JPH0542760A - レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングされた成形品 - Google Patents
レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングされた成形品Info
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- JPH0542760A JPH0542760A JP3200659A JP20065991A JPH0542760A JP H0542760 A JPH0542760 A JP H0542760A JP 3200659 A JP3200659 A JP 3200659A JP 20065991 A JP20065991 A JP 20065991A JP H0542760 A JPH0542760 A JP H0542760A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】レーザー光を利用して樹脂成形品または樹脂に
より被覆された成形品の表面に鮮明な文字、記号等のマ
ークを付与するレーザーマーキング方法を提供する。 【構成】K2O・nTiO2 (但し、n は1,2,4,6,8から選ばれた整数を示
す)で表されるチタン酸カリウムを0.1 〜70重量%含有
する樹脂組成物からなる成形品もしくは該樹脂組成物に
よって被覆された成形品の表面に、レーザー光を照射し
てマーキングを行う。
より被覆された成形品の表面に鮮明な文字、記号等のマ
ークを付与するレーザーマーキング方法を提供する。 【構成】K2O・nTiO2 (但し、n は1,2,4,6,8から選ばれた整数を示
す)で表されるチタン酸カリウムを0.1 〜70重量%含有
する樹脂組成物からなる成形品もしくは該樹脂組成物に
よって被覆された成形品の表面に、レーザー光を照射し
てマーキングを行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光を利用して
樹脂成形品または樹脂により被覆された成形品の表面に
鮮明な文字、記号等のマークを付与するレーザーマーキ
ング方法およびこれによって良好なマーキングが行われ
た成形品に関する。
樹脂成形品または樹脂により被覆された成形品の表面に
鮮明な文字、記号等のマークを付与するレーザーマーキ
ング方法およびこれによって良好なマーキングが行われ
た成形品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】樹脂成
形品あるいは樹脂で被覆された成形品の表面に所望の文
字、記号、図柄等のマーキングを行う方法として、従来
より熱硬化性インキを用いた印刷が一般的に行われてき
たが、この方法ではマーキングに時間がかかり、また樹
脂成形品の表面は一般に化学的活性が乏しいためインキ
の密着性が不足し、耐久性の優れたマーキングを行うこ
とが困難である等の問題があった。これに対し、再現性
良く簡便かつ高速にマーキングを行う方法として、レー
ザー光を利用して文字、記号等のマーキングを行うレー
ザーマーキング法が提案され、最近、注目を集めてい
る。レーザーマーキング方法としては、対象物にレーザ
ー光線を照射し、表面を蝕刻することによってマーキン
グを行う方法、レーザー照射により変色、脱色しやすい
着色剤等を配合しておき、これをレーザー照射により変
色、脱色させてマーキングを行う方法(例えば、特開昭
60−155493号公報、特開昭61−192737号公報)等が提案
されている。しかしながらレーザー光により表面を蝕刻
する方法では、対象物の表面を蝕刻させるために多くの
レーザーエネルギーを必要とするばかりでなく、レーザ
ー光の照射部と非照射部のコントラストがつきにくく、
鮮明なマーキングを付与するのは難しい。また、照射部
が蝕刻され凹になるため外観的にも好ましくない等の欠
点を有する。また、変色、脱色しやすい着色剤等を配合
しておき、これにレーザー照射する方法では、配合され
る物質が変色あるいは脱色しやすいため、非照射部でも
変色あるいは脱色が生じ易く、コントラストがつきにく
いという問題がある。また、配合される着色剤等により
基材の色が限定される。かかる問題点を解決するための
方法として、特開平3−10884 号公報には非白色系のチ
タン酸金属塩、特に K2O・nTiOx (1≦x <1.9 )で表
される黒色系のチタン酸カリウムを配合した樹脂にレー
ザー光を照射し、白色のマーキングを行う方法が提案さ
れている。しかしながらこの方法でも、配合される物質
が非白色系、特に黒色系の物質であるため成形品の色は
黒色系のみに限定され、利用分野に大きな制約がある。
形品あるいは樹脂で被覆された成形品の表面に所望の文
字、記号、図柄等のマーキングを行う方法として、従来
より熱硬化性インキを用いた印刷が一般的に行われてき
たが、この方法ではマーキングに時間がかかり、また樹
脂成形品の表面は一般に化学的活性が乏しいためインキ
の密着性が不足し、耐久性の優れたマーキングを行うこ
とが困難である等の問題があった。これに対し、再現性
良く簡便かつ高速にマーキングを行う方法として、レー
ザー光を利用して文字、記号等のマーキングを行うレー
ザーマーキング法が提案され、最近、注目を集めてい
る。レーザーマーキング方法としては、対象物にレーザ
ー光線を照射し、表面を蝕刻することによってマーキン
グを行う方法、レーザー照射により変色、脱色しやすい
着色剤等を配合しておき、これをレーザー照射により変
色、脱色させてマーキングを行う方法(例えば、特開昭
