JPH0542004Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は容器に袋を自動的に装着する装置に
関するものである。

従来の技術 従来、容器に内袋としてビニール製の袋を装着
するためには手作業で行つたり、袋の縁を容器の
口に固定して袋を押込機や押圧棒によつて押し込
んで装着するようにしている。

考案が解決しようとする問題点 併し乍ら、この様な従来の装着方法に依れば、
手作業で行う場合には手間と時間がかゝり人手が
必要であり、また袋の縁を容器の口に固定して押
込機や押圧棒を用いて装着する場合には押込機や
押圧棒によつて袋を傷付けたり破いたりし、容器
の内面に袋を密着しずらく、容器の形状や大きさ
の変化に対応し難く、装置が大掛かりとなつたり
且つ複雑になり、自動化が困難である等の欠点が
見られる。また、この様な欠点に鑑み、真空吸着
締着装置により開口縁を締着固定した袋に圧縮空
気を吸込んで袋を容器の内面に沿つて密着させる
空気吸入装置を有する袋装着装置が既に提案され
ている（特開昭56−10255号公報）が、圧縮空気
を袋内に吸込んでその圧力によりふくらますもの
であるために、ダクトを有する蓋装置を用するば
かりでなく、容器の容積が大きくしたがつて袋が
大きいときには、長い装着時間（吸込み時間）を
要し、さらに、袋の開口縁の容器の外側への折り
返し部分のまくれ（容器の内側に入ること）が生
じ易く、この折り返し部分のまくれにより容器へ
の物品の収納が防げられるという欠点があつた。

従つて、この考案の目的はこの様な従来におけ
る問題点を解決するために、容器の形状や大きさ
に関係なく、袋を効率的に容器の内面に沿つて密
着させ、袋の折り返し部分のまくれを生ずること
なく、袋を容器に迅速に装着できる袋装着装置を
提供することにある。

問題点を解決するための手段 この考案に依れば、袋装着装置は、機枠の上部
中央に設けられた袋供給装置と、袋供給装置の下
方に設けられた左右横方向に移動可能な真空吸着
締着装置と、運ばれて来る容器を所定位置に停止
させ、保持して上昇する昇降装置と、真空吸着締
着装置により開口縁が保持されている時に、上方
から袋の内面に圧縮空気を吹付ける袋装着用の空
気吹出ノズル、および開口縁が釈放された時に、
側方から容器の開口縁部に沿つて下向き方向に圧
縮空気を吹付けるまくれ防止用の空気吹出ノズル
を有する空気吹出ノズル装置とから構成されてい
る。

作 用 この様な上述の手段に従つて、先ず袋供給装置
によつて供給されたビニール製の袋の開口縁が真
空吸着締着装置によつて掴まれて左右に開かれる
と同時に、容器が下方から上昇され、上方の袋詰
着用の空気吹出ノズルから袋の内面に圧縮空気を
吹き付けるので、袋が容器の内面に沿つて密着さ
れ、押圧棒による押し込みや真空による吸引、さ
らには、吹込みなどに比して効率的かつ迅速に装
着される。また、真空吸着締着装置による保持が
釈放されると、真空吸着締着装置によつて掴まれ
ていた開口縁が容器の外側に折り返されるが、こ
の折り返し部分のまくれを防止するために、側方
のまくれ防止用の空気吹出ノズルから容器の開口
縁部に沿つて下向き方向に圧縮空気が吹き出され
るので、この折り返し部分が容器の内側にまくれ
て容器内への物品の収納に邪魔となることがな
い。

この考案の他に目的や特長および利点は以下の
添付図面に沿つての詳細な説明から明らかになろ
う。

図面の第１，２図に示される様に、この考案の
袋装着装置１は機枠１１の上部中央に設けられた
袋供給装置２と、袋供給装置２の下方に設けられ
た左右横方向に移動可能な真空吸着締着装置４
と、容器Ａを所定位置に停止固定し昇降する昇降
装置６と、真空吸着締着装置４により開口縁が締
着固定された袋１０に圧縮空気を吹付けて袋１０
を容器Ａの内面に沿つて密着させる空気吹出ノズ
ル装置８とから主に構成されている。

