JPH0541994A - 化合物tan−1446およびその製造法 - Google Patents

化合物tan−1446およびその製造法

Info

Publication number
JPH0541994A
JPH0541994A JP4014863A JP1486392A JPH0541994A JP H0541994 A JPH0541994 A JP H0541994A JP 4014863 A JP4014863 A JP 4014863A JP 1486392 A JP1486392 A JP 1486392A JP H0541994 A JPH0541994 A JP H0541994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tan
spectrum
absorption
soluble substance
methanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4014863A
Other languages
English (en)
Inventor
Takenori Ishimaru
武範 石丸
Setsuo Harada
節夫 原田
Shigetoshi Tsuboya
重利 坪谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP4014863A priority Critical patent/JPH0541994A/ja
Publication of JPH0541994A publication Critical patent/JPH0541994A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗アンジオテンシンII作用を示す新規化合
物の提供。 【構成】 ペニシリウム レストリクツムの代謝産物で
ある酸性脂溶性物質であるTAN−1446。分子式C
17225(分子量306)のTAN−1446A、分
子式C31449(分子量560)のTAN−1446
Bおよび分子式C17245(分子量308)のTAN
−1446Cに分画できる。 【効果】 本発明の化合物は低毒性であり、抗アンジオ
テンシンII作用によりすぐれた高血圧、うっ血性心不
全の予防および治療効果、利尿効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗高血圧剤および利尿
剤としての、またうっ血性心不全の治療剤として有用な
抗アンジオテンシンII(AII)作用剤である新規化合
物TAN−1446(以下「TAN−1446」と略称す
ることもあり、これにはA、BおよびCの3成分が包含
されるが、特に断りのない限りTAN−1446A、B
およびCの総称として用いる。)に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物は、生理活性ペプチド、
アンジオテンシンII(AII)の細胞膜上のレセプター
への結合に拮抗することにより、アンジオテンシンII
(AII)による刺激によって生ずる多数の生物学的応答
(例えば、血管収縮)を阻害し、そしてそれ故にアンジオ
テンシンII誘起高血圧を軽減するのに有用であり、そ
してまたうっ血性心不全の治療および利尿剤としても有
用である。
【0003】アンジオテンシンノーゲンはレニンにより
アンジオテンシンIに変換され、このものは次にアンジ
オテンシン変換酵素によってアンジオテンシンII(A
II)に変換される。後者の物質は、強力な昇圧剤であ
ってラット、ブタ、イヌおよびヒトのような種々な哺乳
動物における高血圧を生ずる原因物質として存在する。
本発明の化合物は、AIIによる高血圧を有する哺乳動
物に投与することによって、血圧を減少させるのに有用
である。
【0004】公表特許公報 平3−501020号およ
び特開昭63−23868号公報は、アンジオテンシン
IIレセプター阻害イミダゾールを開示している。ま
た、米国特許第4,880,804号は、アンジオテンシ
ンIIレセプター阻害ベンズイミダゾールを開示してい
る。
【0005】アンジオテンシンIIレセプターについて
は、現在Dup753[ジャーナルオブ ファーマコロジ
ー アンド イクスペリメンタル セラピュティクス
(J.Pharmacol.Exp.Ther.)255、584(19
90)]あるいはCGP42112A[バイオケミカル
アンド バイオフィジカル リサーチ コミュニケーシ
ョン(Biochem.Biophys.Res.Commun.)163
284(1989)]に強い親和性を有するSite1(Type
B)とPD123177[ジャーナル オブファーマコロ
ジー アンド イクスペリメンタル セラピュティクス
(J.Pharmacol.Exp.Ther.)255、584(19
90)]あるいはEX−89[バイオケミカル アンド
バイオフィジカル リサーチ コミュニケーション(Bi
ochem.Biophys.Res.Commun.)163、284(1
989)]に親和性を有するSite2(TypeA)が知られて
いる。しかしながら、現在知られているアンジオテンシ
ンIIによる生理作用、例えば血管収縮作用あるいは副
腎からのアルドステロン放出促進作用などはSite1(T
ypeB)レセプターを介して作用しているものと考えられ
ており、Site2(TypeA)レセプターを介した生理作用
についてはまだ十分知られていない。また、両レセプタ
ーはジチオスレイトールに対する感受性の違いが知られ
ており、Site1(TypeB)はジチオスレイトール処理に
より不活化されることが知られている[ジャーナル オ
ブ カルジオバスキュラー ファーマコロジー(J.Ca
rdiovasc.Pharmacol.)16(Suppl4):S25(19
90)]。これらの状況から、Site1(TypeB)レセプタ
ーに作用する物質には、十分な薬理作用を持つ薬剤開発
が期待され、鋭意研究が行なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】利尿剤、カルシウム拮
抗剤およびベータ遮断剤に加えて、アンジオテンシン変
換酵素(ACE)阻害剤が降圧剤として使用されている。
