JPH0542170A - 歯列矯正部品の製造方法 - Google Patents

歯列矯正部品の製造方法

Info

Publication number
JPH0542170A
JPH0542170A JP22519291A JP22519291A JPH0542170A JP H0542170 A JPH0542170 A JP H0542170A JP 22519291 A JP22519291 A JP 22519291A JP 22519291 A JP22519291 A JP 22519291A JP H0542170 A JPH0542170 A JP H0542170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
binder material
magnesium oxide
mixture
pva
polyvinyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22519291A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Enboku
正和 遠北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP22519291A priority Critical patent/JPH0542170A/ja
Publication of JPH0542170A publication Critical patent/JPH0542170A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の歯列矯正部品の製造方法は、0.02〜
0.08重量%の酸化マグネシウムを含有する酸化アルミニ
ウム粉末にポリビニルアルコールを混合した後に、軟化
点が50〜90℃のワックス類とMFRが 100〜300 g/10
分の熱可塑性プラスチックとから成るバインダー材を加
えて射出成形用混練物を調製し、次いで射出成形、脱バ
インダー及び焼結を行なうことにより製造される。 【効果】 射出成形法を採用したことに関連して、機械
的強度及び外観特性に優れた複雑形状の歯列矯正部品を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス製の歯列
矯正部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、歯の表面に接着して使用されるセラ
ミックス製の歯列矯正部品としては、見栄えがよいこと
から、透光性の酸化アルミニウム製品が使用されてい
た。ところで歯列矯正部品は三次元的に複雑な形状を有
するものであるため、従来のセラミックス製歯列矯正部
品は、セラミックス粉末をプレス成形した後に焼結を行
ない、次いで切削加工を行うことにより製造されてい
た。また酸化アルミニウム単体では透光性がでないの
で、透光性の酸化アルミニウム製品には、焼結助剤とし
て微量の酸化マグネシウムが添加されている。酸化マグ
ネシウムの役割は、焼結の最終段階での結晶粒の粒成長
を抑制し、焼結体内部に含まれる気孔の消滅を促進する
というものである。
【0003】しかしながら、上述した従来の酸化アルミ
ニウム製品では、結晶粒径のばらつきも大きく、不可避
の残留気孔の大きさも大であり、十分満足する程度の透
光性は得られておらず、また機械的強度も不足してい
た。これらの原因としては、従来の酸化アルミニウム製
品は、プレス成形法により成形されていることにあるも
のと考えられている。即ち、プレス成形法では、成形体
に均一に圧力が加わらず、金属酸化物粉末の充填密度が
成形体の各所でばらつき、その結果、焼結された最終製
品(焼結体)における密度(気孔の大きさ、数に対応す
る)及び結晶粒径が各部分でばらつくためと考えられ
る。またプレス成形では、直接、三次元的に複雑な形状
を得ることは困難であるために、焼結後において切削加
工が行なわれるが、切削加工の際に焼結体表面にヘアー
クラックが生じることがあり、これが歯列矯正部品の使
用中における破壊の原因ともなっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、プレス成形法
を用いずに、射出成形法により、歯列矯正部品を製造す
る方法が考えられている。この方法は、セラミックス粉
末と有機バインダーとの混合物を射出成形により所定形
状に成形し、この成形体を脱バインダーした後に、焼結
処理を行なって最終製品に仕上げるというものであり、
機械的加工をせずに三次元的に複雑な形状を有する歯列
矯正部品が製造される。
【0005】しかしながら、この射出成形法によって
も、透光性及び機械的強度に不満足な製品しか得られて
いない。この原因は、射出成形を行なうために使用され
る多量のバインダーにあるものと考えられる。即ち、用
いるバインダーの種類によっては、射出成形後に行なわ
れる脱バインダーが不十分となってカーボンが焼結後に
おいても残留し、透光性が低下することがある。また多
