JPH0542603Y2 - - Google Patents

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JPH0542603Y2
JPH0542603Y2 JP2812789U JP2812789U JPH0542603Y2 JP H0542603 Y2 JPH0542603 Y2 JP H0542603Y2 JP 2812789 U JP2812789 U JP 2812789U JP 2812789 U JP2812789 U JP 2812789U JP H0542603 Y2 JPH0542603 Y2 JP H0542603Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (ア) 技術分野 この考案は、常温で固体又は液体の試料を蒸発
させイオンとするイオン源の改良に関する。
イオン源は、イオン注入装置、イオン照射装
置、イオンビームエツチング装置、イオン蒸着装
置など広い用途を持つている。
イオン源は、一般に、真空に引くことのできる
チヤンバと、チヤンバ内に気体を導入する機構
と、気体の中で放電を起こさせたり、マイクロ波
を当てたりして、気体を励起してプラズマとする
機構を備えている。
また、チヤンバの壁にプラズマが衝突すると電
荷を失つて中性化するので、プラズマを磁場の作
用で閉じ込めるようになつている。これも、チヤ
ンバの軸に平行な縦磁場を形成してプラズマ閉じ
込めを行なうこともあり、カスプ磁場によつてプ
ラズマを閉じ込めることもある。
気体を励起するための放電は、アーク放電であ
ることもあり、グロー放電である事もある。放電
の種類によつて電極の構造が異なる。
アーク放電の場合は、フイラメントカソード
と、アノードであるチヤンバとの間で放電を起こ
させることが多い。
グロー放電の場合は、直流又は直流と高周波を
重畳した電源を用いて、平行平板電極間で放電を
起こさせることが多い。
このように、イオン源といつても多様な種類が
ある。
しかし、いずれにしても、イオン化すべき試料
は気体の状態で、イオン源チヤンバへ供給される
のが普通である。
従つて、試料の供給についてはいくつかの限定
がある。H2,O2,Ar,N2など常温で気体である
ものは別段問題はない。ところが、そうでないも
のは、常温で気体であるような化合物の形で供給
しなければならない。
常温で気体であるような化合物があれば好都合
であるが、そのような化合物が容易に利用できな
いものもある。
また、常温で気体である化合物が存在したとし
ても、これをイオン化した場合、他の物質が混合
されたイオンになるので、これを分離しなければ
ならないこともある。
さらに、純度の点で、化合物気体から出発する
事が不適当だという場合もある。
(イ) 従来技術 そこで、常温で固体または液体である試料であ
つても、これを単体のままイオン化できるような
イオン源が要求される。
第2図に示すものは、本考案者等が作つたイオ
ン源である。
イオン源チヤンバ1の側壁に、蒸発源8が設け
られる。蒸発源8は、オーブンチヤンバ16と、
オーブン9よりなる二重容器である。オーブン9
の中には、常温で固体又は液体である試料10を
入れる。
オーブン加熱フイラメント11がオーブンチヤ
ンバ16の中に取付けられている。
オーブン加熱電源12が、フイラメント11に
電力を供給する。これによりフイラメント11が
発熱し、輻射熱により、オーブン9が加熱され
る。オーブン9の中の試料10も加熱され高温に
なつて、蒸発又は昇華して気体となる。
気体となつた物質はイオン源チヤンバ1の中に
入る。陰極であるフイラメント5と、アノードで
あるイオン源チヤンバ1との間に、アーク電源7
によつて電圧が印加される。フイラメント5とア
ノードであるチヤンバ1の間にアーク放電が起こ
る。気体試料がアーク放電によつて励起され、イ
オン、電子、中性活性種などの集合であるブラズ
マとなる。
引出電極4の作用で、ブラズマから、イオンが
ビーム状に引出される。
オーブン9と、イオン源チヤンバ1の内部と
は、狭い導入管部30によつて接続される。蒸発
した物質はここからイオン源チヤンバ1の中へ入
つてゆく。導入管部30が狭いのは、プラズマが
オーブンに入つて損失となるのを防ぐためであ
る。
(ウ) 考案が解決しようとする問題点 イオン源チヤンバ内で、高密度のプラズマが生
成されるためには、イオン源チヤンバ内での蒸気
密度が十分に高くなければならない。
蒸気密度を高めるためには、蒸発源8に於て、
試料10を十分な高温に保たなければならない。
オーブン加熱用フイラメンソ11に大きい電流
を流し、フイラメント11を強く発熱させる必要
がある。オーブン加熱用フイラメント11の発熱
量を大きくしようとすると、オーブン加熱電源1
2の容量を大きくしなければならない。すると、
オーブン加熱電源12が大型化し、かつ高価なも
のになつてしまう。
もうひとつの問題は、導入管部30が狭いの
で、コンダクタンスが小さく、イオン源チヤンバ
1に比べてオーブン9の温度を非常に高くしなけ
