JPH0543844U - 小型バツクホー用根切りアタツチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、立木の移植等のために、小型バッ
クホーにより根切り及び掘削作業を行う場合において、
容易かつ迅速に着脱でき、かつ、確実に、また様々な現
場状況に応じて根切り作業を行うことのできる如き根切
り用のアタッチメントを構成するものである。 【構成】 小型バックホーのバケットの掘削爪を脱着２
体式に構成し、その中の取替え用爪の中央または端部に
根切り爪を溶接して、小型バックホー用根切りアタッチ
メントを構成するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、立木の移植等のために、土中に根切り用の刃を挿入して木の根を切 り、その後、木の根の周りの土を掘削する如く構成した、バックホーにおける根 切り用のアタッチメントに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術を図８及び図９にて説明する。図８はバックホーのバケット１’へ の根切り刃８の取付け構造を示す斜視図、図９は図８の根切り刃８を取り付けた バケット１’により根切り及び掘削作業をするバックホーの側面図である。即ち 従来は、バックホーによる根切り方法として、バケットに根切り刃を装着する方 法があった。これは、図８に示す如き構成のものであり、バケット１’の側面に 根切り刃８を装着する如く、枢支点用のボルト穴１’ａを設けており根切り刃８ をバケット側面にセットし、当て板９をその上より装着し、枢支用ボルト１０に て、枢支ボルト穴１’ａにて枢支することによって、根切り刃をバケットに装着 するものである。装着した根切り刃８は、矢印Ａの如く、バケット１’の背面方 向において回動可能である。

【０００３】 この根切り刃８を装着したバックホーによる根切り及び掘削作業は、図９の如 きものである。先ず、根切り作業の時は、根切り刃８を土中に突き刺してバケッ ト１’を地面に付けながら、矢印Ｂの如く前方に水平移動させることによって根 切りを行い、その後の掘削時には、矢印Ｃの如くバケット１’を前方より土中に て後方に回動させることによって掘削を行うのである。この際に、根切り刃８は 、土の抵抗によってバケット１’の背面Ａ方向に回動し、掘削の妨げとならない ように構成されているのである。このように、根切り刃の回動を利用して、根切 り作業と掘削作業を行う構造となっているのである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、上記の如き構成では、根切り刃８の回動を考慮して、根切り作業時に は常にバケットを前方に移動させ、一方、掘削作業時にはバケットを常に後方に 回動させなければならない。これは、現場の状況次第では、必ずしもこの通りに 作業できないことも考えられ、例えば、根切りをバケットの後方移動によらなけ ればうまくいかない場合もあり得るのである。また、土質によっては、根切り刃 ８が思うように回動しない場合もあり得る。例えば、掘削時に、土質が軟弱な場 合は土の抵抗力が少ないので、根切り刃８がうまく回動せず、掘削作業の妨げと なることも考えられるのである。逆に根切り作業中において、何らかの事態によ って根切り刃８が回動してしまって、うまく切断出来ないことも考えられる。従 って、根切り用の刃を、根切り作業時に装着し、掘削時に脱却できるようにし、 かつ、その着脱が容易に行える構成にすること、また、根切り作業時において、 根切り用の刃が固定されており、かつ、様々な現場状況に応じて切断可能である ことが望まれるのである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の目的は以上の如くであり、該目的を達成するために次のような構造を 有している。即ち、バックホーのバケットの先端に突出する掘削爪を、固定爪２ ｂと取替え爪２ａの脱着可能二体式とし、前記取替え爪２ａの中の一部を、根切 り爪３を突出固設した特殊爪としたものである。

【０００６】

【作用】

次に作用を説明する。根切り作業においては、該チルト式バケット１の二体式 掘削爪２の一部において、根切り爪３を固定した取替え爪２ａを取り付け、該根 切り爪２ａを土中に突き刺し、チルト式バケット１を上下に回動させることによ って土中にて根切り爪３が前後円錐状に回動し、木の根を切断するのである。

【０００７】

【実施例】

本考案の目的及び構造は以上の如くであり、続いて添付の図面に示した実施例 を説明する。図１は本考案による根切り作業中のバックホーのチルト式バケット １付近の部分側面図、図２は同じく部分正面図、図３はチルト式バケット１の二 体式爪２の構成を示す斜視図、図４は二体式爪２の組み合わせを示す平面図、図 ５は同じく側面図、図６は根切り爪３を固定した取替え用爪２ａの平面図、図７ は同じく側面図である。