しかしながら、ACE阻害剤はしばしばレニンの二次的
な増加を引き起し、それがACE阻害剤の阻害作用を制
限すること[カルジオバスキュラー ドラグ レビュウ
ー(Cardiovascular Drug Reviews)84(198
8)]、またブラジキニン作用を強化すること[ランセッ
ト(Lancet)1116(1987)]から、空咳のような
ヒトにおける副作用を与える。さらにAIIの生成には
ACE以外のペプチジルジペプチダーゼが関与すること
が出来るので、ACE阻害剤は全てのAIIの形成を阻
止するものではない[ジャーナル オブ カルジオバス
キュラー ファーマコロジー(J.Cardiovasc.Pharm
acol.)8(suppl10):S100(1986)]。これに
対して、AIIアンタゴニストはAII源とは関係な
く、それ自体のレセプターにおいて全てのAIIを阻害
するので、AIIの生物学的応答を特異的に阻害するこ
とが出来る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は前記した状況に
鑑み、強い抗アンジオテンシンII作用を示す新規化合
物を新たに微生物代謝産物中に探索した結果、強力な拮
抗作用を示すTAN−1446A、BおよびCを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、
(1)TAN−1446またはその塩、および(2)ペニシ
リウム属に属するTAN−1446A、Bおよび/また
はC生産菌を培養し、培養物中にTAN−1446A,
Bおよび/またはCを蓄積せしめ、これを採取すること
を特徴とするTAN−1446A、Bおよび/または
C、またはこれらの塩の製造法および(3)TAN−14
46A、Bおよび/またはCを生産する能力を有する微
生物ペニシリウム レストリクツムFL−8950(Pe
nicillium restrictum FL−8950)を提供するも
のである。
【0008】本発明で使用されるTAN−1446A、
Bおよび/またはCを生産する菌としては、ペニシリウ
ム属に属し、TAN−1446A、Bおよび/またはC
を産生する能力を有する微生物であれば、いずれのもの
でもよい。その例としては、本発明者らにより大分県の
土壌より分離されたペニシリウム レストリクツムFL
−8950株が挙げられる。本菌株の菌学的性質は下記
のとおりである。
【0009】(a) 形態的特徴 FL−8950株は麦芽エキス寒天培地、ポテトデキス
トローズ寒天培地などで良好に生育し、コロニーは通常
むら毛状で、その気菌糸は白色である。分生子の形成は
概して不良である。菌糸は透明で隔壁を有しており、分
生子柄は主に気生菌糸より直生している。分生子柄は分
枝せず単生し、短く(10〜30μm)、その表面は平滑
である。分生子柄先端には2〜6本のフィアライド(Ph
ialides)しかなく、また分生子の形成も少なく、5〜2
0個である。箒状体(Penicilli)の形成は非常に悪い。
分生子は球状または楕円型で、2.0〜3.0μmの長さ
を持ち、その表面は概して粗であり、またその分生子鎖
は不規則である。
【0010】(b) 各培地上での性状 各培地上で28℃、2週間培養した場合の観察結果を表
1および表2に示す。
【0011】
【表1】
【表2】
【0012】(c) 生理学的性状 本菌学の生育条件はポテトデキストローズ寒天培地を用
いて調べた。生育最適温度は23〜30.5℃で、最適p
Hは3〜6であった。生育温度範囲は8〜37℃で、p
H2.5〜7.5のpH生育範囲を示した。
【0013】以上の結果、主に形態的特徴を基にして、
ア・マニュアル・オブ・ザ・ペニシリア(A Manual
of the Penicillia)(1949年、ザ・ウィリアムス
・アンド・ウィルキンス カンパニー(The Williams
nd Wilkins Company)刊)およびザ・ジーナス・ペ
ニシリウム・アンド・イッツ・テレオモルフィック・ス
テイツ・ユーペニシリウム・アンド・タラロマイセス
(The Genus Penicillium and its teleomorphi
c states Eupenicillium and Talaromyces)(19
79年、アカデミック・プレス(Academic Press)刊)
を参考にして、本菌株をペニシリウム レストリクツム
(Penicillium restrictum Gilmanand Abbott)と
同定した。
【0014】本菌株ペニシリウム レストリクツム(
enicillium restrictum) FL−8950は、平成3
年2月4日に財団法人発酵研究所(IFO)に受託番号I
FO32369として、また平成3年3月11日に通商
産業省工業技術院微生物工業技術研究所(FRI)にブタ
ペスト条約の下、受託番号FERM BP−3301と
してそれぞれ寄託されている。
【0015】ペニシリウム属に属するTAN−1446
の生産株は、他の糸状菌と同様に、たとえば紫外線、エ
ックス線、放射線などの照射、単胞子分離、種々の変異
処理、その他の手段で変異させることが出来、このよう
な変異株あるいは自然に得られる突然変異株であって
も、前記した分類学的性状とその比較において実質的に
別種とするに足らず、しかも当該化合物を生産する性質
を有するものは、すべて本発明方法に利用し得る。
【0016】当該化合物生産菌の培養に用いられる培地
は該菌が利用し得る栄養源を含むものなら、液状でも固
状でもよいが、大量に処理するときには液体培地を用い
るのがより適当である。培地には、当該化合物生産菌が
同化し得る炭素源、窒素源、無機物質、微量栄養源が適
宜配合される。炭素源としては、たとえばブドウ糖、乳
糖、ショ糖、麦芽糖、デキストリン、澱粉、グリセリ
ン、マンニトール、ソルビトール、油脂類(例、大豆
油、ラード油、チキン油など)、n−パラフィンその他
が、窒素源としては、たとえば肉エキス、酵母エキス、
乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティープ・リカー、ペプ
トン、綿実粉、廃糖蜜、尿素、アンモニウム塩類(例、
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、酢酸アンモウニムなど)その他が用いられる。さら
にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムな
どを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト、ニッケ
ルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸などの塩類や酢酸、
プロピオン酸などの有機酸の塩類が適宜用いられる。そ
の他、アミノ酸(例、グルタミン酸、アスパラギン酸、
アラニン、リジン、メチオニン、プロリンなど)、ペプ
チド(例、ジペプチド、トリペプチドなど)、ビタミン類
(例、B1、B2、ニコチン酸、B12、Cなど)、核酸類
(例、プリン、ピリミジン、その誘導体など)等を含有さ
せてもよい。もちろん、培地のpHを調節する目的で無
機または有機の酸またはアルカリ類、緩衝剤等を加え、
あるいは消泡の目的で油脂類、界面活性剤等の適量を添
加して差し支えない。液体培養に際しては、培地のpH
は中性付近、特にpH3〜6が好ましい。培養温度は約
23℃〜30.5℃、培養時間は約72時間〜136時
間が好ましい。培養の経過にともなって生産されるTA
N−1446は牛副腎の膜画分を粗レセプターとし、
125I−AII[4−イオドチロシル アンジオテンシン
II(ヒコーマン)、81.4TBq/mmol、デュポン/エ
ヌ・イー・エム リサーチプロダクト、米国]をラジオ
・リガンドとするラジオ・レセプター測定により定量さ
れる。通常、5日の培養でTAN−1446の生産量は
最高に達する。
【0017】培養物中TAN−1446は菌体およびろ
液中に含まれるので、培養液をpH2ないし7、好まし
くはpH2.5ないし5に調整後、有機溶媒たとえばメタ
ノールあるいはアセトンなどを加え、撹拌、抽出、ろ過
の工程により抽出液を得る。得られた抽出液を減圧濃縮
後、濃縮水溶液に水と混和しない有機溶媒、たとえばジ
クロロメタン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトンあ
るいはイソブタノールなどを加え、活性物質を抽出する
方法あるいは濃縮水溶液を吸着性樹脂、たとえばアンバ
ーライトXAD−II(ローム・アンド・ハース社製、
米国)、ダイアイオンHP−20およびSP−207(三
菱化成社製)あるいは活性炭(武田薬品製)などを用いた
クロマトグラフィーに付す方法などが有利に用いられ
る。カラムから目的の活性物質を溶出するには、水また
は含水溶媒、たとえば含水メタノール、含水アセトン、
イソブタノール水などが有利に用いられる。かくして得
られた抽出液あるいは溶出液を減圧下濃縮すると、TA
N−1446を含有する粗物質が得られる。
【0018】粗物質をさらに精製し、純粋なTAN−1
446A、Bおよび/またはCを得るには種々のクロマ
トグラフィー法が有利に用いられる。担体としては、た
とえばダイアイオンHP−20、シリカゲル、セルロー
ス、セファデックスLH−20(ファルマシア社製、ス
ウェーデン)などが用いられ、これらは通常カラムクロ
マトグラフィー法で行われる。カラムから活性物質を溶
出するには使用する担体によって異なるが適当な有機溶
媒たとえばヘキサン、トルエン、酢酸エチル、ジクロロ
エタン、アセトン、メタノールあるいは水などの単独あ
るいは混合溶媒系が用いられる。
【0019】また分取用高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)によってもTAN−1446A、BおよびC
を精製することができる。担体としてはオクタデシルシ
ラン(ODS)系およびシリカゲル系のものが有利に用い
られる。移動相は担体によって異なるがたとえばODS
の場合メタノールあるいはアセトニトリルと塩類含有水
溶液の混合溶液が有利に用いられる。分画された画分は
そのまま濃縮するかあるいは有機溶媒で抽出後、抽出液
を濃縮し、適宜の結晶溶媒などを加えると、TAN−1
446A、BあるいはCが粉末あるいは結晶として得ら
れる。後記実施例3および4で得られたTAN−144
6A、BおよびCの物理化学的性状は表3ないし表5に
示した通りである。
【0020】前記した化合物の薬理学的に許容される塩
としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属
塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属
塩あるいはアンモニウム塩、モノ−、ジ−、トリ−また
はテトラ−C1-3アルキル(メチル、エチル、プロピル
等)アンモニウムなどのアンモニウム塩等があげられ、
これら塩を調製するには自体公知の方法によって行われ
る。またTAN−1446Aおよびその塩は極性溶媒、
たとえばメタノール、水などに溶解すると、これらとの
付加物を形成する。 表3TAN−1446A (1)外観: 黄色粉末 (2)比旋光度: [α]D+140°(c0.43、クロロホルム
中、27℃) (3)分子量測定値: m/z306(M+)、(EI−マス・ス
ペクトルより) (4)元素分析値: (%) (水分0.2モルとして計算) 実測値: C,65.91; H,7.51 計算値: C,65.88; H,7.28; O,26.84 (5)分子式: C17225 (6)UVスペクトル:アセトニトリル中、極大値:215
nm(ε12,600),227(12,400), 323(1
0,600), 400(2,400) (7)IRスペクトル: KBr錠剤中、主な吸収を示す(波
数、cm-1):3410,2950, 2930, 2860,
1670, 1640, 1580, 1500,1470,
1420, 1360, 1270, 1200, 1160,
1130,1080, 1050, 1010,960,8
80,840,810, 760,730, 610, 57
0 (8)13C NMRスペクトル: CDCl3中、50℃、7
5MHz、δppm:182.78(Q), 179.08(Q),
174.27(Q), 166.67(CH),141.53
(Q), 114.82(CH), 110.94(Q), 101.
30(Q),81.70(CH), 33.89(CH2), 32.
