JPH0543162Y2 - - Google Patents

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JPH0543162Y2
JPH0543162Y2 JP1986111254U JP11125486U JPH0543162Y2 JP H0543162 Y2 JPH0543162 Y2 JP H0543162Y2 JP 1986111254 U JP1986111254 U JP 1986111254U JP 11125486 U JP11125486 U JP 11125486U JP H0543162 Y2 JPH0543162 Y2 JP H0543162Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、セメント等の水硬性成形物に用いら
れる型枠用基材に関するもので、特に成形後、成
形物から急速かつ均一に水抜きを行うことがで
き、成形物のクラツク防止効果の高い型枠用基材
に関するものである。
(従来の技術) 近年、セメント等の水硬性成形物において、成
形後クラツクが発生し、耐用年数が短くなること
が大きな社会問題となつている。つまり、通常耐
用年数が60〜100年といわれるこれらの構造物が、
5〜10年でクラツクが入り、その後、そのクラツ
クがさらに進行するため、極端な場合、耐用年数
が20〜30年に短縮されることもある。
このクラツクの原因としては、種々考えられる
が、その原因の一つに、コンクリート中の過剰水
分が成形後蒸発し、それに伴いコンクリートが収
縮するためクラツクが発生すると考えられる。
一方、現在コンクリート打設作業において、生
コンクリートをコンクリートミキサー車よりポン
プで送液し、直接打設する工法が採用されてい
る。この工法は、非常に能率的で、広く土木、建
築分野で取り入れられているものである。ところ
が、このポンプで生コンクリートを送液する際、
流動性が要求され、流動化剤の混入や多量の水添
加を行つているのが現状である。
セメントは水硬性であるため、水和に必要な理
論量の水分量の時最大の効果を与える。しかし、
これとは逆に、セメント粒子の均一な分散状態を
得るために理論量より多くの水分量を必要とし、
さらに、工程合理化の上記の理由から、水分量を
より多くする必要がある。このような訳で、より
多くの水分量の状態でコンクリートの硬化を行わ
なければならないのが実情である。
この水分量をコントロールし、クラツクの発生
を抑制する方法として、特開昭58−191867号公報
に示されるように、バイブレーターにより振動を
与え、コンクリートを締め固めながら余剰水を真
空ポンプで外部に排出する方法、または型枠板に
穴をあけ、型枠板の内側全面に布を張り付け、コ
ンクリートの未硬化時に多量の水分を抜くことが
それぞれ提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) 前者の方法は、強制的に余剰水分を排出するた
めにクラツク防止効果は良好であるが、未硬化の
コンクリート成形物を締め固める装置および真空
装置が必要であり、エネルギー使用量も多い欠点
を有していた。また、後者の方法は、コンクリー
トの過剰の水分を抜くことでコンクリートの品質
を向上させるのに非常によい方法であり、さら
に、従来の工法を踏襲できる利点もある。しかし
ながら、布として耐久性の面から疎水性の織物を
用いているため、水抜きの点から考えると、積極
的な水抜きが期待できず、好ましい材料ではな
い。また、織物を用いているので目合が大きく、
通常数100ミクロンから数1000ミクロンの大きさ
であり、型枠板から流出する水分はセメント粒子
を伴い、コンクリート打設時、セメント粒子が外
部に流出する欠点があつた。目合を小さくする対
策として、経糸および緯糸の密度を高密度に製織
する、あるいは太繊度糸条を使用した厚地織物化
を図ることが必要であるが、いずれもコストが高
くなり、好ましくない。
(問題点を解決するための手段、作用) 本考案者らは、このような問題点を解決するた
めに鋭意研究の結果、成形したコンクリートを未
硬化の時点で過剰の水分を急速かつ均一に抜くこ
とにより、理論量に近い水分量を含有したコンク
リート構造物が得られ、クラツク防止効果が高
く、しかも、従来工法が利用できる型枠用基材の
考案に到達した。
すなわち、本考案は、直径1〜5mmの穴を有す
るコンクリート型枠板の内側に、吸水率が5%以
上の吸水性を有し、繊維間隔が100ミクロン以下
で、かつ目付が12g/m2以上の紙または不織布と
疎水性織物とからなる布帛が接合してなる型枠用
基材を要旨とするものである。
以下、本考案を図面により詳細に説明する。
第1図は本考案の型枠用基材であり、1aが外
気側で、1bがコンクリート面に隣接する内側で
ある。次に、3の吸水性の紙または不織布と4の
疎水性織物が一体化して、型枠板2の内側に張り
付けられている。Aは型枠用基材の外気側から見
た平面図を示し、Bは型枠用基材のX−X線切断
断面図を示す。5は水抜き穴を示し、2,3,4
は一体化されている。一体化の方法として、例え
ば、穴をあけたコンクリート型枠板に吸水性を有
する紙または不織布と疎水性織物とを重ね合わせ
た後、針打ち等によつて容易に製造できる。
型枠板の水抜き穴は、型枠板を貫通した穴であ
り、その直径として1〜5mmが好ましく、1mm未
満では水抜けが悪く、一方、5mmを超えると型枠
板の強度が低下するので好ましくない。水抜き穴
の直径として、通常2〜3mmが好ましい。穴の数
は3〜100個/100cm2である。100個/100cm2を超え
ると型枠板強度に問題があり、逆に3個/100cm2
未満では水抜けが悪く、このため、水抜き効果と
強度面から5〜40個/100cm2が特に望ましい。
次に、本考案の吸水性とは、室温のカセイソー
ダ水溶液(PH=12)に紙または不織布を1〜2時
間浸漬した後、直径2cm、高さ8cmの遠沈管に入
れ、回転数3000r.p.m.にて遠心脱水を3分間行
い、脱水後の水分付着量から求めた保水率のこと
である。なお、吸水性を有する紙または不織布と
