JPH0543580A - ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法 - Google Patents

ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法

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JPH0543580A
JPH0543580A JP3199161A JP19916191A JPH0543580A JP H0543580 A JPH0543580 A JP H0543580A JP 3199161 A JP3199161 A JP 3199161A JP 19916191 A JP19916191 A JP 19916191A JP H0543580 A JPH0543580 A JP H0543580A
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JP
Japan
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bis
naphthalenylmethylene
formula
sorbitol
compound
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JP3199161A
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Harumichi Aoki
治道 青木
Katsuyoshi Sasagawa
勝好 笹川
Midori Yamazaki
みどり 山崎
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 ヘキサヒドロキシヘキサンとナフトアルデヒ
ド化合物をシクロヘキサン溶媒中、酸性触媒存在下に加
熱還流し、下記式(III)に示すビス(ナフタレニルメ
チレン)誘導体を製造する。 〔式中、Rは水素原子又はC1〜10アルキル基を示
す〕 【効果】 ゲル化剤や、エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アルキッド樹脂などからなる塗料及びその加
工品や接着剤などへのチキソトロピー性の付与等に有用
なビスナフタレニルメチレン誘導体の安価な製造方法を
提供するものであり、従来の方法に比べて、生成物への
着色がなく、しかも高い収率で、上記のビスナフタレニ
ルメチレン誘導体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲル化剤やエポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等からなる塗料及びその加
工品や接着剤などへのチキソトロピー性の付与等に有用
なナフタレン環を有する脂肪族化合物の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、ベンゼン、トルエン又は水等
の溶媒中で、D−ソルビトールとベンズアルデヒドを反
応させて式(IV)(化3)で表わされる化合物
【0003】
【化3】 を製造する方法が知られている(薬学雑誌 vol.79,595
(1959))。また、D−ソルビトールとナフトアルデヒド
より式(V)(化4)で表わされる化合物
【0004】
【化4】 を製造する方法についても、英国特許 1430866号公報に
記載はあるものの、具体的な製造方法、物性値等につい
ては何ら、開示されていない。
【0005】本発明者らは、D−ソルビトールとベンズ
アルデヒドより式(IV)で表わされる化合物を製造する
方法を追試した結果、ベンゼン、トルエン、シクロヘキ
セン又は四塩化炭素等のいずれの溶媒を用いても、酸触
媒存在下に加熱還流を行うことにより、高い収率で目的
とする式(IV)で表わされる化合物が得られたが、同様
の方法で、D−ソルビトールと1−ナフトアルデヒドよ
り式(V)で表わされる化合物を製造しようとしても、
目的とする式(V)で表わされる化合物は得られず、ト
ルエン及び四塩化炭素溶媒ではトリス(1−ナフタレニ
ルメチレン)ソルビトールが、ベンゼン溶媒ではモノ
(1−ナフタレニルメチレン)ソルビトールが生成する
ことを見出した。
【0006】又、英国特許 1430866号公報に記載の方法
に従い、シクロヘキサン−ジメチルホルムアミド混合溶
媒中、硫酸触媒存在下に70℃にて加熱反応を行った結
果、目的とする式(V)で表わされる化合物は生成する
ものの、その収率は極めて低く、又、酸触媒を水酸化ナ