42(CH2), 31.74(CH2),29.25(CH2), 2
9.07(CH2), 24.86(CH2), 22.61(C
2),13.97(CH3) [ただし、CHはメチン基、CH2はメチレン基、CH3
はメチル基およびQは四級炭素を示す] (9)呈色反応: 陽性: リンモリブデン酸、濃硫酸、バートン反応 陰性: ニンヒドリン (10)HPLC: 担体 : ODS,YMC−Pack A−312 移動相: 54%アセトニトリル/0.01Mリン酸緩衝
液(pH3.0) 流速 : 2ml/min 検出法: UV吸収、214nm 溶出時間 : 3.5分 (11)TLC: 担体 : シリカゲル60F254(メルク社製) 展開溶媒 : 酢酸エチル−メタノール(9:1) Rf値 : 0.38 (12)性質:酸性脂溶性物質 (13)構造式:下記式で示される。
【0021】
【化1】
【0022】表4TAN−1446B (1)外観: 無色結晶 (2)融点: 120−122℃ (3)比旋光度: [α]D−119°(c0.36、メタノール
中、26℃) (4)分子量測定値: m/z560(M+)、(EI−マス・ス
ペクトルより) (5)元素分析値: (%) 実測値: C,66.49; H,8.03 計算値: C,66.41; H,7.91; O,25.68 (6)分子式: C31449 (7)UVスペクトル: メタノール中、極大値: 214nm
(ε25,500),223(22,800,肩), 255(1
0,200), 315(3,900) (8)IRスペクトル: KBr錠剤中、主な吸収を示す(波
数、cm-1):3440,3200,2950, 2930,
2850, 1710,1690, 1630,1580,
1450, 1440, 1410, 1380,1340,
1250,1230,1220,1200, 1170,
1150, 1130, 1110,1100,1060,
1010, 880,840,810, 780, 720,
560 (9)13C NMRスペクトル: DMSO−d6中、75M
Hz、δppm:207.36(Q), 172.66(Q), 17
0.51(Q), 158.95(Q),150.43(Q), 13
8.55(Q), 112.24(Q), 108.30(Q),10
7.29(CH), 102.98(Q), 74.30(CH),
72.13(CH2),67.50(CH), 59.11(Q),
52.19(CH3), 47.22(CH),40.82(C
2), 38.54(CH), 35.74(CH2), 33.69
(CH2),33.60(CH2), 31.20(CH2), 28.
98(CH2), 28.65(CH2),27.19(CH2), 2
4.79(CH2), 22.03(CH2), 18.02(C
3),13.87(CH3), 11.14(CH3), 8.46
(CH3) (10)呈色反応: 陽性: リンモリブデン酸、濃硫酸、バートン反応 陰性: ニンヒドリン (11)HPLC: 担体 : ODS,YMC−Pack A−312 移動相 : 70%アセトニトリル/0.01Mリン酸緩衝
液(pH6.3) 流速 : 2ml/min 検出法 : UV吸収、214nm 溶出時間 : 5.5分 (12)TLC: 担体 : シリカゲル60F254(メルク社製) 1) 展開溶媒: 酢酸エチル−メタノール(9:1) Rf値 : 0.90 2) 展開溶媒: ヘキサン−酢酸エチル(1:1) Rf値 : 0.51 (13)性質:酸性脂溶性物質
【0023】表5TAN−1446C (1)外観: 薄褐色粉末 (2)比旋光度: [α]D−74°(c0.32、メタノール
中、26℃) (3)分子量測定値: m/z308(M+)、(EI−マス・ス
ペクトルより) (4)元素分析値: (%) (水分0.5モルとして計算) 実測値: C,64.14; H,7.62 計算値: C,64.33; H,7.94; O,27.73 (5)分子式: C17245 (6)UVスペクトル: メタノール中、極大値: 216nm
(ε25,000),253(11,300), 314(3,6
00) (7)IRスペクトル: KBr錠剤中、主な吸収を示す(波
数、cm-1):3400,2950,2930, 2850,
1650, 1590, 1470, 1420,1380,
1350, 1270, 1200, 1180,1160,
1100,1090, 830, 800, 730, 62
0,570 (8)13C NMRスペクトル: DMSO−d6中、75
MHz、δppm:172.72(Q), 158.25(Q), 1
56.91(Q), 141.52(Q),112.71(Q), 1
06.15(CH), 98.88(Q), 73.33(CH),6
3.38(CH2), 35.29(CH2), 33.90(C
2), 31.27(CH2),29.09(CH2), 28.72
(CH2), 24.93(CH2), 22.10(CH2),13.