図示される様に、袋装着装置１の機枠１１は適
宜な形鋼から枠組状に造られ、ビニール製フイル
ムの袋１０の連続して巻いて成るロール１２が取
付支持されテンシヨンローラ１４および送りロー
ラ１５を介して機枠１１の上部の袋供給装置２に
巻解かれて供給される。袋供給装置２は袋１０を
機枠１１の上部から下方に垂直方向に供給するも
ので、上下二組のローラ１８，１９に複数の無端
状リングまたはベルト２１，２２を掛けて構成さ
れたコンベヤ装置１６，１７から成り両側から袋
１０を挟持したセサンー２３によつて袋１０の下
端が常に所定位置にて停止すべく制御差動される
ようになつている。また、袋１０を所定長さに切
断するようカツターの様な切断装置２５が袋供給
装置２の二組のベルト装置１６，１７の間に設け
られている。更に、袋供給装置２の下部に設けら
れた空気吹出用ノズル装置８は両側に配置された
袋装着用およびまくれ防止用の空気吹出ノズル２
７，２８から成り、袋装着用の空気吹出ノズル２
７は圧縮空気を下方内向きに吹出し、まくれ防止
用の空気吹出ノズル２８は中空の管部材から成り
下部に複数の圧縮空気吹出用のノズル孔が設けら
れていて圧縮空気を下向きに吹出すようにしてい
る。

袋供給装置２の下方に設けられる真空吸着締着
装置４は袋１０の開口縁を吸着保持する左右横方
向に移動可能な真空ヘツド３１と、真空ヘツド３
１により吸着された袋１０の開口縁を掴んで締着
するクランプ３２と、真空ヘツド３１およびクラ
ンプ３２を左右に移動するための空圧ピストンシ
リンダの様な作動装置３３とを有している。真空
ヘツド３１は、左右に開離するよう移動可能な一
対のスライダ３４に回転可能に支持された軸３５
に固着され、袋１０を挟持する内側面に袋１０の
開口縁を吸着するための真空吸着孔３７が設けら
れている。また、クランプ３２は真空ヘツド３１
と同様にスライダ３４に回転可能に支持された軸
３６に固着され、先端部が真空ヘツド３１と協同
して袋１０の開口縁を掴んで締着固持でき、袋１
０の開口縁を掴んだ状態で真空ヘツド３１と一緒
にスライダ３４によつて左右に移動できるように
なつている。各スライダ３４は案内レール３８に
沿つて作動装置３３により左右横方向に滑動出来
るよう構成されている。

袋１０を装着すべき容器Ａを供給するために、
容器供給用のコンベヤ装置４０が機枠１１の下部
中央に設けられていると共に、このコンベヤ装置
４０によつて供給される容器を所定位置で停止さ
せ、保持して上昇するために真空吸着パツド４３
付きのストツパー４２とリフト装置４４とから成
る昇降装置６が設けられている。

この様に構成されたこの考案の袋装着装置にお
いては、ビニールフイルムの筒を偏平に折畳み且
つ袋の底を形成するよう所定に間隔を置いて該筒
を融着接合して成るビニールフイルムのロール１
２が袋装着装置１の機枠１１に取付けられ、テン
シヨンローラ１４および送りローラ１５を経て袋
供給装置２に巻き出されて真空吸着締着装置４の
真空ヘツド３１の間に降下するように位置され
る。すなわち、この場合に袋１０の先端部がセン
サー２３によつて検知されて、例えば数秒後に先
端部が常に所定位置に停止するようにベルト装置
１６，１７が制御作動されるようになつている。
袋１０の先端部が所定位置に停止され、量真空ヘ
ツド３１が閉じられて袋１０の先端部を挟持する
状態となり、同時に切断装置２５のカツターによ
つてビニールフイルムが切断されて所定長さの袋
１０が形成されて容器Ａの供給を待つ。

他方、容器供給用のコンベヤ装置４０によつて
供給される包装用の段ボール箱または発泡スチロ
ール箱等の容器Ａは所定位置にてストツパー４２
によつて停止され且つ真空吸着パツドによつて吸
着固持され、容器Ａへの袋１０の装着準備が出来
る。

従つて、容器Ａが所定位置に固持されると、真
空吸着締着装置４の真空ヘツド３１の真空孔３７
からの真空作用によつて袋１０の開口縁が吸着さ
れ、同時に第３図の右側部分にて示されるように
真空ヘツド３１が軸３５と共に回動されると同時
に、クランプ３２の軸３６も回転されてクランプ
３２の先端が真空ヘツド３１に係合して両部分の
間に袋１０の開口縁が掴まれて締着固持される。
こうして袋１０の開口縁が真空ヘツド３１とクラ
ンプ３２によつて締着固持されると、真空ヘツド
３１とクランプ３２を支持するスライダ３４が案
内レール３８に沿つて空圧ピストンシリンダのよ
うな駆動装置３３によつて左右横方向に移動され
て第４図に示されるように袋１０が開かれる。

