JPH0543824A - 塗膜構造 - Google Patents
塗膜構造Info
- Publication number
- JPH0543824A JPH0543824A JP22503791A JP22503791A JPH0543824A JP H0543824 A JPH0543824 A JP H0543824A JP 22503791 A JP22503791 A JP 22503791A JP 22503791 A JP22503791 A JP 22503791A JP H0543824 A JPH0543824 A JP H0543824A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color
- layer
- clear layer
- clear
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車の車体塗装用等として、陶磁器調の色
調を有する塗膜構造を実現する。 【構成】 マンセル明度が5以上のカラーベース層13
の上層にガラスもしくはプラスチックでなる微小なバル
ーン16を多数混入させたクリヤ層14を設け、該バル
ーン16内での内部反射によって光を効果的に乱反射さ
せることにより、上記カラーベース層13の十分に明る
い色彩とあいまって、淡白く光る陶磁器調の色調を発生
させる。
調を有する塗膜構造を実現する。 【構成】 マンセル明度が5以上のカラーベース層13
の上層にガラスもしくはプラスチックでなる微小なバル
ーン16を多数混入させたクリヤ層14を設け、該バル
ーン16内での内部反射によって光を効果的に乱反射さ
せることにより、上記カラーベース層13の十分に明る
い色彩とあいまって、淡白く光る陶磁器調の色調を発生
させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の車体塗
装に用いられる塗膜構造、特に陶磁器調の色調が得られ
る塗膜構造に関する。
装に用いられる塗膜構造、特に陶磁器調の色調が得られ
る塗膜構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の外観品質を向上させる要
素として、そのスタイル等と共に車体表面の塗装が重要
視される傾向にあり、その一環として例えば特開平1−
118576号公報に開示されているように、青磁色等
の陶磁器調の色調を備えた塗膜の適用が検討されてい
る。
素として、そのスタイル等と共に車体表面の塗装が重要
視される傾向にあり、その一環として例えば特開平1−
118576号公報に開示されているように、青磁色等
の陶磁器調の色調を備えた塗膜の適用が検討されてい
る。
【0003】上記公報に開示された塗膜は、図4に示す
ように、車体を構成する鋼板1の表面に下塗り層2、中
塗り層3、及び上塗り層4を順次形成すると共に、特
に、この上塗り層4を淡青色のカラーベース層5と、5
0〜100μの多数のガラスビーズ6を混合したアクリ
ル樹脂をベースとする塗膜層7と、該塗膜層7を保護し
且つ光沢感を出すためのクリヤ層8との三層構造とした
ものであり、これによれば、淡青色の青磁調外観が得ら
れるとされている。
ように、車体を構成する鋼板1の表面に下塗り層2、中
塗り層3、及び上塗り層4を順次形成すると共に、特
に、この上塗り層4を淡青色のカラーベース層5と、5
0〜100μの多数のガラスビーズ6を混合したアクリ
ル樹脂をベースとする塗膜層7と、該塗膜層7を保護し
且つ光沢感を出すためのクリヤ層8との三層構造とした
ものであり、これによれば、淡青色の青磁調外観が得ら
れるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、青磁等の陶
磁器に見られる淡白い光を放ち、しかも光沢感に溢れた
独特の色調は、その塗膜中に混在する微小な気泡による
光の乱反射によって発生するものであり、さらに、この
光の乱反射は、気泡を形成する空気の屈折率とその周囲
の塗料の屈折率との差によって発生するものである。し
かし、上記公報に開示された塗膜構造では、塗膜層7を
形成するアクリル樹脂をベースとする塗料の屈折率と、
これに混入されたガラスビーズ6の屈折率との差が十分
でなく、そのため、光がいわば素通りして乱反射が不十
分となり、陶磁器調の色調として必ずしも満足するもの
が得られないのである。また、この公報に開示された塗
膜構造の場合、ガラスビーズ6の比重が塗膜層7を形成
する塗料の比重より大きいため、塗料が乾燥する前にガ
ラスビーズ6が該塗料中で下方に沈降して該塗料内に均
等に分散しないことになり、そのため、良好な陶磁器調
の色調が得られず、或いは色調にむらが発生することに
なるのである。
磁器に見られる淡白い光を放ち、しかも光沢感に溢れた
独特の色調は、その塗膜中に混在する微小な気泡による
光の乱反射によって発生するものであり、さらに、この
光の乱反射は、気泡を形成する空気の屈折率とその周囲
の塗料の屈折率との差によって発生するものである。し
かし、上記公報に開示された塗膜構造では、塗膜層7を