60−155493号公報、特開昭61−192737号公報)等が提案
されている。しかしながらレーザー光により表面を蝕刻
する方法では、対象物の表面を蝕刻させるために多くの
レーザーエネルギーを必要とするばかりでなく、レーザ
ー光の照射部と非照射部のコントラストがつきにくく、
鮮明なマーキングを付与するのは難しい。また、照射部
が蝕刻され凹になるため外観的にも好ましくない等の欠
点を有する。また、変色、脱色しやすい着色剤等を配合
しておき、これにレーザー照射する方法では、配合され
る物質が変色あるいは脱色しやすいため、非照射部でも
変色あるいは脱色が生じ易く、コントラストがつきにく
いという問題がある。また、配合される着色剤等により
基材の色が限定される。かかる問題点を解決するための
方法として、特開平3−10884 号公報には非白色系のチ
タン酸金属塩、特に K2O・nTiOx (1≦x <1.9 )で表
される黒色系のチタン酸カリウムを配合した樹脂にレー
ザー光を照射し、白色のマーキングを行う方法が提案さ
れている。しかしながらこの方法でも、配合される物質
が非白色系、特に黒色系の物質であるため成形品の色は
黒色系のみに限定され、利用分野に大きな制約がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
従来技術の課題に鑑み、白色系の成形品あるいはこれに
各種の染顔料等を配合することによって着色した成形品
に鮮明なレーザーマーキングを行うことを目的として鋭
意研究した結果、樹脂に特定の物質を配合することによ
りこれが可能になることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は K2O・nTiO2 (但し、n は1,2,4,6,8から選ばれた整数を示
す)で表されるチタン酸カリウムを0.1 〜70重量%含有
する樹脂組成物からなる成形品もしくは該樹脂組成物に
よって被覆された成形品の表面に、レーザー光を照射し
てマーキングを行うことを特徴とするレーザーマーキン
グ方法、及びかかるレーザーマーキング方法によってマ
ーキングの施された成形品に関するものである。
従来技術の課題に鑑み、白色系の成形品あるいはこれに
各種の染顔料等を配合することによって着色した成形品
に鮮明なレーザーマーキングを行うことを目的として鋭
意研究した結果、樹脂に特定の物質を配合することによ
りこれが可能になることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は K2O・nTiO2 (但し、n は1,2,4,6,8から選ばれた整数を示
す)で表されるチタン酸カリウムを0.1 〜70重量%含有
する樹脂組成物からなる成形品もしくは該樹脂組成物に
よって被覆された成形品の表面に、レーザー光を照射し
てマーキングを行うことを特徴とするレーザーマーキン
グ方法、及びかかるレーザーマーキング方法によってマ
ーキングの施された成形品に関するものである。
【0004】本発明によれば、上記チタン酸カリウムを
樹脂に配合することにより基本的には白色系の樹脂組成
物となり、かかる樹脂組成物からなる成形品あるいは被
覆物にレーザー光を照射することにより黒色系のマーキ
ングが形成される。このように、特開平3−10884 号公
報で開示された K2O・nTiOx (1≦x <1.9 )で表され
るチタン酸カリウムとごく僅かだけしか化学組成が違わ
ない本発明で使用のチタン酸カリウムによって、特開平
3−10884 号公報とは全く逆の現象が生じ、白色系の成
形品等に黒色系の極めて視認性の高いマーキングが形成
されることは全く予期せぬ驚くべきことであった。
樹脂に配合することにより基本的には白色系の樹脂組成
物となり、かかる樹脂組成物からなる成形品あるいは被
覆物にレーザー光を照射することにより黒色系のマーキ
ングが形成される。このように、特開平3−10884 号公
報で開示された K2O・nTiOx (1≦x <1.9 )で表され
るチタン酸カリウムとごく僅かだけしか化学組成が違わ
ない本発明で使用のチタン酸カリウムによって、特開平
3−10884 号公報とは全く逆の現象が生じ、白色系の成
形品等に黒色系の極めて視認性の高いマーキングが形成
されることは全く予期せぬ驚くべきことであった。
【0005】尚、本発明で用いられるチタン酸カリウム
含有樹脂組成物は、基本的には白色系であるため、これ
に染顔料等をさらに配合して着色することも容易であ
り、かかる着色された成形品等にも本発明のレーザーマ
ーキングは適用できる。
含有樹脂組成物は、基本的には白色系であるため、これ
に染顔料等をさらに配合して着色することも容易であ
り、かかる着色された成形品等にも本発明のレーザーマ
ーキングは適用できる。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明において用いられる樹脂としては特に限定されるも
のではなく、成形可能な公知の熱可塑性樹脂および熱硬
化性樹脂がいずれも使用できる。熱可塑性樹脂として
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、液晶性ポリエステル
等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミ
ド樹脂等、また熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が
挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上を混