この様にして袋１０が開かれると同時に、容器
Ａを固定載置する昇降装置６のリフト装置４４が
作動されて容器Ａが持上げられると共に、空気吹
出ノズル装置８の上方の袋装着用の空気吹出ノズ
ル２７から圧縮空気が吹出されて袋１０に吹付け
られるので、第５図に示されるように袋１０が容
器Ａの内面に密着して装着される。次いで、この
様にして袋１０が容器Ａの内面に密着されたなら
ば、真空吸着締着装置４のクランプ３２が真空ヘ
ツド３１から離されて袋１０の開口縁が真空吸着
締着装置４のクランプ３２と真空ヘツド３１から
釈放されて袋１０の開口縁が容器Ａの外側に折り
返された状態となり、昇降装置６のリフト装置４
４が下降される。同時に、空気吹出ノズル装置８
の側方のまくれ防止用の空気吹出ノズル２８から
圧縮空気が容器Ａの外面に下向き方向に吹出され
て袋１０の折返し部分がまくれ上がるのが防止さ
れる（第６図）。この様にして袋１０が完全に容
器Ａの内面に密着して装着されたならば、昇降装
置６の真空吸着パツド４３が不作動にされて容器
Ａが真空吸着パツトから自由にされ、ストツパー
４２が下方に引つ込められて袋１０が装着された
容器Ａはコンベヤ装置４０によつて機外に送り出
され、袋１０の容器Ａへの完全な装着が完了され
る。

この様に構成されたこの考案の実施例である袋
装着装置に依れば、連続的供給されるビニールフ
イルムをカツターの様な切断装置によつて所定長
さに切断し、袋の開口縁を真空へツドにより吸着
保持すると共にクランプとの協同によつて締着固
持して確実に掴むことが出来、袋の開口縁を掴ん
だ真空ヘツドとクランプがスライダによつて左右
に移動することにより袋を好適に聞くよう出来る
と共に、圧縮空気の吹付けによつて昇降装置のリ
フト装置により上昇される容器の内面に袋を好適
に密着して装着することができ、袋の開口縁の釈
放時に容器の開口縁に沿つて下向き方向に圧縮空
気を吹付けることによつて袋の縁のまくれを防止
することが出来、またコンベヤ装置によつて供給
される容器を真空吸着パツド付ストツパーによつ
て確実に停止すると同時に吸着固持するので容器
をしつかりと所定位置に停止固定でき、袋のフイ
ルムを何等損傷することなく袋を容器に確実に装
着できると共に、袋供給装置、真空吸着締着装
置、昇降装置および空気吹出ノズル装置を簡単に
且つ故障もないように構成できる等の効果を有す
るものである。

考案の効果 この考案によれば、袋の開口縁が保持されてい
る時に、上方から袋の内面に圧縮空気を吹付ける
袋装着用の空気吹出しノズル、および開口縁が釈
放されている時に、側方から容器の開口縁部に沿
つて下向き方向に圧縮空気を吹付けるまくれ防止
用の空気吹出しノズルを有する空気吹出しノズル
装置から構成されているので、容器の形状や大き
さに関係なく、また、袋の折り返し部分がまくれ
ることなく、効率的かつ迅速に袋を容器に装着で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の袋装着装置の正面図、第２
図は側面図、第３図は真空ヘツドとクランプの開
いた状態を左側に閉じた状態を右側に各々示す
図、第４，５，６図は袋の装着状態を段階的に順
序をもつて示す図である。図中、２……袋供給装
置、４……真空吸着締着装置、６……昇降装置、
８……空気吹出ノズル装置、１０……袋、１１…
…機枠、１２……ロール、１４……テンシヨンロ
ーラ、１５……送りローラ、１６，１７……ベル
ト装置、１８，１９……ローラ、２１，２２……
ベルト、２３……センサー、２５……切断装置、
２７……袋装着用の空気吹出ノズル、２８……ま
くれ防止用の空気吹出ノズル、３１……真空ヘツ
ド、３２……作動装置、３４……スライダ、３
５，３６……軸、３７……真空吸着孔、３８……
案内レール、４０……コンベヤ装置、４２……ス
トツパー、４３……真空吸着パツド、４４……リ
フト装置、Ａ……容器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠の上部中央に設けられた袋供給装置と、こ
   の袋供給装置の下方に設けられた左右横方向に移
   動可能な真空吸着締着装置と、運ばれて来る容器
   を所定位置に停止させ、保持して上昇する昇降装
   置と、前記真空吸着締着装置により開口縁が保持
   されている時に、上方から袋の内面に圧縮空気を
   吹付ける袋装着用の空気吹出ノズル、および開口
   縁が釈放された時に、側方から容器の開口縁部に
   沿つて下向き方向に圧縮空気を吹付けるまくれ防
   止用の空気吹出ノズルを有する空気吹出ノズル装
   置とから成ることを特徴とする袋装着装置。