量のバインダーの使用は、微量に使用される酸化マグネ
シウムの酸化アルミニウム中への均一分散を困難とし、
この結果として、製品の透光性が不満足なものとなる。
【0006】従って、本発明の目的は、射出成形法を用
いて透光性及び機械的強度に優れた歯列矯正部品を製造
する方法を提供することである。
【0007】
【課題を達成するための手段】本発明によれば、酸化マ
グネシウム含量が0.02〜0.08重量%となるように調合さ
れた酸化マグネシウムと酸化アルミニウムとの金属酸化
物混合粉末に、ポリビニルアルコールを全体の1〜10重
量%となるように混合して、酸化マグネシウムを均一に
分散させる工程、酸化マグネシウム粉が均一に分散され
た前記混合粉末に、軟化点が50〜90℃のワックスとメル
トフローレートが 100〜300 g/10分の熱可塑性プラス
チックとから成るバインダー材を、該バインダー材と前
記ポリビニルアルコールとの合計量が全体の35〜70容量
%となるように添加して混練する工程、前記混練物を所
定形状の成形体に射出成形する工程、前記成形体から、
前記ポリビニルアルコール及びバインダー材を除去する
工程、及び、前記ポリビニルアルコール及びバインダー
材が除去された成形体を、水素雰囲気または真空中にお
いて、1600〜2000℃で焼結する工程、から成る歯列矯正
部品の製造方法が提供される。
【0008】金属酸化物混合粉末 本発明においては、出発原料として、酸化マグネシウム
と酸化アルミニウムとの混合粉末が使用される。この混
合粉末の組成は、酸化マグネシウム粉末が0.02〜0.08重
量%であり、残部を酸化アルミニウム粉末とすることが
重要である。この範囲外の組成とするときには、満足す
べき透光性を得ることができない。即ち、透光性を発現
させるためには、後述する焼結により得られる焼結体の
相対密度を少なくとも99%とすることが必要である。酸
化マグネシウムは、前述した通り、焼結の最終段階での
結晶粒の成長を抑制し、これにより結晶粒界内部のポア
の消滅の促進及び焼結密度の向上に寄与し、また結晶粒
の大きさを揃えるように作用する。従って、酸化マグネ
シウムは、透光性向上に大きな役割を果たすものであ
る。例えば、酸化マグネシウム含量が、0.02重量%未満
では、このような効果を発揮するには不十分であり、焼
結体の密度が充分に高くならず、歯列矯正部品として使
用するに十分な透光性が得られない。また0.08重量%よ
りも多い場合には、焼結体の結晶粒界に、酸化マグネシ
ウムあるいは酸化マグネシウムと酸化アルミニウムの複
合酸化物が形成され、光散乱の原因となり、透光性及び
機械的強度が低下し、歯列矯正部品として不満足なもの
となる。
【0009】本発明において、この混合粉末の調製に使
用する酸化マグネシウム粉末及び酸化アルミニウム粉末
としては、それぞれ市販のものを用いることができる
が、透光性を発現させるために、高純度のものを使用す
ることが好適である。また、焼結密度を向上させ、良好
な透光性を発現させるためには、これらの平均粒径は0.
01〜1μm の範囲にあるものを使用することが望まし
い。平均粒径が1μm よりも大きい粉末を用いると、最
終製品である焼結体の密度を高くすることが困難とな
り、透光性が不満足なものとなる場合があり、また0.01
μm よりも小さい粉末を用いると、射出成形のために使
用するバインダーの量が多くなり、その結果として、セ
ラミックス粉末の初期充填密度が低くなり、密度の高い
焼結体を得ることが困難となる場合がある。
【0010】射出成形用混練物の調製 本発明においては、上述した金属酸化物混合粉末にポリ
ビニルアルコールを加えて均一な混合物とした後に、バ
インダー材を加えて混練を行うことにより、射出成形用
の混練物の調製を行なうものである。ここで使用される
ポリビニルアルコールは、界面活性剤的な作用を有する
ものであり、バインダー材との混練に先立って、このポ
リビニルアルコールを配合しておくことにより、酸化マ
グネシウム粉末が酸化アルミニム粉末中に均一に分散さ
れるという利点が達成される。このポリビニルアルコー
ルは、金属酸化物粉末との合計量を基準として、1〜10
重量%、特に2〜6重量%の割合で使用される。ポリビ
ニルアルコールの使用量が1重量%未満あるいは10重量
%を超えるときには、酸化アルミニウム粉末中に酸化マ
グネシウムが均一に分散されず、その結果として、最終
製品(焼結体)の透光性がその部分によって異なるもの
となる。
【0011】またこのポリビニルアルコールとしては、
平均重合度が 500〜2500、及び平均ケン化度が66%以上
の範囲にあるものが好適に使用される。またポリビニル
アルコールと金属酸化物粉末との混合は、それ自体公知
の種々の方法により行うことができるが、ファインセラ
ミックスでしばしば用いられるスプレードライヤーによ
り顆粒粉を作製する方法が最も好適である。
【0012】ポリビニルアルコールが添加配合された混
合物は、これにバインダー材が加えられて射出成形用混
練物とされる。用いるバインダー材は、後述する射出成
形を有効に行うためのものであり、軟化点 (JIS K 720