合して使用することも可能である。また、塗装等の手段
による被覆に用いられる各種の樹脂あるいはオリゴマー
等も用いることができる。これらの樹脂のうち、本発明
においてはポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂及び
ポリアリーレンサルファイド樹脂を主体とするものが好
ましく、かかる樹脂を用いた場合には特に優れたマーキ
ングが可能である。
発明において用いられる樹脂としては特に限定されるも
のではなく、成形可能な公知の熱可塑性樹脂および熱硬
化性樹脂がいずれも使用できる。熱可塑性樹脂として
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、液晶性ポリエステル
等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミ
ド樹脂等、また熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が
挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上を混
合して使用することも可能である。また、塗装等の手段
による被覆に用いられる各種の樹脂あるいはオリゴマー
等も用いることができる。これらの樹脂のうち、本発明
においてはポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂及び
ポリアリーレンサルファイド樹脂を主体とするものが好
ましく、かかる樹脂を用いた場合には特に優れたマーキ
ングが可能である。
【0007】本発明においては、レーザーマーキングの
ため上記の如き樹脂にK2O・nTiO2(但し、n は1,2,
4,6,8から選ばれた整数)で表されるチタン酸カリ
ウムを配合することを特徴とする。なかでも K2O・6TiO
2 で表されるチタン酸カリウムは鮮明で視認性の高いレ
ーザーマーキングを可能にし、しかも樹脂の補強効果も
高いため好ましい。特に、トンネル構造を有し、遊離カ
リウムの少ないものが好ましい。本発明において用いら
れるこれらのチタン酸カリウムは、結晶水を含むもので
あってもかまわない。また、シラン系、チタン系、アル
ミニウム系等のカップリング剤で表面処理して用いるこ
ともできる。本発明において、かかるチタン酸カリウム
の配合量は 0.1〜70重量%である。チタン酸カリウムの
配合量が0.1 重量%未満では充分なマーキングを行うこ
とができず、逆に70重量%を越えると樹脂組成物の物性
が低下するとともにマーキングの制御も難しくなる。鮮
明なマーキングの付与および樹脂組成物としての物性の
バランスを考慮すると、チタン酸カリウムの配合量とし
ては0.5 〜50重量%が好ましく、特に好ましくは1〜40
重量%である。
ため上記の如き樹脂にK2O・nTiO2(但し、n は1,2,
4,6,8から選ばれた整数)で表されるチタン酸カリ
ウムを配合することを特徴とする。なかでも K2O・6TiO
2 で表されるチタン酸カリウムは鮮明で視認性の高いレ
ーザーマーキングを可能にし、しかも樹脂の補強効果も
高いため好ましい。特に、トンネル構造を有し、遊離カ
リウムの少ないものが好ましい。本発明において用いら
れるこれらのチタン酸カリウムは、結晶水を含むもので
あってもかまわない。また、シラン系、チタン系、アル
ミニウム系等のカップリング剤で表面処理して用いるこ
ともできる。本発明において、かかるチタン酸カリウム
の配合量は 0.1〜70重量%である。チタン酸カリウムの
配合量が0.1 重量%未満では充分なマーキングを行うこ
とができず、逆に70重量%を越えると樹脂組成物の物性
が低下するとともにマーキングの制御も難しくなる。鮮
明なマーキングの付与および樹脂組成物としての物性の
バランスを考慮すると、チタン酸カリウムの配合量とし
ては0.5 〜50重量%が好ましく、特に好ましくは1〜40
重量%である。
【0008】本発明において、成形され或いは被覆され
てレーザーマーキングに供される上記の如き樹脂組成物
には、レーザー照射によるマーキングを大きく損なわな
い範囲で、必要に応じて公知の添加剤等を加えることが
できる。例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収
剤、光安定剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助
剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤、離型剤、
界面活性剤、結晶化促進剤、結晶核剤、硬化剤、架橋
剤、流動性調整剤等を配合することも可能である。ま
た、ガラス繊維、ガラスフレーク、マイカ、ガラスビー
ズ等の繊維状、板状、粉粒状の無機化合物を併用しても
よい。
てレーザーマーキングに供される上記の如き樹脂組成物
には、レーザー照射によるマーキングを大きく損なわな
い範囲で、必要に応じて公知の添加剤等を加えることが
できる。例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収
剤、光安定剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助
剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤、離型剤、
界面活性剤、結晶化促進剤、結晶核剤、硬化剤、架橋
剤、流動性調整剤等を配合することも可能である。ま
た、ガラス繊維、ガラスフレーク、マイカ、ガラスビー
