようにする目的で、開弁さ
れるものであるが、このバイパス弁を閉じ又は絞ること
で、インタクーラ、又はバイパス弁及びインタクーラの
双方での吸気抵抗により過給機吐出側の圧力を高めるこ
とができる。よって、既存のインタクーラバイパス弁を
利用した簡単な構成で、過給機の吐出側通路の圧力を上
昇させて増速ギヤ機構の歯打音を低減することができ
る。
【0013】請求項3の発明では、エンジンの低負荷低
回転領域で、過給機の吐出側吸気通路に接続されたイン
タクーラ通路及びインタクーラバイパス通路のうち、イ
ンタクーラ通路は開閉弁によって閉塞され、インタクー
ラバイパス通路はそのバイパス弁により絞られる。この
ため、吐出側吸気通路はインタクーラバイパス弁での吸
気抵抗のみとなり、過給機吐出側の圧力を高めることが
できる。
【0014】また、このとき、過給機バイパス通路がそ
のバイパス弁の開弁により開くので、エンジンには過給
機バイパス通路及びインタクーラバイパス通路を経由し
て吸気が供給されることとなり、過給機の吐出側吸気通
路がインタクーラバイパス弁によって絞られていても、
エンジンの出力を良好に維持することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は本発明の実施例に係るエンジン及
びその吸気装置の全体構成を示す。1は出力軸(図示せ
ず)が前後方向に延びるように車体に搭載されたV型6
気筒エンジンで、このエンジン1は左右に対向する1対
のバンクB,Bを有する。エンジン1は出力軸1a(ク
ランク軸)を支持した断面略V字状のシリンダブロック
2と、該シリンダブロック2の上面に組み付けられた左
右1対のシリンダヘッド3,3と、各シリンダヘッド3
の上面にそれぞれ組み付けられたシリンダヘッドカバー
4,4と、シリンダブロック2の下面に組み付けられた
オイルパン5とからなる。上記右側バンクBには第1、
第3及び第5の3つの気筒6,6,…が、また左側バン
クBには第2、第4及び第6の3つの気筒6,6,…が
それぞれ形成され、各気筒6内にその内部に嵌挿された
ピストン7とシリンダヘッド3により囲まれる燃焼室8
が設けられている。
【0016】9は上記各気筒6内の燃焼室8の排気ガス
を排出する排気通路で、その途中には、排気ガス中のC
O、HC、NOx 等を酸化還元させて排気ガスを浄化す
る排気浄化装置10が配設されている。
【0017】11は各気筒6内の燃焼室8に吸気(空
気)を供給する吸気通路で、この吸気通路11の上流端
はエアクリーナ12に接続されている。吸気通路11に
は、吸入空気量を検出するエアフローメータ13と、吸
気通路11を絞ってエンジン1への吸入空気量を調節す
るスロットル弁14と、エンジン1の駆動により空気を
圧縮して過給する機械式過給機15とが上流側から順に
配設されている。過給機15下流側の吸気通路11は各
バンクB毎の分岐吸気通路11a,11aに分岐され、
その各分岐吸気通路11aには過給機15により圧縮さ
れた空気を冷却するインタクーラ20と、気筒6,6,
…間の吸気脈動を抑えるサージタンク21とがバンクB
毎に配設されている。さらに、この各サージタンク21
の下流側は各気筒6毎に独立した3つの独立吸気通路1
1b,11b,…に分岐され、各独立吸気通路11bに
は燃料を噴射供給するインジェクタ22が配設されてい
る。23は吸気通路11の燃焼室8への開口部を開閉す
る吸気弁、24は排気通路9の燃焼室8への開口部を開
閉する排気弁である。
【0018】上記過給機15は、内蔵した1対のロータ
(図示せず)の回転により空気を吸入して内部で圧縮し
た後、吐出させる内部圧縮タイプのリショルム式のもの
である。図3に示すように、そのロータの回転軸16は
増速ギヤ機構17を介して入力軸18に連結され、入力
軸18にはプーリ19が取り付けられ、このプーリ19
はエンジン1の出力軸1aに取り付けたプーリに伝動ベ
ルト(いずれも図示せず)を介して駆動連結されてお
り、過給機15がエンジン1の出力軸1aにより増速ギ
ヤ機構17を介して常時増速状態で回転駆動されるよう
になっている。
【0019】上記吸気通路11において過給機15の吐
出側でかつ各バンクB毎の分岐吸気通路11aへの分岐
部よりも上流側には、後述するインタクーラバイパス通