形成するアクリル樹脂をベースとする塗料の屈折率と、
これに混入されたガラスビーズ6の屈折率との差が十分
でなく、そのため、光がいわば素通りして乱反射が不十
分となり、陶磁器調の色調として必ずしも満足するもの
が得られないのである。また、この公報に開示された塗
膜構造の場合、ガラスビーズ6の比重が塗膜層7を形成
する塗料の比重より大きいため、塗料が乾燥する前にガ
ラスビーズ6が該塗料中で下方に沈降して該塗料内に均
等に分散しないことになり、そのため、良好な陶磁器調
の色調が得られず、或いは色調にむらが発生することに
なるのである。
【0005】そこで、本発明は、青磁等の陶磁器におけ
る微笑な気泡による光の乱反射と同等の乱反射が得ら
れ、ひいては、実際の陶磁器の色調により近い色調が得
られる塗膜構造を実現することを課題とする。
る微笑な気泡による光の乱反射と同等の乱反射が得ら
れ、ひいては、実際の陶磁器の色調により近い色調が得
られる塗膜構造を実現することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る塗膜構造は次のように構成したことを
特徴とする。
め、本発明に係る塗膜構造は次のように構成したことを
特徴とする。
【0007】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、マンセル明度が5以上のカラーベ
ース層と、その上層に設けられたガラスもしくはプラス
チック製の微小なバルーンを混入したクリヤ層とを有す
ることを特徴とする。
第1発明という)は、マンセル明度が5以上のカラーベ
ース層と、その上層に設けられたガラスもしくはプラス
チック製の微小なバルーンを混入したクリヤ層とを有す
ることを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、上記第1発明と同様に、マンセル明度が
5以上のカラーベース層と、その上層に設けられたガラ
スもしくはプラスチック製の微小なバルーンを混入した
クリヤ層とを有すると共に、特に、このクリヤ層にカラ
ー染料を含有させ、且つその上層に透明クリヤ層を設け
たことを特徴とする。
明という)は、上記第1発明と同様に、マンセル明度が
5以上のカラーベース層と、その上層に設けられたガラ
スもしくはプラスチック製の微小なバルーンを混入した
クリヤ層とを有すると共に、特に、このクリヤ層にカラ
ー染料を含有させ、且つその上層に透明クリヤ層を設け
たことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記のような構成の塗膜構造によれば、基本的
には、カラーベース層の有する色目で、且つクリヤ層に
よって光沢が付与された塗膜が得られることになるが、
これに加えて、カラーベース層の上層のクリア層に混入
された微小なバルーンによって陶磁器調の色調が付与さ
れることになる。つまり、該バルーンを構成するガラス
もしくはプラスチックの屈折率とその内部空間に存在す
る空気の屈折率との差は十分に大きく、また、該バルー
ン内面で一部の光が複雑に内部反射することにより、外
部から入射された光が効果的に乱反射されることにな
る。そして、この乱反射と、カラーベース層がマンセル
明度5以上の明るい色彩とされていることとがあいまっ
て、該カラーベースの有する色目で淡白く光る良好な陶
磁器調の色調が実現されるのである。
には、カラーベース層の有する色目で、且つクリヤ層に
よって光沢が付与された塗膜が得られることになるが、
これに加えて、カラーベース層の上層のクリア層に混入
された微小なバルーンによって陶磁器調の色調が付与さ
れることになる。つまり、該バルーンを構成するガラス
もしくはプラスチックの屈折率とその内部空間に存在す
る空気の屈折率との差は十分に大きく、また、該バルー
ン内面で一部の光が複雑に内部反射することにより、外
部から入射された光が効果的に乱反射されることにな
る。そして、この乱反射と、カラーベース層がマンセル
明度5以上の明るい色彩とされていることとがあいまっ
て、該カラーベースの有する色目で淡白く光る良好な陶
磁器調の色調が実現されるのである。
【0010】また、第2発明によれば、バルーンが混入
されたクリヤ層にカラー染料が含有されるので、カラー
ベース層の色目が強調され、或いは該カラーベース層の
色目とカラー染料の色目とがあいまって独特の色目を有
する陶磁器調の色調が得られることになる。そして、こ
の第2発明においては、上記カラー染料が含有されたク
リヤ層の上層にさらに透明クリア層が設けられるので、
上記カラー染料の劣化が防止されて、光沢のある陶磁器
調の色調が長期間にわたって維持されることになる。
されたクリヤ層にカラー染料が含有されるので、カラー
ベース層の色目が強調され、或いは該カラーベース層の
色目とカラー染料の色目とがあいまって独特の色目を有
する陶磁器調の色調が得られることになる。そして、こ
の第2発明においては、上記カラー染料が含有されたク
リヤ層の上層にさらに透明クリア層が設けられるので、
上記カラー染料の劣化が防止されて、光沢のある陶磁器