ズ等の繊維状、板状、粉粒状の無機化合物を併用しても
よい。
【0009】本発明においては、かかる樹脂組成物から
なる成形品あるいは該樹脂組成物を印刷、塗布、多重成
形等によって被覆した樹脂、セラミック、金属等の成形
品に対し、その所望位置にレーザー光線を照射するだけ
で、容易に鮮明なマーキングが行われる。所望の形状の
マーキングを行うためには、例えば、レーザー光を適当
な大きさのスポットにして対象物の表面を走査する方
法、レーザー光をマスクすることによって所望形状のレ
ーザー光とし、これを対象物の表面に照射する方法等が
挙げられる。使用されるレーザーの種類としては特に限
定はないが、例えば炭酸ガスレーザー、ルビーレーザ
ー、半導体レーザー、アルゴンレーザー、エキシマレー
ザー、YAG レーザー等が挙げられる。なかでもNd:YAG
レーザーが好ましく、特に好ましくはスキャン式のNd:
YAG レーザーである。
なる成形品あるいは該樹脂組成物を印刷、塗布、多重成
形等によって被覆した樹脂、セラミック、金属等の成形
品に対し、その所望位置にレーザー光線を照射するだけ
で、容易に鮮明なマーキングが行われる。所望の形状の
マーキングを行うためには、例えば、レーザー光を適当
な大きさのスポットにして対象物の表面を走査する方
法、レーザー光をマスクすることによって所望形状のレ
ーザー光とし、これを対象物の表面に照射する方法等が
挙げられる。使用されるレーザーの種類としては特に限
定はないが、例えば炭酸ガスレーザー、ルビーレーザ
ー、半導体レーザー、アルゴンレーザー、エキシマレー
ザー、YAG レーザー等が挙げられる。なかでもNd:YAG
レーザーが好ましく、特に好ましくはスキャン式のNd:
YAG レーザーである。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0011】実施例1〜6及び比較例1〜2 ポリアセタール樹脂(POM) およびポリブチレンテレフタ
レート樹脂(PBT) に、K2O・6TiO2 で表されるチタン酸
カリウムを、表1に示す割合で配合した樹脂組成物を調
製し、これを射出成形して50mm×70mmで厚さ3mmの平板
を得た。次に、この平板にスキャン式のNd:YAG レーザ
ーを用いてマーキングを行った。マーキング条件は下記
の通りである。一方、比較のため、チタン酸カリウムを
配合しないポリアセタール樹脂およびポリブチレンテレ
フタレート樹脂についても、同様にして平板を成形し、
Nd:YAG レーザーによるマーキングを試みた。結果を表
1に示す。 〔マーキング条件〕 装置: 日本電気(株)製レーザーマーカー SL475E マーキング文字数: 40文字 マーキング方式: 一筆書き方式 マーキング部でのパワー: 3W スキャンスピード: 100mm/sec バイトサイズ: 30μm Qスイッチ周波数: 3kHz 処理時間: 3sec 実施例7〜9及び比較例3〜5 実施例2の樹脂組成物に各種の着色剤を加えて成形した
平板に、同様のレーザーマーキングを行った。比較のた
め、チタン酸カリウムを配合しないポリアセタール樹脂
に各種の着色剤を加えて成形した平板にも、同様のレー
ザーマーキングを試みた。結果を表2に示す。
レート樹脂(PBT) に、K2O・6TiO2 で表されるチタン酸
カリウムを、表1に示す割合で配合した樹脂組成物を調
製し、これを射出成形して50mm×70mmで厚さ3mmの平板
を得た。次に、この平板にスキャン式のNd:YAG レーザ
ーを用いてマーキングを行った。マーキング条件は下記
の通りである。一方、比較のため、チタン酸カリウムを
配合しないポリアセタール樹脂およびポリブチレンテレ
フタレート樹脂についても、同様にして平板を成形し、
Nd:YAG レーザーによるマーキングを試みた。結果を表
1に示す。 〔マーキング条件〕 装置: 日本電気(株)製レーザーマーカー SL475E マーキング文字数: 40文字 マーキング方式: 一筆書き方式 マーキング部でのパワー: 3W スキャンスピード: 100mm/sec バイトサイズ: 30μm Qスイッチ周波数: 3kHz 処理時間: 3sec 実施例7〜9及び比較例3〜5 実施例2の樹脂組成物に各種の着色剤を加えて成形した
平板に、同様のレーザーマーキングを行った。比較のた
め、チタン酸カリウムを配合しないポリアセタール樹脂
に各種の着色剤を加えて成形した平板にも、同様のレー
ザーマーキングを試みた。結果を表2に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】以上の説明並びに実施例により明らかな
ように、本発明のレーザーマーキング方法によれば、 K
2O・nTiO2 で表されるチタン酸カリウムが配合された樹
脂組成物を用いるため、基本的には白色系の成形品に黒
色系の極めてコントラストの高いマーキングが施され
る。また、 K2O・nTiO2 で表されるチタン酸カリウムの
配合された樹脂組成物は基本的には白色系であるため、
これに染顔料を配合し着色することも容易であり、所望
の色に着色された成形品にマーキングを行うことができ
るという特徴も有する。かかる如く、本発明のレーザー
マーキング方法は適用可能な範囲が広く、マーキング速
度が速い、自動化、工程管理が容易である等の特徴も有
するものであり、極めて実用性の高いものである。
ように、本発明のレーザーマーキング方法によれば、 K
2O・nTiO2 で表されるチタン酸カリウムが配合された樹
脂組成物を用いるため、基本的には白色系の成形品に黒
色系の極めてコントラストの高いマーキングが施され
る。また、 K2O・nTiO2 で表されるチタン酸カリウムの