トリウム水溶液で中和して目的とする化合物を取り出す
際に、ジメチルホルムアミドが存在するため、水層と有
機層の分離がわるくなることが判明した。さらに、触媒
として硫酸を用いるため、反応液が茶色に着色し得られ
た生成物に着色を起こすこと、この着色を取り除くため
に、多量の有機溶媒で洗浄する必要があること等が明ら
かとなった。このように、従来の技術は、低収率で、酸
触媒の中和、生成物の抽出等の工程での分離の問題、さ
らに、生成物の着色、精製等種々の問題があり、効率が
高いとは言えないものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有用なナフタレン環を有する脂肪族化合物を高純度
で、かつ、高収率で得る方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、式(I)
で表わされる化合物 HOCH2 −(CHOH)4 −CH2 OH (I) を原料にして、種々のビス(ナフタレニルメチレン)化
合物を高収率で製造する方法について鋭意検討を行っ
た。その結果、本発明を完成させるに到った。すなわ
ち、本発明は、式(I)で表わされる化合物と HOCH2 −(CHOH)4 −CH2 OH (I) 一般式(II)(化5)で表わされる化合物とを
【0009】
【化5】 (式中、−CHO基はナフタレン環のα位又はβ位にあ
り、R1 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を
示す)シクロヘキサン溶媒中、酸性触媒存在下に反応さ
せることを特徴とする式(I)の化合物のビス(ナフタ
レニルメチレン)誘導体の製造法に関するものであり、
式(I)で表される化合物がソルビトールであることを
特徴とする一般式(III)(化6)で表される
【0010】
【化6】 (式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル
基を示す)ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造
法、酸性触媒として、p−トルエンスルホン酸を用いる
ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法、さらに
は、反応生成物をクロロホルム又はメチレンクロライド
を用いて再結晶して精製するビス(ナフタレニルメチレ
ン)誘導体の製造法に関するものである。本発明で用い
る式(I)の化合物は一般に市販品として入手すること
が可能であり、具体的な例としては、D−ソルビトー
ル、D−マンニトール、D−ズルシトールなどである。
【0011】本発明で用いる一般式(II)で表される化
合物は、一部の化合物は市販されており、その他の化合
物も比較的容易に入手可能であり、その具体的な例とし
ては、1−ナフトアルデヒド、5−メチル−1−ナフト
アルデヒド、6−メチル−1−ナフトアルデヒド、5−
エチル−1−ナフトアルデヒド、6−エチル−1−ナフ
トアルデヒド、5−n−プロピル−1−ナフトアルデヒ
ド、6−n−プロピル−1−ナフトアルデヒド、5−n
−ブチル−1−ナフトアルデヒド、6−n−ブチル−1
−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、5−メチ
ル−2−ナフトアルデヒド、6−メチル−2−ナフトア
ルデヒド、5−エチル−2−ナフトアルデヒド、6−エ
チル−2−ナフトアルデヒド、5−n−プロピル−2−
ナフトアルデヒド、6−n−プロピル−2−ナフトアル
デヒド、5-n−ブチル−2−ナフトアルデヒド、6−n
−ブチルアルデヒドなどである。
【0012】本発明の方法で得られる化合物の例として
は、1,3−2,4−ビス(1−ナフタレニルメチレ
ン)ソルビトール、ビス(1−ナフタレニルメチレン)
マンニトール、ビス(1−ナフタレニルメチレン)ズル
シトール、1,3−2,4−ビス(5−メチル−1−ナ
フタレニルメチレン)ソルビトール、ビス(5−メチル
−1−ナフタレニルメチレン)マンニトール、ビス(5
−メチル−1−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、
1,3−2,4−ビス(6−メチル−1−ナフタレニル
メチレン)ソルビトール、ビス(6−メチル−1−ナフ
タレニルメチレン)マンニトール、ビス(6−メチル−
1−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−
2,4−ビス(5−エチル−1−ナフタレニルメチレ
ン)ソルビトール、ビス(5−エチル−1−ナフタレニ
ルメチレン)マンニトール、ビス(5−エチル−1−ナ
フタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−2,4−
ビス(6−エチル−1−ナフタレニルメチレン)ソルビ
トール、ビス(6−エチル−1−ナフタレニルメチレ
ン)マンニトール、ビス(6−エチル−1−ナフタレニ
ルメチレン)ズルシトール、1,3−2,4−ビス(5
−n−プロピル−1−ナフタレニルメチレン)ソルビト
ール、ビス(5−n−プロピル−1−ナフタレニルメチ
レン)マンニトール、ビス(5−n−プロピル−1−ナ
フタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−2,4−
ビス(6−n−プロピル−1−ナフタレニルメチレン)
ソルビトール、ビス(6−n−プロピル−1−ナフタレ
ニルメチレン)マンニトール、ビス(6−n−プロピル
−1−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−
2,4−ビス(5−n−ブチル−1−ナフタレニルメチ
レン)ソルビトール、ビス(5−n−ブチル−1−ナフ
タレニルメチレン)マンニトール、ビス(5−n−ブチ
ル−1−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、1,3
−2,4−ビス(6−n−ブチル−1−ナフタレニルメ
チレン)ソルビトール、ビス(6−n−ブチル−1−ナ
フタレニルメチレン)マンニトール、ビス(6−n−ブ
チル−1−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、
【0013】1,3−2,4−ビス(2−ナフタレニル
メチレン)ソルビトール、ビス(2−ナフタレニルメチ
レン)マンニトール、ビス(2−ナフタレニルメチレ
ン)ズルシトール、1,3−2,4−ビス(5−メチル
−2−ナフタレニルメチレン)ソルビトール、ビス(5
−メチル−2−ナフタレニルメチレン)マンニトール、
ビス(5−メチル−2−ナフタレニルメチレン)ズルシ
トール、1,3−2,4−ビス(6−メチル−2−ナフ
タレニルメチレン)ソルビトール、ビス(6−メチル−
2−ナフタレニルメチレン)マンニトール、ビス(6−
メチル−2−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、
1,3−2,4−ビス(5−エチル−2−ナフタレニル
メチレン)ソルビトール、ビス(5−エチル−2−ナフ
タレニルメチレン)マンニトール、ビス(5−エチル−
2−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−
2,4−ビス(6−エチル−2−ナフタレニルメチレ
ン)ソルビトール、ビス(6−エチル−2−ナフタレニ
ルメチレン)マンニトール、ビス(6−エチル−2−ナ
フタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−2,4−
ビス(5−n−プロピル−2−ナフタレニルメチレン)
ソルビトール、ビス(5−n−プロピル−2−ナフタレ
ニルメチレン)マンニトール、ビス(5−n−プロピル
−2−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、1,3−
2,4−ビス(6−n−プロピル−2−ナフタレニルメ
チレン)ソルビトール、ビス(6−n−プロピル−2−
ナフタレニルメチレン)マンニトール、ビス(6−n−
プロピル−2−ナフタレニルメチレン)ズルシトール、
1,3−2,4−ビス(5−n−ブチル−2−ナフタレ
ニルメチレン)ソルビトール、ビス(5−n−ブチル−
2−ナフタレニルメチレン)マンニトール、ビス(5−
n−ブチル−2−ナフタレニルメチレン)ズルシトー
ル、1,3−2,4−ビス(6−n−ブチル−2−ナフ
タレニルメチレン)ソルビトール、ビス(6−n−ブチ
ル−2−ナフタレニルメチレン)マンニトール、ビス
(6−n−ブチル−2−ナフタレニルメチレン)ズルシ
トールなどである。
【0014】本発明では、式(I)の化合物1モルに対
して、一般式(II)の化合物を2.0モル以上、10モ
ル以下、好ましくは2.0モル以上、5.0モル以下で
反応させる。本発明で使用する酸触媒としては、p−ト
ルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、リン酸、塩化亜鉛など
であり、好ましくはp−トルエンスルホン酸である。
又、使用する酸触媒の量は式(I)で表わされる化合物
に対して0.01wt%以上、5.0wt%以下であ
り、好ましくは0.1wt%以上、3.0wt%以下で