調の色調が長期間にわたって維持されることになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0012】図1に示すように、この実施例に係る塗膜
は、鋼板10の表面に該鋼板10側から、電着下塗り層
11と、中塗り層12と、所定の色目の塗料によるカラ
ーベース層13と、該カラーベース層13と同系色のカ
ラー染料入りのアクリル系或いはフッ素系等のクリヤ塗
料による第1クリヤ層14と、同じくアクリル系或いは
フッ素系等の透明クリヤ塗料でなる第2クリヤ層15と
を順次積層した構造とされている。
は、鋼板10の表面に該鋼板10側から、電着下塗り層
11と、中塗り層12と、所定の色目の塗料によるカラ
ーベース層13と、該カラーベース層13と同系色のカ
ラー染料入りのアクリル系或いはフッ素系等のクリヤ塗
料による第1クリヤ層14と、同じくアクリル系或いは
フッ素系等の透明クリヤ塗料でなる第2クリヤ層15と
を順次積層した構造とされている。
【0013】そして、上記カラーベース層13及びカラ
ー染料入りの第1クリヤ層14の色彩の明度が、黒を
0、白を10とするマンセル明度で5以上とされている
と共に、第1クリヤ層14には、直径が100μ以下の
微小なガラスもしくはプラスチック製のバルーン16が
多数混入されている。
ー染料入りの第1クリヤ層14の色彩の明度が、黒を
0、白を10とするマンセル明度で5以上とされている
と共に、第1クリヤ層14には、直径が100μ以下の
微小なガラスもしくはプラスチック製のバルーン16が
多数混入されている。
【0014】このような構造の塗膜によれば、外部から
第2クリヤ層15を介して第1クリヤ層14に入射され
た光は、一部が該第1クリヤ層14を通過してカラーベ
ース層13で反射され、該カラーベース層13及び第1
クリヤ層14のカラー染料の有する色目の光となって外
部に放射されると共に、他の一部の光は第1クリヤ層1
4に混入されているバルーン16に入射されることにな
る。
第2クリヤ層15を介して第1クリヤ層14に入射され
た光は、一部が該第1クリヤ層14を通過してカラーベ
ース層13で反射され、該カラーベース層13及び第1
クリヤ層14のカラー染料の有する色目の光となって外
部に放射されると共に、他の一部の光は第1クリヤ層1
4に混入されているバルーン16に入射されることにな
る。
【0015】そして、図2に拡大して示すように、この
バルーン16に入射された光aは、該バルーン16を構
成するガラスもしくはプラスチックでなる周壁16aを
透過してその内部空間16bに入ると共に、該空間16
b内を通過して周壁16aの内面で一部が内部反射し
(符号b)、他の一部は周壁16aを再び透過して該バ
ルーン16の外部に放射されることになる(符号c)。
また、上記の内部反射した一部の光bは内部空間16b
を通過して再び周壁16aの内面に当たり、ここで再び
一部が内部反射すると共に(符号d)、他の一部は周壁
16aを透過して外部に放射されることになり(符号
e)、このようにして、バルーン16に入射された光a
は、該バルーン16の内部空間16b内で内部反射を繰
り返しながら徐々に外部に放射されることになる。
バルーン16に入射された光aは、該バルーン16を構
成するガラスもしくはプラスチックでなる周壁16aを
透過してその内部空間16bに入ると共に、該空間16
b内を通過して周壁16aの内面で一部が内部反射し
(符号b)、他の一部は周壁16aを再び透過して該バ
ルーン16の外部に放射されることになる(符号c)。
また、上記の内部反射した一部の光bは内部空間16b
を通過して再び周壁16aの内面に当たり、ここで再び
一部が内部反射すると共に(符号d)、他の一部は周壁
16aを透過して外部に放射されることになり(符号
e)、このようにして、バルーン16に入射された光a
は、該バルーン16の内部空間16b内で内部反射を繰
り返しながら徐々に外部に放射されることになる。
【0016】その場合に、第1クリヤ層14を構成する
クリヤ塗料の屈折率と、バルーン16の周壁16aを構
成するガラスもしくはプラスチック等の屈折率とは余り
差がないので、該第1クリヤ層14とバルーン周壁16
aとの間の境界面での光の屈折は少ないのであるが、該
バルーン周壁16aを構成するガラス等の屈折率と、そ
の内部空間16bに存在する空気の屈折率とは十分に差
があるので、該周壁16aと内部空間16bとの境界面
では光は大きく屈折することになる。そのため、バルー
ン16内に入射された光は、上記の内部反射を十分に繰
り返すことになり、その結果として、該バルーン16に
よって光が効果的に乱反射されることになるのでる。
クリヤ塗料の屈折率と、バルーン16の周壁16aを構
成するガラスもしくはプラスチック等の屈折率とは余り
差がないので、該第1クリヤ層14とバルーン周壁16
aとの間の境界面での光の屈折は少ないのであるが、該
バルーン周壁16aを構成するガラス等の屈折率と、そ
の内部空間16bに存在する空気の屈折率とは十分に差
があるので、該周壁16aと内部空間16bとの境界面
では光は大きく屈折することになる。そのため、バルー