配合された樹脂組成物は基本的には白色系であるため、
これに染顔料を配合し着色することも容易であり、所望
の色に着色された成形品にマーキングを行うことができ
るという特徴も有する。かかる如く、本発明のレーザー
マーキング方法は適用可能な範囲が広く、マーキング速
度が速い、自動化、工程管理が容易である等の特徴も有
するものであり、極めて実用性の高いものである。
Claims (6)
- 【請求項1】K2O・nTiO2 (但し、n は1,2,4,6,8から選ばれた整数を示
す)で表されるチタン酸カリウムを0.1 〜70重量%含有
する樹脂組成物からなる成形品もしくは該樹脂組成物に
よって被覆された成形品の表面に、レーザー光を照射し
てマーキングを行うことを特徴とするレーザーマーキン
グ方法。 - 【請求項2】チタン酸カリウムが、 K2O・6TiO2 で表さ
れるものである請求項1記載のレーザーマーキング方
法。 - 【請求項3】レーザー光が、Nd:YAG レーザーである請
求項1又は2記載のレーザーマーキング方法。 - 【請求項4】レーザー光が、スキャン式のNd:YAG レー
ザーである請求項3記載のレーザーマーキング方法。 - 【請求項5】樹脂組成物を構成する樹脂が、ポリアセタ
ール樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂またはポリアリー
レンサルファイド樹脂を主体とするものである請求項1
〜4のいずれか1項記載のレーザーマーキング方法。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載のレーザ
ーマーキング方法によってマーキングの行われた成形
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3200659A JP2730812B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングされた成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3200659A JP2730812B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングされた成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542760A true JPH0542760A (ja) | 1993-02-23 |
JP2730812B2 JP2730812B2 (ja) | 1998-03-25 |
Family
ID=16428089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3200659A Expired - Lifetime JP2730812B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングされた成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2730812B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0671198U (ja) * | 1993-03-26 | 1994-10-04 | 信越ポリマー株式会社 | 照光表示部品 |
US9381752B2 (en) | 2014-03-28 | 2016-07-05 | Kyocera Document Solutions Inc. | Information processing apparatus and laser irradiation apparatus |
WO2024053429A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | 東洋紡エムシー株式会社 | レーザーマーキング用樹脂組成物 |
WO2024070377A1 (ja) * | 2022-09-29 | 2024-04-04 | 東洋紡エムシー株式会社 | レーザーマーキング用樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP3200659A patent/JP2730812B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0671198U (ja) * | 1993-03-26 | 1994-10-04 | 信越ポリマー株式会社 | 照光表示部品 |
US9381752B2 (en) | 2014-03-28 | 2016-07-05 | Kyocera Document Solutions Inc. | Information processing apparatus and laser irradiation apparatus |
WO2024053429A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | 東洋紡エムシー株式会社 | レーザーマーキング用樹脂組成物 |
WO2024070377A1 (ja) * | 2022-09-29 | 2024-04-04 | 東洋紡エムシー株式会社 | レーザーマーキング用樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2730812B2 (ja) | 1998-03-25 |
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