ればならない。この結果、試料10とオーブン9
を構成する材料の反応等を促進し、不純物蒸気を
発生する可能性があつた。
(エ) 構成 本考案に於いては、オーブン内の試料物質に正
のバイアス電圧を加え、ブラズマ中の電子が試料
表面に衝突するようにする。電子の衝突によつ
て、試料表面が電子のエネルギーを吸収し、これ
によつて、試料が加熱される。
つまり、イオン源のプラズマパワーの一部を試
料加熱のために利用する、という事である。こう
することにより、オーブン加熱フイラメント11
に流す電流量を削減する事ができる。つまり、オ
ーブン加熱電源12の負担を減らす事ができる。
図面によつて説明する。
第1図は本考案の一実例のイオン源の概略縦断
面図である。
イオン源チヤンバ1は真空に引くことのできる
円筒形の容器である。一方の端には、円板状の蓋
2が、絶縁物17を介して取付けられている。
他方の端には、絶縁物18を介して、1枚また
は複数枚の電極からなる引出電極系4が設けられ
る。さらにイオンを照射すべき基板、基体などを
保持するプロセスチヤンバが続いて設けられる。
ここでは、簡単のため、プロセスチヤンバなどの
図示を省略する。
蓋2には、フイラメント5が直角内向に取りつ
けられている。フイラメント5のリード線23
は、導入端子20を経て、フイラメント用電源6
に接続されている。フイラメント用電源6によつ
てフイラメント5に給電すると、これが加熱され
て、熱電子が発生する。フイラメント5がカソー
ドになる。
アノードとなるのは、イオン源チヤンバ1の壁
面である。このため、アーキ電源7の正極とイオ
ン源チヤンバ壁とがリード線25によつて接続さ
れる。アーク電源7の負極とフイラメント用電源
6とがリード線26によつて接続されている。
イオン源チヤンバ1がアノード、フイラメント
5がカソードとなつて、これらの間でアーク放電
が起るようになつている。これは、アーク放電を
利用するイオン源の例である。本発明に於ては、
イオン源のプラズマ生成機構については任意であ
る。グロー放電、マイクロ波による励起であつて
もよい。
さらに、イオン源チヤンバ1の側壁に、蒸発源
8が設けられる。これは、常温で固体、または液
体である試料10を、オーブン9に入れて加熱
し、蒸気とするものである。
オーブン9は耐熱性の材料で作られている。オ
ーブン9の上方は広く開口している。第2図の例
のように、狭い導入管部30のようなものがな
く、直接にオーブン9の上方がイオン源チヤンバ
1の内部に続いている。
蒸発源8は、内部のオーブン9と、これを囲む
オーブンチヤンバ16とからなつている。オーブ
ンチヤンバ16は、イオン源チヤンバ1と連続し
ており、ともに真空に引くことのできる空間を形
成している。オーブンチヤンバ16は例えばステ
ンレスで作ることができる。イオン源チヤンバ1
もステンレスとする事ができる。
イオン源チヤンバ1と、オーブンチヤンバ16
の内壁に沿つて内張り3がある。これは、薄い金
属の板で、イオン源チヤンバ1とは熱的接触を少
なく保ちつつ、電気的にはほぼ同電位にある。イ
オン源チヤンバ1とオーブンチヤンバ16の外壁
は冷却されている。この内張り3は、フイラメン
ト5からの輻射パワー及びアークパワーによつて
高温化され、その結果イオン源チヤンバ1内を高
い蒸気密度に保つことができる。
オーブンチヤンバ16の内部には、オーブン9
を加熱するためのオーブン加熱フイラメント11
が設けられている。フイラメント11は、導入端
子21、リード線27を経てオーブン加熱電源1
2に接続されている。
重要な事は、アーク電源7の正極が可変抵抗1
3、導入端子24、試料接触リード29を経て試
料10と接続されている、という事である。
試料接触リード29は、試料10をアーク電源
のアノード電位又は、それに近い電位に保持する
ためのものである。
試料10が、加熱された状態で、良導体であれ
ば、試料接触リード29は単純な棒材であつてよ
い。
しかし、加熱された状態で、絶縁体であれば、
試料接触リード29は多数の分枝を持つ電極板の
ようなものにすべきである。
可変抵抗13は、電流良を調整するものである
が、抵抗値の低いものを用いるべきである。ま
た、可変抵抗13を除いて、アーク電源7の正極
と試料接触リード29とを直結してもよい。
(オ) 作用 フイラメント5とイオン源チヤンバ1の間に
は、アーク電源7により、電圧が印加されてい
る。
イオン源チヤンバ1と蒸発源8とは、真空に引
かれる。
オーブン加熱電源12によつて、オーブン加熱
フイラメント11に電流を流し、これを発熱させ
る。オーブン9内の試料10が加熱される。試料
10はやがて、蒸発又は昇華し始める。オーブン
9の上方開口が広いから、蒸気は直ちに、イオン
源チヤンバ1の中に入る。ここで適当な蒸気密度
に達すると、アーク放電が開始される。
すると、試料気体が、イオン源と電子、中性活
性種などに励起される。電子、イオンは、イオン
源チヤンバ1の中を熱運動する。電子は質量が小
さいので、平均の速度が速い。
イオン源チヤンバ1の外壁周りには、永久磁