ン16内に入射された光は、上記の内部反射を十分に繰
り返すことになり、その結果として、該バルーン16に
よって光が効果的に乱反射されることになるのでる。
【0017】そして、上記カラーベース層13及びカラ
ー染料入り第1クリヤ層14の色彩は、マンセル明度が
5以上とされて十分な明るさを有するから、上記の乱反
射された光が淡白い光として外部から視認されることに
なり、また、第2クリヤ層15によって塗膜表面に光沢
が与えられ、これにより、上記カラーベース層13と第
1クリヤ層14のカラー染料の色目を有する陶磁器調の
色調が得られることになるのである。その場合に、上記
バルーン16は中実のガラスビーズよりも比重が小さい
ので、第1クリヤ層14の塗料中で沈降することなく、
該第1クリヤ層14内に均等に分散されるのであり、し
たがって、上記の陶磁器調の色調がむらなく良好に得ら
れることになる。
ー染料入り第1クリヤ層14の色彩は、マンセル明度が
5以上とされて十分な明るさを有するから、上記の乱反
射された光が淡白い光として外部から視認されることに
なり、また、第2クリヤ層15によって塗膜表面に光沢
が与えられ、これにより、上記カラーベース層13と第
1クリヤ層14のカラー染料の色目を有する陶磁器調の
色調が得られることになるのである。その場合に、上記
バルーン16は中実のガラスビーズよりも比重が小さい
ので、第1クリヤ層14の塗料中で沈降することなく、
該第1クリヤ層14内に均等に分散されるのであり、し
たがって、上記の陶磁器調の色調がむらなく良好に得ら
れることになる。
【0018】ここで、カラーベース層13及びカラー染
料入り第1クリヤ層14のマンセル明度が陶磁器調の色
調の視認性に与える影響を確認する実験を行ったので、
その結果について説明する。
料入り第1クリヤ層14のマンセル明度が陶磁器調の色
調の視認性に与える影響を確認する実験を行ったので、
その結果について説明する。
【0019】図3に示すように、上記マンセル明度が2
以下では陶磁器調の色調はほとんど視認されず、該マン
セル明度が3〜4の場合にもその視認性は不十分であ
る。つまり、カラーベース層13や第1クリヤ層14の
カラー染料の色彩が暗い場合には、バルーン16による
光の乱反射によって発生する淡白い光が目立たなくなる
のである。そして、上記カラーベース層13等の色彩の
マンセル明度が5以上で十分な明るさを有する場合に
は、上記乱反射による淡白い光が視認され、これによっ
て、良好な陶磁器調の色調が実現されるのである。
以下では陶磁器調の色調はほとんど視認されず、該マン
セル明度が3〜4の場合にもその視認性は不十分であ
る。つまり、カラーベース層13や第1クリヤ層14の
カラー染料の色彩が暗い場合には、バルーン16による
光の乱反射によって発生する淡白い光が目立たなくなる
のである。そして、上記カラーベース層13等の色彩の
マンセル明度が5以上で十分な明るさを有する場合に
は、上記乱反射による淡白い光が視認され、これによっ
て、良好な陶磁器調の色調が実現されるのである。
【0020】ここで、一般に、クリヤ層にカラー染料を
含有させた場合は、該クリヤ層の耐候性が低下して、そ
の色目や光沢が劣化することになるが、この実施例で
は、カラー染料を含有させた第1クリヤ層14の上層に
透明クリヤ層15が設けられ、これによって上記のよう
な劣化が防止されて、長期間にわたって良好な陶磁器調
の色調が維持されることになる。
含有させた場合は、該クリヤ層の耐候性が低下して、そ
の色目や光沢が劣化することになるが、この実施例で
は、カラー染料を含有させた第1クリヤ層14の上層に
透明クリヤ層15が設けられ、これによって上記のよう
な劣化が防止されて、長期間にわたって良好な陶磁器調
の色調が維持されることになる。
【0021】なお、第1クリヤ層14をカラー染料を含
有しない透明層として、色目をカラーベース層13のみ
によって付与するようにしてもよく、この場合、上記の
ような劣化が生じないから、上記実施例における第2ク
リヤ層15を廃止することが可能となる。
有しない透明層として、色目をカラーベース層13のみ
によって付与するようにしてもよく、この場合、上記の
ような劣化が生じないから、上記実施例における第2ク
リヤ層15を廃止することが可能となる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明による塗膜構造によ
れば、クリヤ層に混入されたガラスもしくはプラスチッ
ク製の微小なバルーンが外部から入射される光を効果的
に乱反射させて淡白い光を発生させ、これがカラーベー
ス層もしくはクリヤ層に含有されたカラー染料の十分に
明るい色目及びクリヤ層によって付与される光沢とあい
まって、良好な陶磁器調の色調を実現させることにな
る。したがって、この塗膜構造を例えば自動車の車体の
塗装に適用すれば、その商品価値が高められることにな
る。
れば、クリヤ層に混入されたガラスもしくはプラスチッ
ク製の微小なバルーンが外部から入射される光を効果的
に乱反射させて淡白い光を発生させ、これがカラーベー