路11d及び過給機バイパス通路11eの各一部を兼用
する共通吸気通路11cの一端が分岐接続されている。
この共通吸気通路11cの他端には2つに分岐されたイ
ンタクーラバイパス通路11d,11dの残部と過給機
バイパス通路11eの残部とが分岐接続され、各インタ
クーラバイパス通路11dの他端はそれぞれインタクー
ラ20下流側の分岐吸気通路11aに接続されており、
この共通吸気通路11cを含むインタクーラバイパス通
路11dにより吸気をインタクーラ20をバイパスさせ
て流すようになっている。上記共通吸気通路11c(イ
ンタクーラバイパス通路11dの分岐吸気通路11aへ
の分岐部分よりも上流側)には、アクチュエータ25に
より駆動されてバイパス通路11dを開閉するインタク
ーラバイパス弁26が配設されている。
【0020】一方、上記過給機バイパス通路11eの他
端は上記過給機15上流側でかつスロットル弁14下流
側の吸気通路11に接続されており、共通吸気通路11
cを含む過給機バイパス通路11eにより吸気を過給機
15をバイパスさせて流すようになっている。この過給
機バイパス通路11eの途中にはアクチュエータ28に
より駆動されてバイパス通路11eを開閉する過給機バ
イパス弁27が配設されている。上記アクチュエータ2
8は、バイパス弁27に連結されたダイアフラム29
と、バイパス弁27が閉弁するようにダイアフラム29
を付勢するスプリング30と、バイパス弁27を上記ス
プリング30の付勢力に抗して開弁させる負圧室31と
を備え、常時はバイパス弁27を閉弁してバイパス通路
11eを閉じる一方、負圧室31への吸気負圧の導入に
よりバイパス弁27を開弁させてバイパス通路11eを
開くようになっている。
【0021】さらに、上記共通吸気通路11cへの分岐
接続部とインタクーラ20への分岐接続部との間の吸気
通路11にはアクチュエータ32により駆動されて該吸
気通路11を開閉する開閉弁33が配設されている。
【0022】上記インタクーラバイパス弁26、過給機
バイパス弁27及び開閉弁33はエンジン1の回転数及
び負荷に基づいて開閉制御され、その開閉特性は図4に
示すようになっている。すなわち、エンジン1の高負荷
域では、十分な過給効果を得るために、インタクーラバ
イパス弁26及び過給機バイパス弁27は共に閉じら
れ、開閉弁33は開かれる。また、エンジン1の低中負
荷域は基本的に部分過給域であり、この負荷域ではイン
タクーラバイパス弁26及び過給機バイパス弁27は共
に開かれ、開閉弁33は閉じられる。さらに、上記低中
負荷域のうち、特に、エンジン1が低負荷域(詳しくは
無負荷域)にあり、かつエンジン回転数が例えば600
〜1200rpm の低回転域では、上記と同様に過給機バ
イパス弁27は開かれ、開閉弁33は閉じられるが、イ
ンタクーラバイパス弁26のみが略全閉状態に近い所定
開度に保たれて、インタクーラバイパス通路11dを絞
るようになっている。この実施例では、エンジン1の低
負荷低回転時に、インタクーラバイパス通路11dを絞
るように制御される上記インタクーラバイパス弁26に
より、過給機15の吐出側吸気通路11を絞る絞り弁が
構成されている。
【0023】したがって、この実施例では、基本的に、
エンジン1の出力軸1aに増速ギヤ機構17を介して過
給機15が駆動連結されているので、エンジン1の運転
に伴い、過給機15がエンジン回転数よりも高い回転数
で増速駆動され、この過給機15の作動により吸入空気
が圧縮されて吐出され、この圧縮空気により各気筒6の
燃焼室8へ吸気が過給される。
【0024】具体的には、エンジン1の高負荷域では、
インタクーラバイパス弁26及び過給機バイパス弁27
は共に閉じられ、開閉弁33は開かれる。このため、過
給機15から吐出された圧縮空気はインタクーラ20で
冷却された後、燃焼室8に供給され、このことにより十
分な過給効果が発揮される。
【0025】また、エンジン1の低中負荷域では、イン
タクーラバイパス弁26及び過給機バイパス弁27は共
に開かれ、開閉弁33は閉じられる。このため、過給機
15から吐出された空気の一部が共通吸気通路11c
(インタクーラバイパス通路11dの一部)及びインタ