石、電磁石があつて、プラズマを閉じ込めるよう
にするのが好ましい。第1図、第2図では磁石の
図示を略しているが、縦磁場、カスプ磁場を形成
するための磁石である。
ところが、蒸発源8の存在する部分は磁石が存
在しえないので、閉じ込め効果が弱くなる。
試料10は試料接触リード29により、ほぼア
ノード電位に保たれているので、電子15が試料
10の方へ静電力によつて引き寄せられる。試料
10の存在する場所は、磁石による閉じ込め作用
が弱いから、試料10に向う電子の運動は妨げら
れない。
オーブン9の上方が広い開口部によつてイオン
源チヤンバ1と連通しているので、電子15がオ
ーブン9へ容易に到達するようにするためであ
る。
第2図のように、狭い導入管部30があると、
イオン源チヤンバ1から電子がオーブン9へ入る
確率は極めて小さくなる。
正イオン14は、試料10の正電位のために試
料に接近できない。
電子が試料10に衝突する。これにより、電子
電荷分の電流が、アーク電源7に流れる。電子の
持つていた運動エネルギーは、衝突によつて試料
の熱エネルギーに転換される。
電子が、試料10に多量に衝突すると、試料が
獲得する熱エネルギーも大きくなる。この熱エネ
ルギーによつて、試料表面が強く加熱される。
加熱されるので、試料の蒸発又は昇華がより盛
んになる。イオン源チヤンバ内での蒸気密度が高
い値に保持される。
試料10は、このように、ふたとおりの方法で
加熱されることになる。
ひとつは、オーブンチヤンバ16に設けたオー
ブン加熱フイラメント11による加熱である。
もうひとつは、プラズマから電子が試料表面に
衝突することにより加熱である。これは表面から
の加熱であり、試料を蒸発又は昇華させる上で極
めて効果的である。
可変抵抗13により、電子による加熱量を調整
できる。抵抗を介挿することは、もうひとつ意味
がある。
可変抵抗13があると、電子電流が過大になつ
た時に、試料10の電位が低下し、プラズマから
の電子の飛来が現象するようになる。このように
負帰還がかかつて動作が安定する。可変抵抗のか
わりに、固定抵抗であつてもよい。
もちろん、アーク電源7を微調整することによ
り、動作を安定させる事ができるので、抵抗を用
いず、アーク電源7と試料接触リード29とを直
結してもよい。
(カ) 効果 オーブン加熱フイラメント11による加熱と、
電子衝突による加熱とを用いる。このため、オー
ブン加熱電源12の負担が軽減され、この電源を
小型化する事ができる。
その代わり、アーク電源7の負担が増加する。
しかし、電子が試料表面に衝突する事による加熱
は、表面のみを加熱するので、表面からの蒸発を
促進するので、極めて効果的である。
フイラメント11による輻射加熱は、その一部
しかオーブン9に当たらず、非効率的である。
従つて、合計の消費電力は本考案の方が少ない
ことになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のイオン源の一例を示す縦断面
図。第2図は本考案者らが以前に作つたイオン源
の一例を示す縦断面図。 1……イオン源チヤンバ、2……蓋、3……内
張り、4……引出電極、5……フイラメント、6
……フイラメント用電源、7……アーク電源、8
……蒸発源、9……オーブン、10……試料、1
1……オーブン加熱フイラメント、12……オー
ブン加熱電源、13……可変抵抗、14……イオ
ン、15……電子、16……オーブンチヤンバ、
17,18……絶縁物、20,21……導入端
子、23……リード線、24……導入端子、2
5,26,27……リード線、29……試料接触
リード。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 常温で固体または液体である試料をイオン化す
    るためのイオン源であつて、内部を真空に引くこ
    とができ放電またはマイクロ波励起によつて、導
    入された気体をイオン化するイオン源チヤンバ1
    と、イオン源チヤンバ1の側壁に設けられ広い開
    口を介して連続するオーブンチヤンバ16と、オ
    ーブンチヤンバ16の中に設けられ常温で固体ま
    たは液体である試料10を入れ上方の広く開口し
    たオーブン9と、オーブンチヤンバ16の中に設
    けられオーブン9を加熱するためのオーブン加熱
    フイラメント11と、オーブン加熱フイラメント
    11に給電するためのオーブン加熱電源12と、
    試料10の中に接触するよう設けられた試料接触
    リード29とよりなり、試料接触リード29はイ
    オン源チヤンバ内のプラズマ電位よりも高い電位
    に保たれ、プラズマ中の電子が試料10の表面に
    衝突することにより試料10を加熱できるように
    した事を特徴とするイオン源。
JP2812789U 1989-03-14 1989-03-14 Expired - Lifetime JPH0542603Y2 (ja)

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