90(CH3) (9)呈色反応: 陽性: リンモリブデン酸、濃硫酸、バートン反応 陰性: ニンヒドリン (10)HPLC: 担体 : ODS,YMC−Pack A−312 移動相: 54%アセトニトリル/0.01Mリン酸緩衝
液(pH3.0) 流速 : 2ml/min 検出法: UV吸収、214nm 溶出時間 : 6.7分 (11)TLC: 担体 : シリカゲル60F254(メルク社製) 展開溶媒 : 酢酸エチル−メタノール(9:1) Rf値 : 0.44 (12)性質:酸性脂溶性物質 (13)構造式:下記式で示される。
【0024】
【化2】
【0025】次に、TAN−1446の生物活性につい
て説明する。アンジオテンシンII阻害活性測定には以
下の2つの方法を用いた。 (a)ラジオ・レセプター測定 アンジオテンシンII・ラジオ・レセプター測定は牛副
腎を用いて行った。十分脂肪を取り除いた副腎(40g)
を600mlの50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)中
で、ポリトロン・ホモゲナイザーを用いてホモゲナイズ
した。ガーゼで濾過後、1,500gで10分遠沈し、そ
の上清(550ml)を更に40,000gで20分遠沈し
た。沈澱物をTPE緩衝液[50mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.4)、0.1mMPMSF(Phenylmethylsulfonyl
Fluoride)、1mMEDTA(Ethylene−diaminotetr
aacetic acid)]で2回洗浄し、粗レセプター膜画分と
して−80℃で保存し、必要に応じてTPE緩衝液に懸
濁して用いた。
【0026】結合実験は、ラジオ・リガンドとして、
125I−AII[4−イオドチロシルアンジオテンシンI
I(ヒコーマン)、81.4TBq/mmol、デュポン/エヌ
・イー・エム リサーチ・プロダクト]を514Bq(5
0μl)を添加し、粗膜画分(400μg、100μl)およ
びサンプル(10μl)の全容量0.21mlで行った。非特
異的結合量は、1×10-7Mの非放射性アンジオテンシ
ンIIを添加して測定した。反応は0.21mlTPE緩
衝液中で、室温、30分間行った。反応後、セルハーベ
スタ(290PHD、ケンブリッジ・テクノロジー社
製、英国)を用いて、グラスフィルター(GF/B、ワッ
トマン社製、米国)上に急速濾過して反応を止め、30
0μlの10mMナトリウム、カリウム−リン酸緩衝液(p
H7.4)で3回洗浄し、フィルター上に残存する放射能
率をガンマ・カウンターで測定した。活性は50%阻害
するサンプル濃度(μg/ml)をIC50値として示した。
【0027】(b)モルモット回腸収縮阻害作用測定 1昼夜断食させたモルモット(Std.Hartley、雄、2
50g、日本エスエルシー製)から、脳震盪後、頚動脈よ
り放血し、回腸を取り出した。約3cmの断片を20mlの
タイロード緩衝液を含むマグヌス管中に0.5gの張力を
かけて懸垂した。この間、37℃に保温し、混合ガス
(95%O2、5%CO2)を小泡にして通気した。サンプ
ルを加えて5分間安定化させ、6×10-9Mのアンジオ
テンシンIIを添加して回腸を収縮させ、サンプル無添
加の収縮を阻害する程度を百分率で示した。収縮は等張
カトランスデューカー(ME−4013、駿河電子社製)
を用い、記録計(レクチホリ8K、日本電子三栄社製)上
に記録した。サンプルの活性は最大収縮の50%阻害を
示す濃度をED50(μg/ml)値として示した。結果を表
6に示す。
【0028】
【表6】
【0029】表6から明らかなように、TAN−144
6はアンジオテンシンII受容体に対し強い結合阻害活
性を示した。
【0030】TAN−1446の急性毒性を調べるた
め、マウスを用いたTAN−1446AおよびBの腹腔
内および経口投与による試験を行った結果、それぞれ投
与量400mg/kgで何らの毒性も観察されなかった。以
上の物理化学的性状および生物学的性状より明らかなよ
うに、TAN−1446は新規化合物であり、毒性もほ
とんど認められず抗アンジオテンシンII作用を示し、
たとえば、高血圧あるいはうっ血性心不全などの予防お
よび治療薬あるいは利尿剤として有用な物質である。T
AN−1446の製剤は該化合物またはその塩を薬理学
的に許容される担体と混合することにより得られる。本
剤は自体公知の方法に従い、たとえば、点滴剤、注射
剤、カプセル剤、錠剤、座剤、液剤、懸濁液およびその
他の医薬として適切な剤型で提供できる。
【0031】非経口剤、例えば注射剤を製造する際に
は、等張化剤(例、グルコース、D−ソルビトール、D
−マンニトール、塩化ナトリウム等)、保存剤(例、ベン
ジルアルコール、クロロブタノール、パラヒドロキシ安
息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸、プロピル
等)、抗凝固剤(例、デキストラン硫酸、ヘパリン等)お
よび緩衝液(例、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液
等)等が用いられてもよい。経口剤としては、カプセル
剤、錠剤、シロップ剤、散剤、顆粒剤等の剤型とし、添
加剤、たとえば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色
剤、矯味剤、安定剤等が含まれてもよい。投与法につい
ては、例えば化合物TAN−1446ナトリウム塩を注
射剤あるいは、点滴剤として皮下、静脈内または筋肉内
に約0.1ないし20mg/kg/日、好ましくは0.2ない
し10mg/kg/日投与する。経口剤としては約0.1な
いし50mg/kg/日、好ましくは0.5ないし20mg/k
g/日投与されることが望ましい。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、これによって本発明が限定されるものでは
ない。なお、培地に於けるパーセント(%)は、特に断り
のない限り、重量/容量パーセントを表示する。 実施例1 ポテト デキストローズ ブロス(ディフコ社製、米国)
24g、寒天20gおよび水1リットルから成る斜面培地
上で、28℃で、7日間培養したペニシリウムレストリ
クツムFL−8950株(IFO−32369、FER
M BP−3301)を、2%ブドウ糖、3%麦芽糖、
1.5%生大豆粉(SBF)、1.0%コーン・スティープ
・リカー(CSL)、0.5%ペプトン、0.3%酵母エキ
スおよび0.3%NaClを含む40mlの種培地(pH6.