6)が50〜90℃の範囲にあるワックス類と、メルトフロー
レート(MFR, ASTM D 1236, 230℃) が 100〜300 g/
10分の範囲にある熱可塑性プラスチックとから成るもの
である。
【0013】上記ワックス類は、射出成形時の流動性に
寄与するものであり、この軟化点が50℃よりも低い場合
には、射出成形のサイクルタイムが長くなり、また軟化
し易いために成形時の作業性が悪くなる等の不都合を生
じる。さらに軟化点が90℃よりも高い場合には、流動性
が低下し、また熱分解点が高くなるので、脱バインダー
性が低下する。このようなワックス類としては、例えば
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
低分子量ポリエチレンワックス、変性ワックス、アタク
チックポリプロピレン等を挙げることができる。
【0014】また前記熱可塑性プラスチックは、射出成
形後の成形体の形状保持に寄与するものであり、MFR
が 100g/10分よりも低い場合には、射出成形性が不満
足なものとなり、また 300g/10分よりも高い場合に
は、射出成形体の強度や形状保持性が低くなる。このよ
うな熱可塑性プラスチックとしては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリレート共重合体、ポリスチレン等を例
示することができる。
【0015】これらのワックス類と熱可塑性プラスチッ
クとは、その種類によっても異なるが、一般に重量基準
で、4:1〜1:4、特に3:1〜1:3の割合で使用
されることが好適である。
【0016】上述したワックス類と熱可塑性プラスチッ
クとから成るバインダー材は、ポリビニルアルコールと
の合計量で、混練物当たり、35〜70容量%の割合で使用
されることが必要である。35容量%よりも少ないと、混
練物の流動性が低下して射出成形が困難となり、また70
容量%を超えると、脱バインダーが非常に困難となり、
最終製品の透光性が低下する等の不都合を生じる。また
バインダー材との混練は、ニーダー、各種ミキサー等の
混練装置を用いて容易に行うことができる。
【0017】射出成形 次いで、前記工程で調製された混練物を所望の型を有す
る金型内に射出し、目的とする形状を有する成形体を得
る。この射出成形は、通常のプラスチックの射出成形で
用いられている設備、装置をそのまま利用して行うこと
ができる。射出条件は、一般に加熱温度80〜200 ℃、射
出圧力 500〜2000kg/cm2 とすることが望ましい。
【0018】プレス成形の場合には、成形体に均一に応
力がかからず、セラミックス粉末の充填密度が不均一な
分布を示し、その結果として得られる焼結体の透光性及
び機械的強度が不満足なものとなるが、本発明において
は、射出成形を採用しているため、このような問題を有
効に回避できる。
【0019】脱バインダー 次いで、上記成形体について脱バインダーを行い、成形
体に含まれているバインダー材あるいはポリビニルアル
コールとバインダー材の除去を行う。この脱バインダー
は、通常、大気中あるいは窒素ガス等の不活性雰囲気中
において、前記バインダー等の分解温度以上に加熱する
ことによって容易に行なうことができる。
【0020】焼結処理 上記の脱バインダーに引き続いて焼結処理が行われる。
本発明においては、この焼結を水素雰囲気中あるいは真
空中で行うことが必要である。一般に、焼結の最終段階
では、通常、結晶粒内に小さいポアが存在しており、こ
のポアを消滅することが透光性を向上させる上で重要と
なる。即ち、水素中で焼結を行うと、このポア内には水
素が残存することになるが、水素は拡散性に優れててい
るために、容易にポアから結晶粒界を通って焼結体から
排出される。この結果として、ポアはイオンの拡散によ
り、容易に消滅することになる。また真空中ではポア内
には殆ど気体が存在しないために、同様にして、ポアは
イオンの拡散により容易に消滅するのである。従って、
水素雰囲気中あるいは真空中での焼結により、透光性に
優れたセラミックスが得られるのである。
【0021】また焼結温度は1600〜2000℃、好ましくは
1700〜1900℃の範囲とされる。1600℃よりも低い温度で
は、得られる焼結体の相対密度が充分に向上せず、その
結果として、透光性が低下し、また2000℃より高い温度
で焼結を行うと、焼結体表面からマグネシウムが蒸発
し、その結果として、表面近傍部ほど結晶粒径が異常に
大きくなったり、あるいは焼結体表面の相対密度が向上
せず、透光性とならずに白色化することになる。
【0022】また焼結体の結晶粒径は、本発明方法を用
いた場合、焼結温度及び時間の影響を受ける。例えば、
本発明にしたがって焼結温度を1600〜2000℃とした時に
は、焼結時間を最大8時間を越えず、特に4〜7時間と
することが好適である。焼結時間が短いと結晶粒径が揃
わず、また長すぎると異常粒成長が生じて同様に結晶粒
径が揃わない。かかる焼結は、焼結体の相対密度が99%
以上となる程度に行われる。
【0023】歯列矯正部品 かくして得られる歯列矯正部品は、酸化マグネシウム0.