クーラバイパス通路11dの残部を経てインタクーラ2
0をバイパスしながら各気筒6の燃焼室8に供給される
が、残りの空気は共通吸気通路11c(過給機バイパス
通路11eの一部)及び過給機バイパス通路11eの残
部を経由して過給機15の吸込み側に戻るように循環す
る。このことにより、過給機15からの吐出空気の一部
がインタクーラ20で冷却されずにそのまま燃焼室8に
供給される部分過給が行われる。
【0026】上記エンジン1の低中負荷域にあっても、
特に、エンジン負荷が無負荷状態にありかつその回転数
が600〜1200rpm で低いときには、過給機バイパ
ス弁27は開かれ、開閉弁33は閉じられるが、インタ
クーラバイパス弁26は略全閉状態に近い所定開度に保
たれ、このインタクーラバイパス弁26によって共通吸
気通路11cが絞られる。この共通吸気通路11cの絞
りにより、過給機15の吐出側圧力が高くなって過給機
15内で圧縮される空気の圧力に近付き、両空気圧力の
差が小さくなり、その分、過給機15のロータに作用す
る負荷変動が抑えられる。その結果、増速ギヤ機構17
におけるバックラッシュによる歯打音を低減することが
できる。
【0027】そのとき、このように過給機15の吐出圧
力を高めてロータの負荷変動を抑制するので、フリクシ
ョンギヤ等により増速ギヤ機構17のギヤを制振する必
要がなく、増速ギヤ機構17の信頼性を高めることがで
きる。
【0028】また、エンジン1の低中負荷域で部分過給
を行うために共通吸気通路11c(インタクーラバイパ
ス通路11dの一部)を開くインタクーラバイパス弁2
6を利用し、そのバイパス弁26を低負荷低回転領域に
限って所定開度に閉じて共通吸気通路11cを絞るの
で、既存のインタクーラバイパス弁26を有効に活用し
て、過給機15の吐出側圧力を高めるための絞り弁を得
ることができ、過給機15の吐出側吸気通路11の圧力
を上昇させて増速ギヤ機構17の歯打音を低減する機能
を簡単な構成で得ることができる。
【0029】さらに、こうしてエンジン1の低負荷低回
転領域で開閉弁33が閉じ、インタクーラバイパス弁2
6が略全閉状態になると、エンジン1における各気筒6
内の燃焼室8に対する吸気の供給が妨げられ、エンジン
出力の低下が懸念される。しかし、この実施例では、上
記エンジン1の低負荷低回転領域では、過給機バイパス
弁27が開弁して過給機バイパス通路11eが開くの
で、スロットル弁14を通過した空気が過給機バイパス
通路11eの残部からインタクーラバイパス通路11d
の残部を経由して各気筒6の燃焼室8に供給されること
となる。このため、開閉弁33の閉弁及びインタクーラ
バイパス弁26の略全閉動作により過給機15の吐出側
吸気通路11が絞られていても、エンジン1の出力を良
好に維持できる。
【0030】尚、上記実施例における開閉弁33を省略
して同様の効果を得ることもできる。その場合、エンジ
ン1の低負荷低回転領域で、インタクーラバイパス弁2
6を全閉することで、過給機15からの吐出空気はイン
タクーラ20に流れ、このインタクーラ20での抵抗に
より過給機15の吐出側圧力を上昇させることができ
る。また、インタクーラバイパス弁26を所定開度に絞
るようにしてもよく、インタクーラ20のみならずイン
タクーラバイパス弁26での抵抗により過給機15の吐
出側圧力を上昇できる。
【0031】要は、本発明は、エンジン出力軸により増
速ギヤ機構を介して常時増速状態で回転駆動される内部
圧縮タイプの機械式過給機を吸気通路11に備えた過給
機付エンジンの吸気装置において、エンジンの低負荷低
回転時に、上記過給機の吐出側吸気通路11を絞る絞り
弁を設けた態様であればよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、エンジンにより増速ギヤ機構を介して常時増速
状態で回転駆動される内部圧縮タイプの機械式過給機の
吐出側吸気通路に、エンジンの低負荷低回転時に該吸気
通路を絞る絞り弁を配設したことにより、増速ギヤ機構
の信頼性を確保しながら、吐出側吸気通路の圧力上昇に
より過給機におけるロータの負荷変動を少なくして、増
速ギヤ機構でのバックラッシュによる歯打音を低減する
ことができる。
【0033】請求項2の発明によれば、過給機の吐出側