0)に接種し、200ml容三角フラスコ中で、28℃、
48時間回転振とう機上で培養し、種培養を得た。得ら
れた種培養液1mlを、200ml容三角フラスコ内の主培
地40ml[1%グルコース、4%デキストリン、0.5%
生大豆粉(SBF)、0.5%麦芽エキス、0.5%ポリペ
プトン、0.2%酵母エキス、0.05%硫酸第一鉄、
0.05%硫酸マグネシウム、0.05%硫酸マンガン、
0.1%リン酸二水素カリウムおよび0.5%炭酸カルシ
ウムを含む](pH7.0)に移植し、28℃、230回転
/分の回転振とう機上で、114時間培養した。
【0033】実施例2 ポテト デキストローズ ブロス24g、寒天20gおよ
び水1リットルから成る斜面培地上で、28℃で、7日
間培養したペニシリウム レストリクツムFL−895
0株を2%ブドウ糖、3%麦芽糖、1.5%生大豆粉(S
BF)、1.0%コーン・スティープ・リカー(CSL)、
0.5%ペプトン、0.3%酵母エキスおよび0.3%Na
Clを含む40mlの種培地(pH6.0)に接種し、200m
l容三角フラスコ中で、28℃、48時間回転振とう機
上で培養し、前培養を得た。得られた前培養液全容を、
2000ml容坂口フラスコ内の500mlの種培地に移植
し、28℃、48時間往復振とう機上で培養し、種培養
を得た。このようにして得た種培養液1000mlを20
0リットル容ステンレス・スティール・タンク内の1%
グルコース、4%デキストリン、0.5%生大豆粉(SB
F)、0.5%麦芽エキス、0.5%ポリペプトン、0.2
%酵母エキス、0.05%硫酸第一鉄、0.05%硫酸マ
グネシウム、0.1%リン酸二水素カリウム、0.5%炭
酸カルシウム、0.05%アクトコール(武田薬品工業社
製)および0.01%シリコン(新越化学工業)を含む12
0リットルの主培地(pH7.0)に移植し、24℃、通
気・120リットル/分、撹拌・170回転/分、内圧
・1kg/cm2の条件で、114時間培養した。
【0034】実施例3 実施例1で得られた培養液(2.3リットル)にアセトン
(2.3リットル)を加え、30分間撹拌後、濾過補助剤
として、ハイフロスーパーセル(ジョンズ・マンビル社
製、米国)を用いて濾過した。濾液を濃縮後、濃縮液(1
リットル)をpH3に調整し、酢酸エチル(500ml×2)
で抽出した。抽出液を水(300ml)で洗浄後、濃縮乾固
し、粗油状物(2.1g)を得た。粗油状物をシリカゲル
(100ml)のカラムクロマトグラフィーに付した。活性
成分をヘキサン−酢酸エチル(1:4)、酢酸エチル、酢
酸エチル−メタノール(9:1〜1:1)で溶出した。溶出
液を濃縮乾固し、残渣(1.0g)を再度シリカゲル(10
0ml)のカラムクロマトグラフィーに付した。TAN−
1446Aを含む画分として、クロロフォルム−メタノ
ール(97:3〜90:10)溶出画分を集め、濃縮乾固し
て粗物質(429mg)を得た。この粗物質(300mg)をセ
ファデックスLH−20(500ml)のカラムクロマトグ
ラフィーに付し、メタノールで溶出分画した。HPLC
で単一ピークを示す画分を集め、濃縮、乾固した。残渣
に少量のメタノールを加え、析出物を濾過して、粉末
(26mg)を得た。同様に処理して得られた粉末(74mg)
を合し、酢酸エチルに溶解後、0.05N塩酸、1M食
塩水で順次洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸ナトリウム
で脱水後、濃縮乾固し、TAN−1446Aの粉末(8
1mg)を得た。得られた粉末をメタノールで結晶化し、
TAN−1446Aのメタノール付加物(37mg)を淡黄
色結晶として得た。 融点:73−76℃ 比旋光度:[α]D+41°(c 0.40、メタノール中、
26℃) SI−マス・スペクトラム: m/z306(M+−32) 元素分析値: 分子式C18266として、 計算値: C,63.89; H,7.74; O,28.37 実測値: C,63.91; H,7.89(%) UVスペクトル: メタノール中、極大値: 217nm(ε
32,400),255(12,300), 312(4,30
0) IRスペクトル: KBr錠剤中、主な吸収を示す(波数、
cm-1): 3420,3320,2950, 2920,28
50, 1670, 1640, 1590,1500, 14
70, 1420, 1380,1360, 1350,12
70,1240,1210, 1160, 1090,101
0, 960,920,840, 800,740, 58
0, 56013 C NMRスペクトル:CD3OD中、75MHz、δpp
m: 173.01(Q),161.30(Q), 160.82
(Q), 145.18(Q), 114.79(Q),107.47
(CH), 99.54(Q), 96.63(CH), 67.31
(CH),36.59(CH2), 35.29(CH2),33.0
6(CH2),30.70 (CH2),30.47(CH2), 2
6.75(CH2), 23.75(CH2),14.47 (CH3) 構造式:下記式で示される。
【0035】
【化3】
【0036】実施例4 実施例2で得られた培養液(100リットル)にメタノー
ル(200リットル)を加え、30分間撹拌後、濾過補助
剤として、ラジオライト600(昭和化学工業社製)を用
いて濾過した。濾液(270リットル)を濃縮後、濃縮液
(60リットル)をpH3に調整し、酢酸エチル(20リッ
トル×2)で抽出した。抽出液を水(13リットル)で洗
浄後、濃縮乾固した。残渣をヘキサン(3リットル)で洗
浄し、粗油状物(54g)を得た。同様に処理して得られ
た粗油状物(34g)を合し、シリカゲル(2リットル)の
カラムクロマトグラフィーに付した。活性成分をヘキサ
ン−酢酸エチル(9:1〜1:9)の混合溶媒で順次溶出
し、分画した。TAN−1446Bを含む画分としてヘ
キサン−酢酸エチル(2:1〜3:2)溶出画分を集め、濃
縮乾固した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化
し、TAN−1446Bの結晶(2.8g)を得た。
【0037】TAN−1446AおよびCを含む画分と
しては、ヘキサン−酢酸エチル(1:1〜1:9)溶出画分
を集め、濃縮乾固し、粗物質(20.0g)を得た。この粗
物質全量をセファデックスLH−20(2.5リットル)
のカラムクロマトグラフィーに付し、メタノールで溶出
分画した。この操作をさらに2回繰り返し、TAN−1
446Aを含む粗物質(1.34g)とTAN−1446C
を含む粗物質(1.36g)とを得た。TAN−1446C
を含む粗物質をセファデックスLH−20(2.5リット
ル)のカラムクロマトグラフィーに付し、メタノールで
溶出分画した。HPLCで単一ピークを示す画分を集
め、濃縮、乾固して、粉末(1.1g)を得た。得られた粉
末(100mg)を酢酸エチルに溶解後、0.05M塩酸、
1M食塩水で順次洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸ナト
リウムで脱水後、濃縮乾固して、TAN−1446Cの
粉末(92mg)を得た。