ス層もしくはクリヤ層に含有されたカラー染料の十分に
明るい色目及びクリヤ層によって付与される光沢とあい
まって、良好な陶磁器調の色調を実現させることにな
る。したがって、この塗膜構造を例えば自動車の車体の
塗装に適用すれば、その商品価値が高められることにな
る。
【図1】 本発明の実施例に係る塗膜構造の拡大断面図
である。
である。
【図2】 バルーンによる乱反射の発生状況を説明する
説明図である。
説明図である。
【図3】 カラーベース層等の明度と陶磁器調色調の視
認性との関係を示すグラフである。
認性との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の従来例として示す塗膜構造の拡大断
面図である。
面図である。
【符号の説明】 13 カラーベース層 14 カラー染料入りクリヤ層 15 透明クリヤ層 16 バルーン
Claims (2)
- 【請求項1】 マンセル明度が5以上のカラーベース層
と、その上層に設けられたガラスもしくはプラスチック
製の微小なバルーンを混入したクリヤ層とを有すること
を特徴とする塗膜構造。 - 【請求項2】 マンセル明度が5以上のカラーベース層
と、その上層に設けられたガラスもしくはプラスチック
製の微小なバルーンを混入したカラー染料入りのクリヤ
層と、さらにその上層に設けられた透明クリヤ層とを有
することを特徴とする塗膜構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22503791A JPH0543824A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 塗膜構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22503791A JPH0543824A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 塗膜構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543824A true JPH0543824A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16823067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22503791A Pending JPH0543824A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 塗膜構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0543824A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002524614A (ja) * | 1998-09-11 | 2002-08-06 | イノヴェイティブ コンセプツ アンリミテッド リミテッド ライアビリティ カンパニー | 光放射増進マイクロビーズペイントの組成物及びその製造方法 |
JP2006087978A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Kansai Paint Co Ltd | 複層塗膜形成方法及び塗装物品 |
JP2010036138A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Nissan Motor Co Ltd | 薄膜構造 |
JP2016137693A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | マツダ株式会社 | 加飾積層体 |
-
1991
- 1991-08-08 JP JP22503791A patent/JPH0543824A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002524614A (ja) * | 1998-09-11 | 2002-08-06 | イノヴェイティブ コンセプツ アンリミテッド リミテッド ライアビリティ カンパニー | 光放射増進マイクロビーズペイントの組成物及びその製造方法 |
JP2006087978A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Kansai Paint Co Ltd | 複層塗膜形成方法及び塗装物品 |
JP2010036138A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Nissan Motor Co Ltd | 薄膜構造 |
JP2016137693A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | マツダ株式会社 | 加飾積層体 |
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