02〜0.08重量%及び残部が酸化アルミニウムである組成
を有し且つ結晶粒径が5〜40μm である焼結体から成
り、このようなマグネシウム含量及び結晶粒径を有して
いることに関連して、透光性及び機械的強度に優れてい
る。例えば、優れた透光性を示すには、結晶粒界で可視
光線が散乱しないように、結晶粒径が大きくて且つ均一
なものが望ましい。その意味で単結晶が好適であるが、
単結晶は破壊した場合、壁開破壊を生じるためにその面
が非常に鋭利な形状となり、患者の口内を傷つける等の
問題があるために、歯列矯正部品としては不適当であ
る。また価格も非常に高いものとなる。一方、機械的強
度を高くするためには、結晶粒径の小さいものが望まし
い。本発明の歯列矯正部品を構成する焼結体の結晶粒径
が5〜40μm の範囲にあるため、透光性と機械的強度の
何れも満足するものとなっている。
【0024】
【実施例】実施例1〜5 平均粒径が0.15μm の酸化マグネシウム粉末と、平均粒
径が0.15μm の酸化アルミニウム粉末とを用いて、酸化
マグネシウム含量を表1に示す様に種々変えて混合粉末
を調製した。次いで、ポリビニルアルコール(平均重合
度:1700、平均ケン化度:88%)を、全体で5重量%と
なるように混合粉末に添加し、遠心式スプレードライヤ
ーを用いて顆粒化し、均一分散物を調製した。これら均
一分散物の各々に、アタクチックポリプロピレン(軟化
点:85℃)とポリスチレン(MFR: 200g/10min )
とを重量比で3:1で含むバインダー材を、上記ポリビ
ニルアルコールとの合計量で40容量%となるように加
え、プラネタリーミキサーで射出成形用混練物を調製し
た。この混練物を用いて、射出成形機にて、射出温度90
℃及び射出圧 600kg/mm2 の条件で射出成形し、直径が
10mm、厚さ2mmの円盤状の成形体(透光性試験用)と、
板厚3mm、板幅4mm及び長さ25mmの板状成形体(機械的
強度測定用)とを成形した。次いで、空気気流中で、こ
の成形体を加熱しながら(加熱温度; 500℃)脱バイン
ダーを行い、さらに水素気流中において、1800℃の温度
で6時間焼結を行って焼結体を作成した(実施例1)。
得られた焼結体の結晶粒径の分布を表1に示す。また該
焼結体の透光性及び機械的強度を次の方法で評価した。
【0025】透光性;透光性試験用成形体から得られた
焼結体表面をダイヤモンドで研磨し、厚さを1mmに揃え
た後、吸光光度計を用いて可視光領域(300nm〜1100n
m)でインライン透過率を測定した。測定結果を表1に
示す。このインライン透過率は、一定厚さの試料に対し
て、一定強度の平行光線を入射した時の入射光強度に対
する一定角度内に入射する透過光強度の比率を示すもの
である。
【0026】機械的強度;機械的強度測定用成形体から
得られた焼結体を、板厚2mm、板幅4mm及び長さ20mmの
寸法に揃えた後、その曲げ強度を測定した。結果を表1
に示す。
【0027】また酸化マグネシウム含量を表1に示すよ
うに種々変えた以外は、実施例1と同様にして焼結体を
作成した(実施例2〜5)。得られた焼結体の結晶粒径
分布、透光性及び機械的強度の評価結果を表1に示す。
【0028】比較例1〜5 射出成形の代わりにプレス成形 (プレス圧1ton/cm2 )
を行なった以外は実施例3と全く同様にして、焼結体を
作成した(比較例1)。
【0029】酸化マグネシウム含量が0.01重量%及び
1.0重量%の金属酸化物混合粉末を用いた以外は、実施
例1と同様にして焼結体を作成した(比較例 2,3)。
【0030】また比較例4は、実施例3において、焼結
温度を1800℃、焼結時間を10時間とし、比較例5は、焼
結温度を2000℃、焼結時間を6時間とした以外は、実施
例3と同様にして焼結体を作成した。得られた焼結体の
結晶粒径分布、透光性及び機械的強度の評価結果を表1
に示す。
【0031】
【表1】
【0032】また上記実施例1〜4及び比較例1〜5に
それぞれ対応する方法で、金型を変え、図1の斜視図及
び図2の断面図(図1のA−A切断面)に示される実際
によく使用される歯列矯正部品形状の焼結体を作成し、
透光性及び機械的強度の評価を行なった。この場合、透
光性については、図2の矢印方向からインライン透過率
(板厚:2.25mm) を測定し、また機械的強度について
は、矢印の方向から一定速度で力を加えて、その時の最
大強度で評価した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、射出成形法により、透
光性及び機械的強度に優れた複雑形状品である歯列矯正
部品を供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において作成した歯列矯正部品の形状を
示す斜視図。
【図2】図1の歯列矯正部品のA−A断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化マグネシウム含量が0.02〜0.08重量
    %となるように調合された酸化マグネシウムと酸化アル
    ミニウムとの金属酸化物混合粉末に、ポリビニルアルコ
    ールを全体の1〜10重量%となるように混合して、酸化
    マグネシウムを均一に分散させる工程、 酸化マグネシウム粉が均一に分散された前記混合粉末
    に、軟化点が50〜90℃のワックスとメルトフローレート
    が 100〜300 g/10分の熱可塑性プラスチックとから成
    るバインダー材を、該バインダー材と前記ポリビニルア
    ルコールとの合計量が全体の35〜70容量%となるように
    添加して混練する工程、 前記混練物を所定形状の成形体に射出成形する工程、 前記成形体から、前記ポリビニルアルコール及びバイン
    ダー材を除去する工程、及び、 前記ポリビニルアルコール及びバインダー材が除去され
    た成形体を、水素雰囲気または真空中において、1600〜
    2000℃で焼結する工程、から成る歯列矯正部品の製造方
    法。