【0038】TAN−1446Aを含む粗物質(1.1g)
はHPLC分取[カラム:YMC−Pack S−363
I−15(山村化学研究所製)、移動相:45%アセトニ
トリル/0.01Mリン酸ナトリウム溶液(pH3)]に付
した。HPLC分析でTAN−1446Aを主成分とす
る画分を集め、濃縮し、該濃縮液をpH2に調整し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を濃縮乾固し、残渣(28
5mg)をHPLC分取[カラム:YMC−Pack D−O
DS−5、移動相:45% アセトニトリル/0.01
Mリン酸ナトリウム溶液(pH3)]に付した。HPLC分
析で単一ピークを示す画分を集め、濃縮し、該濃縮液を
pH2.5に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水
洗後、濃縮乾固し、残渣をメタノールで結晶化し、TA
N−1446Aのメタノール付加物(83mg)を得た。こ
の化合物(75mg)をクロロフォルム(5ml)に溶解後、濃
縮乾固し、TAN−1446Aの粉末(68mg)を得た。
【0039】実施例5 TAN−1446Aのメタノール付加物(400mg)をメ
タノール(10ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(99m
g)を含有する水溶液(20ml)を加えた。得られた溶液を
濃縮後、凍結乾燥し、TAN−1446A一水和物のモ
ノナトリウム塩(400mg)を得た。 比施光度:[α]D+29°(c 0.42、メタノール
中、21℃) 元素分析値:分子式C17236Na・1/2H2Oとし
て、 計算値:C,57.46; H,6.81; O,29.29 実測値:C,57.47; H,7.07(%) UVスペクトル:メタノール中、極大値;214nm
(ε29,800),249(9,100),304
(3,200) IRスペクトル:KBr錠剤中、主な吸収を示す(波数、
cm-1):3430,2950,2930,2850,1
650,1590,1400,1290,1260,1
210,1170,1100,1090,1020,1
000,890,870,840,670,590,5
4013 C NMRスペクトル:CD3OD中、75MHz、δpp
m:177.98(Q),162.85(Q),161.06
(Q),141.06(Q),112.67(Q),105.7
6(CH),103.24(Q),97.18(CH),
74.65(CH),36.71(CH2),35.38
(CH2),33.05(CH2),30.70(C
2),30.47(CH2),26.61(CH2),2
3.74(CH2),14.46(CH3
【0040】実施例6 TAN−1446A一水和物のモノナトリウム塩(2.
5g)およびマンニトール(2.5g)を蒸留水(100ml)
に溶かし、滅菌濾過後、アンプルに4mlずつ分注する。
これを凍結乾燥器により乾燥後、封をすると使用時溶解
用のアンプルが得られる。使用に際しては該アンプルを
開封し、4mlの生理食塩水に溶解し、静脈内、皮下また
は点滴投与用注射剤とする。
【0041】実施例7 TAN−1446Aメタノール付加物(100mg)をコー
ンスターチ(50mg)および乳糖(50mg)と混和し、常法
に従ってこれをゼラチンカプセルに封入し、経口用カプ
セル剤とする。
【0042】
【発明の効果】本発明の化合物はアンジオテンシンII
受容体拮抗作用を有し、高血圧症あるいは欝血性心不全
の予防または治療剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 TAN−1446AのUVスペクトル
【図2】 TAN−1446AのIRスペクトル
【図3】 TAN−1446Aの13CNMRスペクトル
【図4】 TAN−1446BのUVスペクトル
【図5】 TAN−1446BのIRスペクトル
【図6】 TAN−1446Bの13CNMRスペクトル
【図7】 TAN−1446CのUVスペクトル
【図8】 TAN−1446CのIRスペクトル
【図9】 TAN−1446Cの13CNMRスペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:80)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の物理化学的性状を有する化合物TA
    N−1446:TAN−1446A (1)外観:黄色固体 (2)性質:酸性脂溶性物質 (3)分子式(量):C17225(306) (4)紫外部吸収(UV)スペクトル:アセトニトリル中、
    極大値: 215±3nm(ε12,600±1,500), 227±3
    (12,400±1,500), 323±3(10,600±
    1,500), 400±3(2,400±3) (5)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr中、主な吸収を
    示す(波数、cm-1): 3410, 2950,2930, 2860, 1670,
    1640,1580, 1500,1470, 1420,
    1360, 1270,1200, 1160, 1130, 1
    080, 1050,1010,960,880, 84
    0, 810,760, 730, 610, 570 (6)13C核磁気共鳴(NMR)スペクトル:CDCl3中、5
    0℃,75MHz,δppm: 182.8, 179.1, 174.3, 166.7, 14
    1.5, 114.8,110.9, 101.3, 81.7, 3
    3.9, 32.4, 31.7, 29.3,29.1, 24.9,
    22.6, 14.0TAN−1446B (1)外観:無色固体 (2)性質:酸性脂溶性物質 (3)分子式(量):C31449(560) (4)紫外部吸収(UV)スペクトル:メタノール中、極大
    値: 214±3nm(ε25,500±3,000), 223±3
    (22,800±2,500,肩), 255±3(10,20
    0±1,500), 315±3(3,900±500) (5)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr中、主な吸収を
    示す(波数、cm-1): 3440, 3200, 2950,2930, 2850,
    1710,1690, 1630, 1580, 1450,
    1440,1410,1380, 1340, 1250,
    1230, 1220, 1200,1170, 1150,
    1130,1110,1100,1060,1010,
    880, 840, 810, 780, 720,560 (6)13C核磁気共鳴(NMR)スペクトル:DMSO−d6
    中、75MHz,δppm: 207.4, 172.7, 170.5, 159.0, 15
    0.4, 138.6,112.2, 108.3, 107.3,
    103.0,74.3, 72.1,67.5, 59.1, 52.