ある。反応に際して用いるシクロヘキサンの量は式
(I)の化合物1モルに対して500ml以上、5000
0ml以下であり、好ましくは1000ml以上、1000
0ml以下である。
【0015】反応温度は25℃以上、シクロヘキサンの
還流温度以下であり、好ましくは、還流温度である。反
応時間は10分以上50時間以下であり、好ましくは3
0分以上15時間以下である。又、反応時の圧力は常圧
以上10atm以下であり、好ましくは常圧がよい。反
応法としては、原料、触媒およびシクロヘキサンを一括
して仕込んだ後所定の温度に昇温する方法、原料の一方
を滴下する方法、いずれの方法でも良いが、好ましくは
一括仕込みの方法である。反応は脱水反応であるので、
留出した水分量で反応の進行度合を知ることができる。
反応の終点は、一応留出した水分量が理論量の90%以
上に達した点である。
【0016】反応液からの生成物の単離法としては、結
晶化法、カラムクロマトグラフ法等が挙げられるが、好
ましくは結晶化法が望ましい。すでに反応液中で結晶が
析出している場合には、そのまま濾過して単離する。結
晶化法を行う場合には、反応液より脱溶媒を行ったの
ち、アセトン−メタノール混合溶媒を加え、室温にて攪
拌を行ったのち、冷却下に静置し、結晶化を進行させ、
濾過して単離を行う。
【0017】得られた生成物は、そのままでも使用可能
であるが、さらに精製して用いてもよい。その場合は、
得られた生成物をクロロホルムまたはメチレンクロライ
ドに溶解させ、不溶の固形物を濾過して取り除く。次い
で、酸触媒を中和、洗浄した後、冷却静置して結晶化を
行い、濾過する。得られた結晶は、常温で減圧乾燥す
る。必要ならば、結晶化に先立って溶液の乾燥を行って
もよい。使用する溶媒の量は生成物当り、3ml/g以
上、200ml/g以下であり、好ましくは3ml/g以
上、100ml/g以下である。酸触媒を中和する場合
は、濃度0.1wt%以上、5wt%以下の水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムまたは炭酸水素ナトリウム等の
水溶液を用いて中和、抽出を行う。さらに得られた濾液
を無水硫酸ナトリウム等で乾燥してもよい。得られた化
合物の分析は、IR、元素分析等により行う。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。 実施例1 〔1,3−2,4−ビス(1−ナフタレニルメチレン)
ソルビトールの合成〕反応フラスコに、D−ソルビトー
ル45.5g(0.25モル)、1−ナフトアルデヒド
85.5g(0.55モル)、p−トルエンスルホン酸
0.95g(0.005モル)を入れ、さらにシクロヘ
キサン500ccを入れた。80℃にて、8時間加熱還
流を行い、水分離器を用いて脱水操作を行った。反応
後、20℃に冷却して静置した。得られた結晶物を減圧
濾過により反応液と分離した。得られた結晶物98.7
gをクロロホルム900mlに50℃にて溶解させ、不
溶物を熱濾過により濾過した。次に、濾液を150ml
の1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、さら
に、水150mlで水洗し、分液ロートにて分液し、有
機溶媒層を得た。得られた有機溶媒層を冷却し、晶析さ
せ、得られた結晶物を濾別し、20℃、1mmHgにて
減圧乾燥し、1,3−2,4−ビス(1−ナフタレニル
メチレン)ソルビトールを85.9g(収率75%)得
た。 (b)融 点: 164℃〜174℃ (c)IR(KCl,cm-1) 3600〜3200(−OH基),1110(アセター
ル結合)
【0019】実施例2 〔ビス(1−ナフタレニルメチレン)マンニトールの合
成〕反応フラスコに、D−マンニトール45.5g
(0.25モル)、1−ナフトアルデヒド85.8g
(0.55モル)、p−トルエンスルホン酸0.95g
(0.005モル)を入れ、さらにシクロヘキサン50
0ccを入れた。80℃にて、10時間加熱還流を行
い、水分離器を用いて脱水操作を行った。反応後、20
℃に冷却して静置した。得られた結晶物を減圧濾過して
反応液と分離した。得られた結晶物103.1gをメチ
レンクロライド1000mlに40℃にて溶解させ、不
溶物を熱濾過により濾過した。次に、濾液を150ml
の1wt%の炭酸水素ナトリウム水溶液で、ついで水1
50mlで洗浄し、分液ロートにて分液し、有機溶媒層
を得た。得られた濾液を20℃にて30時間静置した。
得られた有機溶媒層を冷却し、晶析させた。得られた結
晶物を濾別し、20℃、1mmHgにて減圧乾燥し、ビ
ス(1−ナフタレニルメチレン)マンニトールを81.