JP22519291A 1991-08-09 1991-08-09 歯列矯正部品の製造方法 Pending JPH0542170A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22519291A JPH0542170A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 歯列矯正部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22519291A JPH0542170A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 歯列矯正部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0542170A true JPH0542170A (ja) 1993-02-23

Family

ID=16825416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22519291A Pending JPH0542170A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 歯列矯正部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0542170A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022384A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Tosoh Corporation 歯列矯正ブラケット及びその製造方法
JP2009209019A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Seiko Epson Corp 透光性セラミックスの製造方法および歯列矯正部材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022384A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Tosoh Corporation 歯列矯正ブラケット及びその製造方法
US8133051B2 (en) 2004-08-27 2012-03-13 Tosoh Corporation Orthodontic bracket and process for producing the same
US8215019B2 (en) 2004-08-27 2012-07-10 Tosoh Corporation Process for producing an orthodontic bracket
JP2009209019A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Seiko Epson Corp 透光性セラミックスの製造方法および歯列矯正部材
EP2098495A3 (en) * 2008-03-05 2010-06-16 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing translucent ceramic and orthodontic member
US8420006B2 (en) 2008-03-05 2013-04-16 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing translucent ceramic and orthodontic member

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5019537A (en) Forming aids for ceramic materials, ceramic bodies formed by using the aids, and process of producing ceramic products
JPH1036901A (ja) 顆粒材料の製法
IL127507A (en) Whisker-reinforced ceramics
CN110436945A (zh) 用于注射模塑组合物的粘合剂
JPH0542170A (ja) 歯列矯正部品の製造方法
JPS63403A (ja) 美術工芸品の素材として有用な塑造用組成物及びその製造方法
JP4452059B2 (ja) 不透明シリカガラス成形体の製造方法
JPH0543308A (ja) 透光性セラミツクスの製造方法
JPS59229403A (ja) 金属焼結部材の製造法および射出成形用バインダ−
JPH075358B2 (ja) 透光性セラミックスの製造方法
JPH0543307A (ja) 透光性セラミツクスの製造方法
JPH04200460A (ja) 歯列矯正部品及びその製造方法
US7303722B2 (en) Method of making tools or components
JPH02101101A (ja) 粉末の射出成形体からバインダーを除去する方法
JPH0543317A (ja) 歯列矯正部品の製造方法
JP2677675B2 (ja) 粉末成形用バインダー及び金属粉末またはセラミック粉末からなる焼結品の製造方法
JPH04198060A (ja) 透光性セラミックス及びその製造方法
JPS591743B2 (ja) 射出成形或は押出し成形用組成物
JPH0134948B2 (ja)
JPH0312353A (ja) バインダー混合物
JP3250455B2 (ja) 発泡セラミックスの製造方法
JPH0557219B2 (ja)
JPH02145704A (ja) 成形用組成物
JPH11278915A (ja) セラミック射出成形用組成物
JPH02194104A (ja) 金属粉末成形焼結用バインダーと同バインダーを使用した焼結体の製造法