は、その保水率が5%以上のもので、特に15%以
上が好ましい。5%未満の場合、型枠用基材とし
て積極的な成形物からの水抜きができないので好
ましくない。そのような吸水性を有する素材とし
て、ビニロン、アクリル、レーヨン、エチレン−
ビニルアルコ−ル、共重合ポリエステルが挙げら
れ、特に、ビニロンおよび親水性成分を共重合し
たアクリルがセメントのアルカリ性に対し充分な
耐久性を示すため好ましく用いられる。
次に、吸水性の紙または不織布の繊維間隙(以
下孔径と呼称する)として100ミクロン以下が好
ましい。100ミクロンを超えると、セメント粒子
が外部に流出するため好ましくない。紙または不
織布の孔径は、目付と構成繊維の繊度から決まる
が、目付が12g/m2未満では孔径が100ミクロン
を超えるため好ましくなく、コストおよび機能面
から、目付として20〜80g/m2が特に望ましい。
通常、セメントの粒子径は、凝集状態にもよる
が、約数ミクロン〜数10ミクロンの程度である。
このため、セメント粒子径より紙または不織布の
孔径が大きいにもかかわらず、セメント粒子の流
出が少ない理由として、紙または不織布の繊維が
3次元的に構成されているので、深層濾過により
物理的に粒子が捕捉されることが考えられる。
次に、疎水性織物は、ポリオレフイン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の繊維
から構成されもので、吸水性のない素材である。
この親水性素材と疎水性素材との組み合わせに
より、セメント粒子の流出がなく、成形されたコ
ンクリート成形物から急速かつ均一に水抜きを行
うことができ、しかも成形物のクラツク防止効果
の高い型枠用基材が得られる。
すなわち、本考案の型枠用基材に生コンクリー
トを流し込み、成形される状況を考察すると、ま
ず、生コンクリートに直接接触している疎水性の
織物の目合から毛細管現象により過剰の水分が流
出し、次に、その水分が吸水性を有する紙または
不織布に積極的に吸収される。従来の疎水性織物
だけの場合、水分の移動がコンクリート成形物の
圧力のみの効果で水抜きが行われるのに対し、本
考案においては、疎水性織物の目合からの毛細管
現象による水の流出と、特定の吸水性を有する紙
または不織布による積極的な吸水と、上記織物と
紙または不織布とが積層されてなるため立体濾過
方式となることの各作用が相乗することによつ
て、コンクリート成形物から急速かつ均一に水抜
きを行うことができるのである。
次に、第2図は本考案の型枠用基材の構成を示
すX−X線切断断面図であり、従来のコンクリー
ト型枠用基材とまつたく同様に型枠作業が行われ
ることを示している。
次に、第3図は本考案における型枠用基材の使
用状態における水の抜け方の作用を示したもの
で、矢印に従つて水分が移動しており、8の成形
されたコンクリートからの過剰の水が徐々に4の
疎水性織物を通して3の吸水性の紙または不織布
に移行して、コンクリートの過剰の水分が外部に
発散されている状況を示している。
(考案の効果) 本考案は、上記の構成を有するもので、従来の
欠点であつたセメント等の水硬性成形物における
セメントのクラツクの発生が、コンクリート成形
物から急速かつ均一に水抜きを行うことによつて
従来の工法を変更せずに防止できるものであり、
護岸、道路の側壁、土砂流出防止壁、トンネル
壁、鉄道高架橋、高速道路用基礎等の土木用途お
よびカーテンウオール、各種ビルの柱、梁、スラ
ブ等の建築用途のクラツク防止成形品用型枠とし
て広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは、本考案の型枠用基材の一例の平面
図を示し、第1図Bは、第1図AのX−X線切断
断面図を示す。第2図は、本考案の型枠用基材を
用いた型枠の使用例の断面図を示す。第3図は、
本考案の型枠用基材の使用状態における作用説明
図を示す。 1a……外気側、1b……内側、2……型枠
板、3……吸水性紙または不織布、4……疎水性
織物、5……水抜き穴、6……セパレート、7…
…配筋、8……コンクリート。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 直径1〜5mmの穴を有するコンクリート型枠
    板の内側に、吸水率が5%以上の吸水性を有
    し、繊維間隔が100ミクロン以下で、かつ目付
    が12g/m2以上の紙または不織布と疎水性織物
    とからなる布帛が接合してなる型枠用基材。 (2) コンクリート型枠板の穴の数が3〜100個/
    100cm2である実用新案登録請求の範囲第1項記
    載の型枠用基材。 (3) 吸水性を有する不織布を構成する繊維が、ビ
    ニロン繊維またはアクリル繊維を50重量%以上
    含む繊維からなる実用新案登録請求の範囲第1
    項記載の型枠用基材。
JP1986111254U 1986-07-18 1986-07-18 Expired - Lifetime JPH0543162Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH063069B2 (ja) * 1987-11-06 1994-01-12 株式会社熊谷組 コンクリート成形用堰板

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52137136A (en) * 1976-05-12 1977-11-16 Yasunaga Riken Co Ltd Method of removing water after placing concrete and concrete shaping form
JPS61151366A (ja) * 1984-12-26 1986-07-10 大成建設株式会社 コンクリ−トの表面処理方法
JPS62153465A (ja) * 1985-12-25 1987-07-08 株式会社熊谷組 コンクリ−ト構造物の構築方法

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