    2, 47.2, 40.8, 38.5, 35.7,33.7, 3
    3.6, 31.2, 29.0, 28.7, 27.2, 24.
    8,22.0, 18.0, 13.9, 11.1, 8.5TAN−1446C (1)外観:薄褐色固体 (2)性質:酸性脂溶性物質 (3)分子式(量):C17245(308) (4)紫外部吸収(UV)スペクトル:メタノール中、極大
    値: 216±3nm(ε25,000±3,000), 253±3
    (11,300±1,500), 314±3(3,600±5
    00) (5)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr中、主な吸収を
    示す(波数、cm-1) 3400, 2950,2930, 2850, 1650,
    1590,1470, 1420, 1380,1350,
    1270, 1200,1180,1160, 1100,
    1090, 830, 800, 730,620,570 (6)13C核磁気共鳴(NMR)スペクトル:DMSO−d6
    中、75MHz,δppm: 172.7, 158.3, 156.9, 141.5, 11
    2.7, 106.2,98.9, 73.3, 63.4, 35.
    3, 33.9, 31.3, 29.1,28.7, 24.9, 2
    2.1, 13.9 またはこれらの塩ならびに付加物。
  2. 【請求項2】 ペニシリウム属に属し、化合物TAN−
    1446A、Bおよび/またはCを生産する能力を有す
    る微生物を培地に培養し、培養物中に化合物TAN−1
    446A、Bおよび/またはCを生成蓄積せしめ、これ
    を採取することを特徴とする化合物TAN−1446
    A、Bおよび/またはCあるいはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の化合物を含有してなるア
    ンジオテンシンII受容体拮抗剤。
JP4014863A 1991-03-15 1992-01-30 化合物tan−1446およびその製造法 Withdrawn JPH0541994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4014863A JPH0541994A (ja) 1991-03-15 1992-01-30 化合物tan−1446およびその製造法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7674191 1991-03-15
JP3-76741 1991-03-15
JP4014863A JPH0541994A (ja) 1991-03-15 1992-01-30 化合物tan−1446およびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0541994A true JPH0541994A (ja) 1993-02-23

Family

ID=26350892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4014863A Withdrawn JPH0541994A (ja) 1991-03-15 1992-01-30 化合物tan−1446およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0541994A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112067647A (zh) * 2020-11-11 2020-12-11 东南大学 一种检测液体生物样本葡萄糖含量的弛豫核磁共振方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112067647A (zh) * 2020-11-11 2020-12-11 东南大学 一种检测液体生物样本葡萄糖含量的弛豫核磁共振方法
CN112067647B (zh) * 2020-11-11 2021-01-15 东南大学 一种检测液体生物样本葡萄糖含量的弛豫核磁共振方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4980283A (en) Renin-inhibitory pepstatin phenyl derivatives
EP0496452A1 (en) Novel endothelin receptor antagonists isolated from microbispora
US5066586A (en) Process for preparation of novel angiotensin II antagonists
US4530790A (en) Cholecystokinin antagonists
US4578383A (en) CL 1565 antibiotic compounds
JPH0541994A (ja) 化合物tan−1446およびその製造法
US6297043B1 (en) Mumbaistatin, a process for it's production and its use as a pharmaceutical
US4404282A (en) Process for enzyme inhibitor
US4404281A (en) Process for enzyme inhibitors
US4647693A (en) Antibiotics DO-248-A and B and process for preparing the same
US5137813A (en) Process for production of an antibiotic compound using zalerion arboricola
EP0818464B1 (en) Methylsulfomycin l, a process for its production and its use
CA1204684A (en) Angiotensin-converting enzyme inhibitors
EP1324980B1 (en) Citrullimycines, a process for their production and their use as pharmaceuticals
AU611642B2 (en) Novel pharmacologically active phenoxazinones, processes for their preparation and their use
KR860001215B1 (ko) 안지오텐신-전환 효소 억제제의 제조방법
US5002959A (en) BU-4146T antibiotic
US20050131061A1 (en) Angiogenesis inhibitors
JPH05331172A (ja) 生物活性プソイロチンaおよびd、アスペルギルス・フミガタスから得られる新規な代謝産物、その調製方法およびその使用
JPH05331171A (ja) プソイロチンf1/f2、アスペルギルス・フミガタスから得られる新規な代謝産物、その調製方法およびその使用
US5037836A (en) BU-4146T antibiotic
AU2002223566A1 (en) Citrullimycines, a process for their production and their use as pharmaceuticals
WO1999055896A1 (en) A new glucose-6-phosphate translocase inhibitor l 970885 from an actinomycete sp., and chemical derivatives thereof, a process for the preparation and their use as pharmaceuticals
JPH08301862A (ja) Penicillium種の抗生物質シリアノンおよびその化学誘導体並びにその製造法および使用
JPH0640995A (ja) 四環性化合物、その製造法および用途

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990408