2g(収率71%)得た。 (b)融 点: 175〜185℃ (c)IR(KBr,cm-1) 3600〜3200(−OH基),1110(アセター
ル結合)
【0020】実施例3 〔1,3−2,4−ビス(5−メチル−1−ナフタレニ
ルメチレン)ソルビトールの合成〕反応フラスコに、ソ
ルビトール45.5g(0.25モル)、5−メチル−
1−ナフトアルデヒド93.5g(0.55モル)、p
−トルエンスルホン酸0.95g(0.005モル)を
入れ、さらにシクロヘキサン500ccを入れた。80
℃にて、10時間加熱還流を行い、水分離器を用いて脱
水操作を行った。反応後、エバポレーターにて脱溶媒し
た後、アセトン300ml、メタノール30mlを加え
て1時間、20℃にて攪拌し、冷却静置したところ、結
晶物が生成した。結晶物を減圧濾過にて濾別し、結晶物
110.0gをクロロホルム1000mlにて50℃に
て溶解させ、不溶物を熱濾過により濾過した。次に、濾
液を150mlの4wt%の炭酸水素ナトリウム水溶液
で、ついで150mlの水で洗浄し、分液ロートにて分
液し、有機溶媒層を得た。得られた有機溶媒層を冷却し
晶析させた。結晶物を濾別し、20℃、1mmHgにて
減圧乾燥し1,3−2,4−ビス(5−メチル−1−ナ
フタレニルメチレン)ソルビトールを80.2g(収率
70%)得た。 (b)IR(KBr,cm-1) 3600〜3200(−OH基),1110(アセター
ル結合)
【0021】比較例1 〔モノ(1−ナフタレニルメチレン)ソルビトールの合
成〕反応フラスコに、D−ソルビトール45.5g
(0.25モル)、1−ナフトアルデヒド85.8g
(0.55モル)、p−トルエンスルホン酸0.95g
(0.005モル)を入れ、溶媒としてベンゼン500
ccを入れた。80℃にて8時間加熱還流を行い、水分
離器を用いて脱水操作を行った。反応後、20℃に冷却
して静置した。結晶物を減圧濾過により反応液と分離し
た。得られた結晶物をクロロホルム1000mlに、5
0℃で加え、1時間攪拌した。不溶物を熱濾過により濾
過し、次にこの不溶物を20℃、1mmHgにて減圧乾
燥しモノ(1−ナフタレニルメチレン)ソルビトールを
56.0g(収率70%)得た。 (b)融 点: 155℃〜157℃ (c)IR(KBr,cm-1) 3600〜3000(−OH基),1100(アセター
ル結合)
【0022】比較例2 〔トリス(1−ナフタレニルメチレン)ソルビトールの
合成〕反応フラスコに、D−ソルビトール45.5g
(0.25モル)、1−ナフトアルデヒド85.8g
(0.55モル)、p−トルエンスルホン酸0.95g
(0.005モル)を入れ、溶媒としてトルエン500
ccを入れた。110℃にて8時間加熱還流を行い、水
分離器を用いて脱水操作を行った。反応後、20℃に冷
却して静置した。生成した結晶物を減圧濾過により反応
液と分離した。得られた結晶物にアセトン1000ml
を加え、50℃にて1時間攪拌し、濾過して結晶物を濾
別した。この結晶物を20℃、1mmHgにて減圧乾燥
し、トリス(1−ナフタレニルメチレン)ソルビトール
を67.1g(収率45%)得た。 (b)融 点: 223℃〜229℃ (c)IR(KBr,cm-1) 1100(アセタール結合)
【0023】
【発明の効果】本発明は、ゲル化剤や、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂などからなる
塗料及びその加工品や接着剤などへのチキソトロピー性
の付与等に有用なビスナフタレニルメチレン誘導体の安
価な製造方法を提供するものであって、従来の方法に比
べて、生成物への着色がなく、しかも高い収率で式
(I)で表される化合物のビスナフタレニルメチレン誘
導体を製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で表わされる化合物と HOCH2 −(CHOH)4 −CH2 OH (I) 一般式(II)(化1)で表わされる化合物とを 【化1】 (式中、−CHO基はナフタレン環のα位又はβ位にあ
    り、R1 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を
    示す)シクロヘキサン溶媒中、酸性触媒存在下に反応さ
    せることを特徴とする式(I)の化合物のビス(ナフタ
    レニルメチレン)誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 式(I)で表される化合物がソルビトー
    ルであり、ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体が一般
    式(III)(化2)で表されることを特徴とする請求項1
    記載のビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法。 【化2】 (式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル
    基を示す)
  3. 【請求項3】 酸性触媒として、p−トルエンスルホン
    酸を用いることを特徴とする請求項1又は2記載のビス
    (ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 反応生成物をクロロホルム又はメチレン
    クロライドを用いて再結晶して精製することを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載のビス(ナフタレニルメチレ
    ン)誘導体の製造法。
JP3199161A 1991-08-08 1991-08-08 ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法 Pending JPH0543580A (ja)

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JP3199161A JPH0543580A (ja) 1991-08-08 1991-08-08 ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法

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JP3199161A JPH0543580A (ja) 1991-08-08 1991-08-08 ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法

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JPH0543580A true JPH0543580A (ja) 1993-02-23

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JP3199161A Pending JPH0543580A (ja) 1991-08-08 1991-08-08 ビス(ナフタレニルメチレン)誘導体の製造法

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