吸気通路にインタクーラ通路とそのバイパス通路とを接
続するとともに、バイパス通路にインタクーラバイパス
弁を配設して、このバイパス弁によりエンジンの低回転
域でバイパス通路を閉じ又は絞るようにしたことによ
り、インタクーラ、又はインタクーラ及び絞り弁の通路
抵抗により過給機吐出側圧力を上昇させることができ、
よって上記過給機の吐出側吸気通路の圧力上昇による歯
打音の低減を簡単な構成で実現できる。
【0034】請求項3の発明によれば、上記バイパス弁
下流側のインタクーラバイパス通路と過給機上流側の吸
気通路とを、エンジンの低負荷時に開弁する過給機バイ
パス弁を配設した過給機バイパス通路により接続すると
ともに、その過給機バイパス通路との接続部よりも上流
側の吸気通路にスロットル弁を配設し、インタクーラ通
路に開閉弁を配設したので、エンジンの低負荷低回転領
域で、過給機バイパス弁の開弁により、エンジンに過給
機バイパス通路及びインタクーラバイパス通路を経由し
て吸気を供給して、エンジンの出力を良好に維持しなが
ら、過給機の吐出側吸気通路に接続されたインタクーラ
通路を開閉弁によって閉塞し、かつインタクーラバイパ
ス通路をそのバイパス弁により絞って、過給機吐出側の
圧力を高めることができ、よってエンジン出力の良好な
維持と歯打音の低減とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における過給機付エンジンの吸
気装置の構成図である。
【図2】実施例における過給機付エンジン及びその吸気
装置の一部断面平面図である。
【図3】過給機の駆動構造を示す断面図である。
【図4】実施例における両バイパス弁及び開閉弁の作動
状態を示す特性図である。
【符号の説明】
1…エンジン 6…気筒 11…吸気通路 11a…分岐吸気通路 11c…共通吸気通路(インタクーラバイパス通路及び
過給機バイパス通路の各一部) 11d…インタクーラバイパス通路 11e…過給機バイパス通路 14…スロットル弁 15…過給機 17…増速ギヤ機構 20…インタクーラ 26…インタクーラバイパス弁(絞り弁) 27…過給機バイパス弁 33…開閉弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸により増速ギヤ機構を介
    して常時増速状態で回転駆動される内部圧縮タイプの機
    械式過給機を吸気通路に備えた機械式過給機付エンジン
    の吸気装置において、 エンジンの低負荷低回転時に、上記過給機の吐出側吸気
    通路を絞る絞り弁を設けたことを特徴とする機械式過給
    機付エンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の機械式過給機付エンジン
    の吸気装置において、 過給機の吐出側吸気通路は、インタクーラを配設したイ
    ンタクーラ通路と該インタクーラをバイパスするインタ
    クーラバイパス通路とに分岐接続され、該バイパス通路
    にはインタクーラバイパス弁が配設されており、 絞り弁は、エンジンの低負荷低回転時にバイパス通路を
    絞り又は閉じるように制御される上記インタクーラバイ
    パス弁で構成されていることを特徴とする機械式過給機
    付エンジンの吸気装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の機械式過給機付エンジン
    の吸気装置において、 インタクーラバイパス通路のバイパス弁下流側が過給機
    の吸入側吸気通路に過給機バイパス通路により接続さ
    れ、該過給機バイパス通路にエンジンの少なくとも中負
    荷時に開く過給機バイパス弁が配設され、 過給機の吸入側吸気通路の過給機バイパス通路との接続
    部よりも上流側にスロットル弁が配設され、 インタクーラよりも上流側のインタクーラ通路にエンジ
    ンの低負荷低回転時に閉じる開閉弁が配設されているこ
    とを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装置。
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