【０００８】 図３より図５にて、脱着可能二体式掘削爪２の構成について説明する。二体式 掘削爪２は、図４及び図５の如く、固定爪２ｂに取替え用爪２ａをピン２ｃによ り着脱可能に取り付けて構成するものであり、固定爪２ｂはチルト式バケット１ に図３の如く配置して溶接固定する。取替え用爪２ａは、それ自体は掘削作業に おいて使用されるべき構造のものであるが、本考案の根切りアタッチメントを構 成するために、図６及び図７の如く、該取替え爪２ａの平面視中央または側面に 根切り爪３を溶接固定した特殊爪として、これを数本用意するのである。

【０００９】 該根切り爪３による根切り作業は、図１及び図２の如く行われるのである。チ ルト式バケット１は、バケットブラケット４を介してアーム５に取り付けられて おり、またバケットブラケット４よりバケットリンク６及びバケットアーム７を アーム５に連結している構成により、チルト式バケット１が上下回動して掘削作 業時における土砂の掻き取り等を可能とするのであるが、根切り作業においては 、該チルト式バケット１の二体式掘削爪２の一部において、根切り爪３を固定し た取替え爪２ａを取り付け、該根切り爪２ａを土中に突き刺し、チルト式バケッ ト１を上下に回動させることによって土中にて根切り爪３が前後円錐状に回動し 、木の根を切断するのである。

【００１０】 チルト式バケット１は、図２の如く、チルトシリンダ１５の伸縮によりチルト し、正面視斜めに回動することができ、この状態で該バケットを上下に回動する と、土中の根切り爪３が斜めに木の根に当たる状態となるので、垂直状に長く伸 びた木Ｔの芯根Ｓ等も切断することも可能であり、より一層根切り作業が確実と なるのである。さらに、掘削作業に先立って、根切り爪３によって木Ｔの根元付 近を斜めに掘り返すことによって、木の根元を掘り易くすることもできるのであ る。また、根切り爪３は取替え爪２ａに固定されており、かつ、取替え爪２ａは 固定爪２ｂにピン固定されているため、根切り作業中において根切り爪３がぐら ついて切断がうまくいかなくなるような事態が生じることがなく、バケットの回 動方向によって根切り爪３が不当に回動してしまうこともないので、様々な現場 状況に対処して根切り作業を行うことができるのである。

【００１１】 なお、掘削作業時には、該根切り爪３を固定した取替え爪２ａを外して、容易 に通常の取替え爪２ａに代えることができるのである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、 第１に、小型バックホーによって根切り及び掘削作業を行う場合において、二体 式掘削爪２を構成する固定爪２ｂと取替え爪２ａの中の、取替え爪２ａの部分の みを取外し、根切り爪３を固定した特殊な取替え爪２ａに付け替えることにより 、根切り爪を容易かつ迅速に着脱できるのである。

【００１３】 第２に、該根切り爪３を付設した特殊爪は、バケット１を前後にどちらに操作 する場合にも、根切りを行うことが出来るので、オペレーターの操作が容易とな ったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による根切り作業中のバックホーのチル
ト式バケット１付近の部分側面図である。

【図２】同じく部分正面図である。

【図３】チルト式バケット１の二体式爪２の構成を示す
斜視図である。

【図４】二体式爪２の組み合わせを示す平面図である。

【図５】同じく側面図である。

【図６】根切り爪３を固定した取替え用爪２ａの平面図
である。

【図７】同じく側面図である。

【図８】バックホーのバケット１’への根切り刃８の取
付け構造を示す斜視図である。

【図９】図８の根切り刃８を取り付けたバケット１’に
より根切り及び掘削作業をするバックホーの側面図であ
る。

【符号の説明】

１ チルト式バケット ２ 二体式爪 ２ａ 取替え用爪 ２ｂ 固定部 ３ 根切り爪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バックホーのバケットの先端に突出する
   掘削爪を、固定爪２ｂと取替え爪２ａの脱着可能二体式
   とし、前記取替え爪２ａの中の一部を、根切り爪３を突
   出固設した特殊爪としたことを特徴とする小型バックホ
   ー用根切りアタッチメント。